【あべの・天王寺】寒い日には「けいらんうどん」【鶏卵】

出典:kurodaさん

【あべの・天王寺】寒い日には「けいらんうどん」【鶏卵】

急にやってきた冬の寒風に耐えかねて、思わず温かそうなうどん屋に駆け込むことはありませんか。冷え切った体を温めてくれるうどんといえばやはり「けいらん」。あべの・天王寺界隈で、関西以外ではあまり馴染みのない「けいらん」の数々をご紹介します。

更新日:2024/03/08 (2019/02/08作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる924の口コミを参考にまとめました。

「けいらん」とは鶏卵のこと

 「けいらんうどん」ってご存知ですか?漢字で書けば鶏卵饂飩。これはおろし生姜と溶き玉子がたっぷり入った餡かけうどんの一種で、京都や大阪ではポピュラーな饂飩です。
 体が温まる「けいらんうどん」は、風邪をひいたときや胃腸の具合が良くないときの定番で、寒い冬の日には嬉しいメニューのひとつです。

極楽うどん Ah-麺

極楽うどん Ah-麺

 JR大阪環状線・寺田町駅の北口を出て、目の前の国道25号線を右手(東南方向)に100mほど進んだところにある、大阪で人気のうどん店です。
 店内は厨房に面したカウンター席と、その背後のテーブル席からなる20席程度。壁面には多種多様のうどんメニューが貼り出されています。

熱くて重い「鶏卵うどん」

極楽うどん Ah-麺

 「鶏卵うどん」(810円)は、やや大ぶりなお鉢に玉子を溶きいれた葛餡のお出汁が溢れそな程なみなみと掛っています。見るからに熱々!そのため、四角いトレーの上にうどんのお鉢とともに取り皿が添えられています。
 注意しながらとろりしたあんかけ出汁を啜ってみたが、やっぱり熱い!改めてふーふーしながら口に運ぶと、玉子餡の柔らかな口当たりとともに、節の風味が広がります。

極楽うどん Ah-麺

 あんかけの中から饂飩をお箸で引っ張り出すち、お箸にずっしりかかる重量感。弾かないように引き上げて口に入れると、適度なコシを持ちながら、著しい弾力。さすがの品質です。
 薬味のネギと生姜、そして天かすを投入してみると、天かすによってコクが増し、生姜によって体がさらに温まります。

大道 更科

大道 更科

 JR大阪環状線の寺田町駅から国道25号線を西の方にかなり進んで大道に至るあたりの街なか、河堀稲生神社の向かいにあるお蕎麦屋さんです。
 狭めの店内に4人掛けテーブル三つと2人掛け二つを詰め詰めに配置してあるので、いささか窮屈です。

蕎麦屋さんでも「けいらん」は饂飩で

大道 更科

 蕎麦屋さんながら「けいらん」(600円)は蕎麦ではなく饂飩でお願いしました。熱々のあんかけにはお蕎麦は伸びてしまうからね。
 小ぶりのお鉢の上には、玉子を溶きいれた葛餡のお出汁が掛り、その上に葱と生姜が載っています。見るからに熱々のお出汁は、わりと薄味で生姜の風味も控えめだが、葱の香りが強いですね。

大道 更科

 饂飩は、こんなに熱いお出汁に負 けぬ、しっかりしたコシがあります。餡がよく絡んでいるにもかかわらず、箸で引き上げてもプチプチちぎれないしっかりした饂飩です。

大阪釆なりうどん きらく 阿倍野店

大阪釆なりうどん きらく 阿倍野店

 あべのハルカス近鉄本店のデパ地下には、上層階のレストラン街とは別に「あべの市場食堂」と称する軽食堂街があり、気軽に食事することができます。
 このうどん店の店内は、中央に大テーブルと、その周りのテーブル席で40席余り。テーブル面はLEDのスポットライトで料理が映えるように設えられています。

トロトロ玉子が優しい風合いのけいらんうどん

大阪釆なりうどん きらく 阿倍野店

 「けいらんうどん」(842円)は、運ばれて来た途端に節系の香りが立ってきます。トロトロの玉子がマーブル模様を織りなす餡には、海苔と三つ葉がトッピングされ、別皿に刻みネギと生姜が添えられています。
 うどんを啜ってみると、半熟状の玉子が饂飩に絡みついてまろやかな風合い。反面、餡のトロミと生姜のスパイシーさは希薄です。

大阪釆なりうどん きらく 阿倍野店

 饂飩はやや細め。コシは弱いがツルツルしこしこした典型的な大阪饂飩です。優しい風合いの餡との相性は抜群ですね。

うどん大師 空海

うどん大師 空海

 JR大阪環状線・寺田町駅の北口から国道25号線を西に進み、次の角を北にしばらく進んだところにあるうどん店です。一見、カフェかと見紛うが、うどんの幟があるのでそれと判ります。
 店内は厨房に面したカウンター席と、その奥のテーブル席合わせて18席。外観同様、カフェみたいな空間は饂飩屋らしからぬお洒落な雰囲気です。

しっかりとしたコシのある「鶏卵うどん」

うどん大師 空海

 「鶏卵うどん」(700円)は、大きな重たそうな器に入っています。葱、海苔、蒲鉾がトッピングされるとともに、たっぷりのおろし生姜が別皿で添えられています。片栗でしっかり閉じられた餡は出汁の薫り高く、玉子もふっくらしています。

うどん大師 空海

 饂飩は熱い餡に負けない強いコシを持っています。力強い饂飩と優しい味わいの餡とのミスマッチも鶏卵うどんの持ち味です。

夕陽ケ丘更科

夕陽ケ丘更科

 四天王寺から北方向、地下鉄・四天王寺前夕陽ヶ丘駅から東へ5分ほどのところあるお店です。
 和風の店内はテーブル席が40席、お座敷20席の全60席。入口が2ヶ所になっているのは、繁盛したため増築したものと思われます。

「けいらん」はお蕎麦でも

夕陽ケ丘更科

 「けいらん蕎麦」(700円)はトロトロのカタクリの餡に玉子がフワフワに溶かれていて優しい食感だが、生姜を効かせているのでパンチもある。体が温まるので風邪気味のときはいいですね。
 北海道羅臼産昆布、カツオ、ウルメ、メジカなど、自然の素材をふんだんに使用したというお出汁は、実に味わ深く、なんだか心まで温まります。

夕陽ケ丘更科

 このお店の蕎麦は京都産の抹茶入りで、緑色をしています。ほのかにお茶が香るのに加え、見た目も鮮やかです。

萬盛庵

萬盛庵

 大阪メトロ谷町線・田辺駅から阪神高速の高架に沿って平野方向へ少し歩いたところにある食堂です。
 店内はテーブル席の並ぶ20席足らず。昭和な雰囲気を醸すインテリアではあるが、壁紙は真新しくされていて清潔感があります。

優しい風合いの「けいらんうどん」

萬盛庵

 「けいらんうどん」(650円)は、中サイズの器に玉子餡がなみなみと。その上には蒲鉾と葱、そして生姜が盛られています。
 玉子餡は片栗のトロミが強めで、鰹出汁が効いているメリハリの利いた味わい。玉子はふっくらふわふわに火入れされていて、生姜の風味がアクセントとなっています。

萬盛庵

 饂飩は断面の丸く、コシが全く感じられないて柔らかさ。熱々のお出汁に浸かってさらにクタクタになっています。
 でもそれでいいんです。この優しい口当たりこそ「けいらんうどん」の真価だと考えるからです。

※本記事は、2024/03/08に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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