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1回
夜の点数:4.2
2011/08 訪問
夜の点数:4.2
山あり谷ありのワンダーランド的お食事(但し高い実力に裏打ちされたもの)
2016/12/29 更新
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2016年8月再訪:
気が付けば5年振り(!)となる訪問、妻と夕食にうかがいました。
いやぁ・・・あの場所とあのグレード、あの料理のコンビネーションで\14,000/人。
改めてCPの良さに脱帽です。
一品一品に関して細かくは書きませんが、途中に出る口直しというか箸休めも含めて、
緩急のバランスが絶妙です。ガツンとウんマっ!となる一口があるかと思えば、実に
淡く上品に攻めてくるものもあり、それらがコーストータルで絶妙のバランスと共に
高い満足感を与えてくれます。
少しだけピックアップすれば、ご飯前の「賀茂茄子・鮑・揚げ麩の炊き合わせ」では
「色々やるけど、俺のベースはこんな感じだから」とでも言わんばかりのストイックで
切れ味鋭いお出汁餡が、茄子他のネタとの素晴らしいマリアージュを見せつける。
たまにトリッキーな事もやるけど、それは実力に裏打ちされた確かな技である事がよく
分かります。(招福桜の優秀な卒業生の方全般の特徴なのかも知れません)
そして締めの土鍋炊きご飯。ご飯自体は昨今美味しいものを提供するお店が増えました。
しかし、それに付随するご飯のお供が非常に素晴らしい。
今回は静岡のじゃこを自家製で炊いたもの、鯛のアラを4時間かけて炒ったもの、そして
鰻山椒、鰻カルボナーラご飯。そのどれもが、凄く美味い。
締めのご飯のお供品にかけては、個人的にはここを凌ぐお店を今の所知りません。
そりゃ一品ごとの料理で限定すれば、大喜久さんの鱧や、なかむらさんの旨味たっぷりの
椀物やぐじ湯等々、他店でも「勝るとも劣らない」ものは色々ありますよ?
ただ、冒頭に述べたように、コーストータルでのバランス・隙の無さ、そしてCPの良さ
とともに感じる満足感で言えば、やはり特筆されて然るべきお店だと思います。
5年前の好印象は下記のレビューで述べた通りですが、それからもそれなりに美味い
お店を渡り歩いてきた現在、改めてこうした感想が出るという事。
それが山玄茶さんの素晴らしさなのだと思います。
また違う季節に是非伺いたいものです。
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夜 13,000円/人のコースにて、夫婦二人で伺いました。
思いつくだけ、出てきたお料理を順不同で挙げておきます。
・雲丹豆腐(雲丹の卵豆腐に、生雲丹(ミョウバン無し)乗せ)
・椀物(クエ 生姜風味の葛餡 黄韮入り)
・お造り オコゼ、中トロヅケ、イカ マスカルポーネ醤油とおろしポン酢にて
瀬戸内生蛸と生鱧 山葵おろし梅肉ソースにて
・アナゴの飯蒸し
・焼き物 琵琶湖支流の鮎 生姜醤油風味にて
・八寸(鱧と芋茎の出汁ジュレ山葵にて)
(もずくと生くらげ)
(鱧子)
(金山寺味噌とセロリ)
(生ハムと焼き茄子)
(鰻八幡巻き)
・箸休め 稲庭うどん
(ちょこっと)イカの胡椒揚げ オコゼの肝と身
・胡麻豆腐の海老・雲丹包み からし醤油仕立て 蒸し鮑乗せ
・白味噌炊き合わせ(粟麩、揚げ茗荷、芋茎、ぜんまい)
・釜炊きご飯 白ご飯→塩にて→香の物、実家自家製梅干にて
赤出汁(上澄み)
ご飯締め 鰻茶 or 和風カルボナーラ
・水菓子 パッションフルーツのゼリー マスカット
小豆氷or白餡の水羊羹
いや~、何と言うか・・・総じて「満足度の高いお店」と言って良いと思います。
とにかくボリューム・インパクト・遊び心等「おもてなし感満載」のお食事でした。
「ピ~ンと切れ味冴え渡る、ストイックな京料理の真髄」という感じのお料理では無い
かも知れません。
語弊を恐れず言わせて頂くと、「非常に良く出来た、アクション映画の大作」を観た、
という感じでしょうか。(判りにくいか(^_^;))
短絡的に「ボリューム・判りやすさ重視」という事では決してありません。が、1品1品の
お料理に、結構パンチがあるんですよね。
しかし、どれも下卑た味にはなっていない。やはり基本がしっかりしているからこそ、
でしょう。ちゃんとした仕事がされているから、全部食べ切れてしまうんでしょうね。
山葵おろしタップリ(あまり辛くない)と梅肉ソースで頂いた蛸と鱧のお刺身なども非常に
美味しかったし、鮎の焼き加減も、小さいサイズにも関わらず外はカリッ、中は骨まで
ふっくら食べられる見事な焼き加減でした。
白味噌の炊き合わせも、最初「ん~、ここに来てこの味はちょっと甘くてクドいかな?」と
感じたのですが、結局「ああ、やっぱり美味しいわ、これ」となりましたしね。
そして締めのご飯。
これは皆さん言われるように、大変美味しいご飯でした。そのまま、塩で、付け合せの
(実家のお祖母ちゃん特製の)梅干で・・・あれだけ食べたのに、まだ食べられる。
最後に、例の「和風カルボナーラご飯」か「自家製鰻茶漬け」の選択なんですが、
妻と二人で来ていたので、当然別々の物をお願いしました。
どちらも美味しかったのですが、特にあの鰻茶!! あれは、素晴らしいです。
想像以上にストイックなお味の、でも「ちょっと無い位美味しい」お茶漬けでした。
(あのコースの締めに相応しいのは、個人的にはこのお茶漬けの方かな、と感じます。)
御料理のパターンを見る限り、特別「高い食材を食べたい」と言うので無ければ、
夜は11,000円で充分満足出来るお店だと思います。
細かく見れば、色々あるのかもしれませんが、総合的に見て、リピーターさんが多い事が
良く理解出来るお店ですね。