中目のやっこさんさんが投稿した鮨おばな(群馬/館林)の口コミ詳細

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鮨おばな館林/寿司

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  • 昼の点数:4.6

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.6
      • |雰囲気 4.6
      • |CP 4.6
      • |酒・ドリンク 4.5
2回目

2023/05 訪問

  • 昼の点数:4.6

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.6
    • | 雰囲気4.6
    • | CP4.6
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

「館林 鮨おばな」温かなおもてなしと個性豊かなお料理で、のんびりと鮨に勤しむことのできる特別な場所

昨年11月に訪れた以来、ちょうど6ヶ月ぶりの「鮨おばな」さん。
遠くても訪れたくさせる理由をはっきりと見出してくれる鮨店。

☆The Tabelog Award 2023 Bronze 受賞店
☆食べログ 百名店 寿司EAST 2022 選出店

駅から歩いて20分ほどの道のりも、少し汗ばむ陽気となった5月後半。

一軒のモダンな白いお宅にかかる山吹色の暖簾が風になびき、たぬきさんにもご挨拶。
鉄道のダイヤの兼ね合いで、どうしても早く到着してしまうにも関わらず、少し早めに招き入れて頂きました。

前回までのマスク姿から一変し、お優しい満天の笑顔で迎えてくださる大将 尾花氏。女将さんもニコッと微笑んで、どこか親戚の家にでもやってきたかのような懐かしい居心地。

カウンター正面に飾られていた鮪の絵は波が描かれる絵画となり、尾花氏に似合う爽やかなカウンターの表情に。

待ち焦がれた5名のゲストが揃ったところで一斉スタートとなりました。

メニューはおまかせコースのみの提供となります。
頂いたものは以下の通り。


「おまかせコース 33,000円」

◆自家製漬物(館林)
 蕪、ちびきゅうり
◆鰹のたたき
◆雲丹パフェ(羅臼 馬糞雲丹)
◆煮浅利と青のり
◆鯵の棒鮨
◆ボタンエビ
◆あん肝ポン酢漬け
◆赤貝の紐(閖上)
◆のどぐろ丼
◆のどぐろの肝
◇イサキ
◇小鰭
◇いくら 軍艦
◇赤身(塩竈)
◇背びれ脇のトロ(塩竈)
◇大トロ(塩竈)
◇アオリイカ
◇春子鯛
◇赤貝(閖上)
◇サクラマス 漬け(北海道 江差)
◇生トリガイ(愛知)
◇車海老丼
◇紫雲丹 軍艦(橘の生うに)
◇穴子
◇玉子

※追加
◇カイワレ大根 昆布〆
◇中トロ(塩竈)

◉瓶ビール エビス
◉庭のうぐいす 特別純米 中汲み / 山口酒造場(福岡県)
◉鍋島 純米吟醸 生酒 風ラベル / 富久千代酒造(佐賀県)
◉美丈夫 純麗たまラベル 純米吟醸 / 濱川商店(高知県)


のんびりと鮨に勤しむひととき、この言葉に尽きる!

つまみから握りへシフトされる王道の流れ。
女将さんお手製の地元館林のお漬物から始まり、名物の雲丹パフェはシャリにも統一感を持たせ、混ぜることのない羅臼馬糞のコクのある旨味を早くも炸裂!
前回は煮牡蠣だったものを珍しく浅利とし、青のりの旨味をアクセントに上品すぎる味わいへ着地。
大きな鯵の身にシャリを詰め込んで巻きすで形成させる棒鮨。身を塩で潜らせてさっぱりと薬味で膨らむ味わい!
特大すぎるボタンエビに極めて芳醇なあん肝ポン酢とお酒をグイグイ誘っていく肴たち。

のどぐろ丼は途中にお出汁を注いでお茶漬けとし、初めて頂いたのどぐろの肝の旨さに舌鼓!

そしてお待ちかねの握りへ。

シャリは口当たりに一粒の粒感を立たせるように心地よく解け、赤酢の込み上げは穏やかながら、ネタの味わいをグッと押し上げる。
ポーションは比較的に大きく感じられるダイナミックさと、ほんのりとした温もりから、終始、シャリの美味さをヒシヒシと感じさせてくれる。

仲卸しの"やま幸"より仕入れる鮪がどれも美味しい!
赤身はつるっと滑らかな口当たりで舌に馴染むと、シャリの酸味で浮き上がってくる鉄らしい香り!そして余韻!
特別な部位の背びれ脇のトロ、すっきりした脂身ながらもシルキーな甘みを膨らませて極上な口どけを表現!
口に放り込んだ大トロ、ほっぺたと同化するほどにクリアな脂で美味さを爆発!

江差の漁師さんより市場に出る前に提供されたサクラマス。大胆に漬けて、咀嚼が招く旨味に忍ばせた生姜を巧みに響かせる合せ技。

驚いたのは生のトリガイ。これほどまでに生食感だったり香りの美味しさを伝えてくれたのも印象的。

おばなさんの名物といったらやっぱりいくら。
ねっとりしっとりミルキーに。その濃厚さはお酒でも洗えないほどのコクと旨味、そしてインパクトまで残す衝撃の逸品!

他、写真に簡単なコメントを添えておりますので、ご参考頂けましたら幸いです。

美味い鮨とお酒を楽しむ日曜の昼下がり、温かく見守るような尾花氏の作品に没頭できた素晴らしい時間でした!


一人ひとり、お客を覚えていてくださり、領収書の宛名も把握済み。
予約は台帳のようなカレンダーを使われており、この昔ながらのお客を大切にされている感覚がなんとも心温まる瞬間。

この日も同業の方が訪れたようで、一流の鮨店を営まれていても通われる理由がここに存在する。
尾花氏の技術と味を表現される感性、鮨おばなでしか味わえない素晴らしい時間を生んでくれる。

館林だからこそ見出される本当の価値、それに気づいた時にはすでに「鮨おばな」のファンです。


□鮨おばな
所在地:群馬県館林市大手町5-1
電話番号:0276-72-1604
営業時間:火~土 17:30~
     日曜祝日 12:00、15:00
定休日:月曜、他

滞在時間:約2時間
お会計:約38,000円税込
予約:前回訪問時

  • 鮨おばな

  • 外観

  • たぬきさんにご挨拶

  • カウンター

  • 箸袋

  • 日曜の遠足のようにやってきた館林。駅からのんびり歩いてきた喉をビールで潤します!

  • ◆自家製漬物(館林) 咀嚼から塩気を瑞々しく響かせるちびきゅう。 群馬県を象った蕪。

  • ◆鰹のたたき 醤油に溶いたカラシで頂きます。 皮目は極薄く煌めくように食感を与え、身質からしっかりとした旨味を伝える。 カラシ醤油を纏わせるほどに旨さは高まる。

  • ◆雲丹パフェ(羅臼 馬糞雲丹)

  • あらかじめシャリに纏わせコーティングされた雲丹の強い旨味。 その重々しい旨味に山葵の清涼感と辛味で味に統一感を引き出す!

  • ◆煮浅利と青のり 浅利を煮た汁と青のりで、三河の浅利を上質に表現。 海苔の青みのある香りが浅利の美味しさを最大限にアシスト。 浅利を使う機会は滅多にないそうで貴重な旨みにあふれる一品。

  • ◆鯵の棒鮨 鯵の身はお酢で潜らせてさっぱりと。

  • 鯵らしからぬさっぱりとした身の味わい、内側に忍ばせた薬味が香りと共に極上なまでに旨味を膨らませる。美味しい!

  • ◉庭のうぐいす 特別純米 中汲み 季節限定の貴重なお酒。

  • ◆ボタンエビ ムチムチと口に馴染んでいく特大のボタンエビ。甘みと旨味が同時に押し寄せる!

  • ◆あん肝ポン酢漬け 5日間漬け込まれた芳醇なチーズのような旨味。確実にお酒を運ばせる肴。

  • ◉鍋島 純米吟醸 生酒 風ラベル

  • ◆赤貝の紐(閖上) 閖上でも沖で獲れた上質なもの。 香りが強く、食感から引き出されるミネラルが堪らない美味さ!

  • ◆のどぐろ丼

  • 表面を破るとほろりと柔らかな身、脂に乗せて旨味が口に広がり、そして抜ける香りが極上の味を生む!

  • 半分を残して出汁茶漬けに。 お出汁の旨味の中にも身の旨さがしっかり生きているのを感じさせる。 これは美味しい!

  • ◆のどぐろの肝 出ました!珍味中の珍味! ほんの一欠片でも抜群の香りを膨らませて放ち、濃厚なコクが脳裏に滞留し続ける! もう悩ましすぎるほどお酒のアテの連続!

  • ◆ガリ ザクザクと乾いた食感から強く響くように酸味が広がり、駆け巡るように口をリセット。

  • ◇イサキ やや甘めに響く醤油が優しい旨味をつくり、シャリがよぬ解けて全体に馴染んでいくと、旨味を尻窄みに膨らませる。 シャリは大きめなポーションでダイナミックな旨さを伝えてくれるファーストタッチ。

  • ◇小鰭 身から滲んでくる旨味はひと噛みごとにギュッと広がり、シャリとの相乗で生まれる巧みな一体感。 職人ではなくてもお手本と感じさせるほどにうっとりさせる余韻をもたらす。

  • ◇いくら 軍艦

  • おばなさんといったらこれ!

  • ねっとりしっとりミルキーに、そんなイクラはここでしか食べられない名物! 口内の旨味はお酒でも流れないほどに濃厚で、そしてとにかく美味い!

  • ◇赤身(塩竈) シャリが浮き上がらせるように伝わる身の酸味のうまさ! 後味にまで余韻高く、赤身の醍醐味が凝縮された一貫。

  • ◇背びれ脇のトロ(塩竈) 赤身と同じ個体で、この特別な部位に当たれば間違いなくラッキー!

  • すっきりとシルキーな甘みをシャリが見事に引き立てる! めちゃくちゃ美味しい!

  • ◇大トロ(塩竈) これまでとは違う個体。

  • 脂の強みはなくても、口に入れるとほっぺたと同化したかのよう! クリアな脂がスーッと馴染んでシャリに宿すと極上の味わいを形成!

  • ◉美丈夫 純麗たまラベル 純米吟醸

  • ◇アオリイカ 踏み込みはしっかりと、馴染めばねっとり甘い。全体を甘さが包み終えると、見えてくるシャリの旨さの起承転結。

  • ◇春子鯛 ムチムチとした身質の一つひとつから弾け出る甘み。春子のおいしさを最大限に引き出すように、シャリが身の綺麗な旨味として最大限に引き立てる!

  • ◇赤貝(閖上) 実に美しいフォルム。噛みしめる度に膨らんでいく香りの連続。極上!

  • ◇サクラマス 漬け(北海道 江差) 市場に出回る前に漁師さんより直送された4キロもの。

  • 噛みしめるほどに身の甘みは増していき、生姜が仄かに奥から旨味の輪郭を綺麗に引き立てる技。

  • ◇生トリガイ(愛知) 火入れをせずに敢えて生にこだわる尾花氏。 生ゆえのしっとりと馴染む食感からは香りが放たれ、他では味わえない絶品すぎるトリガイ! 尾花氏の感性までもが凄い!

  • ◇車海老丼 ボイルではなく焼いたものを丼にして。 焼くことで香りの立ち方が凄まじく、主張しすぎない醤油の味わいが全体の味を整え、シャリの旨さをも伝える。 贅沢すぎる"鮨おばな"の丼。

  • 橘の生うに。 見るからに液化しているほど既にトロけています。

  • ◇紫雲丹 軍艦(橘の生うに)

  • 極クリアながら仄かに感じる落花生のような芳醇な香りにコクを添え、抵抗なくシャリを包み込み、喉を通過する一部始終を感じさせるほどに! 文句の付けようのないおいしさの雲丹!

  • そろそろ〆へと近づく寂しい瞬間。

  • ◇穴子

  • 抜けるツメのほろ苦い風味が何とも言えず心地よく、口に馴染んで軽い咀嚼で口どける。 一瞬のピークを迎える旨味の煌めきは粋すぎる江戸前の味。

  • ◇玉子 小さな一口サイズでも弾けるような詰まった旨味。

  • ◇カイワレ大根 昆布〆 ※追加 ザクザクと噛みしめるほどに昆布の旨味がギュッと溢れ、ヌメッとした口当たりに山葵を粋に響かせる! これぞ群馬の握りと言わんばかりの安定の旨さ!

  • ◇中トロ(塩竈)※追加 大トロと同じ個体。

  • 滑らかに口に馴染むと、蒸発するかのように必至に膨らむ甘み! シャリと纏まっていくほどに旨味へと表情を変えて、極上の余韻へと導く。 最後まで素晴らしい握りでした!

  • ☆アイス最中

  • 軽やかな最中の食感に浮かんでくるクリアで綺麗な甘み。スッと口どけてコースの終わりを告げます。

  • ご馳走さまでした!

  • 最後のおしぼりは霧箱のなかに

  • 尾花氏によく似合う素敵な絵画です。

2023/10/06 更新

1回目

2022/11 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

「館林 鮨おばな」鮨好きなら一度は訪れたい、おばな流の温かなおもてなしと江戸前の技術

群馬を代表する鮨の名店「鮨おばな」さん。
いつか行きたいと心待ちにしていた鮨店の一つ。
訪れる人を惹きつける理由を確かめに初めて足を踏み入れます。

☆The Tabelog Award 2022 Bronze 受賞店
☆食べログ 百名店 寿司EAST 2022 選出店

場所は館林駅より徒歩14分ほど。
住宅街の一角に広い駐車場を備えた一軒の白い建物、山吹色の暖簾がかかります。

アルコール除菌とその横に居るタヌキさんに挨拶をして、いざ店内へ。

マスク越しでも伝わる温かな笑顔でお出迎え頂いた大将、お人柄の良さと風格をすぐに感じ取れました。

内観は白木のカウンターと壁の色がシンプルさで繋ぐ落ち着いた空間、そこに午後の日差しが差し込みます。
ネタケースからは綺麗に仕事をされた食材が覗きます。

この日は日曜の2回転目、7名のゲストが揃ったところで一斉スタートとなりました。

メニューはおまかせコースの提供となります。
頂いたものは以下の通り。


●おまかせコース 33,000円

◆ボラのカラスミがけ(徳島 鳴門)
◆カンパチ(三重)
◆蒸し鮑
◆鰆のたたき
◆鱈の白子
◆白子のリゾット
◆蝦蛄 漬け
◆雲丹パフェ(北海道)
◆煮牡蠣
◆梭子魚 焼き
◆トロたく巻き(青森 噴火湾)
◆あん肝 ポン酢漬け
◆自家製漬物(館林)
 アスパラ菜、ちびきゅうり、イチジク
◇縞鯵
◇イクラ醤油漬け
◇小鰭
◇赤身(青森 噴火湾)
◇中トロ(青森 噴火湾)
◇中トロ(青森 噴火湾)
◇大トロ(青森 八戸)
◇スミイカ
◇鰆 漬け
◇かいわれ大根 昆布〆
◇蛤
◇〆鯖海苔巻き
◇北寄貝
◇車海老丼
◇大千の紫雲丹(青森)
◇穴子
◇玉子
☆アイス最中 貴醸酒入り

※追加
◆煮蛸(明石)

・瓶ビール エビス
・三井の寿 純米吟醸 バトナージュ / みいの寿(福岡 大刀洗町)
・会津娘 純米酒 / 高橋庄作酒造店(福島 会津若松市)
・開運 純米 招き猫 雄山錦 / 土井酒造場(静岡 掛川市)
・田酒 特別純米酒 山廃仕込 / 西田酒造店(青森 青森市)
・わかむすめ瑠璃唐草 純米吟醸 / 新谷酒造(山口 山口市)


名物の雲丹パフェを含めたつまみだけで13品と大満足のラインナップ!
そして握りも名物のイクラをはじめ、一貫一貫に込められた丁寧な仕事と、ネタの持ち味を交えた一体感!

一番のこだわりはお塩。
つまみに提供されるのは新月の塩という深海のミネラルで作った塩。逆に握りには満月時に海の上層のミネラルがたっぷり詰まった満月の塩でえんみはやや強め。
これらは驚くほどに高価となり、一品の持ち味を絶妙に左右させる大切なエッセンス。

名物の雲丹パフェ。
土台のシャリにあらかじめ雲丹を絡ませてあり、さらに乗っけられる雲丹!濃厚さがねっとり口に馴染んで生まれる力強いコクと旨味、そして余韻にも浸れるもの。

同じように白子クリームに添えた白子、まずは解いてクリーミーな甘みを楽しんだら、シャリを投入してえんみが膨らませる抜群の旨さ!

他にも煮牡蠣の柔らかさに響く青のりの心地よい風味や、凄まじい味わいのトロたく巻きと圧巻の前編。
つまみのクオリティはどれも気が利くバランス感で上手い!

つまみでしっかり満たされてから提供される握り。
粒立ちをはっきり伝えつつ、ほどけの良いタッチで形成されるシャリ。口当たりにやわらかなえんみが心地よく沁みて、酸味がバランスよくこみ上げていきます。
全体的に味を主張するネタが多かったため、赤酢に合わせる一体感をどれも感じやすい印象でした。

握りの前半で提供される名物のイクラ醤油漬け。
ねっとり濃厚な口当たりから口でなかなか弾けず、パツんとほどけて強いコクであふれる、新感覚のイクラ軍艦。

最もインパクトを与えてくれたのは鮪。
仲卸はやま幸の大間の中トロは、中トロと分かれ身の2貫頂きましたが、舌に乗せた瞬間に香りを立てて溶けだす旨味が素晴らしく極上の味を生む。
赤身も鉄感の酸味良く、大トロはすでに真冬のミルキーな味。

次なるインパクトは大千の紫雲丹。
口当たりに対して抵抗のない極ナチュラルさで馴染み、穏やかな香りを膨らませてスッと消え去るような素晴らしい口どけ!
含んだ感覚を見失うほどに儚さと美味しさが素晴らしい雲丹。

他、写真に簡単なコメントを添えておりますので、ご参考頂けましたら幸いです。


帰宅時の余韻と満足感は極めて高いもので、ほんの小一時間の滞在でも居心地の良さまでが印象付けるほど。

初めての方にも物腰やわらかく接して頂ける大将、鮨好きだけに食べてもらいたいとする熱量がお客に伝わり、その味わいが食べ手を面白く刺激する。
そして女将さんがフロアを円滑に回して二人三脚の心地よいサービス。
地元の野菜を漬けた自家製のお漬物を振る舞い、そしてデザートの貴醸酒入りのアイス最中はホントに至福すぎる口直し。

また名刺を置いてきた際、名刺交換できなかったとして数日後に丁重なお電話まで頂けた大将。心をグッと掴まれたと共に、次回のお伺いへの期待が今から大きく膨らみます。

一流の同業者や料理人がわざわざ足を運ぶ価値が「鮨おばな」にはあると感じることのできた小旅行。

尾花氏のお人柄が溢れた素敵な一店です。


□鮨おばな
所在地:群馬県館林市大手町5-1
電話番号:0276-72-1604
営業時間:火~土 17:30~
     日曜祝日 12:00、15:00
定休日:月曜、 他

滞在時間:約2時間半
お会計:37,510円税込
予約:レビュアー様のお席にお誘い頂きました。
   この場を借りて心より御礼申し上げます。

  • 外観

  • 鮨おばな

  • カウンター

  • おしぼり

  • 瓶ビール エビス

  • ◆ボラのカラスミがけ(徳島 鳴門) 同じ個体の身とカラスミで正真正銘の親子。 鳴門の漁師さんからの産直もの。

  • しっとり旨味を伝え、カラスミの塩味が穏やかに表情をつくる。

  • ◆カンパチ(三重) 20kgの大物で2週間締めたもの。 ねっとりと馴染み、感じる透明感。そこに醤油のコクと塩気を心地よく響かせる。

  • ◆蒸し鮑 鮑自体のエキスで煮詰めただけの味付け。 心地よい咀嚼から出汁の味わいをしっとりと奥深く広げ、ひと噛みが実に美味しさてあふれ、極上なうまさに浸れる逸品。

  • ◆鰆のたたき 皮目を藁で軽く燻して、塩とわさびで。 口にふわっと膨らむ薫香、塩で引き立つ厚みのある旨味。

  • ◆鱈の白子 まずは白子ソースに浮かぶ白子のみ頂きます。

  • クリーミーなコクを纏った白子、解けばさらに伸びるコクと旨味!余韻にまでも旨味があふれて、堪らずお酒を流し込むループへ。

  • ◆白子のリゾット シャリを入れてリゾットにして頂きます。

  • シャリが加わることで、シャリのえんみが浮き上がって旨味を爆発! そこにしっかり香りを乗せる紫蘇が絶妙すぎるアクセントに。

  • 贅沢な一口に紫蘇の香りを添えて。

  • ◆蝦蛄 漬け 柔らかな食感にほのかな甘みが静かにあふれ、しっとりと口へ馴染んで旨味を伝える。 蝦蛄であることを疑うほど未体験の味は、おばなさんの腕が光る一品。

  • お次はあの噂の…

  • ◆雲丹パフェ(北海道) 浜中 小川のうにはシャリにあらかじめ混ぜて、さらに雲丹を乗っけて完成。

  • 濃厚なコクが粒感のあるシャリにしっかり絡み、口内にも濃厚さを響かせて瞬発的に伝わる力強い味! 一瞬で通り過ぎたような美味しさの余韻に浸る。

  • 乗せた雲丹は旨味を放つように口どけて、シャリと混ざり、えんみ方向の旨味がしっかりと膨らみます。 デザート感覚の極上の一口。

  • ◆煮牡蠣 薬味は柚子胡椒、青のりを敷いてあります。

  • 分厚いながらもホロりと咀嚼できる抜群の柔らかさ、そこに青のりの風味がぴたりと寄り添う。 まったりした味を柚子胡椒の強い辛味で引き締めて気の利くバランス感。

  • 三井の寿 純米吟醸 バトナージュ

  • ◆梭子魚 焼き(三陸) 底引きで身質が柔らかいとされる三陸もの。

  • 身を解けば薄皮で保っていたかのように甘いあぶらでしっとり満たされ、それでも不思議とさっぱり。 魚らしい味を放ち、皮目のえんみが綺麗に身へと浸透してふくらむおいしさ! これも上手いつまみです。

  • 会津娘 純米酒

  • ◆トロたく巻き(青森 噴火湾)

  • ふわふわトロトロで甘みたっぷり! 時折響くたくあんが食感と味を与え、口いっぱいに満たされるトロの甘みに浸れる巻物。 余韻までもが美味しい!

  • ◆あん肝 ポン酢漬け なんと5日ポン酢に漬けたもの。

  • 甘旨味に加えてチーズのようなコク、そこにポン酢の味が奥から立ち上がり、その酸味で味を引き締める。 考えつかない仕事と絶妙な味が美味しさとしてマッチする江戸前あん肝。

  • あん肝に合わせて飲んでもらいたいとして八海山を頂きました。

  • ◆自家製漬物(館林) アスパラ菜、ちびきゅうり、イチジク

  • 香りを楽しめ、やんわりした塩気が包み、イチジクが甘みを彩る箸休め。

  • 指拭き

  • ガリ 乾いた食感を噛みしめるほどに瑞々しく、あと伸びする酸味はリセット力に優れたガリ。

  • ◇縞鯵 口の中で弾むような食感から甘みを広げ、粒立ちの良いシャリが柔らかな酸味で身の甘みをさらに引き立てる! 心をギュッと掴まれる初球のにぎり。

  • 開運 純米 招き猫 雄山錦

  • お酒に合わせたおちょこ

  • おばなさん名物のイクラです

  • ◇イクラ醤油漬け

  • いくつかの粒は弾けないほどコーティングされ、圧で破くと濃厚にしっとりと、コク深く口中にあふれ渡る新感覚。一度食べたら忘れられない味わいです。

  • ◇小鰭 しっかり締めた身から穏やかに浮かんでくる酸味。噛むほどに色濃さの味が増し、シャリがほどけて全体と馴染むほどに美味しい!

  • ◇赤身(噴火湾) 舌に伝わる酸味とシャリの酸味とが合致し、赤身としてあるべき味わいと心地よさにあふれる。

  • ◇中トロ(噴火湾) 繊細な舌触りから軽い圧で広がる甘みと香り。シャリと纏まるほどに旨味へと移ろう、余韻高く上品で綺麗な一貫。 これは美味しい!

  • 20年以上のお付き合いだというやま幸さんの鮪。ここ最近で一番の上物だそうです。

  • ◇中トロ(噴火湾) こちらは背びれの脇の分かれ身の部位。

  • 口に含んで立ち上がる甘み、しっとりと強かに極上の旨味を伝えてくれます。

  • 田酒 特別純米酒 山廃仕込

  • ◇大トロ(青森 八戸) 蛇腹に近い部位で、60kgと思ったより小さいサイズ。

  • ミルキーな甘みに醤油で膨らむドッシリとした旨味! シャリとで相乗する美味しさと余韻は、季節を先取った冬の鮪そのもの。

  • ◇スミイカ サクサクからねっとりへと食感を楽しめ、醤油とシャリのえんみがしっかり旨味を形成して膨らませる! 改めてシャリの美味しさも伝えてくれました!

  • ◇鰆 漬け シャリの滑らかな塩気、そこに身の旨味がしっとりと馴染んで、忍ばせた和がらしが味を正す。食べ終えた後に感じさせるミネラル感までも美味しさとして表現!

  • ◇かいわれ大根 昆布〆 ザクザクからねっとり纏まるカイワレ。昆布の味わいが全体を旨味として包み、これまでと違ったもちもち食感でシャリ旨味が膨らみます。

  • ◇蛤 柔らかな咀嚼からふわっと立つミネラル感。ほんのりコクと甘みが乗ったツメは、蛤の味を邪魔せず包む!うまさに溢れる握り。

  • ◇〆鯖海苔巻き あえて皮目を厚く切り付け、その強い食感からどんどん膨らむ旨味!身の香りに交えた海苔の風味も心地よく広げ、食べ手を面白く刺激する。

  • ◇北寄貝 ザクザクと食感を立て、醤油とシャリのえんみが身から溢れるミネラルをダイレクトに感じさせる。

  • ◇車海老丼 14,5年継ぎ足し続ける海老のエキスをかけて完成する小丼。

  • タレが全体をしっとりと包み、海老の優しい弾力から香りと甘みが海老のエキスに際立つように広がる。ミソのコクを添えて。

  • わかむすめ瑠璃唐草 純米吟醸

  • ◇大千の紫雲丹(青森) 口に対する抵抗を一切感じさせないナチュラルな口当たり!穏やかな香りを立てて消え去っていく綺麗で驚きに満ちた至極の口どけ。 そんな雲丹を引き立てるシャリのバランスも極上!

  • ◇穴子

  • ◇穴子

  • 柔らかな身は一瞬にして纏まり、フワッと膨らむ旨味。ツメのほろ苦さが味を整えて、穴子らしい香りが余韻へ繋げる。

  • ◇玉子 しっとりとした口当たりで、芝エビの甘みと香りが立ち、口をスッキリ流すかのような〆の玉子。

  • 大将 尾花氏 料理の腕もさることながら、お客に対する心地よい距離感とひたむきな姿勢が食べ手をグッと惹きつけます。遠くてもお席を押さえておきたい、その気持ちが分かるトータルバランスです。

  • ◆煮蛸(明石) 4.7kgと超大物。 力強い食感が生む抜群の香りが終始抜けていき、塩でしっかりと膨らむ旨みがおいしい! 新月の塩のキレと旨さを最後まで楽しませて頂きました!

  • ☆アイス最中 貴醸酒入り 貴醸酒を数滴いれた女将さんお手製のアイス最中。

  • 口当たりはクリアな甘さで後から最中のコクが交わり、口どけに貴醸酒の香りがほのかに広がる。 コース料理の美味しさを全てかっさらうほどに格別な味わいの〆のデザート。

  • こちらが10年ものの貴醸酒

  • ご馳走さまでした!

  • 店名入りの桐箱

  • 最後に桐の香りが心地よい新しいおしぼりのサービスです。

  • 名だたる鮨店の復興祈願

  • またの機会を楽しみにお待ちしております!

2022/12/29 更新

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