令和の時代まで残っていた！！奇跡の一膳飯屋「宮平」を訪ねて : 大衆食堂 宮平

職場のエアコンを暖房に切り替えるほど今朝は肌寒くなりました。
ゴールデンウィークも終わり、世の中が日常に戻りつつある中でこうした寒暖差が引き起こすからだの不調の中に"五月病"が挙げられます。
私も昔はこうした心身の不調に悩んだ時期がありましたが、今はおかげさまで健康(？)に過ごしています。
とはいえ次第に50の大台が近づいてきたこともあり、からだの不具合が少しずつ出始めてきました。
からだが発するメッセージに耳を傾け、できるだけ健康に気をつけたいものです。

というわけで今日の昼飯はジャンクなモノに走らず和食を食べよう、とBM店舗を検索してみました。
手軽に和食を食べるなら居酒屋ランチが手っ取り早いですが、初期BM店舗の中で長らく課題店だった千種区内山「大衆食堂 宮平」に行ってみることにしました。
こちらは今となっては絶滅危惧的な一膳飯屋であり、建物そのものの古さも有形文化財のようなお店としてBMしてあり、今回ようやく訪問するチャンスに恵まれました。
桜通沿いにかつて存在した一膳飯屋「和泉食堂」は閉業して久しく、今池広域エリアの中では唯一の一膳飯屋ではないでしょうか。

「宮平」へのアクセスは例によりJR千種駅から徒歩です。
先日訪ねた「どんたく」の少し東にあり、所要時間は約20分。日差しが暖かいのでなるべく日なたを歩き、AM11:10に到着しました。
入店すると既に先客さんがお2人、ご主人とお喋りをしながら食事中です。お2人とも私のおやじよりも年上に見受けられ、悠々自適の年金ぐらしを謳歌されてそうな方々です。
そんな中に息子世代の私が混じり、平均年齢をちょっとだけ下げる形になりました。

ガラスケースの中にある"サバの煮付け"と"アジフライ"を温めてもらうようご主人にお願いすると…「はい、ちょっと待っててね。すぐ温めるからね」と快諾され、気さくな雰囲気のご主人に気持ちがほっこりしました。
もちろん「ライス大(260円)」と「赤だし(100円)」はマストアイテムなので外せません。その2つは口頭で注文し、空いていた入口脇にある角席に着席しました。
後ろにあるたぬきの置物がかわいいですね。

店内の様子は皆さんのレビュー写真でおわかりかと思いますが、一度たりとも改装やリフォームをした形跡がありません。建築当時の面影をよく残しています。
床はコンクリートで固められた土間とでも言うのでしょうか、非常に年季の入った真っ黒な床です。
四つ脚の丸椅子は比較的新しそうなモノですね。真ん中に丸い穴が空いているタイプの椅子だとなおよかったですが。
壁に掛けられた額縁には旧紙幣が飾られています。
これら旧紙幣、実はほとんどのモノが今でも使えるって皆さんご存知ですか？？
単位が"銭"のモノは貨幣単位として既に無効なので使えませんが、"円"であれば原則今でも使えるのです。
例えそれが1円札だとしても。

やがてご主人が「はい、お待たせ」と言って温めてくれたモノを持ってきました。
「これ、使ってね」とマヨネーズも一緒に提供され、なるほどこれが揚げ物に付くマヨネーズかと合点がいきました。
ライスに赤だしも揃いましたので、早速いただきます。

まずは恒例の赤だしウォーミングアップから。
豆腐とハクサイ入りの赤だしをいただくとお出汁の旨味がよく出ており、ちょっぴり甘めな味付けですね。
赤味噌が持ついかにも味噌！といった感じはなく、控えめな印象の赤だしです。
ひょっとしてちょっぴり甘めなのはハクサイの甘みが溶け出したのかもしれないですね。

続いて"サバの煮付け"をいただきます。
サイズ的にはずいぶんかわいらしいサバですね。
あともう一回り大きいと食べごたえがあるんですが…一膳飯屋に贅沢は無用のようです。
サバ特有の臭みもなく、身がプリッと引き締まっています。タレをタップリつけて…ウマい！！
このタレはあとでライスにかけて食べましょう。間違いなくウマいはずです。

魚繋がりでお次はアジフライをいただきます。
今日は何故かからだが魚を欲していたようですが、単にガラスケースに肉類が見当たらなかったから魚を選んだだけなのでした。
野菜系だと肉じゃがとナス味噌炒めのようなモノがあったような…それもできればチョイスしたかったですが、間違いなく予算オーバーになるので自重しました。
アジフライとキャベツにソースをかけ、同時提供のマヨネーズもつけて一口。
ま、これは安心安定のアジフライですね。無難なウマさと言えるでしょう。
この手のフライ系は業◯用の可能性もあり、安易にウマいウマいと言うのもなんだかなぁとは思いますが、私の舌がそこまで完璧かと問われれば肯定できません。例えそれが業◯用であったとしても、ご主人が油で揚げるひと手間を加えているのですからウマいに決まってます。
食事を摂れる、愉しめることに感謝しなければ。

先ほどのサバの煮付け汁をライスにかけてラストスパート。甘じょっぱいタレが染み込んだライスが不味いはずがありません。
おかゆか雑炊かと言わんばかりに胃袋に流し込み、完食しました。
節約の頭が働き、ライス(中)と迷ってしまいましたが結果的にライス(大)をチョイスしてよかったです。
おかげで腹がいっぱいになりました。
和食はやっぱりイイですね。ごちそうさまでした。

ここは是非A君を連れてきてあげたいですね。
昼間っからビールとおかずで昼呑みなんかしたら最高でしょう。
再訪確定です。