2回
2020/07 訪問
裏路地で迷子。
" 人生 " と言う名前のね。
本当は誰にも教えたくない、『寺町BAR Cocktail&Heart』さん。駅通りから裏路地へ抜けて、階段を上がり扉を開くと、そこは真夜中に浮かぶ異空間。カウンター席のみの店内が、静かに出迎えてくれます。
カクテルはオリジナルがおすすめ。好みや希望を伝えると、マスターが腕を振るってくれます。私はショート・カクテルでリクエスト。目の前に並ぶグラスやシェイカーを、見ただけでワクワクした気分です。丁度、パッションフルーツがあるとの事で、とろみのあるフルーティーな美味しいカクテルを作ってもらいました。
そして、そのカクテルに飾りで添えられていたミントの葉。食べてみたらとても複雑な味、何とあのイエルバブエナだとか。だとしたら、次はモヒートしかありません。すると、
『うちのモヒートは炭酸で割らないんですよ』
それはもう、願ったり叶ったりです。イエルバブエナは別名モヒート・ミント。現地でよくモヒートに使われる、キューバ原産のミントの一種です。野性味あふれる良い香り、そこに絞りたてのフレッシュライム。モヒートって、こうやって飲むお酒のことだったんですね。初めてわかった気分です。
『その残ったモヒートの氷をチェイサーにして、マデイラワインを飲むと最高ですよ?』
その囁きに、そのまま乗ってしまいます。出て来たのは、上品なグラスに甘くてうっとりする上等のマデイラワイン。確かに最高です。
今夜はもう、マスターの掌の上で転がって、楽しく遊ばせてもらいました。〆のカクテルは、旬の桃。日本酒を合わせて、大人のデザートです。低く流れるクラシックを聴きながら、とても贅沢な時間を過ごさせて頂きました。有難う御座いました。
2020/08/05 更新
まっすぐ、家に帰りたくない。
そんな夜には『寺町BAR Cocktail&Heart』です。明日が仕事で、朝4:20には起きなきゃいけなくて、だから一杯だけお願いします… なんて無茶なリクエストにも、スマートに応えていただきました。
ショート・カクテルを希望した私に、マスターが即興で作ってくれます。珍しいジンをベースにして、まずは特別感を演出。いくつもの瓶を手に取りながら、味を調整してくれます。まるで、お医者様がお薬を調合しているみたい。美しくシェイカーを振り、差し出されたカクテルは、きれいなオレンジ色でした。甘酸っぱく、少しだけアクセントがあります。
実は、味覚でアルコール感を出しながら、度数はあまり高くないんですよ。
そんな、マスターの心遣いに感謝です。スピーカーから流れてくるショパンのピアノ、美味しいカクテル。お陰で酔い過ぎることもなく、お酒の気分を楽しみながら、無事に帰ることが出来ました。
ねじれた気持ちも回復です。有難う御座いました。