15回
2023/01 訪問
ランチメニューがディナーとは別になりました
24回目の訪問(2023.1)
今年最初のサローネでのランチは、大好きな小劇場を選びました。
博多から向かったのですが、飛行機は飛んだものの、荒天に備えて燃料を余分に積む必要があり、30分遅れました。
というわけで、お店に着いたのは予約時間から30分遅れの12時半でした。(当然、電話で連絡はしています。)
「メニュー構成がだいぶ変わった」ということを聞き、ノンアルコールビールをお願いし、定番の突き出し(今回は白ではなく黒トリュフ)でランチがスタートしました。
ピッチ良くサーブされ、気持ちよい時間が過ぎていきました。
この日のベストは、パスタでしょう。栗粉で作られたパッパルデッレが、濃厚な鹿のラグーソースに負けておらず、バランスよく仕上がっていました。
また、スープも美味しかったです。
そして、メインが出てきた時に、ドリンクがまだ一杯目だということに気付きました。
品数が少なくなっているので、ペース配分が出来なかったのです。ここで、改めてHPを見て、ランチメニューとディナーメニューが別になっていることに気付きました。
ランチは9,500円(税・サ別)、ディナーは20,000円(税・サ別)になっていました。内容を考えれば、ランチの値段は決して高くはないと思うのですが、SALONE 2007のヴァポーレ付きのランチとほぼ同じ値段であることを考えると、次回の博多からの帰りのランチはどちらを選ぶか微妙な感じです。
2023年1月のランチ
突出し:ペコリーノ トスカーノ 黒トリュフ 卵
前菜:本鮪 ビーツ ラズベリー
一口:アニメッラ シャントレル
パスタ:栗粉 パッパルデッレ 安芸高田産 本州鹿
スープ:金目鯛 ブロード ディ ペッシェ
メイン:金華豚 日向の炭 根セロリ
デザート:ババ ナポレターナ 善兵衛農園 紅みかん
小菓子(ブロンテ産 ピスタチオ minimal社 カカオ)・カッフェ(マキアート)
2023/03/06 更新
2022/09 訪問
横浜から向かいました
23回目の訪問(2022.9)
今年3度目の小劇場でのランチです。
前日は、イベント前にアッティモ さんでランチしたのですが、イベント2日目のこの日は午前中だったため、イベント後(12時少し前)にパシフィコ横浜を出て、私の一番のお気に入りのこのお店に向かったのでした。
お店に着いたのは、12時40分。カウンター席では既に3人が食事を楽しんでいました。
ノンアルビールを頼んでスタートです。このノンアルビール、常陸野ネストビールというのですが、美味しいです。1月にも飲んでいるのですが、今回は何故か特別美味しく感じました。
前回からメニュー構成が変わったのですが、一品目の「ペコリーノ トスカーノ」が定番メニューのようです。
この日の、私にとってのベストのお皿は「賀茂茄子」でした。賀茂茄子・太刀魚という温和しめの食材を、花山椒の優しい辛味と香りが素敵に引き立てていました。
「高原黒牛」も素材で勝負の素敵な一品でした。付け合わせも大きめに切られたビーツのみという潔さでした。因みに、このビーツ、しっかり火が入って柔らかく仕上げられていました。
最後に東京のお店から来られたという斎藤シェフに挨拶をしていただき、お店を後にしました。
2022年9月のメニュー
突出し:ペコリーノ トスカーノ トリュフ 卵
前菜1:馬肉 タルターラ ラズベリー
パスタ1:パッパルデッラ 舟形マッシュルーム 金目鯛
前菜2:賀茂茄子 太刀魚 花穂紫蘇
パスタ2:タリアテッレ 川俣シャモ 菊芋
メイン:高原黒牛 日向の炭 ビーツ
一口:ブロデット
デザート1:シャインマスカット モヒート
デザート2:ネッチ トスカーニ 林檎
小菓子(ブリオッシュ コン ジェラート)・カッフェ(マキアート)
2022/10/26 更新
2022/04 訪問
コンサートの前に小劇場へ
22回目の訪問(2022.4)
前回は、博多の劇場公演の帰りに寄った形なのですが、今回は、渋谷(LINE CUBE SHIBUYA[旧 渋谷公会堂])でのコンサート前(13:30開場 14:30開演)に伺うことにしました。
12時5分にお店に着いたのですが、既に先客がいました。
いつもの席に座り、レモンチェッロのソーダ割りをお願いしながら、事情を話します。
「出来れば、13時15分には食事を終えたい。最悪、13時半まで。」ということでお願いしました。
そして定番の突き出しと「トルテッリーニ イン ブロード」がなくなるなど、メニュー構成が変わったことの説明を受けました。ちなみに、メニュー(紙)も見開きに変わりドリンクメニューと一体になっていました。
この日一番のお皿は、ホワイトアスパラでしょう。一本のアスパラの炭火焼きなのですが、3種類の味わいが楽しめる仕組みになっていて、特にザバイオーネソースが美味しかったです。
マキアート(最近、カプチーノより頼むことが多いかな)を飲み終えたのは、13時25分。お勘定をしている最中にタクシーが到着しました。
2022年4月のメニュー
突出し:ペコリーノ トスカーノ トリュフ 卵
前菜1:真鯛 海苔 スフォッリア
パスタ1:プリン 丹波黒どり 天豆
前菜2:ホワイトアスパラ ザバイオーネ
パスタ2:タリオリーニ 烏賊 黒舞茸
メイン:グラスフェッド牛 日向の炭 スナップエンドウ
一口:ブロデット
デザート1:清見オレンジ 茴香
デザート2:メリンガ コン フルッタ 白苺
小菓子(ブリオッシュ コン ジェラート)・カッフェ(マキアート)
2022/05/14 更新
2022/01 訪問
劇場からの帰りに小劇場へ
21回目の訪問(2022.1)
>来年以降も、最低年1回は訪れたいものです。
と、昨年末のレビューに書いたのですが、新年早々にその目標を達成することになりました。
博多の劇場で公演を見た翌日、羽田に10:40に着き、その足でこの小劇場にやって来ました。
お店に着いたのは、12時の数分前。いつもの一番奥の席が用意されていました。
ノンアルビールをお願いし、広尾の劇場の幕が開きました。
この日のお皿たちはどれも粒選りでした。
まず、ズッパ。混ぜ方を甘くしているために、掬う箇所によって表情が変わります。レモンゼスト(皮)が、パンチの効いた仕事をしていました。
タリアテッレは、牛のラグーソースですから、外れるわけはありませんし、デザートの蜜柑も美味しかったですね。
そして、この日のベストは、断トツでメインの「シャラン鴨」でした。(何と、写真を失念。お店からいただくリーフレットから画像を拝借して載せました。問題があれば削除します。)
付け合わせは小さな人参だけ。「ともかく、この鴨を食べて欲しい」というシェフの意図が伝わってくるシンプルな見た目の一皿でしたが、ジューシーで、旨味が延々と滲み出てくる鴨の美味しさに唸るだけでした。決して数多くの鴨を食べているわけではありませんが、今まで食した中で飛び抜けて美味しい、最高の鴨との出会いでした。
2022年1月のメニュー
突き出し
_米と海藻 檸檬の香り
_パルマ産24ヶ月熟成プロシュート シチリア産オリーブオイル"フラントイア"
前菜1:ズッパ リン ファリナータ
前菜2:ホタテ 木苺 ビーツ
パスタ1:タリアテッレ ボロネーゼ ちぢみホウレン草
前菜3:カジキ ポモドーロ タルティーヴォ
パスタ2:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
メイン:シャラン鴨 日向の炭 冬人参
デザート1:蜜柑 三河味醂
デザート2:チャルダ コン ジェラート ヘーゼルナッツ
小菓子・カッフェ(マキアート)
2022/02/28 更新
2021/12 訪問
通い始めて満10年
20回目の訪問(2021.12)
2021年最後のイタリアンは、大好きなこのお店を予約して伺いました。
ノンアルビールと、いつもの突き出しでランチが始まりました。
私にとってのこの日のベストのお皿は、リゾットでしょう。濃厚な味付けなのですが、ラディッキオ(チコリー)の微かな苦みがアクセントになっていて、主役の鴨を生かしていました。食べ終わるのを惜しいお皿でした。
タヤリンも、発酵バターの風味がとても良く、美味しかったですね。ちなみに、このタヤリンですが、結構このお店でいただいていて、今回で6回目(それも最近3年間だけで)です。
このお店に通い始めて丁度10年が経ち、20回伺っています。その間にシェフも支配人も何回も変わっているのですが、「劇場らしさ」というものは変わらない気がします。
来年以降も、最低年1回は訪れたいものです。
2021年12月のメニュー
突き出し
_米と海藻 檸檬の香り
_パルマ産24ヶ月熟成プロシュート シチリア産オリーブオイル"フラントイア"
前菜1:鰆 プンタレッラ 紅みかん
リゾット:ラディッキオ 鴨
前菜2:白子 鱈 ポレンタ
パスタ1:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
メイン:グラスフェッド牛 日向の炭 紫芋
パスタ2:タヤリン 発酵バター 茸
デザート1:苺 モスカート
デザート2:ブディーノ ピスタチオ
小菓子・カッフェ(マキアート)
2022/01/31 更新
2021/09 訪問
アルコール抜きでの初劇場
19回目の訪問(2021.9)
本店では、アルコール抜きの昼休みランチなどを経験済みでしたが、こちらでは初めてのアルコール抜きでの食事になります。
店に到着したのは、予約時間より10分早い12時5分。新支配人の石濱さんが、いつもの指定席に案内してくれました。
まずノンアルビールをお願いし、程なく突き出しの二品の登場です。サーブしてくれたのは、新たにシェフとして就任したという山本さんでした。大体サローネグループでは、若くしてシェフに抜擢される人が多いのですが、その中でも特別若いのではないでしょうか。ハキハキした好青年でしたが、帰宅後ネットで、昨年暮れにパスタのバリラ社主催のコンクールで金賞を獲っていることを知りました。
この日のお皿たちは、どれも美味しかったのですが、私としてのベストは、突き出しの後の、「ウサギ」でしょうか。低温調理、ということを聞いたので、臭いはどうかな、と思いつつ頂いたのですが、低温調理によってジューシーさが生かされていて「とても上等な鶏肉」という感じでした。
見かけに驚いたのが「アンコウのフリット」。真っ黒けで、とてもフリットには見えないのですが、口に入れるとホクホクのフリットなのです。中に詰められている、とろけるような柔らかさのアンコウに、ホッとする一品でした。
そして、これも驚いたのがデザート二品目のクレープ。クレープというものを買い求めたことはなく、移転前のフロリレージュ さんで頂いた可愛いクレープが唯一の経験だったので・・・。イチジクがメインだったのですが、フレッシュなイチジクよりも、ジェラートの方に、よりイチジクらしさを感じました。味が濃縮されているのでしょうか。
前回に続いてマキアートで、一番好きなお店でのランチを締めるのでした。
2021年9月のメニュー
突き出し
_米と海藻 檸檬の香り
_パルマ産24ヶ月熟成プロシュート シチリア産オリーブオイル"フラントイア"
一口:トンノ ディ コニッリォ 茄子(ウサギの低温調理)
前菜1:鮟鱇 パプリカ ンドゥイヤ(アンコウのフリット)
前菜2:牛頬肉 薩摩芋 茸(牛頬のブラザート)
パスタ1:タリオリーニ つぶ貝 酢橘(つぶ貝のポルケッタ)
パスタ2:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
メイン:七谷鴨 日向の炭 栗(鴨のブラーチェ)
デザート1:マンドルラアーヴォラのグラニータ
デザート2:ネッチ 無花果(栗粉のクレープ・下の器にスターアニス)
小菓子・カッフェ(マキアート)
2021/11/23 更新
2020/11 訪問
結果オーライだったのですが
18回目の訪問(2020.11)
木曜日の午後から福岡に行くことになり、帰りの金曜日に羽田から直行して、ランチに伺う予定だったのですが、まさかの飛行機の不具合で北九州空港に緊急着陸する事態に遭遇し、キャンセルせざるをえなくなりました。そして、翌々日(日曜日)に仕切り直して伺うことになったわけですが・・・。
そして今回、自分の「老い」を痛烈に感じる出来事が・・・・。9月にこのお店を伺ったことが、記憶からぽっかり抜け落ちていたのです。
訪問直後のレビューは、感情的なことをストレートに書いてしまうこともあり、大体一ヶ月程度前の訪問時の記録をアップしているのですが、どうした経緯か、9月訪問時のレビューのアップが忘れられていたのです。そして私が「劇場にいつ伺ったのかな」とふとチェックしたら「えー、一年以上経っているじゃないか。すぐに伺わなければ・・・。」となったわけです。私の食の備忘録として、このサイトが重要な位置を占めていることを再認識したわけですが、それにしても情けなさ過ぎます・・・。(9月のレビューは、この訪問日[11/22]にアップしました)
以下、ランチのレビューになります。
渋谷駅で若干迷ってしまい、お店に着いたのは予約より少し遅れて12時45分でした。
個室もカウンター席も全て埋まっていて、空いているのは私の指定席の、一番奥のカウンター席だけでした。
カウンター席は、入り口に近い席に女性のお一人さまが二組。そして、私の横のスペースには感じの良い若いカップルが食事していました。
この所、ビールでスタートすることが多かったんですが、この日は、レモンチェッロの紅茶割りでスタートです。
私の隣の若いカップルが実に感じが良く、二人の様子を眺めているだけで微笑みがこぼれてくるほどだったのですが・・・。
そのカップルの女性が席を外した際に、お二人がご夫婦であること、奥さんの誕生日であること、ご主人が家からの出発時間だけを告げていたこと、等を知り、更に心楽しくなるのでした。
突き出しに続いて提供された牛タンの2種類の味の対比はさすがでしたが、この日の私にとってのベストはメインの蝦夷鹿でしょう。大人しいソースが、クセのほとんどない蝦夷鹿の個性を活かしていました。
いつもなら、さっさとマキアートを飲み干して帰るところなのですが、この日はゆっくりと時を過ごします。
そして、デザートのお皿にメッセージだけ追加された誕生日プレートの登場を待ちました。スタッフと一緒に「おめでとう」を言うことができたのが、この日一番の幸せの瞬間でした。
2020年11月のメニュー
突き出し
_米と海藻 檸檬の香り
_パルマ産24ヶ月熟成プロシュート シチリア産オリーブオイル"フラントイア"
一口:帆立とフルーツトマトのジュレ
前菜1:ピエモンテ風 牛タンのボリート
パスタ1:カワハギと春菊の冷製フェデリーニ
前菜2:鶉のロートロとマントヴァ産カボチャ
パスタ2:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
メイン:浜中町産“蝦夷鹿” 日向の炭
パスタ3:“タヤリン” 塩漬け渡り蟹
デザート1:洋梨のジェラートとモディカチョコレート
デザート2:ピスタチオのクレマカタラーナ
小菓子・カッフェ(マキアート)
2020/12/25 更新
2020/09 訪問
気が付けば1年近く時が過ぎていました
17回目の訪問(2020.9)
今年の夏休みは、サラリーマン生活42年目にして初めて、いわゆるお盆休み期間を外して取ることになりました。完全フレックスにしても、夏休み期間の自由化にしても、我が社もいつの間にか「ホワイト」な会社になったものです。
9連休の前半4日間は北海道ツアーに充て、後半5日間はゆっくり家で過ごそうと思っていたのですが、大好きなこのお店に1年近く伺えていないことに気付きました。
ということで、急遽ランチを予約して伺うことになりました。
予定通り、12時半にお店に到着しました。席は、17回連続して同じ、一番奥の特等席です。
ビールをお願いして、大好きな劇場での食事のスタートです。
メニューの内容・構成が変わったと言うことでしたが、まず突き出しから、3品から、
2品に品数が変わり、和テイストという海藻のおせんべいが、面白かったですね。
前菜の前に登場した小鉢状のものは、SALONE2007のクッキアイオの大型版という感じです。一番下に控えているフルーツトマトのジュレがいい仕事をしていました。
この日のベストは温前菜の「ポルチーニ茸のフリット」でしょう。何の衒いもない一品なのですが、あっさりした塩味で、ポルチーニ茸のわずかな甘味が口の中に広がります。
スペシャリテのトルテッリーニ イン ブロードも、昆布・マグロ節などの出汁が合わされて、以前より軽くなって飲みやすくなっていました。
この日の私にとっての№2は、二品目のデザートのモンテビアンコ(モンブラン)でしょう。濃厚な栗の甘さが甘過ぎず、とても上品なデザートに仕上がっていました。
2020年9月のメニュー
突き出し
_米と海藻 檸檬の香り
_パルマ産24ヶ月熟成プロシュート シチリア産オリーブオイル"フラントイア"
一口:帆立とフルーツトマトのジュレ
前菜1:ポルチーニ茸のフリット
前菜2:鰹の藁焼き 焼き茄子のタルタルと早生蜜柑
パスタ1:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
メイン:仔羊と甘長唐辛子 日向の炭
パスタ2:“タヤリン” ラグー アッラ ボロネーゼ
デザート1:パイナップルとエストラゴンのソルベ
デザート2:笠間の栗
小菓子・カッフェ
2021/09/02 更新
2019/10 訪問
三連休の最終日に
16回目の訪問(2019.10)
台風19号の影響で、12日(土)のランチ・ディナー、そして13日(日)のランチ営業はお休みしたそうですが、この日は平常営業です。
前回(10連休最終日)と同様に、パシフィコ横浜でのイベント参加後の訪問です。
12時をほんの少し回った時間にお店に到着し、ビールをお願いしてこの日のランチの始まりです。
今回のお皿達を一言で表せば「全部2塁打」でしょうか。外れはなく、どれも劇場のレベルを維持しているのですが、「勝負したお皿」がありませんでした。一年前の「烏賊ラグーのオレキエッティ」まで勝負しなくても良いと思うのですが・・・。
「外れがない」という面での代表が「ラビオリ」でしょう。メニューを見た段階で、提供される姿と味が想像でき、その想像通りの姿・味でした。「3塁打」のレベルなのですが、予定調和の料理なるが故に、感動も少なめになってしまいます。
今回のベストは、日高支配人のラテアートかも知れません。「3D」とはまだまだ呼べないものの、プーさんの耳や鼻がふっくらと盛り上がった力作でした。
2019年10月のメニュー
突き出し
_グリッシーニ
_バーニャカウダ
_アマレッティ
スープ:トピナンブール(菊芋) 帆立 ビーツ
前菜1:白烏賊 アーティチョーク
パスタ1:ラビオリ ブッラータ 南瓜
前菜2:太刀魚 ポレンタ トマト
パスタ2:タヤリン 猪 カカオ
メイン:アイルランド産放牧牛 ポルチーニ
パスタ3:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
デザート:洋梨 ピスタチオ
小菓子
カッフェ
2019/11/10 更新
2019/05 訪問
令和最初のランチは、大好きな劇場を選びました
15回目の訪問(2019.5)
令和最初のランチは、大好きな劇場を選びました。
10連休最終日のこの日、パシフィコ横浜でのイベントに参加した後、真っ直ぐにこのお店に向かいました。
到着は12時半。5月から新たに就任したという日高支配人が、例の人懐こい笑顔で迎えてくれました。
前回(3月)は連れに譲った一番奥の席に座り、ビールを飲みながら小劇場の幕が上がるのを待ちます。
この日のベストは、前菜の「白烏賊」でしょう。雲丹のマリネがしっかりと自己主張しています。そして、ピーテンドリルとセルバチコという香草の香り(味)が後から追いかけてきて、山下町の本店の「クッキアイオ」のような奥深さを感じさせてくれる一皿でした。そして「クッキアイオ」と違うのは、スプーンに載せる組み合わせでそれぞれ異なる趣の味わいを楽しめたことでしょう。
3品目のランプレドットも美味しかったのですが、ピアディーナというもので挟んで食べることが難しく、味の方への集中力が若干少なくなってしまいました。
メインは、15回目にして初めていただく「仔豚」でしたが、柔らかく、シンプルに「美味しい」と思える味付けでした。
2019年5月のメニュー
突き出し
_グリッシーニ
_バーニャカウダ
_アマレッティ
スープ(冷製):赤肉メロン トマト モッツァレラ
前菜1:白烏賊 雲丹 空豆
前菜2:ランプレドット ピアディーナ
スープ:魚介のスープ マトウダイ 焼きリゾット
パスタ1:タヤリン 鳩 生粒胡椒
メイン:仔豚 茴香 フィノキエッ
パスタ2:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
デザート:ババ ベルガモット ピスタチオ
小菓子:ブルッティ マ ブォーニ
カッフェ
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記念日に
14回目の訪問(2019.3)
今回は連れと一緒にアニバーサリーでの訪問だったため、写真が殆どありません。
乾杯ドリンクの「ミモザロッサ(スパークリングワイン+ブラッドオレンジジュースの赤いミモザ)」で始まった、ゆったり・まったりの休日ランチでした。
この日のベストは、「新玉ねぎの冷製スープ」でしょう。小さなサイコロ状のフォアグラ3片が「いい仕事」をしていました。
2019年3月のメニュー
突き出し
_グリッシーニ
_バーニャカウダ
_アマレッティ
スープ(冷製):新玉ねぎ フォアグラ エスプレッソ
前菜1:駿河湾産赤エビ ピゼッリ
前菜2:リードヴォ 人参 オレンジ
パスタ1:ブッラータ トマト キャビア(ラビオリ)
パスタ2:タヤリン ラグークラシコ
メイン:仔羊 ホワイトアスパラ マッコディファーベ
パスタ3:トルテッリーニ イン ブロード
デザート:クレスペッレ 清見オレンジ パッションフルーツ
小菓子:ブルッティ マ ブォーニ
カッフェ
2019/10/14 更新
2018/11 訪問
烏賊の強烈な自己主張が印象的でした
13回目の訪問(2018.11)
前回の訪問からあっという間に半年が経ち、「3連休+1」の4連休中に特に予定がない、ということで、3日目の土曜日ランチに出向きました。
お店に到着したのは12時5分前、(13回連続なので、他の席の魅力を知らないのですが)いつもの特等席に案内されました。
まずビールをお願いし、3点のアミューズで劇場の幕が開きました。
前菜一品目の栗のスープ。フォアグラのソテーが入っているのですが、その風味がアナゴかうなぎの様で、しつこくありません。「これが、フォアグラ?」と、首を傾げながらもとても美味しくいただきました。
前菜二品目のウサギ。サローネグループではよく使われる真っ赤なビーツの下に恥ずかしそうに隠れていました。このお皿の名脇役がザクロでした。子供の頃の記憶からあまり良い印象を持っていなかったザクロですが、このお皿では、そのザクロの酸味が秀逸でした。
一品目のパスタですが、メニューには「ゴルゴンゾーラ」とあるのですが、説明を聞くと「リコッタ」とのこと。「ブルーチーズが苦手」な私のために、わざわざ変えてくれていたようです。イタリアン遍歴も長くなってきて、料理の中で使われているブルーチーズは大丈夫になってきたのですが・・・。
そして、この日の一番のお皿は断トツで「烏賊ラグーのオレキエッティ」でした。
私の前に登場した瞬間に、「僕、烏賊で~す!文句ありますか?」と強い香りを発して主張しているのです。「好き嫌いが分かれるお皿」「ある意味、勝負したお皿」ということで、ワタまで全て使い尽くされているため「塩辛」がダメな人には合わないのかも知れませんが、私には「ドはまり」でした。このような素敵な出会いがあるので、劇場通いをやめられないのですね。
2018年11月のメニュー
突き出し
_グリッシーニ
_パプリカとアンチョビ
_アマレッティ
前菜1:イタリア産 栗のズッパ
前菜2:ウサギとビーツのインサラータ
パスタ1:ゴルゴンゾーラ(リコッタに変更)のファゴッティーニ
真鱈のフリット
パスタ2:烏賊ラグーのオレキエッティ プリエーゼ
メイン:豚ロースの稲藁焼き
パスタ3:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
デザート:カフェオルツォのジェラートとカシスのクロスタータ
小菓子:ブルッティ マ ブォーニ
カッフェ
2018/12/07 更新
2018/05 訪問
劇場の蛸たちとの嬉しい再会がありました
12回目の訪問(2018.5)
SALONE TOKYOのレビューを書きながら、このお店のレビューを確認している時に、「『半年程度での再訪』を約束」という文言を発見してしまいました。指折り数えると、今月がリミットです。そこで早速土曜日の12時に予約を入れて伺ったわけです。(5月前半だけで、本店、SALONE TOKYOと合わせて、サローネグループで3回目のランチです。)
電車のタイミングもあり、この日は11時45分に到着です。12回目にして初めて、表のソファーに座って案内を待つことになりました。12時5分前、店内に招き入れられました。
前回に続いてレモンチェッロのソーダ割りをお願いし、サローネ劇場の幕が開きます。
突き出し3品に続いて登場したのは、グリーンピースのプールで水浴びする蛸たちでした。(ちなみに、3年前の蛸たちは根セロリのプールの中でした。)先日の本店でも温前菜に使われていたピゼッリの濃厚なスープの中に、大きめな3切れの蛸たちが精一杯の自己主張をしていました。「劇場=蛸」と刷り込まれている私にとって、絶妙な火入れの劇場の蛸たちとの再会で、古い友だちに会ったような嬉しさでいっぱいになりました。
パスタ一品目のマッケロンチーニは、シェフの優しさが感じられるお皿でした。辛いンドゥイヤペーストが別に添えられていて、辛さが苦手な人にも美味しく食べられるようになっていました。ちなみに私は半分残しました。
スフィンチョーネというシチリア風ピッツァの生地に包まれた太刀魚やトロトロの具材が美味しかったお皿に続いて登場したパスタ二品目ですが、パスタを食べているというより、フェンネルの香りを食べている、という感じでした。フェンネルの野生種というフィノキエットのペーストが濃厚な香りを醸し出している、不思議な美味しさの一皿でした。
私の場合、メインで感動することが少ないのですが、この日のメインは秀逸でした。甘辛いマルサラソースとキノコ(ジロール茸とカルドンチェッリ)が一体となって、牛の美味しさを引き出しています。牛が主役のはずなのですが、このお皿ではソースとキノコが主役でした。
閉店した(biodinamicoに吸収された?)バカリ ダ ポルタ ポルテーゼから北野シェフが加わり、このお店もダブルシェフ体制になり、同じくバカリから野田さんも加わって余裕のあるサービスにグレードアップしていました。
2018年5月のメニュー
突き出し
_グリッシーニ
_パプリカとアンチョビ
_アマレッティ
前菜1:ピゼッリのズッパと真ダコ
前菜2:ウサギとフォアグラのインサラータ
パスタ1:カラブリア風豚ラグーのマッケロンチーニ
スフィンチョーネ
パスタ2:赤貝とサフランのタリオリーニ
メイン:赤牛のアッロースト キノコのトリフォラート
パスタ3:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
デザート:ババ
小菓子:ブルッティ マ ブォーニ
カッフェ
2018/06/10 更新
2017/11 訪問
玉葱の美味しさに魅了されました
11回目の訪問(2017.11)
気が付けば、前回から2年近く経ってしまった「小劇場」へ11回目の訪問です。
前回のレビューに、「年内には、是非再訪したいと思ってはいるのですが・・・・。」と書いたのですが、この「・・・・」には、「再訪しないのでは」という意味が込められていたのです。殆どの料理がとても美味しく満足したのですが、ただ一つ私の好みに合わなかった「カルチョーフィ(アーティチョーク)」が「スペシャリテ」ということが引っかかったのです。「スペシャリテを変えてもらう」ということに、「紳士」の私には抵抗が大きく、「遠い」という理由を付けてズルズルと2年近くの時が経ってしまったのです。前回SALONE 2007に伺った時に、そのような話を山下支配人にすると「シェフが変わったのでメニューも変わりました」ということで・・・。
前回に続き、開店の5分前に到着です。そして、11回連続で一番奥の席に案内されました。
今回は「レモンチェッロのソーダ割り」が用意できます、ということなので、それをお願いし久しぶりの劇場の幕が開きました。
一品目は、前回と同じ小石が並べられた器で突き出し3品の登場です。私にとっての「グリッシーニ」というと、私にイタリアンの楽しさを教えてくれた移転前の広尾時代のタニーチャ さんの長いものなのですが、こちらの「ずんぐりむっくり」のグリッシーニは、しっかり自己主張がありました。
今回の私にとっての一番は熱々の「チポッラ リピエーナ(玉葱の詰め物焼き)」でした。玉葱の皮の蓋を外す所から、最後の一口を食べきるまで至福のひとときでした。玉ねぎ・フォアグラ・ベシャメルソース・トランペット茸の全てが絶妙に干渉し合って、ハーモニーを奏でていました。
前菜の「牡丹海老のスコッタート」も、3等分していただいたのですが、目をつぶって口の中で溶けていく牡丹海老を追いかけていく感じが楽しい、サローネらしい一品になっていました。
外れがなくレベルの高い料理の数々に感動して、普段は食べないオプションのチーズまで頼んでしまいました。
そして、今回は前回とは違い「半年程度での再訪」を約束してお店を後にしたのでした。
2017年11月のメニュー
突き出し
_アマレッティ
_パプリカとアンチョビ
_グリッシーニ
温前菜:ブロッコリーのズッパと帆立
冷前菜:牡丹海老のスコッタート(たたきor炙り)
パスタ1:鹿ラグーのパッパルデッレ
チポッラ リピエーナ(玉葱の詰め物焼き)
パスタ2:牡蠣のアッラビアータ
メイン:淡路豚のロースト
パスタ3:トルテッリーニ イン ブロード(出汁に入った詰め物パスタ)
チーズ3種(オプション)
デザート:カンノーロ(ピエモンテ風・栗たっぷり)
小菓子:ブルッティ マ ブォーニ(不細工だけどおいしいという意味)
カッフェ
2018/06/10 更新
2015/03 訪問
(再訪)新しい劇場の出し物はどれも粒選りでした
10回目の訪問(2016.1)
スタッフもメニューも、そして内装も新しくなった劇場に初めて訪れることが出来ました。開店の12時まで5分ほどあったのですが、店内に招き入れられ、そして、お気に入りの一番奥の席に案内されました。今回で10回目の訪問になりますが、この特等席以外に座ったことがありません。後で、Salone2007の山下さんから石原さんへ、席だけでなく、カッフェの好みまで申し送りがあったことを聞きました。山下さんに感謝です。
内装はすっかり模様替えされ、個室へのスタッフの動線を考慮してのものなのでしょうが、トイレの入口の位置まで変わっていました。
カウンターに置かれた「金色に輝く真鍮のプレート」も「落ち着いた木目のプレート」に変わり、サーブするのも一苦労だった「大理石の皿」も出てきませんでした。
メニューでは、スペシャリテの「蛸」と「仔羊のストゥファート」がなくなり、代わりのスペシャリテとして「突き出しの3品(カンノーロ・海藻チップス・チーズ2種のフリット)」「カルチョーフィ」「ズッパ ディ ペッシェ(魚介のスープ)」が加わったようです。
この日頂いた料理の数々は、どれも逸品でした。
突き出しのチーズ2種のフリット(コロッケ)には、チーズの味がよくわからない私の頬が、思わずほころびました。
そして、最高だったのが、前菜1品目の「オマール海老」でした。「バニラ」が海老の甘さを引き立てるものだとは思いもしなかっただけに、その斬新な組み合わせから生み出された味を、ゆっくりと楽しみました。
前菜2品目の「イカ」も、優しいひよこ豆(チップスとピューレ)に包まれて、個性を発揮していました。
パスタは二品とも良かったのですが、一品は麺状のパスタにして欲しかったです。
私の評価でオマール海老とトップの座を争ったのが、「ズッパ ディ ペッシェ(魚介のスープ)」。オレンジオイルがとても爽やかなSALONE 2007のスペシャリテの「鮮魚のヴァポーレ」も大好きですが、このソースとも呼べそうな濃縮され尽くした魚介の旨味に感動しました。
この日頂いた「ノンアルビール」「ノンアルワイン」と合わせても、お勘定は12,000円で2円のお釣りがありました。ランチであれば、コスパも最高です。
至福の1時間40分を過ごし、高見総料理長、岡野シェフ、石原さんの3人に見送って頂きました。
年内には、是非再訪したいと思ってはいるのですが・・・・。
2016年1月のメニュー
突き出し(ストゥッツィキーニ?)
_カンノーロ
_海藻チップス
_プロヴォローネとグラナパダーノのフリット
カルチョーフィ アッラ ブラーチェ
前菜3種
_オマール ラーパ バニラ
_白烏賊 ひよこ豆 ンドゥイア
_豚ホホ アニス 縮みほうれん草
パスタ2種
_トルテッリ エイ ブロッコリー
_ラザニエッテ アッラ ロッシーニ
スープ
_ズッパ ディ ペッシェ
メイン
_蝦夷鹿アッロースト スーゴ ディ グーラッシュ
モヒート
ドルチェ
_クレスペッレ 金柑 アールグレイ
小菓子(トルタカプレーゼ)&カッフェ
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9回目の訪問(2015.3)
昨年8月に予約していたのですが、直前にキャンセルする事態になってしまってから、伺わなければ、と思いつつ、なかなか伺えませんでしたが、東京に出る機会が出来たので、それに合わせて予約して、約1年ぶりに伺うことができました。
劇場でのおひとり様デビューの私に用意されていた席は、過去8回と同じ、一番奥の特等席です。過去8回と違うのは、今まで一回も座っていない壁際の席に座ったことでしょうか。
無難にビールをもらって、おひとり様ディナーの始まりです。
最初の料理は、芝先シェフが、目の前で凍らせたフォアグラを削ったものをかけて完成させます。この、凍ったフォアグラ、曲者です。どちらかというと淡泊な帆立や牡蠣の旨味を引き出してくれているのがわかります。(わかるような気がします)
蛸も今回はシンプルな根セロリのスープ(どちらかというとソース)のプールの中で、気持ちよく自己主張していました。このお店の蛸は、前回(2014年4月)のようにパスタのソースにしてほしくはありません。
仔牛と赤海老、という組み合わせも絶妙でした。それぞれがメインを張れる食材同士なので、どうなのかな、と思っていたのですが、どちらも相手を立てているようで、その味付けの微妙なさじ加減が素晴らしい一品に仕上がっていました。
これまでの3品に満足しきっていたところに、それ以上の出来だったのが「平目」です。さっぱりとしたオランデーズソースの下にそっと隠れている平目なのですが、更にその下に隠れているハーブ、そして特にトマトの酸味とのバランスがたまらなく美味しく、一口ずつゆっくり楽しみました。トマトがなくても十分美味しいと思うのですが、後から追っかけてくるトマトのわずかな酸味が芝先シェフの狙いだとしたら、「凄い」です。ただ、これだけ絶賛した料理が、今回のベスト2なのです。
今回のベスト、そして9回目になったこのお店での食事のベストが、定番「仔羊のストゥファート」でした。
ここの仔羊たちは、気が弱いのか、いろいろな食べ方がありますよ、と、いつも集団で登場し、また、その登場の仕方(盛付けの工夫)も楽しみの一つであったのですが、今回は「一人」で堂々と登場してきたのです。そして、ソースなどの応援を借りず、絶妙な塩加減だけという、潔さなのです。ただ、それが最高でした。ほんの僅か塩味が強いかな、と思った瞬間もあったのですが、付け合せを頂くと、それも丁度良く感じて・・・。
劇場おひとり様デビューの日に、今までで最高の料理を頂きました。
(この日の食事時間は丁度2時間でした)
2015年3月のメニュー
前菜3種
_帆立 牡蠣 フォアグラギアッチャート
_蛸 根セロリのズペッタ
_仔牛 燻製赤海老
魚料理
_平目 サルサ・オランレーゼ
パスタ2種
_チュカルッコリ ムール貝 ピゼッリ
_ピーチ牛頬ラグー
メイン
_仔羊のストゥファート
ドルチェ
_ ホワイトチョコのジェラード
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8回目の訪問(2014.4)
いつもの席に座ると、何か様相が違います。
テーブルセッティングを見ると、前回までと結構変わっていて、特にカトラリーが一新されていました。そして、カウンターの中も・・・。
山下さんの後、カウンター内を仕切っていたのはこのお店に始めて伺った時からいらっしゃるディレットーレ(マネージャー)の相澤さんでした。他のフロアスタッフは、(SALONE 2007から移って来られた内藤さんも含めて)全員女性なので、このお店の重たいお皿をカウンター内からサーブすることを考えると、必然ではありますが・・・。
いつもに比べて少しスタート時間が遅かったので、ピッチを早めて欲しい、とお願いしてスタートです。
まず、例によってフォカッチャwithオリーブオイルの登場なのですが、横の皿に置かれるのではなく「えっ、食べ終わらないと次の料理が出てこないの?」と、一瞬思わせる感じで、真ん中に置かれました。(ちゃんと、テーブルには食べかけのフォカッチャ置き場は用意されていました)
初めに出てきた「赤海老のタルターラ」が私にとって、今回のディナーのNo.1でした。セロファンを止めている「洗濯バサミ」を外すと綺麗な断層が現れます。一番下に敷かれていた白人参を切るのに若干苦労しましたが、ますの卵、りんご、更には青りんごのピューレ、これらと一緒にいただく赤海老の甘さ。最高でした。
前菜の1品目は、マテ貝をスプーンに見立てた小品。SALONE 2007の定番「クッキアイオ」を彷彿とさせる口の中で感じる複雑な味の絡み合いを楽しみました。
前菜の2品目の豚くんは、お行儀よく切り株の上に乗っていましたが、お皿に降りて頂いてから普通に頂きました。
これまた、SALONE 2007の定番である「鮮魚のヴァポーレ」を意識したという「テアトリーノのヴァポーレ」。やはりオレンジオイルを使用したあさり汁に浸かっていた真鯛が、グリーンピースなどの緑色の美味しいソースと絡み合うと、口の中で春色の優しい味が広がりました。また、あさり汁単体でも、オレンジの香りが爽やかで美味しかったです。(私にとっての今回ディナーのNo.2)
パスタ1品目のニョッキ。普通に美味しかったのですが、このお店の蛸を結構楽しみにしている私にとっては、下の一部でやっと感じられる蛸は、残念でした。芝先シェフに、次回(8月)は、是非蛸らしい蛸を食べさせて欲しい、と、お願いしました。
パスタ2品目はうどんのような雰囲気のピーチ。このお店のラグーソースに間違いがあるわけありません。美味しかったです。
仔羊のストゥファートは、今回も重厚な大理石に乗って登場してきました。
「チーズの8クッキアイーニ」→「チーズの5クッキアイーニ」とダウンサイジング(?)されてきたチーズメニューが、3種類になって、更にとんでもない物に乗って登場です。品数は減ったのですが、各種類の量が増えたので、二つに分けて仲良く3種類ずつ頂きました。
ドルチェも初めてのガラスの皿に乗って登場です。見た目だけでなく、焼きオレンジの酸味がアクセントとなった佳品でした。
今回のラテアートは若い女性スタッフが挑戦してくれました。早く、西嶋さんや山下さんのようにたっぷり練習できる時間ができるといいですね。次回も楽しみにしています。
2014年4月のメニュー
始めの一品
_赤海老のタルターラ
前菜2種
_サフランとマテ貝のクッキアイオ
_豚ホホ肉のコンフィ
魚料理
_テアトリーノのヴァポーレ
パスタ2種
_明石産 蛸のニョッキ
_ピーチ 仔羊のラグー
メイン
_仔羊のストゥファート
チーズ
_3種類の小さなチーズ(+1,500円)
ドルチェ
_チョコとオレンジ カラメッラート
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7回目の訪問(2013.11)
今回のディナーは、さっぱりとした味わいの「鰆」の前菜で始まりました。
前菜二皿目は「蛸」。前回(2013.8)デビューの銀色のボールの器に乗って登場しました。やはりこのお店の蛸は、パスタの「具」ではなく、「主役」として登場して欲しいので、私的には大満足です。「蛸」も、カリフラワーの優しいソースの下で気持ちよさそうでした。
今回のイチオシは押しは、前菜三皿目の「穴子」でした。メニューには「仔牛と穴子」というように併記されているのですが、完全に主役は「穴子」。皮の食感と、キャラメリゼされた甘味がたまらなく美味しく、仔牛は穴子の引き立て役に徹している感じでした。
パスタ一皿目は、パッサテッリという固くなってしまったパンを美味しく食べる為に作り出されたというパン粉で作られたパスタ(私的にはパスタと呼んで良いのか?ですが・・)が、スープの具として浮いているようなもの。スープが美味しかったですが、パスタを食べたという感じはありませんでした。
パスタ二皿目のパッパルデッレは、しっかりパスタでした。タリアテッレの二倍ほどの幅のパスタで、「食いしん坊のパスタ」と言われているのも頷けるボリュームで、鱈のラグーがしっかり絡まり、舌もお腹も大満足でした。
今回の仔羊たちも、(カウンターの中と表の2人体制によるサーブで)大理石に乗って登場です。真っ赤で甘いビーツのソースに乗った仔羊たちは、今回も含めて7回の中でもトップクラスの美味しさでした。
「チーズの8クッキアイーニ」が、「チーズの5クッキアイーニ」にスケールダウンして、値段も半額に。7種類の中から5種類を選べるというシステムは私達にはぴったりな仕組みで、今回も青カビ2種を除いてベストな分量・内容の組み合わせをいただくことができました。
ドルチェも甘すぎず美味しかったですが、今回のラテアートのリラックマ、良かったです。前回は、はっきり言ってコメントするレベルではなかったのですが、格段のレベルアップでした。
また来年桜の咲く頃の訪問を約して、お店を後にしました。
2013年11月のメニュー
前菜3種
_鰆とクスクス 生姜のグラニテ
_蛸とプレディカーヴォロフィオーレ
_仔牛と穴子のキャラメリゼ ウニのサルサ
魚料理
_鮟鱇とパッパ
パスタ2種
_パッサテッリ イン ブロード
_パッパルデッレ 鱈のラグー
メイン
_仔羊のストゥファート
ドルチェ
_トローネのセミフレッド ビスタチオのクレマ
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6回目の訪問(2013.8)
前回はランチで伺いましたが、今回はディナーに戻りました。やはり、このお店は夜の方が似合うと思います。
今回は結構サプライズがありました。
前菜一皿目がサプライズの一つ目。直径20cmほどの銀色に輝く球体の頂点部分が凹んでいて、そこにカンパチ・マンゴーの料理が乗っていました。思わずその器を触ったのですが、常温で中に氷が入っている、というところまでの細工はありませんでした・・・。「最も家庭的でない器」と、他のお客さんが言っていて、同感だと思ったのですが、最後の方に・・・・。
前菜二皿目は仔牛のカルパッチョ。このお店が得意の低温調理の技が生かされた一品で、「しっかり火が通っている」「生の食感」という相容れない要素がしっかり同居していました。
前菜三皿目は豚のいろいろな部位をテリーヌ状にした料理だったのですが、若干切りにくく、アンダープレートに乗った布との間で、皿が動いてしまうのです。皿を持ってみると、「軽いっ!」。竹製だそうです。(これが二つ目のサプライズ)。料理は、「ケッパーベリー(初体験)」がアクセントになっていて、これまた美味しくいただきました。
パスタ一皿目で「蛸」が登場です。ラグーになっているのですが、下に敷かれたイカ墨のソースの存在感に負けていたのが残念でした。パスタとしては合格点をはるかに超えたものだったのですが、ここの蛸のファンである私的には結構残念でした。パスタのソースとしての蛸は初めてだと芝先シェフに話していたのですが、このレビューを改めて読み直すと、一回目の訪問で頂いていました。ちなみに、パスタに合わせるのは年に一回くらいだそうです。
三つ目、そして最大のサプライズは、メインの仔羊たちのベッド(お皿)でした。なんと、厚さ約1cm、一辺40cm近い大理石(重量は10kg位あるらしい)に仔羊たちは乗って登場したのです。大理石は適度に温められており、チョコレートと一緒に仔羊たちは幸せそうでした(?)。
今回の「チーズの8クッキアイーニ」(カビ系を除いたハーフ&ハーフ)。今回の4本、いずれもハチミツやジャムとの相性がバッチリでした。
ドルチェは、生姜の風味が生きた一品でした。そして、上に乗せられた僅かな量の糸飴の甘さが結構効いていて、美味しくいただきました。
今回はサプライズもありましたが、料理が何れも満足度が高くて、素敵なディナーとなりました。
2013年8月のメニュー
前菜3種
_リッチョーラ マンゴー
_仔牛のカルパッチョ
_ソプレッサータ
魚料理
_蟹と帆立のファゴット
パスタ2種
_蛸のラグー カヴァテッリ
_ラヴィオリ メッツァルーナ
メイン
_仔羊のストゥファート
ドルチェ
_白桃 生姜
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5回目の訪問(ランチ)(2013.4)
5回目にして初めてのランチでの訪問です。ただ、若干照明が明るいだけで、メニューもディナーと同じなため、雰囲気的には過去4回と同じでしたが・・・
今回も、カウンターの一番奥の席に座らせていただきました。(5回連続です。2回目からは予めお願いしています。)
前菜一皿目、「あれっ?カクテルグラスに入っていない・・」。過去4回の何れも一皿目はカクテルグラスにお洒落に盛り付けられていたのですが、今回はガラスのお皿にグリーンピースのエメラルドなど、宝石を散らしたような別な意味でお洒落なお皿になっていました。
前菜二皿目は定番の「蛸」。彼女は今回のお皿の中では一番だと言っていました。2種類のソースそれぞれでいただくのと、混ぜていただく3種類の味がそれぞれ絶妙でした。
今回の私の一押しは前菜三皿目の、子牛のタンとフォアグラのテリーヌ。ミルフィーユ状の仕上げで、フォアグラの脂の甘さが本当に美味しく感じられる一皿でした。
パスタ二皿目の「カネロニ」。初体験でした。焦げ目の具合がちょうど太めのネギに見えて、パスタのはずなのに、ネギの中に詰められているのか、と、不思議に感じたくらいそっくりでした。でも、まだまだ私の知らないパスタがありそうで、イタリアンの奥の深さを感じました。
「チョコレート」のドルチェは、私には甘すぎました。なんとか完食はしましたが・・・。連れの女性にはちょうど良かったそうですが・・・。
今回の山下さんの作品(カプチーノ)は、前回リクエストしていた「蛸」でした。短い八本の足が可愛すぎました。西嶋さんのライオンに可愛さでは完全に勝っていました。次回は8月頃に伺うことになると思いますが、「リラックマ」をリクエストして、お店を後にしました。
2013年4月のメニュー
前菜3種
_うずらとピゼッリ(グリーンピース)
_蛸とクレーマ ディ アスパラジ
_仔牛のテッリーナ
魚料理
_インサラータ ティエピダ ディ ペッシェ
パスタ2種
_オレキエッテ 菜の花とコッツェ(ムール貝)
_鴨のカネロニ
メイン
_仔羊のストゥファート
ドルチェ
_トルタ ディ チョコラート
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4回目の訪問(2012.11)
例によって、カクテルグラスの最初の前菜を頂いた後、
前菜二皿目は「鹿肉のパイ」。チョコレートやエスプレッソの粉末を合わせることによって雰囲気を変えてくれる素敵なひと皿でした。
前回の蛸は前々回以上に蛸でしたが、今回の蛸は今までの蛸の中で最高の蛸(3切れ)でした。栗のソースに包まれた蛸は、口の中で柔らかく崩れ落ちていく感触で、秋の終わりを感じさせてくれる料理になっていました。
私にとってのあんこうの料理の主役は、「レンズ豆」でした。初めて頂いたのですが、柔らかな食感と、ほのかな甘みが新鮮でした。
パスタ一皿目の「タリオリーニ」は、見た目がとても素敵なひと皿。
二皿目の「ウンブリチェッリ」の麺は太っちょの不格好なうどんのようですが、うどんのような腰があり、そのモチモチ感は癖になりそうです。
今回の仔羊は、日本生まれの羊だそうです。メークインのピューレと同じくメークインのフリット(ポテトチップ)と一緒に仲良く縦に3匹並んでいました。両側に点在する色鮮やかなソースたちと合わせていただきましたが、合わせて4回の仔羊たちとの出会いの中で最高だったと思います。
「チーズの8クッキアイーニ」。今回も「青カビ系」を除いた一皿(ハーフ&ハーフと呼んだら笑われましたが・・)を二人で4本ずつ頂きました。
「ヘーゼルナッツ」尽くしのドルチェに、連れの女性ばかりか私も大満足でした。メレンゲの中にわずかに散らされたレモンピールの香りがちょうど良く、泡・ジェラート・フィナンシェ、一緒に食べる組み合わせによる味の変化を楽しめる素敵なドルチェでした。
今回最後に盛り上げてくださったのは、山下さんでした。連れの女性のクリスマスを感じさせるという「フレーバー紅茶」が出てきて、私のカプチーノがなかなか出てこず、向こうでゴソゴソしていると思ったら、何と「クマ」(私には鼻や口のあたりが猫に見えるのですが)の絵が描かれていました。今まで、私のコーヒーの写真など撮ってくれなかった連れの女性が、「可愛い~」と言いながら写真を撮ってくれました。
山下さん、次回は是非「蛸」の絵をお願いします。
来年、暖かくなる頃また伺いますので・・・・。練習時間はたっぷりとありますので・・・。
2012年11月のメニュー
前菜3種
_アスティチェ コン ポンペルモ
_チェルヴォ イン クロスタ
_蛸とサルサ カスターニャ
魚料理
_ペスカトリーチェ エ レンティッキエ
パスタ2種
_タリオリーニ ラグー アッフミカート
_ウンブリチェッリ ラグー ディ チンギアーレ
メイン
_仔羊のストゥファート
ドルチェ
_トルタ ディ ノンナ のプロポスタ
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3回目の訪問(2012.8)
今回も早い時間(18時15分)におじゃましましたが、カウンターに他のお客さんの姿はなく、結局1時間以上カウンターを独占することになりました。今回も、カウンターの一番奥の席でした。
始めに西嶋氏が横浜に転勤(栄転?)したことを後任の山下さんからお聞きした後、シェフ(芝先氏)がお約束のオリーブオイルが塗られたパンをサーブしながら挨拶に来られました。前回(5月)は着任したばかりで名刺が出来ていなかったとのことで、名刺も頂きました。
最初の前菜、赤海老のタルタルは、桃の存在感たっぷりの甘いひと皿で、これからの食事への期待感を大きく膨らませてくれる一品でした。
前菜二皿目の「牛タンとフォアグラのメダリオーネ」。今回のお皿の中で、私の一押しです。なめらかに処理されたフォアグラとその中に配された牛タンのバランスが絶妙で、更にお皿に綺麗に散らばったオレンジのジャムや煮詰めたバルサミコ酢等との組み合わせによって豊かに表情を変える味わいは、最高でした。
今回の蛸は前回以上に蛸でした。なめらかなキノコのソースの下に、存在感のある蛸たち。柔らかくも特有の食感を残してあり、前回以上のヒットです。次回の蛸はどのように登場するのか、今から楽しみです。
魚料理は魚ではなく貝でした。グリーンピースのピューレと大麦のソースの上にムール貝とアサリが鎮座しており、美味しかったです。
パスタでは一皿目の大きくカールされた「カヴァテッリ」。モチモチ感と、「エイ」のソースがしっかりと絡んだ味と、満足しました。
メインの仔羊ちゃんは、いつもはチーズを載せたスプーンが並んでいる正方形のガラスの上で綺麗に3列に並んで、まるで幼稚園の運動会のようです(サフランソースが足跡?)。プラムのジャムとの相性が良かったです。
「チーズの8クッキアイーニ」。今回も「カビ系」を除いた一皿を作って頂きました。
ドルチェは「ココナッツ」が苦手なことを事前に伝えておいたため、「マンゴー」で作っていただいていました。甘いバナナのソースも美味しかったです。
今回も連れの女性の注文は「紅茶」です。前回(5月)はたまたまダージリンのファーストフラッシュがあるときだったのですが、今回は「セカンドフラッシュ」が3種類(フルーティ・まろやか・しっかり)あるということで、彼女はしばし悩んだ結果「まろやか」を選択。マスカテルフレーバー(熟したマスカット(ブドウ)のような香り)を持つという紅茶を楽しんでいました。
2012年8月のメニュー
前菜3種
_赤海老のタルターラ
_牛タンとフォアグラのメダリオーネ
_蛸とサルサ トッコ ディ フンギ
魚料理
_オルツォット ピゼッリ エ ムルスキ
パスタ2種
_カヴァテッリ ラッツァ エ サルサ マントヴァーナ
_キタッラ グアンチャのラグー
メイン
_仔羊のストゥファート
ドルチェ
_ココナッツのビアンコマンジャーレ(ココナッツをマンゴーに変更)
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2回目の訪問(2012.5)
前回訪問時に再訪を約してから3ヶ月半、ようやく、約束を果たせました。
予約の6時半(5分前)に入店すると、カウンターの先客は一組のみ。
前回と同じく、カウンターの一番奥(ここが間違いなく特等席である、と、彼女と意見が一致しています)に案内されました。
前菜一皿目はピセッリ(イタリア産グリーンピース)をペーストにしたものに、雲丹が載ったもの。グラスの底には大麦がいます。普通のグリーンピースとは次元が違う味わいでしたが、全てペーストにするのではなく、実そのままの部分も残っていることにより、複雑な食感・味わいを堪能できる一品でした。
前回の蛸はパスタと一体化していましたが、今回の蛸は前菜二皿目の主役でした。カリカリの生ハムや胡桃などを引き連れて、フワフワに変身した蛸の甘みを十分味あわせてくれました。
魚料理のカジキマグロは、透明なスープの上に鎮座していましたが、その透明なスープの正体にビックリ。トマトだったのです。口に含めば、間違いなくトマトの美味しさだけが広がります。相当手間暇かけて抽出されるようですが、「残りのトマトはどうするのですか」と尋ねたところ、「賄いに使います」ということでした。
ヒヨコ豆とアサリのタリアテッレは、アサリの風味が勝っていましたが、ヒヨコ豆と出会うと穏やかな味に変わります。更に、半分ほどになったところで、添えられたトマトペーストを絡ませると、また新たな味のパスタになりました。
メインの仔羊ですが、添えられていたヘーゼルナッツと合わせたフォアグラのソース(?)が珍しかったです。(無論、美味しかったですが)
前回、「チーズの8クッキアイーニ」を頼んだのですが、二人とも苦手なブルーチーズ系も入っていたこともあり、今回はスルーするつもりでいたのですが・・・・
西嶋氏に頼んで、ブルーチーズ系を抜いて一皿作って頂きました。そして、二人で4本ずつのスプーンに載ったチーズを頂きいたのですが、「大のチーズ好き」というわけでもない私たちには丁度良い分量でした。
ドルチェは「苦み」と「酸味」が際立った大人のお菓子に仕上がっていました。口休めに少量のバニラアイスでも添えられていると、もっと味が際立ったのではないか、というのが私の感想です。
連れの女性が「紅茶」を注文すると、西嶋氏が待っていましたとばかりに、「今日は紅茶の種類がたくさんあるんです」と、3種の紅茶の説明が始まりました。迷った末に彼女が選んだのがダージリンのファーストフラッシュ。色のとっても淡い紅茶で、彼女の感想は「緑茶と紅茶の中間のようで、とても美味しい」とのこと。淹れた後の茶葉を見せて貰いましたが、濃いめの萌葱色で、緑茶の様にも見える不思議な紅茶でした。(紅茶好きの人には当たり前かも・・)
二時間半の食事時間でしたが、サーブのピッチも丁度良く、今回も素敵な時間を過ごさせて頂き、4ヶ月後頃の再訪を約してお店を後にしました。
(今回は、前回訪問時に比べてスタッフの人数が多かったような気が・・・)
2012年5月のメニュー
前菜3種
ピセッリと雲丹
蛸とクレマ ディ フンギ
ホロホロ鳥のロートロ
魚料理
ペッシェ スパーダのアッフォガート
パスタ2種
タリアテッレ ヴォンゴレ エ チェーチ
ウンブリチェッリ 鳩のラグー
メイン
仔羊のストゥファート
ドルチェ
マスカルポーネのパルフェ プロフーモ ディ リモーネ
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初めてのの訪問(2012.1)
連れの女性の誕生日のお祝いでお邪魔しました。
一年前は、クーポンを使ってフレンチのお店に行ったのですが、特にイベントもなく普通の食事で終わっていたため、今年は早くからお店探しをした結果、このお店に決定。
予約を入れたのは、何と3ヶ月前の昨年の10月でした。
皆さんのレビューを読ませてもらいながら、3ヶ月も心待ちにしていたため、相当ハードルが高く上がっていたのですが、その高いハードルを軽々と越えてしまう内容でした。
小雪が舞うような晩でしたが、「半分(タニーチャさん)までは歩きなれた道だから」ということで歩いたのですが・・・。(少しメタボな私には坂道がきつかった?)
地下への階段を降りると、豪華なソファーが・・・。禁煙して1年以上経つ私にはピンと来なかったのですが、喫煙スペースでした。
扉を開けて、彼女の「お誕生日会」が始まりました。
テーブル席に先客がいらっしゃいましたが、カウンター8席では最初の客ということで、一番奥に通されました。
カウンターとは思えない余裕のあるスペースと、ゆったりとした座り心地の椅子に身を委ねたところで「素敵なお誕生日会」が始まりました。
まずは、ワインを嗜まない旨を断った上で、ドリンクを注文。
(ソーダがないということで、「カンパリソーダ」が飲めなかったのは残念でした。ソーダとレモンチェロ、置いていただけないでしょうか。)
前菜1品目の「雲丹と平目とリコッタ」。「良くかき混ぜてお食べ下さい」ということでしたが、雲丹の濃厚な味わいが堪らなく美味しく、更に少量のレモンピールがアクセントとなっていて、小さなグラスの中で小宇宙を作っていました。
私が一番感動したのがパスタ1品目の「マッケローニ ポルポ エ パターテ」。
「蛸が・・・」と、説明で聞いたのですが、それらしい姿は見えず・・・。ところが、手打ちでは珍しいという「マッケローニ(要はマカロニ?)」を口にいれた途端、口中に「タコ」の香り、そして雄大な「海」が広がったのです。「タコって、これほど自己主張するの?美味しい食材だったの?」と、自分に問いかけずにはいられませんでした。
連れの女性はパスタ2品目の「パッパルデッレ コーダ ディ ブーエのラグー」のパスタに驚いたと言っていました。幅4~5cmもあるパスタで、食べ応え満点でした。
「チーズの8クッキアイーニ」は、特にチーズが好きでもない私たちでしたが、「このような、食べ方があるんだ」と感動させて頂きました。(二人共、ブルーチーズは苦手で、何とか飲み込みはしましたが・・・。)
メインの仔羊は、「菊芋」のソースとフリットで、変化のある味わいを楽しめました。
そして、いよいよ本日2人目(彼女)の「お祝い」が始まりました。
照明が落とされ、小さなローソクを懐に抱いたホワイトチョコレートのオブジェが登場しました。(このページで写真は数多く拝見していましたが、実物は想像以上に素晴らしかったです。)
そして、スタッフの方々、同席の他のお客様も一緒になって「おめでとう」とお祝いして下さいました。
ホワイトチョコレートを壊して頂いていると、彼女待望のドルチェが登場。普段の彼女では満足できない量だと思ったのですが、今回はチョコレートもあったので十分だったようです。
(途中、少しだけサーブが遅いかなと思った時がありましたが、十分許容範囲でした)素敵なお店だと時間が経つのが本当に早く、あっという間の3時間半でした。
そして、斉藤シェフに再訪をお約束してお店を後にしました。
スタッフの皆さん、素敵な「時間(とき)」をありがとうございました。
私のレビューが、2012年1月では最初みたいなので、1月のコース内容を残しておきます。
前菜3種
雲丹と平目とリコッタ
ミルツァ シチリアーナ
インサラータ ディ スカンピ
魚料理
真鯛のサルサ ボッタルガ ディ トンノ
パスタ2種
マッケローニ ポルポ エ パターテ
パッパルデッレ コーダ ディ ブーエのラグー
メイン
仔羊のストゥファート
ドルチェ
アールグレイとミントのプロポスタ
2016/01/24 更新
25回目の訪問(2023.11)
9月末に、原宿に行くついでに予約をしようとしたところ、「カウンター席が選択不可」になっていて、一応電話したものの、やはり「テーブル席しか空いていない」と言われ・・・。次善の策として、私のフレンチのベストのお店のマノワ さんに伺うことになったのですが・・・。
この日は(山下町のお店が満席だったこともあり)数日前に予約して、湘南新宿ラインに乗ってやって来ました。
席は・・・、25回連続の特等席です。
この日の私にとってベストの一皿は「タリアテッレ」でしょう。椎茸が特別に美味しく、濃厚なラグーソースと共に口中に旨味が広がりました。「サローネといえばタコ」だと私は思っているのですが、前菜の真蛸も抜群に美味しかったです。
9月にマノワ さんに伺うことになった経緯を話したところ、「山本シェフも大好きですよ」と。その後、山本シェフから「11月一杯(11月29日)で閉店するので、その前に1回伺うことにしている」という話を聞きビックリ。閉店の発表があった後には殆ど予約が取れなくなっているようなので、9月末に伺えたのは幸運だった、と言えそうです。
2023年11月のメニュー
突出し:“浜名湖ファーム” 卵 ペコリーノ トリュフ
前菜:鳥羽産 真蛸 “ほそかわ農園” 秋しずく
一口:牛頬肉 黒胡椒 雪蔵甘熟メークイン
パスタ:タリアテッレ ホロホロ鳥 八色椎茸
スープ:下田産 金目鯛 ブロード ディ ペッシェ
メイン:金華豚 “ソラナファーム”くり将軍
デザート:ラフランス トルタ メリンガータ
小菓子(ブロンテ産 ピスタチオ minimal社 カカオ)・カッフェ(マキアート)