2回
2017/01 訪問
個室で優雅に和食を味わえる接待にピッタリの雰囲気 お土産の「うなぎの朴葉蒸し」もポイント高し
(2017/04/27記載)
2017年1月下旬、知人との会食で利用した。
入店して靴を脱いで上がると女将さんが手際よくエレベーターまで案内してくれる。
今回は4名での利用、案内されたのは4Fの一番奥にある個室であった。
有名店ということで事前に予約を入れておいたが利用当日も平日に関わらずそこそこの利用率のようで、あちらこちらの個室から会話の声が聞こえてきた。
さて、個室内は落ち着いた雰囲気で、4名で利用するには十分な広さ。
利用当日はかなり冷え込んだが有難いことに床暖房が入っているので足元から暖まる。
室内のレトロな雰囲気からは想像出来ないハイテク装備に一同ビックリした次第。
今回は既に料理を決めていたので、早速飲み物を注文。
乾杯をしているとメインの料理チョイスのために幾つかの新鮮食材が目の前に運ばれてきた。
今回は今が旬の牡蠣や毛ガニ、それと朝〆たばかりの鯛のカブトであった。
調理方法もそれぞれの食材に合わせて行うということで、4名で1つの食材を選ぶスタイルであった。
相談の結果、明石の真鯛のカブトを煮付けで提供して頂くことにした。
そうこうしているうちにまずは先付け、八寸がそれぞれ提供された。
見た目もキレイに盛られた料理。
こちらは先付け。
こちらは八寸。
全ての料理を美味しく頂いたが、その中でも印象に残ったのが牡蠣の燻製。
食感を柔らかく残しつつもしっかりと燻製された味わいはお酒との相性バツグン。
また、まだ年が明けてから間もないこともあってか数の子が提供されていたのも嬉しい演出。
続いてお椀が提供されたが、こちらはハマグリしんじょうにカブやしいたけなど盛りだくさん。
それぞれの食材の旨味がしっかりと汁に出ており、見た目よりも濃厚な味わいであった。
そして刺身盛り合わせが提供されたが、その迫力ある見た目に驚いた。
伊勢海老の造りや貝・イカを含む8品の盛り合わせは、かなり厚めに切られた刺身のボリューム感も加わりとてもゴージャス。
それぞれの食材がとても新鮮な事もあり、別途ボトルでオーダーしたチリのモンテス白ワインと合わせてどんどんと食べ進めてしまう。
会話を楽しみながらゆっくりと食事をしていたせいか、茶碗蒸しや焼き物も次々に提供されてしまい、テーブルの上に料理がたくさん並んでしまった。
こちらは茶碗蒸し。
こちらは鰆の焼き物。
金柑の味わいがアクセントになっていた。
そうこうしていると、特選料理として選んだ鯛のカブト煮付けが提供された。
身はとても柔らかく少々味は濃い目であった。
カブトということで身の量はあまり期待していなかったが、これが思いの外しっかりと身が詰まっており驚いた。
そして、最後は揚げ物が提供されてた後にこのお店の名物であるうなぎの朴葉蒸しと先ほどのお造りの伊勢海老を出汁にした味噌汁が提供された。
揚げ物は一手間かけてはさみ揚げになっていた。
朴葉蒸しはこのお店の名物なだけにとても美味しい。
蒸して作られている事もあって食感が柔らかく、もちもちした食感も感じられる。
もしかすると、もち米も使われているのかも知れない。
ゆっくりと2時間強の食事を楽しみ、最後のデザートを頂いた。
デザートは抹茶アイスといちごと量は控えめであったが、ゆっくりと美味しい料理を頂いた為か、または最後の朴葉蒸しのご飯で一気にお腹が満たされたせいか、
かなりの満腹状態でお開き。
帰りにうなぎの朴葉蒸しをお土産で準備し、桜木町駅まで歩いて帰った。
味のレベルもさることながら、全室個室であることと、お店自体の少し古風な雰囲気や使われる食材等、また、こちらの店の名物である「うなぎの朴葉蒸し」を冷凍でお土産として相手に持たせる事も出来るので、接待利用にとても向いているお店であった。
2017/04/27 更新
(2019/10/07記載)
2019年10月初旬の平日に再訪。
調べてみると、前回の訪問は2017年であったので2年ぶりの利用であった。
この日は急に知人が横浜に来るという事で、夕食のセッティングは横浜らしい中華街を、とも思ったのだが子連れであったこととゆっくり話したかったこともあり以前利用して非常に印象の良かったこちらの店を予約。
こちらの店は全室個室になっており、かつテーブルか座敷かを選ぶことが出来るので様々な用途で使いやすいことも特徴。
また、アクセスもJR関内・桜木町両駅からも10分程度と悪くない。
さて、当日は久しぶりにこちらの料理を頂けるという事もあっていそいそと店舗へ向かった。
こちらが店舗外観。
以前と変わらず、あまり主張はしないが老舗感が漂う上品な佇まい。
引き戸を開けて入口に入った場所で靴を脱いで店内に入る。
今回は4Fの部屋ということで、エレベーターで4Fへ。
こちらが今回の座敷の部屋。
4名用としては非常にゆったりとしており、落ち着いた雰囲気の中で食事が出来そう。
今回は予約時に予め料理を予約しておいたので、テーブルにはメニューが準備されていた。
こちらが今回のメニュー。
旬の美味しい素材を日本各地から取り揃えたコース。
まず最初に先付として「きのこの菊花和え」が提供された。
車エビがアクセントになっているこちらの器には文字通り各種キノコが盛りだくさん。
ムチムチの湯葉豆腐も酢の風味とマッチしている。
そして、メニューでは次に提供されるのが八寸であったが、その前に板前さんが大きなバケツを持って部屋に入ってきた。
一旦部屋を出て再度戻ってきたときには手にはこちらの食材を。
今日の料理で使う食材を調理前に見せてくれるというサービスであった。
写真の右上から時計回りに、大分産の関アジ、北海道産のボタンエビ、千葉県産天然トラフグ、北海道産の毛ガニ、そして三重県産のおこぜ。
そしてバケツの中はうなぎ。
こちらも島根県・宍道湖産の天然ものとのこと。
さて、食材を見せて頂いたあと八寸が提供された。
こちらは一皿の割にはそれなりのボリュームがある。
鮎有馬煮はしっかりと煮込まれており優しい味わいが身にしっかりと染み込んでいる。またたっぷりの卵の歯ざわりも抜群。
サーモン博多昆布はサーモンと昆布と酢漬けにされた大根がミルフィーユ状になっており、こちらもお酒との相性はバッチリ。
その後、しばらくお酒を楽しんでいると、何やら日本酒が運ばれてきた。
日本酒は注文していなかったので首をかしげていると、どうやら今日の締めに使われるウナギの心臓酒とのこと。
おちょこの中にウナギの心臓が入っており、なんとまだ動いている…。
ここに日本酒を入れて頂く。
味わいは至って普通なのだが、やはり少し鉄分の風味を感じる。
その後はお造りが提供された。
こちらは最初に見せて頂いた大分の関アジと千葉の天然トラフグ。
関アジは身が良く締まっており、ほのかに甘味すら感じられるような味わい。
トラフグも1人前にしてはかなりのボリューム感で身の他にゼラチン状の皮の部分も提供された。
こちらはウナギの頭の部分の焼き物。
飯物で提供される宍道湖の天然ウナギの頭の部分との事。
しっかりと焼いてあるが、頭の骨の部分もそのまま提供してるので食べる際には注意が必要だが、香ばしく焼き上げられた身にたっぷりと塗られた濃厚な甘辛ダレがかば焼きとは違った味わいで新鮮。
そしてこちらが北海道産のボタンエビ。
食べようとして身を尻尾・頭から取ろうとするがなかなか取れない、さすが活きボタンエビ。
とにかく身が締まっていて、普段食べているボタンエビとは歯ざわりが大違い。
甘味も全く違い、新鮮なものの味わいの違いを改めて感じた一品であった。
流石にこのメニューだと日本酒が飲みたくなりメニューをチェック。
こちらでは一合と四合をそれぞれ準備しており、銘柄は以下の通り。
こちらは一合のメニュー。
米の種類ごとに表記されており、そこそこの銘柄を取り揃えてはいるが値段はやや高め。
こちらは四合のメニュー。
一合とは違い、米の種類ではなく産地で記載されている。
続いて提供されれたのが、最初に見せて頂いた北海道産の毛ガニの酒蒸し。
食べやすいように殻に切れ目が入っている。
1人前で足が3本と身の部分が半分弱と、かなりのボリューム感。
また、カニ味噌の部分もたっぷりと入っており、ブリブリの舌触りに蒸しあげられたカニの身はほのかな塩味と身の甘味でとにかくお酒が進む。
カニを食べ終わるとおしぼりが交換され、続いて提供されたのが焼き物。
先ほどのトラフグの中落焼きが提供された。
こちらは文字通り骨の周りの肉を甘目のタレと共に焼き上げたもの。
箸で上品に頂くというよりも、手で持ってかぶりつくというスタイルが食べやすい。
思った以上に身があり、その身はプリプリでジューシー。
刺身とは違ったスタイルで味わえる。
この時点でかなりお腹は満たされているのだが、続いては揚物が提供された。
揚物はこちらも最初に見せて頂いた三重産のおこぜ。
おこぜは見た目こそなかなかインパクトがある顔だが味は絶品。
身の多い部分と骨の多い部分がそれぞれ提供されたが、骨が多い部分はかなりしっかりと揚げられており非常に香ばしく仕上げられている。
一方で身の多い部分は軽めに揚げられており、フワフワでプリプリの身の味・食感を楽しめる。
一同かなり満腹な状態になったところ、さらにお椀と飯物が提供された。
こちらは最初に見せて頂いた島根県の宍道湖産の天然うなぎ。
1人あたりこれだけのボリュームで提供される。
そして、味噌汁は伊勢海老の味噌汁、ご飯は土鍋で炊きあげられた物が提供される。
少し辛めのタレが多くもなく少なくもない程よいバランスで絡められたウナギはとても肉厚ながらフワフワ。
味わいも力強く、ウナギだけで頂くにはもったいないほど。
ご飯は土鍋で提供されており代わりが出来たので、お腹がいっぱいながらも2膳頂いてしまった。
漬物もたっぷりと提供され、こちらもご飯が進む理由の一つ。
品数としては7品だが、一品一品の量が多く、満腹感は半端ない。
最後に締めのデザートが提供された。
こちらは以前来た時と同じ自家製の抹茶アイスをベースに季節のフルーツであるブドウのゼリーが添えられていた。
今回は15,000円のコースをオーダーしたので日本各地の旬の食材をここゆくまま楽しめたのと、演出として調理前の食材を見せてくれるサービスもあった。
一方で、もう少し価格を抑えたリーズナブルなコースもあるので、老舗の味をゆったりと個室で楽しみたいという場合にはそれらのコースや単品での注文もアリかも知れない。