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昼の点数:4.8
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~¥999 / 1人
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料理・味 -
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あの頃の僕は
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2017/06/27 更新
おそらく8年前にはなるか、東京で食べ歩きを始めた頃、ラヲタの世界で評価の高い東京ラーメン『多賀野』の存在を知ったのだった。
オーダーは特製A(煮卵、チャーシュー、メンマ、海苔)。
和の味に慣れていなかったあの頃の僕は多賀野の拘りや熟練の技を肌や舌で感じることができなかった。
薄味だなーとか日本蕎麦みたいだなーとかなんにも分かってない多賀野に来るには早い若造だった。
そして今回8年ぶりに再訪した訳は、自慢出来るほどではないにしろ色んな店を食べ歩いた今なら絶対に違う感想が持てると確信があったからだ。
到着が遅れ時刻は12:30。
とんでもないピークタイムに到着してしまった。行列は以前と変わらず前には18人待ち。
着丼するまでに45分を要した。
◆特製A
店内に煮干や鰹の匂いが充満している。
カウンター席からは、これだけの行列にも関わらず決して慌てず、小気味のいいテンポで淡々とこなすルーティンが伺えた。
並んでいる時から食券を渡すので着席からの待ち時間は少ないが、この匂いの煽りは犯罪ですらある。
さて見た目も当時のままの特製Aがカウンター越しに手渡された。
写真を撮る時間すら惜しいが落ち着こう。
スープを啜ると滋味深く力強い波が押し寄せてくる。
返しの醤油の主張は控えめなのに薄いと感じさせない神業。
表面に浮いた脂も決して多くはない。
今や世界言語になった“旨み”は日本人に与えられた特権だと感謝したい。
なんてパンチのある余韻なのだろう。
海苔入の麺は噛みごたえがありプツップツッとパスタのアルデンテのように芯が残る。
この歯ごたえ、身震いする。
煮卵もチャーシューも焼き海苔も全てのバランスが計算し尽くされている。
一口一口じっくりゆっくり味わう度になぜこの美味さに気付かなかったのか悔しさがこみ上げてくる。
何にも分かってなかったあの頃と180°違う印象が胃に深く刻まれた渾身の一杯。
空になったどんぶりを拝むような気持ちで店を後にした。
生涯忘れることの無い素晴らしい中華そば。
普段東京では出来るだけ同じ店に訪れること敬遠しているが、ここだけは毎回来たいと思う。
ごちそうさまでした。