2回
2018/07 訪問
2018年を代表する話題店。銀座で愉しむマンガロール料理のめくるめく魅力。「バンゲラズキッチン」-<カレー細胞>-
2019/01/01 更新
2018/01 訪問
通常利用外口コミ
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日本初!マンガロール料理専門店が銀座に誕生。「バンゲラズキッチン Bangera's Kitchen」 -<カレー細胞>-
銀座に日本初、南インド・マンガロール料理専門店が誕生!
バンガロールじゃないですよ、マンガロール。
「バンゲラズ キッチン Bangera's Kitchen」
2018年1月14日銀座インズ2の2階にオープン。
銀座駅、銀座一丁目駅、有楽町駅のいずれからもすぐの好立地です。
マンガロールは南インド・カルナータカ州にある港湾都市。
かつてはマイソール王国に属し、カルナータカ州の言語であるカンナダ語とは異なるトゥル語が用いられているそう。
アラビア海に面した立地を生かし、魚介類とココナッツをよく用いるなど、独自の食文化があるとのこと。
私は、昨年12月に開催した「カレー寺」イベントに来場していただいた店長のバンゲラさんから事前情報をいただき、
プレオープンパーティへとお邪魔させていただきました。
まずは乾杯。
メニューはまだ作成中ということで、この日はベジターリーとノンベジターリーを特別提供。
せっかくなのでベジとノンベジを合わせたミックスをお願いしました。
★ミックスターリー(プレオープン限定)
1.Kori gassi(chicken gravy).
2.Batane-Batane gassi(Greenpeas-Potato)
3.Sambar
4.Devasthana Saar
5.Chicken Uruwal
6.Rice
7.Cabbage Uppu Kari
8.Chattambade
9.Neer Dosa
10.Padengi payassa(Mung payassam)
ちなみにお皿は仮のもの。
オープン時には真鍮のずっしりしたターリー皿が用意されるはず。
早速いただいてみましょう。
・・・・いやあ、驚きました。
「マンガロール料理」という物珍しさに惹かれやって来たものの、食べた後は「物珍しさ」よりも「美味しさ」が完全に上回った印象です。
ちょっとこの店、只者ではありませんよ。
まず、南インド料理の基本軸となるサンバルとラッサム。
(ラッサム=Devasthana Saar)
この2つが派手じゃないのが良い。
シンプルに、けれどバランスがとても良くて、毎日食べられる味わい。
そして、オープン後はおそらく一番オーダーが入るであろうチキンカレー(Korigassi)の美味いこと美味いこと。
基本メニューにしっかりとした軸があることは大事ですね。
そしてさらに、マニア心をもくすぐる珍メニューが乗っかってくるわけ。
そして重要なのは、どれも難しい味じゃなく、日本人が素直に美味いと思える味だということ。
一番ズキュンときたのはChicken Uruwal。
ドライタイプで衣付きフライしたチキンは、チキン65やチキンマンチュリアンを彷彿とさせますが、マンガロールの伝統的な料理とのこと。
フレッシュカレーリーフの香りも素晴らしく、これでビール何杯もいけます。
ザックザクのマサラワダもここではChattambadeという呼び名、面白美味しい。
そしてこちら。
シルクのハンカチのように見えるのはNeer Dosa。
Neerは「水」の意ですから、水餃子ならぬ水ドーサ。
米粉とココナッツのみで発酵させずに作る純白のドーサはプルプルした食感で、ちょっとイディアッパムのようでもあり。
こんなの食べたことありませんが、チキンカレーにつけていただくと絶品であります。
食後のデザートはあったか。
ダルスープみたいだなあ、なんて思ったらなんと!
ムング豆のパヤサムでした。
ちょっと日本のお汁粉のようであり、爽やかな香りもあり、素直に美味いです。
内装、食器など、隅々まで行き届いた世界観。
インドで作ったというショップカードも素敵です。
入口や壁には、マンガロールの文化にまつわる意匠があれこれ。
食べるだけでなく、知られざるマンガロール文化に触れながら、お酒を飲み交わすという楽しみ方も出来そうです。
また、いずれは築地から仕入れた新鮮素材によるマンガロール海鮮料理も登場予定。
期待を遥かに上回る面白いお店ができたものです。
2018年、銀座マンガロール料理から目が離せませんよ!
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2018/01/14 更新
年が明け、2018年を振り返り。
最もホットな話題となったのは、この店の誕生ではないでしょうか。
2018年1月、銀座インズ2の2階に登場した、日本初のマンガロール料理専門店。
「バンゲラズキッチン」
オープンして1年経たないうちに、Japanese Curry Awards2018のメインアワードを獲得したのはあの「カルパシ」以来。
私としても、2017年末に開催した「カレー寺」というイベントにお客として来ていただいたバンゲラさんから「今度マンガロール料理のお店を出します」と聞き、1月のプレオープンに伺わせていただいて以来、結構行かせていただいているお気に入りのお店なんです。
マンガロールは南インド・カルナータカ州の港湾都市。
海鮮をはじめとしたマンガロール独自の料理はいままで日本未紹介のものが多かったのですが、この「バンゲラズキッチン」では、その未知の美味さを存分に堪能することができます。
しかし単なる珍しさだけではありません。
築地で厳選した海鮮を用い、調理クオリティもトップクラス。
こだわったお酒と合わせていただく「銀座の良いレストラン」としてのインド料理店を提案するこの店には、「カレーなんて安い食べ物」という固定観念を覆すだけの説得力があるんです。
さぁ、めくるめくマンガロール料理の世界。
ご紹介しましょう。
★チキンウルワル(ウルワルコリ) ¥1380
まず私が頼むのはこちら。
平たく言えば鶏肉のスパイシー炒めなのですが、旨味と香りそしてなかなかの辛さで最高に覚醒できるスターターなのです。
★マンガロールバジ ¥620
もう一つお勧めのスターターがこちら。
フワッとモチッと、ポンデケージョのような食感が楽しめます。
★スズキのタンドール丸焼き ¥2730
この日入った立派なスズキを丸ごと一匹。
魚の新鮮さもさることながら、マスタードオイルが効いた味わいが新鮮です。
この時点で日本人がイメージする「カレー屋」とは全く別物であることがわかるでしょう。
★スタッフドカラマリ(ヤリイカ) ¥1396
こちらレギュラーメニューですが、ちょっとタダモノじゃないんです。
ヨーグルトを絡め焼いたイカの中には、スパイスの香りとイカの旨味が凝縮した詰め物。
騙されたと思って頼んでみてください。
イカ料理の概念が変わりますよ。
★バナメイ海老のギーロースト ¥1570
こちらもスパイスの香りと旨みの波状攻撃。
マンガロールのスパイス使いで築地の魚を調理する、それがいかに最強かがわかります。
★イェッティラワフライ ¥1570
同じ海老でもこちらはセモリナの細かい衣を纏った「エビフライ」。
「コチンニヴァース」にも似た料理がありますが、この食感は一度食べると忘れられませんよ。
★柳カレイのガッシ ¥1480
ガッシってなんだ?マンガロール料理って、同じ南インドでも他と呼び名が異なる料理がたくさんあるんです。
ガッシは、なんとなくグレービー系のカレーと捉えておけば間違いなさそう。
★マナガツオのガッシ ¥2310
ガッシはガッシでも色んなガッシがあります。
基本的に、その日ある魚を調理法指定でオーダーもできるので、バリエーションは無制限。
インドでは高級魚扱いのマナガツオ、ガッシでいただけば、その上品な食感とスパイスのハーモニーに驚かされます。
★ニールドーサ ¥610
ガッシとあわせるのは米でも良いですが、ここでしか味わえないこのドーサもおススメ。
ニールは水、つまり水ドーサ。
発酵させない、プルップルで色っぽい食感のドーサで、これで顔パックしたら翌朝肌にハリが出そう。
★ラムミントカレー¥2110
「カマルプール」でも人気のメニューですが、この店特有の華やかなスパイス使いでインパクト抜群。
美味いのは海鮮だけじゃなく、全体の調理レベルが高いんです。
★バンゲラズオリジナルスパイシーカクテル¥990
インド産のラムにジンジャー、レモン、ハチミツ、スターアニスなどのスパイスを加えたオリジナルのホットカクテル。
カウンター席でマンガロールバジを摘まみながらこの酒を楽しむ、なんてBAR使いも粋ですね。
さて、「バンゲラズキッチン」がオープンして早い段階で話題になったのは、ビリヤニのインパクトによるものが大。
★マトンビリヤニ¥1760
見てください、この優雅な竹筒ビリヤニ。
後に登場した「トロピカルパラダイス」のように竹筒で蒸すのではなく、調理したビリヤニを竹筒に盛り付けるタイプなのですが、
とにかくそのしっとり優しい食感と、濃厚に香り立つスパイスが素晴らしすぎます。
間違いなく、レギュラーメニューとしてお店でいただけるビリヤニの最高峰であります。
★カワハギビリヤニ¥2250
そして、その日の魚でビリヤニも作ってもらえるんです。
立派なカワハギを包み込むように炊かれたビリヤニを・・・・
しっかりと混ぜ込んでいただきます。
海鮮とビリヤニ、このお店の最強アイテムが組み合わさった味はまさに最強。
もう、気絶しそうなくらい美味いです。
★ガンジ ¥830
こちらはマンガロール名物の魚ふりかけがのったブラウンライスの雑炊。
ビリヤニほどの華やかさはないですが、実は私、これ大好きなんです。
どこか日本のお茶漬けのような風情があって、飲み過ぎたときなんかにも最高。
お試しあれ。
とにかくバリエーション豊か、未知の料理だらけのこのお店。
けれど少人数だといろいろ頼めないよなぁ、なんて方にはセットもあります。
★ドーサセット ¥1375
プレーンウタパムのような肉厚ドーサにサンバル、サール(マンガロールのラッサム)、サラダ、アチャール、バスマティライス。
そしてカレー2種が選べるセット。
この日のカレーはチャナマサラとアルゴビというベジ仕様で。
まぁ、どれ食べても間違いないですハイ。
食後には、デザートを。
★ココナッツパヤサ ¥570
インドのスイーツですから甘いには甘いのですが、香りがとても品がある一品。
濃厚ミルキーな味わいがクセになります。
★ラギマルト ¥610
マンガロール名物、ヒエ、ジャグリ(インドの果糖)が入ったカルダモン風味のホットミルク。
なんだろう、最初飲んだときは「マンガロールのミロ」ってな印象だったんです。
多分ヒエが入ってるからですね。
チャイのようでチャイでない、このお店ではチャイ代わりにオススメです。
全てにおいて、良い食材を用いつつもスパイス使いや味付けは華やかでメリハリあり。
IT業界に長くいるオーナーのバンゲラさんがクレバーかつ、味にうるさいのが成功の秘訣でしょう。
2018年は何度かこの店でイベントを催させていただいたりもしたのですが、2019年にもまた面白い展開がありそう。
まだまだ目が離せない注目店ですよ。
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