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夜の点数:4.7
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料理・味 4.3
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|サービス 4.5
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|雰囲気 4.7
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|CP 4.5
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|酒・ドリンク 4.1
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[ 料理・味4.3
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| サービス4.5
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| 雰囲気4.7
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| 酒・ドリンク4.1 ]
背徳感に襲われる、美味そして美な皿達
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そら豆
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青森のアイナメに新茶の葉のフリット、パルミジャーノ
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ここから出てくる毎回変わる玉ねぎバゲットサンド
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小麦と米の進化系、究極の炭水化物
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2016/11/19 更新
穏やかに語り合う声、時おり聞こえる笑い声、そしてグラスやカトラリーが触れあう音。
レストランでそんな音に包まれる幸せは外食好きなら味わったことがあるだろう。
でもここは一組限定のレストラン。
忙しなく流れる時間、喧騒とは無縁の時の部屋。
外界の音は遮断され、聞こえる音は心地よいクラシックと自分達の音。
なんたる贅沢、想像をこえる渋谷区にある非日常。
そこで出会うのは他では味わうことのなかったお皿達。
その中でも毎回具をかえて出される熱々のバゲットサンド。
「人生の中で…」という言葉がもれるほどの味である。
玉ねぎなどが練り込まれたバケットのクラストは砕け散るガラスのように緊張感を持ってはじけとび、クラムは母親の胎内を思わせるような穏やかさでしっとりと具を包み込む。
中にはフレッシュな野菜と揚げたてのカツであったり、蟹であったり、卵であったり。
パンの厚みや香ばしさ、塩気、具、繋ぎのソース、全てのバランスが黄金比。
こんなおいしいもの食べていいのかなと背徳感に包まれる。
またスペシャリテの1つ、米粉を含む多種類の粉を混ぜたパンは甘酒とバターをじっくりと身に吸わされながら熱々にポワレされ、サーブされた瞬間米と小麦、2つの穀物の甘い香りにつつまれる。
あつあつを手で感じながら、頬張れば甘く、カリッモチした食感で表現しようとすれば全てが誉め言葉になってしまう。
炭水化物という主食がこんなに官能的になるなんて…究極の味わい方の1つをしってしまった。
初めの多種を盛り合わせた一皿を除いて、野菜は基本多くの種類を盛り込まない。やく、茹でる、蒸す、揚げる、乾燥、発酵、煮出すなどありうる限りの調理法を用いて1つの野菜の多面性、もつ魅力を最大限に引き出して一皿とする。
こだわり抜いた野菜の力全てを活かしきった料理は知っていた野菜の新な一面を教えてくれる。
フォンはあまり使わず、旨味として添加するのはチーズや魚卵、アンチョビや、自分で発酵させたものなど。このバランスがまた独自の味の世界を作り出す。
1日1組。昼夜ともに1万2000円の1コース。一人は不可。などすこしハードルが高いこともあり、まだ予約はとれるが火がついたらまず訪問できなくなるだろう。
ミラヴィルのときより進化した料理とコンセプト。
ただあまりに素晴らしい料理を出すシェフは自分の世界で小さくまとまるにはもったいない。多くの料理人をつかい、指導し次の世代に伝えて欲しいと心から思う。
ツシミの描く料理は料理を超えて世界を描き出す。
料理人をこえた表現者のレストラン。