レールモントフさんが投稿した和ごころ 泉(京都/四条)の口コミ詳細

レールモントフの " Bon Appetit "

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レールモントフ (50代前半・男性・兵庫県) 認証済

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和ごころ 泉四条(京都市営)、烏丸、五条(京都市営)/日本料理

1

  • 昼の点数:4.1

    • ¥6,000~¥7,999 / 1人
      • 料理・味 4.1
      • |サービス 3.3
      • |雰囲気 3.0
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク -
1回目

2020/03 訪問

  • 昼の点数:4.1

    • [ 料理・味4.1
    • | サービス3.3
    • | 雰囲気3.0
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

創業は易く、守成は難しに挑む

桃の節句も終わり、早春を感じさせる花見月、しかし今日の京都は、生憎の雨模様、少し肌寒く、花冷えです。

今日のお目当ては、今出川の花の御所跡に建つ御寺御所の尼門跡大聖寺への参拝と、四条烏丸の小径に佇む、かつて短編映画にもなり賞まで取った伝説の懐石料亭のその地と味、技を受け継ぐこちらへお邪魔することです。

小降りの中、お店に着くと店先には早春が感じられる華やかな花が生けられています。早速、暖簾をくぐってお邪魔することに。こじんまりした玄関には可愛いお内裏様とお雛様が飾られていて季節感があちらこちらに溢れています。

その直ぐ先がカウンター席になっていて、そこに座らさせて頂きました。7名掛けですが、3組6名とそれに個室も予約で一杯の様です。

カウンターの正面には、桃色のハイビスカスの綺麗な日本画が、よく見ると松篁と幼名の信の落款があるではないですか、上村松篁の絵かも知れません、確か京都の出身だったように記憶しています。絵に番号が見当たらないので、リトグラフでは無く、一点ものであれば貴重なものです。

さて、お料理ですが、参拝が控えていますので、お酒は残念ながら控えることに、まずは、

◆「お口洗い」は、ぶぶあられが入った京都らしい昆布茶です。

◆「お神酒の盃」は、京都の酒蔵に頼んで造って頂いたオリジナル「和ごころ泉」、切れの良い口当たりです。

◆「先付け」は、ハマグリの可愛い器に入っています。胡麻豆腐の上には菜種、そして紫蘇の花が添えられ、胡麻豆腐の下には味付けされた雲丹が隠されています。ぷりぷりの胡麻豆腐と雲丹の相性が抜群です。紫蘇の花のアクセントも効いていて、素材の味を生かし、よく調和しています。

◆「椀の物」は、菱真薯です。お内裏様とお雛様の器がとても粋です、蓋を開けると、菱餅を模した赤白緑の菱形の真薯の上に、一文字の人参と木の芽が添えられていてとれも綺麗です。木の芽の香りがとても良く、お出汁は優しく、体がじわっと温まります。

◆「向付け」のお造りも菱形の木の器です。舞鶴のシビマグロは脂がのっていて、甘みもあります、プルンとした莫大海と一緒に美味しく頂きます。和歌山のハリ烏賊は、コリコリして、歯触りが良く、甘味も増して、隠し包丁が効いています、山葵と大粒のゲランドの塩を乗せて頂くと絶品です、思わず顔がほころびます。

◆「八寸」は、銀の器に綺麗に盛り付けられ、その上に梅の枝が添えられほのかに香り、季節を存分に感じさせる素晴らしい逸品です。お料理は手前から、鰆の幽庵焼き、焼きたてで、身が柔らかく、味が濃くなく、とても美味しい。その右隣りが、ムラサキ花豆と白花豆の甘煮、甘過ぎず丁度良い。その上が、丸こんにゃく、海老と花丸胡瓜のお串と、辛し和えした水菜のお浸し。そしてその上が、ちぎり餅の可愛い器に乗ったいかなごの釘煮と、酢味噌和えした赤貝のてっぱいです、酢味噌が柔らかく上品で、素材の味を壊さず、これも素晴らしい逸品です。最後が、こちらオリジナルの玉子カステラ、卵の黄身と魚のすり身を6~7時間焼いて作った手間暇かけた一品です。こちらはフワッとした感じではなく、むしろ固めで素材の旨味が凝縮された濃い味付けです。

◆「炊き合わせ」は、清水焼でしょうか、青い模様が入った素敵な椀に入っています。蓋を開けると、生姜の香りが広がります。厚揚げに蕗を乗せて、その上に生姜が添えられています、周りにはのれそれが泳いで、餡が掛けられています。出汁も効いて、しっかりした味わいがするものの、あっさりしていて、餡、のれそれ、生姜、蕗と非常にバランス良く何とも言えない味わいで、これが今日一番のお気に入りです。

◆最後の「ご飯」は、やはり桃の節句ですから、ちらし寿司です。大皿に驚くほど細い錦糸玉子にいくら、穴子、タラの芽、そして木の芽が綺麗に盛り付けられた一品です。酢締めが強くなく、素材が引き立ち、お米そのものの美味さもしっかりしています、生麩の入ったお澄ましと一緒に美味しく頂きました。

◆「水菓子」は、これも素敵な京焼の菱形の器です。豆乳のババロアに愛媛のみかんと徳島の苺にブランデーが入ったジュレが掛かっています。みかんも苺も新鮮でとっても甘く、芳醇、ババロアは逆にあっさりしていて良い取り合わせになっています。

最初から最後まで、早春の季節と桃の節句を感じさせてくれる素材とお料理の数々でした、どれも上品で優しい出汁が効いていて、それでいて素材の旬の味わいがしっかり出ている素晴らしいお料理ばかりでした。「創業は易く、守成は難し」と故事は言います、創業は偉大なことですが、それ以上に継続することは並大抵ではないと、しかしながら、敢えてこの地を選んで、師匠の思いを受け継ぎ、和の心を伝えたいという気迫を、感じずにはいられない素晴らしいお料理でした。本当にご馳走様です。最後は大将と女将さんに見送りまでして頂いて有難うございました。また是非伺わせて頂きます。

  • 店先

  • 八寸

  • 向付け

  • ちらし寿司

  • お盆

  • お口洗い

  • お神酒盃

  • 先付け

  • 胡麻豆腐の下の雲丹

  • 菱真薯

  • 菱型の器の向付け

  • 八寸の銀の皿

  • 赤貝のてっぱい

  • 花丸胡瓜と丸こんにゃく

  • いかなごの釘煮

  • 炊き合わせ

  • のれそれ

  • ご飯とお澄まし

  • 水菓子

2020/07/07 更新

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