3回
2023/01 訪問
2023年1月6日(金)”宇ち入り”完了。
本日のランチは、京成立石「宇ち多”」です。
都内で顧客挨拶回りを済ませた後、今年初宇ち入りだ。
毎年、正月明けの初日は、お年賀として宇ち多”オリジナル手拭いが頂けるらしい。
ただし、時間によっては、3〜4時間待ちとの記述もある。
これが大人のディズニーランドと云われる由縁なのだろうか?
小生は、お年賀を入手すると言うよりも、年末に人生初”宇ち入り”を果たし、この店の奥深さを知り今年は通って真髄を知ろうと決めていた。
そのためには、新年初日の宇ち入りは、見ておかなくてはいけない、常連への登竜門みたいなものだ。
今回は、前回美味しかった”煮込み”は我慢して”大根しょうが乗っけてお酢”だ。
濃い目の焼き物を攻めつつ、残っていれば刺し物にもいきたい。
などなど、予習充分で立石に乗り込んだ。
エレベーターを降りて仲見世を覗くと意外や意外。
行列数十名。
と思いきや、線路沿いに約30名ほどの行列だ。
さすがに一瞬たじろぐも年末からの宇ち多”脳を解放するために最後尾へ整列。
よし、2時間覚悟だ!!
入店してからの立ち振る舞いをどうするか、妄想と空想を繰り返しシミュレーションを数々行い行列の歩を進めると、意外や意外1時間15分で入店できた。
新年初宇ち入りは、20分位でさっと顔見せして行列に席を譲るのが”粋”なのだろうか?
まずは、入店してすぐに”梅”を注文。
一緒に入った隣の常連は、”梅”と「なんとかとなんとか」と矢継ぎ早に注文。
「(なんて言った?)」
もう、呪文だな⁈
梅を飲み終える頃に”ナマタン”を注文。
「タンは、終わった。テッポウならあるよ」
「では、テッポウで」
「コプクロ・レバ・シロ・アブラどうする?」
「レバで」
「お酢は?」
「お願いします」
もう、反射的に適当だ。
全然ついて行けていない自分が情けなくなる。
空想のシミュレーションなんて実地では、何の役にもたたない。
いきなりの洗礼を受け、この時点で今日のノルマである”大根しょうがお酢”が吹っ飛んだ。
”テッポウとハツ”なのだろうか?
半生の串物が出てきた。
ムニュムニュの歯応えの中にお酢の爽やかさの裏に香る生肉匂。
素晴らしい一品だ。
梅を飲み終えると”葡萄”を注文。
同時に”カシラタレ”をチョイス。
あっと言う間に提供されたカシラは、大振りで食べ応えがある。
表面だけ焼かれており中身は、ナマに近い。
カシラは、”若焼き”が旨いかもしれない。
葡萄を飲みながら”ナンコツ塩”を嗜む。
ガリガリコリリと若骨を楽しむ。
串6本を楽しむと食欲に火が付いた。
25分経過していたが、葡萄もう一杯と”モツ煮込み”を追加注文。
若旦那から「3杯目だよね」とチェック。
「はい」と返事。
確か、ルールは、3杯までだった。
2023年初日に30分以上は、粋ではないと自問自答し、葡萄をほぼ一気飲みしてモツ煮込みをどんどん食べた。
それにしても旨い。
これは、巷で食べるモツ煮込みとは、全く違うジャンルだな。
もう、この味は、宇ち入り2回経験のど素人が表現できない味だな。
結局、大行列に席を譲るべく30分でお会計をし、4皿3杯で1,750円でした。
ただし、今回訪問の収穫は、一年で今日しか手に入らないお年賀(タオル)を無事に入手できたことかな。
自分の試みに乾杯である。
今回も果敢に攻めた宇ち入りに失敗し、打ちのめされるのであった…。
でも、この一回一回の経験が糧となりいつの日か真の宇ち入りができると信じ立石詣を続けると誓うのであった。
2024/01/02 更新
2022/12 訪問
昭和の遺産が京成立石駅前に残っていた。お店のルールとお客の気概が合致すると経験の無い居心地が訪れる。
本日のランチは、京成立石「宇ち多”」です。
前回は、店内まで足を踏み入れるもハシゴ酒ルールを知らず断念。
調べれば調べるほどヤバイ店だとわかった。
小生の性格上、こんなに面倒な店はニ度と行かない、と思った。
けど、今日は、二度目の”宇ち入り”である。
純粋には、初”宇ち入り”だ。
二度目の立石ツアーのため、朝から何も食べずに胃袋を空っぽにしてきた。
予定は、「宇ち多”」→「おでんの丸忠」→「愛知屋」→「ブンカ堂」→「蘭州」である。
年末の月曜日、16:15に行列に並ぶ。
目算だが行列は、35番目だ。
一体全体、何分並ぶのだろうか⁈
もつ焼きと醤油の焦げたナイススメルに晒され、寒空の下55分待った。
待望の入店だ。
事前学習は、十分に済ませたつもりだが凄い緊張感だ。
席に着くなり「注文は?」だ。
矢継ぎ早に「瓶ビールショウ」と声高らかに発声したが、何度も確認された「コビンね」と嗜まれる。
いきなり、洗礼だ。
コビンが出てきた時に「モツ煮込み」を注文。
あっと言う間に提供されたが、様々な部位がオンパレードである。
汁は、ほとんどない。
この部位、あの部位、その部位、どの部位?と考えながらパクリンコッ。
臭み0。
柔らかフワフワ、最高に美味い。
これは、伝説のモツ煮込みだな。
凄い量でこの後の立石ツアーを考えると串物に手を出し辛い。
でも、あの香ばしい香りに55分晒されたので、頼まない訳にはいかない。
まずは、”シロタレ”だ。
本来は、「良く焼き」と注文したかったが、勇気が出ず。
出てきたシロタレは、ムンギュムンギュと美味い。
素晴らしいモツ焼きだ。
モツ焼き一皿目を終える頃に瓶ビール(小)を飲み終える。
タイミングを見計らい「焼酎梅」を注文。
宝焼酎の一升瓶と謎の小瓶を抱えて、厚口のコップにドボドボっと注ぐ。
寸止めで小脇に抱えた謎のボトルからエキスをチュッ、である。
青梅だろうか微妙に色付く。
梅の香りは、ほぼ、ない。
パシャリを終えると”レバ塩”を注文。
ベテラン店員が「レバタレ誰?」と言いながら、思い出したのか小生のテーブルにライドオン。
「(レバ塩なんだけど…)」と思うも受け入れる。
レバも臭み0で素晴らしい。
しかし、店内のオペレーションが凄いな。
店員とお客が一体になりながら時を過ごす。
息を抜けない展開が続くのである。
自分が頼んだ品を責任持って受け取る。
これが、宇ち多”の流儀だ。
先程のレバ塩は、受け取ってはいけなかった。
注文の品が崩れ順番がメチャクチャになる。
同じ物を注文した時にどちらが先に頼んだか、お客が把握して手を上げなくてはならない。
粋だな。
店との丁々発止ができてこそ成り立つ店だ。
これは、確かに、ハシゴ酒での入店は御法度である。
頭の回転を高速にしなくては、対応不可だ。
最後に”アブラ塩”と”焼酎ぶどう”を注文。
ぶどうは、微かに仄かなぶどうの香りに気付く。
アブラ塩は、大振りな塊に絶妙な塩加減で美味である。
歯応えが、ギシギシと美味い。
皿に残されたタレにアブラを付け味変と思ったが、全く必要無かった。
それにしても、各種ルールを把握するまでに訪問回数を要するが素晴らしい店だった。
先日は、「(少し飲んだくらい入れてよ〜)」と思ったが、この店の運営方針は正解だな。
飲んで乗り込むなんて有り得ない。
このシステム、雰囲気、店員との丁々発止。
シラフだからこそ楽しめる下町エンターメントだった。
2023/12/27 更新
本日のディナーは、京成立石「宇ち多”」です。
2022年末に初めて宇ち入りを果たした。
2023年初日にも宇ち入りを果たし、お年賀タオルをゲットした。
その際、2023年は、宇ち入り元年と称して宇ち多”詣でを繰り返し、常連とまでは言わないまでも嗜みを理解しようと誓った。
だか、日々の自堕落な飲み歩きに終始してしまい、約一年振りの訪問になってしまった。
16:30過ぎに到着すると並びは、ざっと30人だ。
45分は、覚悟だ。
コレが宇ち入りの流儀である。
でも、さささっと流れて30分で入店だ。
呪文のようなカタカナが飛び交う
もう、この緊張感はヤバイな。
まずは、”瓶ビール・大(600円)”と”煮込み”だ。
出てきた煮込みは、やはり、唯一無二の味である。
臭み0。
旨味100。
世の中に存在する煮込みとは、完全に一線を画している。
吾輩のボキャで味を表現するのは、難し過ぎる。
是非、一度足を運んで嗜んで頂きたい。
煮込みだけでビールを飲み終えると梅焼酎だ。
寶酒造の25℃をコップにドボドボッと注いで梅シロップをチュッだ。
コレが伝説の梅酒である。
「(生肉は、何が有りますか?)」と勇気を持って聞いてみた。
「レバ・シロ・ガツ・アブラッ」
ほぼ、早口言葉だ。
どれにするか悩んだら、店員さんがいなくなった…。
全く、スピードについて行けない。
下を向いたら戻って来てくれた。
「どうする?」
反射的に「レバとシロをボイルで」と即答。
「2本づつ?」
連れの分も気を使って頂く。
「ハイ」
これも反射。
反応してから考える。
要は、一皿にレバとシロが相乗りで出てくるんだな。
考えていたら出てきた。
レバのムニュムニュ感もまた唯一無二だ。
シロは、外側がツルツル内側のヒダヒダが美味い。
ホントに卒倒しそうだ。
世の中にこんなに美味いホルモンがあるんだな。
この皿でウメを飲み干す。
次は、ブドウだ。
アテは、ついに言えた。
「ダイコンショウガノッケテオス!」
アイコンタクトが済むと若旦那が振り返り「大根生姜乗っけてお酢!」とオーダーが通った!!
感動だ。
遂に、遂に、言えた。
これも数十秒で出てきた。
箸休めに最高だな。
焼物は、”ガツシオ”と”アブラタレ”だ。
ガツシオは、ゴリゴリガリリと美味いが、アブラタレは、ヤバイな。
コレまた、この世にこんな美味い食べ物があったなんて。
ギュギュと噛み込むとジュワーと肉の旨味が滲み出て濃厚なタレとランデブーが始まる。
脳が美味しい、美味しいと過激に反応する。
ウメのお代わりで焼物2串を食べ終えると最後に焼酎半分で〆た。
こんなに満足度が高くて2,350円/1人とは、素晴らしいコストパフォーマンスだな。
大人のディズニーランドをとくと堪能して次へ向かった。