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1回
夜の点数:4.5
昼の点数:4.5
2008/12 訪問
夜の点数:4.5
昼の点数:4.5
近松
記事URL:http://aamnos.cocolog-nifty.com/all_about_mrnoone_special/2008/12/post-97c5.html
2008/12/16 更新
今回が3回目の訪問。個人的には博多といえば「鍋万十 定食おきよ 寿司近松」と勝手に決めているので九州に行くからにはここに寄らずに帰るわけにはいかない。
モダンな外観の店内に入ると照明がかなり落とされているので、昼などは目が慣れるまで時間がかかる。けれどもこの馴染んでいく時間が心地よい。店に入って早々はつい逸る心持になっているのだが、この時間があるおかげで落ち着きを取り戻して、美麗な寿司と真摯に向き合うことができる。
昼のおまかせは今回全14貫。どれも甲乙つけ難い逸品揃い。・あおりいか・平目・平目昆布〆・赤身づけ・大トロ・平政・車海老・小肌・〆鯖・平貝・穴子・煮蛸・いくら飯・玉子
13日間寝かせて熟成させた大間の大トロは赤身の味わいが際立っていて、軽やかな脂と相まってどこまでも口の中に広がっていく。車海老の香気の立ち具合は相変わらず抜群で、残り香も存分に楽しんだ。旬と見込んでいた済州島沖の鯖は〆ることで旨味と脂が凝結していて、舌に乗せた瞬間にそれらが一気に煌いたと思うと、どこともなくふわりと消えていく。こればっかりは何度食べても切ない気分になる。
錫のちろりで供される酒をゆったりと呑み、どれもこれも痺れながら食していると自然と顔がほころんでいるのが判る。こういう自然な笑みを引き出してくれる料理屋はそうはないだろう。しかもこれが5,000円で味わえるのだから尚のことだ。相変わらずまろやかな御主人の接遇にもすっかり心を蕩かされて店を後にすることとなった。身体が動く限り通い続けたいと思う。