【大阪・ミナミ】老舗で味わう本当に旨いカレーライス【国民食】

出典:kurodaさん

【大阪・ミナミ】老舗で味わう本当に旨いカレーライス【国民食】

大人から子どもまで、みんな大好きなカレーライス。明治の世から、もうすぐ終わろうとする平成の世まで、日本人の食卓に欠かせない根強い人気メニューです。 大阪・ミナミ周辺で、手軽に美味しいカレーライスを味わうことのできるお店5店舗を厳選し、ここにご紹介します。

更新日:2023/03/24 (2018/06/19作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる3518の口コミを参考にまとめました。

日本で独自に進化を遂げてきたカレーライス

 インド発祥ながら、イギリス経由で日本に伝わったカレーは、インドカレーとは異なった欧風カレーとして日本で独自に進化を遂げてきました。
 今では本場のインドカリーも身近な存在になったが、それでも欧風カレーをライスとともにいただくカレーライスは、明治の世から、もうすぐ終わろうとする平成の世まで、日本人の食卓に欠かせない根強い人気メニューです。
 スパイスの利いた大人のカレーから、マイルドな味わいのカレーまで、大阪・ミナミでカレーライスを楽しんでみませんか。

インデアンカレー 南店

インデアンカレー 南店

 大阪の老舗料理店が集まる法善寺横丁の手前にある、関西を中心に10店舗ほど展開している、もはや説明の必要もない大阪の人気カレーショップです。この南店はその中でも1947年創業のその場所にある、いわば総本山です。
 店内はたった12席のカウンター席のみ。飴色に輝く調度は老舗の喫茶店のような、シックでレトロな雰囲気です。

大阪カレーの総本山

インデアンカレー 南店

 「インデアンカレー」(750円)は、楕円形の平皿に カレールウが天掛けされています。
 一口目を口に入運ぶとそフルーティな甘さが口の中に広がり、そして一瞬の間をおいてスパイシーな辛さが襲ってくる。そしてお皿半分ぐらい進んだ頃には頭頂部に汗がにじんできます…これぞインデアンカレー。

インデアンカレー 南店

 辛さで口の中が麻痺してきた頃にキャベツのピクルスを口に運ぶと、その甘さと酸っぱさで辛さがリセットできる。よくできていますね。
 この中毒性のある味わいこそインデアンカレーの真骨頂です。

ニューダルニー

ニューダルニー

 近鉄と地下鉄の日本橋駅の南東方向に広がっている大阪の台所・黒門市場。この商店街の南の縁のところにあるカレー専門店です。
 昭和の香りが漂う店内は、カウンターのみの10席程度の大変狭いお店。キッチンの真ん中に黒電話が鎮座していて、歴史の重みを感じさせるレトロ感が溢れています。

正統派・欧風ビーフカレー

ニューダルニー

 ビーフカレー(600円)は、ドロっとしたところのないサラサラ系。ポタージュスープのような質感は実に上品です。一匙口に運ぶと実にマイルド!ややパンチに欠けるものの、辛さ・甘さ・酸っぱさのバランスがいいですね。

ニューダルニー

 野菜や果物がすべて溶け込んで形を失っているが、唯一形を残しているのがビーフです。このビーフがよく煮込まれて柔らかくなっているのに、肉の味を失っていないのがさすが。
 後から後から旨さが襲ってきて、皿まで舐める勢いで一気に食べてしまいました。激辛に走りがちな現在の流れに反して、あくまでも昔ながらのスタイルを守っているところがいいですね。

ニューダルニー

 店頭で販売しているテイクアウトのカレーソースも優れもの。自宅でも美味しいカレーを味わうことができます。

ニューライト

ニューライト

 地下鉄・なんば駅の26-D出入口から地上に上がり、大黒橋で道頓堀川を渡ったところ。いわゆる「アメリカ村」の端っこに、アメ村っていう言葉ができる前からある食堂です。
 店内はカウンター席とテーブル席からなる全20席余り。古臭い造りと無造作に貼り付けられたステッカー類が実に怪しげ。ここは、大阪のガイドブックには必ず載っているお店なのだが、事前情報がなければ入りづらいですね。

怪しげな雰囲気の中でいただくノスタルジックなカレー

ニューライト

 ここの「カレーライス」(450円)は実に懐かしのスタイル。量が少ないように感じるが、450円なら仕方ないか…ひと匙すくってみるとプウンとスパイスが香るが、辛さはなく甘みだけが広がる優しい味わいです。
 値段の割にはお肉もそこそこ入っていて、口に含むとすぐに崩れる柔らかさ。美味いか不味いかを問われれば、はっきり言ってやや美味い程度。しかしこの雰囲気との相乗効果で、なんだか心温まる味わいに感じます。

 ここお店では「セイロンライス」という名物があり、これは有名な「自由軒」にも似たライスとカレーが元から混ぜ合わされたカレーです。こちらも試す価値ありますよ。

大阪難波 自由軒 難波本店

自由軒 難波本店

 千日前通りの一筋南、ビックカメラの裏手にある、言わずと知れた老舗洋食店です。戦災で一度焼け出されたものの、創業の地で再建されて現在に至っています。
 店内はテーブル席ばかりの全38席、ベテランの店員がせわしなく給仕しています。

あんじょうまぶしてあるカレー

自由軒 難波本店

 ここの看板メニューの「名物カレー」(750円)は、織田作之助が自らの作品「夫婦善哉」で、主人公に「自由軒のライスカレーはご飯にカレーがあんじょうまぶしてあるよって美味い」と言わしめた、もはや説明の必要もない大阪名物です。
 カレールーとライスが、あらかじめグチャグチャに混ざっているこのカレー、具はもはや形を失ったタマネギと牛肉のみ。それでも味にしっかり肉の存在を主張してきます。カレーの真ん中に生卵が落としてあって、これが半熟気味になって、味に深みが増しますね。

自由軒 難波本店

 この名物カレーはレトルト化されていて、スーパーなどで手に入れることができますが、レトルトながらフライパンで炒める必要があります。

自由軒 難波本店

 レトルトのパッケージにはオリジナルのウスターソースも添付されていて、これを掛けることによってさらにレトロな味わいになります。

ピッコロ なんばウォーク店

ピッコロ なんばウォーク店

 各線・なんば駅の直近、大阪の巨大地下街「なんばウォーク」がまだ「虹のまち」と呼ばれていた頃からずっとこの地で営業されている、にある老舗カレーショップです。
 お店は中央の厨房を挟んで両サイドに4席ずつのカウンター席がある超狭小店で、カウンター席には地下街との仕切すらないイケイケ状態。席の間隔も狭く、体格の大きい方には辛いかも。

ピッコロ なんばウォーク店

 「スタンダードカレーライス」(680円)は、楕円形の平皿の奥側にライスが盛られ、手前側にカレーソースが掛けられています。
 ひと匙カレーを含んでみると…辛味より先にフルーティーな甘みが感じられ、そのあとにスパイスの香味が漂う。とはいうものの、インデアンカレー程の甘辛の対比はありません。

ピッコロ なんばウォーク店

 野菜は完全に溶け切っているが、かろうじて形を残すビーフも口の中ですぐに形を失う柔らかさ。とろけるとともにお肉の旨みが溢れてきますね。
 卓上に置いてあるのは福神漬とらっきょう漬け。スパイスで火照った口内を鎮めてくれます。

はり重カレーショップ

はり重カレーショップ

 御堂筋と道頓堀の交わる角にある精肉・肉料理の老舗「はり重」。このお店から、御堂筋を少し南に下ったところにある、「はり重」のカレーショップです。ここはなかなかの人気店で休日には行列ができるほどです。
 10坪ほどの昭和臭漂うホールに4人掛けと2人掛けのテーブルがズラッと並んでいて、手馴れた店員がゆったりと給仕しています。

心安らぐオールドスタイルのビーフカレー

はり重カレーショップ

 楕円の深皿に横掛けされた「ビーフカレー」(750円)は、歴史を感じさせるやや黄色がかった懐かしのスタイル。スパイス感は薄いがブイヨンの旨味が際立つ欧風カレーです。
 クリーミーな食感で、激辛で目くらましをしている昨今の風潮とは一線を隔した、完成された味わいですね。カレーの中にゴロンと転がるビーフは意外に大量。しかも実に柔らかく煮込まれています。さすがは精肉店。

はり重カレーショップ

 カレーショップを標榜しながら、実はこのお店の最人気メニューは「ビーフワン」(800円)と呼ばれている他人丼(玉子とじの牛丼)です。

※本記事は、2023/03/24に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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