AGE♪MAKIさんが投稿した小川家(静岡/伊豆急下田)の口コミ詳細

悪態の初音

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小川家伊豆急下田/うなぎ

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥2,000~¥2,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 3.9
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 3.5
  • 昼の点数:5.0

    • ¥2,000~¥2,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2016/01 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス3.9
    • | 雰囲気4.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人
  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人

「生きるちから」…みなぎる鰻。

これから大島に向かおうっていってた踊り子の一座は歩きで峯山越えたってんですけど
今は鉄道もあって・・・いい時代になりましたねえ。

さあ、旦那。
折角伊豆の南端までおいでになったんですもの
今宵は下田で鰻と洒落込もうじゃありませんか。

実はねえ。
今でこそ下田ってとこは寂れたような街なんですがね、
風祭の友栄もかつては中村にあったんでございますよ・・・ミシュランだかなんだかてえのはあたしは頭のねじが緩いんで知りはしませんけどね、今思えばなんという贅沢な選択肢だったんでしょね。

予約をいれといた6時まで・・・今少しでしたね、ああ、よかった。

本当はこの店は柳川が上手なんですよ・・・おかみさんにもたづねたんですけどね、生憎時期が悪くて今時分はやってないそうで、残念でございました。
白焼きと鰻重はきいときましたんで、いつものように焼き上がり時間の少し前に行くと言ってありますんで。

さあさ、先ずはビールやっときましょう・・・白焼きが来たようですよ。

蓋にはお馴染み、野田岩の銘がございましょ?
初代が二・二六事件から逃れ下田に来るまでいたという店の名は今も受け継がれているようですよ・・・土用の丑の日が定休日と言うことも含めて、ね。
ふんわり、しっとりを山葵醤油でいただきましょ・・・ああ、柔らかい。
「鰻丼と鰻重の違い」がご丁寧に品書きにありますねえ・・・器の角があるのかないのか、ただそれだけのことなんですね。

あれあれ、きましたよ、鰻重が。

雀の飛び交う器、これも趣があって可愛らしいこと。
蓋、取りましょう・・・ぴっしり並んでますよ、ご飯が隠れちまってますよ、嬉しいじゃないですか。
燗酒、参りましょ。
柔らかくて、これじゃあ箸を入れればほろっと解けるように割れ落ちちまいますよ。
たれはさらさらですね、上品で身のほろっとした柔らかさに沿うようですよ・・・でもかちっとしたごはんと絡んだ感じの具合がほんといいですね。

肝吸いはしっかりめですね・・・お新香のしゃっきりした感じも・・・これまた、いい塩梅です。

実はね、旦那。
他にも近く西伊豆にうなぎ 三好 松崎本店も控えてるんでございますよ・・・人形町の店を知る方なら是非行って食べ比べなんて粋なことして欲しいとこです。

さてさて。
7時閉店と早じまいの店ですんでね。
あたしの庭となった弥冶川の川沿いをそぞろ歩いてみましょうよ・・・良い酒を出す廻船問屋があるんですよ、もう一杯やろうじゃないですか。

え・・・?
あたしの素性でございますか?
そんなことどうでもいいじゃないですか。
なんなら、あたしの憧れてる姐さんにでも聞いてくださいよ・・・姐さんのいどころですか?
この先の角を曲がったとこにある料理屋を切り盛りしてますよ・・・安直楼っていうんですけどね、そこの女将で、お吉姐さんといいます。
柿崎の玉泉寺さんにいたメリケンの偉い人に牛乳を都合したってんで、なかなか肝の据わった姐さんでしてね・・・酒にはめっぽう強いってんで旦那も覚悟しといてくださいましね。
うっかり千鳥足でもって歩いてて・・・川の近くで足を踏み外しでもしたら大変ですんで。


↓以下、以前のレビュ―。

2013.9月

職場は相変わらずの酷暑で、エアコンの恩恵を受けぬまま、9月の第1週を終えようとしていた。
扇風機に顔をぶんぶん煽られ、ばっさばさになった書類と髪をぐるぐるとかき回しながら私は「・・・おいしいもの、食べたい。」とつぶやいた。

それに同僚何名かが反応。
候補の店を告げ、あいわかったと、
生き返ったように電話予約。
職場からは車で約5分の店に決まった。

今日はもうこれ以上は仕事はしないと砂まみれ汗まみれの体をささっと清めて目指す店へ。

ほんのりと、下田港から吹き抜ける秋の風に心もそよそよくすぐられる。

約2年ぶりの、小川家さん。

週末金曜・・・でも、空いている。
でも、その様子が年月を重ねる店の佇まいと一体になるようで、なんだか良い。

瓶ビールが日焼けした体のほてりを鎮める。
タイミングを見てお願いしていたものを。

もくもくと煙を上げてやってきたのは・・・柳川。
実は小川家の真骨頂はこれじゃないかと思う。
ほっとする牛蒡の香りの出汁をすする・・・もっとほっとして、きっとからだのどこかが溶けたと思う。
底にでんと沈み込むほどに、大きなどじょう。
泥臭さを全く感じず、ふくよかな身はまるで良質の穴子。
暑さと日の当たりすぎで私の背中に出来てしまった真っ赤な汗疹も、これだけの濃厚コラーゲンを摂ったなら、よくなるような、ほろ酔い加減も手伝いそんな上向きな気分に。

やがて時間となり、鰻重を。
柔らかな身を、さくさくと掘り起こして食べる。
緑がかった山椒の香りが、すうっと鼻に抜けて味わいを華やかにする。
鰻高騰の折も折、この出来映えにして2700円という値段が何とも気持ちよい。

この店は食べログでも多くのレビューが上がっており、「名店」とされている。
でも、店の片隅に、手書きの弁当の案内が。
ここは受け取りの時間を告げれば持ち帰り弁当にも対応してくれる。私も幼い頃はよくそうしていた。
手書きの文字も言葉も、素朴で温かい。

ここは色々言われるような店では決してない。
ただ、もろもろ流されることなく、二・二六事件以来、ずうっとここにある店なんだと思う。
鰻の価格も、流されることなく、このままずうっとこうしてここにあり続けてほしいと、地元民としては切に願うところ。
下田にいたことなんて何もなかったかのように引き揚げてしまった友栄より、むしろ嬉しい心意気なんじゃないかと、代替わりして更に味が安定してきた鰻を食べつつ胸の底から拍手。

肌も髪もぼろぼろの、折れそうになった私の「生きるちから」をこの日も満タンにしてもらった。

  • 柳川

  • 鰻。これで、竹。

  • 手書きの案内

2016/01/21 更新

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