積丹半島の南の付け根に「岩内(いわない)」という町があります。
JRはとうの昔に廃線となっており、
東京からの観光客はニセコの西にある岩内にはたぶん興味を持っていません。
私も東京出身者ですので、岩内のことはよく知りませんでした。
が、このたび、何の気なしに積丹半島めぐりの足場にちょうどよいかも、と思い、
足を運んでみたのでした。
結果・・・大変気に入りました。
宿泊したのは、
いわない高原ホテル高台に建つホテルの窓からの眺めは、赤く色づいた木々、緑を保った芝生、そして遠くに広がる岩内湾。
客層は、このホテル独特のものかもしれませんが、「休日を楽しむ道内の大人たち」でした。
また、知人の話や食べログによると、岩内はお寿司がおいしい。わざわざ食べに行く人もいるとか。
バスターミナル付近にお寿司屋さんが集まっていたので、
その中の一軒
誠寿司に行ってみました。
確かにおいしかったです。
ネタはもちろんおいしいし、シャリとのバランスも良い。すり身のみそ汁もよかった。
ところで、岩内高原ホテルは、敷地内に荒井美術館という美術館を持ってます。
ピカソの版画がたくさんあり、きれいに整備され、垢ぬけた美術館です。
さらに、岩内には、木田金次郎美術館もあります。
漁師でありながら地元で絵を描き続けたという「生まれ出ずる悩み」のモデルの木田金次郎です。
なんと文化レベルの高い町じゃないですか。
そう思って、岩内郷土資料館に行ってみると、
受付にいた70代の男性の方が「案内しましょうか」と行ってくださり
こじんまりした資料館を1時間余りもかけて情熱的に説明してくれました。
なかなか展示もよかったです。
ニシン漁で栄えた時代、ニシン漁師の親方が金に任せて手に入れた高級な品々。
たとえば鶴の刺繍の屏風。
昭和29年の大火事の関連品、
映画「飢餓海峡」の関連品などです。
岩内は、異人船の石炭積載地だったので、古くから西洋人が出入りし、
北海道で函館の次に大きい町だったそうです。
今は大変こじんまりしてますが、そんな歴史を感じさせる町でしたし、
町営の体育館はないけど文化会館はある、というところも気に入りました。
たまのお休みに行ってまったりしたい町でしたね・・・。