午後の憂鬱さんのマイ★ベストレストラン 2012

午後の憂鬱 逍遥と少し成長

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午後の憂鬱 (男性・京都府) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

 菊乃井は言わずと知れた名店です。庭を見てよし、食べてよし、くつろいでよし。
庶民が贅沢をしたと感じることができます。

 ラ・フルールは1度昼食を食べただけですが、このお値段でよくぞここまで手間をかけてくれたという
フレンチです。

 草魚、鳳飛は「京都の中華」という本を見て捜してみました。ありふれていますが、
古くからある、奇をてらわない中華です。基本のスープが美味しい草魚、からし鶏の鳳飛です。
建物の構造からして、郷愁をそそります。いつまでもあって欲しいです。

 私がひいきの魚信は、団体さんが入ってややバタバタしていました。
魚三楼は、ややフレンドリーさに欠けました。

マイ★ベストレストラン

1位

菊乃井 本店 (東山、祇園四条、蹴上 / 日本料理)

2回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥15,000~¥19,999

2018/02訪問 2018/02/18

時が止まって

 マイレビさんの要望で訪れました。数年ぶり、
石段下からお店までの距離は記憶より近かったです。
冬は初めて、さすが冬枯れですね。

 まずは八寸、もろこ南蛮漬けは油を使っておらず、
ピンとした味でした。菜の花も手綱寿司も満足です。

 明石鯛と寒ブリはしみじみと感じながら食べ
ました。小鮪はさほどでも。黄身醤油が面白くて。
 鰈のカラスミ焼きのカラスミまで焼かれていたのが
面白かったです。

 しし鍋は絶妙な具合の粕汁仕立てで、飲み干したい
くらいでした。トイレから帰ってくると
部屋に見事な香りを感じました。
 御飯の代わりのみぞれうどんは洒落た
仕立てでした。

 窓からは冬枯れの景色でしたが、杯を傾け
3時間話しました。室内は日溜りですね。
豊かな時間を過ごしました。
わさびを使い過ぎなどという話もありましたが、
いいじゃありませんか 笑
 歩いて菊乃井に行くは、祇園石段下から南東に上って行きます。細い路地があり、料理屋さんもいっぱいあり、京都人の営みを感じます。どこからかお香の匂いが漂い、途中、観光客とも出会います。期待がふくらみ、坂を登り切った突き当たりが菊乃井です。

 地図を見ると高台寺の北側、お寺のように広い敷地面積です。自分の部屋以外は見ることができませんが、庭は手入れが行き届いています。

 山椒の香りの食前酒が出てきました。甘くはありません。この日の趣向は虫籠に入った前菜です。自分で籠をあけると、黄色い花が目に付きます。胡瓜だそうで、もろみで実だけいただきました。ゴリは一度揚げたものを万年煮にしたそうで、ややクリスピーでした。翡翠茄子、卵黄の味噌漬けです。味だけならイクラの方が美味しいでしょうけど、プレゼンテーションはこれですね。タコの卵はフレークのようでした。グジの酢漬けの胡瓜巻。身崩れしやすいグジを上手く胡瓜で補って、上品な薄い酢に漬けてあります。ほかの白身と区別は困難ですが、グジを食べた満足感があります。主張せずに寄り添う一品です。

 ここで、青梅の白ワイン煮とソアベが出ました。結婚式の口休めのようです。そこへ、鮎が乱入です。仲居さんに「お写真は」と促されて撮りました。拡大してご覧下さい。右端の鮎は籠の端から、畳の上に落ちました。琵琶湖の北のものとのことです。

 鯛の刺身、シマアジでジュレを包んだものです。シマアジはなるほどです。黄ニラも美味しかったです。トマトと塩味のサボテン?をすり下ろした飲み物も出ました。写真は失念しました。鱧の飛竜頭の山椒風味です。三度豆が添えてあります。柔らかな味でした。

 ここで、鮎の焼き上がりです。以下、知人のY氏が覚えていた、女将による焼き方の説明です。「鮎を串刺しにして頭を下にして焼くと、胴体の油が流れて頭の骨が柔らかく焼ける。胴体も同時にパサパサにならないように焼き、さらにシッポの方は焼け過ぎにならないように調整してこんがりと焼く。一匹を食べる間に、頭・胴体・シッポと3つの食感と味の鮎が食べられる。」
 なるほど小ぶりの鮎がカリッと焼き上がっており、頭も骨も食べられました。ただ、小ぶりだと柔らかい身の味がしない等、難しいものです。名物女将がひとしきりしゃべっていってくれました。最近、京都でも揚げた鮎を食べることがあるというと、話に乗ってきました。ズイキを薄ーい酢に漬けたものです。

 スッポンの茶碗蒸しです。上に餡が下に卵があります。完成度が高いのと、相当酒が回っていたのとで、微細な味はわかりません。まろやかな、想像できる味です。

 グジとジュンサイの鍋風のものが出てきました。これが一番理解し難かったです。炭はあるけどさして熱くなく、冷製でなし、酔った私が悪いのでしょう。タマネギのすり流しも出てきました。

 御飯は、漬け物の寿司です。御菓子は、竹筒に瓜とチェリー等が入ったフルーツポンチ風、和菓子の水無月でした。

 五人余のメンバーで話が弾み、極めて楽しくいただきました。お酒も手頃なお値段で軽い辛口でした。菊乃井オリジナル、和食を引き立てるお酒ですね。

 昨今、結構な和食を食べたときに感じることは、何となーく終わってしまったなぁ、と言うことです。確かに洋食のように強く主張する料理ではありませんから。
 水もいただいて、酒を流しながらゆっくり味わうべきかもしれません。でも、会話も楽しみたいですし、あらかじめ心せねばなりませんね。

 心のどこかで、天麩羅とすまし汁が無かったなぁと思う、そのくせ、有ればあったで凡庸な組み合わせだったと思う、本当に難しいです。もう少し経験を重ねれば何か結論が出るでしょうか。この歳から、経験は積めるでしょうか。

 さて、菊乃井の魅力は総合力でしょう。庭を楽しみ、部屋を楽しみ、料理の見かけを楽しみ、味を楽しむ。可能なら、会話も楽しむ。良き一日でした。

P.S. 写真のお料理は夜のメニューを昼に出してもらいました。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

ラ・フルール (京都、九条、七条 / フレンチ、ヨーロッパ料理、洋食)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥6,000~¥7,999

2012/10訪問 2012/10/22

繊細な味の組み合わせ

 日曜の昼に会食しました。ホテルの15階、京都タワーを中心に北山を見渡せる席です。

グランビア京都は京都駅という地の利もあり、京都にすむものにとっても最も利用頻度が高い ホテルの一つになっています。ただ、細い通路に連なるレストランの配置は、いつも分かりにく く思います。

昼食ですので、魚 、肉のコースでも5000円でした。

薫り高いバターもサーブされましたし、料理の手間、サービスの手間がよくわかりました。
詳細は写真に任せますが、表現出来ないような酸味、甘みが混じったソースはパンに付けて食べました。

フランス料理の一つの形ですが、ナチュラルなイタリアンがこれ以上のものを出すのは難しいだろうなと思いました。

機会を見つけて、是非夜に訪れたいです。

  • オードブル
  • スクランブルエッグ
  • ホカッチャとオリーブオイル

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3位

草魚 (二条、円町、二条城前 / 中華料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 2.8
    • | 酒・ドリンク 2.5 ]
  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 2.8
    • | 酒・ドリンク 2.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999

2016/01訪問 2016/01/15

速報! 最後のメニューは餃子と五目そばや!!

冒頭の写真は閉店後のものです。

 東西線の中で決めていました。閉店情報を知っての訪問です。May 2015

 さて、餃子はやや焦げ気味で流石に腕を落とされたのかなと思いきや、皮の中には肉汁が詰まっていました。すんません、家で作る餃子とは比べものにならない。名物の緑に見えるニンニクも健在。
 五目そばは鶏スープと白菜の優しい味。ニンジンも美味しい。

 日曜の昼ですが、一人客が3人かな。味は以前のままですが、数をさばけなくなられたのかも。
  ご健康をお祈りして店を出ました。

原題: 野菜の歯ごたえと鷄スープの味 ― スパイスに頼らない京都の中華  sep. 2013
一年以上経ってました。 千本丸太町の三筋西、一筋目をさらに南です。、生活道路に面したお店です。少し南には山陰線の高架。店のご夫婦はご高齢です。

 フワフワの餃子はいつ食べても美味しいです。皮が違うのでしょう。皮と具の間に空気が入っています。ニンニクは入っておらず、タレに混ぜます。ビールが650円と高いのが玉に瑕です。


 '12年8月再訪、満月弁当\1900です。写真の右から順に、前菜によい蒸し鶏、肉団子、卵の皮で筍を包んだ春巻きです。柔らかい鶏唐、背中の開いてるエビ天、端に程良い脂がある味付きのチャーシューです。最後は、八宝菜風の鶏スープが効いた野菜です。前回持ち帰った春巻きはパリパリの皮でしたが、今回はなぜ違うのかわかりません。メニューの春巻きは1種類でした。
 頼んだときに、女将さんが「満月!」と言ってました。見知らぬ奴が高いものを頼んだと言う意味か、忙しいときに品数多いものが出たので驚いたかです。

 '12年7月、本を見て食べに行きました。 下調べはしていましたが道に迷い、町内を一周しました。丸太町から南に入り、一筋目の南にあります。4人掛のテーブルが2つと、ほとんど使っていないようなカウンターが3席です。
 他の方も気にされていましたが、奥には2家族入れる席があるようです。席を待ってる家族の奥さんが、「片付けるのを手伝いましょうか」と言ってました。ほのぼのとしたお店です。

 餃子と中華丼、ビール大ビン650円を頼みました。

 餃子は皮が柔らかくてユルユル、あまり焦げてません。パリパリではないんです。具もふんわり、シャキシャキです。主に刻みすぎていない白菜の歯ごたえですが、タケノコが入っていたかどうか、既にビールが回って確認できませんでした。酢じょうゆ、ラー油、緑のおろしニンニク
をつけて食べます。つけ皿は2枚くれました。

 具にニンニクは入っていませんでしたが、コショウなどもほとんど感じませんでした。スパイシーでパリパリに美味しい一風堂の中華とは対局にあります。

 中華丼ですが、野菜中心で白っぽいあんがかかっていました。鷄スープの味です。辛味も生姜もスパイスは感じませんでした。若い人はもっと肉が多いほうが良いでしょうね。一緒に出るスープは少量の醤油が入った、まさに鷄スープです。美味しくて、ビールの残りをこれをあてに飲んだくらいです。

 持ち帰りの春巻き\800は皮がパリパリのタイプです。持ち帰って食べましたが、具はしゃきしゃきでした。餃子\330の倍までの値打ちは無いかなと思いました。

 帰り際に大将に鶏スープの取り方をたずねてみました。ネギなどの切れ端は入れるが、生姜は入れない。納得です。

 京都には、この 草魚 のような古くからの中華、価格革命を起こした王将などのチェーン店、華僑が経営する店などがあります。
 スパイスに慣れた舌には物足りなく感じるかもしれないし、もう少しお肉いっぱいのお買い得感が欲しいかもしれません。でも時にはゆっくり、京都の中華を楽しむ時があっても良いと思います。

  • 閉店後
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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4位

廣東餐館 鳳飛 (北大路、鞍馬口 / 中華料理)

2回

  • 昼の点数: 3.4

    • [ 料理・味 3.4
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 2.8
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/12訪問 2018/01/03

京都の中華、昭和の中華

 3年ぶりでしょうか、訪れました。
店を改装し、引退したはずの大将が復帰したと聞いていました。

 この日のサ-ビスはバイトとおぼしき若い女性2人でした。
美人じゃないけど可愛らしい !
尋ねると、名物女将さんは厨房の中だそうです。
時々顔を出した主人は2代目さんですね。仕切ってられました。

 ビールを飲みながら20分くらい待ったのでしょうか、
辛子鶏950円、ライスが登場です。ライス300円?

 辛子鶏の餡は特別辛くなく、無難路線に変更したのかと
不思議に思いました。御飯を入れて食べたり。
微妙に酸味もあります。しばらく食べていると
激しい辛さを感じ出しました。前もそうでした。
最初は騙されるんですね。

 鶏のコロモはカリカリです。不必要に厚いコロモと
申しますか、鶏肉の美味しさとは無関係です。
カリカリのコロモが麻辣醤のソースと絡むのが
辛子鶏の美味しさなのですけどね。

 とは言え、鶏の美味しさはどこかに行っちゃって、
俗っぽい料理だなと思いました。
 昔はこれが肉の量を増したように感じられたのでしょう。
みなさん懐かしくて食べているのではないでしょうか。
昭和の中華、ぼちぼち終焉を迎えるのだと思います。

 私の味覚も変わりました。進化する方向に変わったと思いたいです。
 今回は二人でうかがいました。 Jun.2013

 昼の営業時間をフルにいましたが、お客さんは30人ほど、待ちも5人くらい生じていました。

 新しくたのんだものでは、海老の甘酢あん。予想以上に甘かったです。海老は小エビを使っています。
やきそばは2回目ですが、想像よりややしょうゆが勝ったあんがかかっています。これは店の味ですから。

 存在感があるのはやはり辛子鶏。 前半に頼んで鶏はすぐに無くなりましたが、汁に餃子を付けたり、
食事の最後まで皿を置いていました。

 この店の感じもだいたいわかりました。
1,からし鶏 2, 焼売 3, 焼きそば こんなランキングかな。

 女将さんのお歳はわかりませんが、60代以上。よくぞ一人でホールを切り盛りされると感心しました。

Oct.2012
 北大路堀川よりバス停一つ北、ほとんど行かないあたりに行ってきました。

 ためらうことなく辛子鶏を注文しました。持ち帰りはチャーシューとシュウマイです。

 ビールを飲みながら辛子鶏を食べましたが、さほど辛くないです。 なぜ? ごま油の香りがします。ジューシーで香ばしくて美味しい。
よく味わうと微妙に酸っぱいです。この味の組み合わせを出すには年数がかかるのでしょうね。鶏は衣をつけて揚げてあります。汁は唐辛子の辛さで、やや強めにかたくり粉が入っています。

 鶏は2個に分かれており、それぞれ切れ目が入っています。十分なボリュームです。一切れずつ、いっぱい汁を付けたり、断面には汁を付けなかったり、いろんな食べ方をしてビールを進めました。

 鶏が無くなり、汁に御飯を入れて食べました。  辛!!!~~~

 今までは舌が鶏に守られていたのかさほどではなかったですが、御飯とともにだと辛さが突き刺さってきて、自然に涙が出てきました。おいしい、だけど辛い。この辛さはセントレアで味仙の台湾ラーメンを食べて以来です。

 みなさんも心して召し上がってください。家でチャーシューを食べましたが、やはり美味しい店です。

 この、年季の入ったお店、点数は暫定です。

P.S. 家でシュウマイを食べました。あふれんばかりの豚肉と少しの蓮根、無骨な外見ですが最高です。

Nov.2012

料理を待つ間にビールを飲んでおりました。餃子が出てきました。

私  「8個もあるんですね。普通は6個ですね。」
女将さん「そうですか」
私  「あ、この(すべて金属の)辛子入れは白雲と同じですね」
女将 「あそこは私の兄がやってますねん」
私  「!!! そうでしたか。言ったら悪いですが、こちらの方がおいしいですね」
女将 「ありがとうございます。ここの間取りは白雲と同じですやろ。」
私  「そうですね。有名な話のようですね。」
女将 「同じ大工さんに作ってもらいましてん。あちらは使い勝手がいいとか言って」
私  「大工さんにちょっと負けてもらったとか」
女将 「カウンターがあって、テーブルがあって、座敷があって」

 これが始まりであった。辛子鶏が出てきた。

女将 「あっちは辛子鶏はやってませんやろ」
私 「あちらは辛子ソバですね」
女将 「メニューには載せてませんが、うちも辛子ソバをやってます。昔からのお客さんは食べる方もいます」

 しばし涙を流しながら辛子鶏を食べました。餃子はムチムチした皮で、酢醤油で食べてよし、辛子鶏のタレに付けて食べてよし!

私  「両脇の常連さんが食べていたのは焼きそばですか」
女将 「はい、主食にもなるし、おかずにもなるし」(常連さんは別に御飯を食べていた)

私  「ひょっとしてお茶も白雲と同じやないですか」
女将 「大笑い(たぶんYES)」
私  「入れ方も同じですね」

 1700円にしては望外に楽しい昼食でした。
 次に食べに行ったら、タイトルは「おもろい女将さん」に変わっているかも知れません。

  • (説明なし)
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