【京都】京都でしか食べられない、珠玉の和菓子屋さん12選!!

出典:焼肉姉妹さん

【京都】京都でしか食べられない、珠玉の和菓子屋さん12選!!

和菓子好きの聖地、京都。その中でも百貨店や催事への出店がなく、京都に行かないと食べられない名店&おすすめ生菓子をまとめてみました。

更新日:2021/07/02 (2020/01/19作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる5880の口コミを参考にまとめました。

京都の本店でしか食べられない和菓子を食べに行こう!

 御所の貴人や三千家の家元達をはじめとする茶人達によって愛され、洗練されてきた京都の和菓子は、まさに食べる文化財。和菓子好きなら、このためだけに京都に観光しに来てもいいくらい。
 もちろん全国の百貨店に名を馳せる老舗も美味しいけれど、せっかく京都に来たなら京都の、それも本店しかないお店で食べたいですよね。
 ここでは、百貨店や大都市に支店を持たず、品質第一に和菓子と向き合ってきた名店を紹介していきたいと思います。

甘泉堂

甘泉堂

祇園の夏の風物詩といえば、甘泉堂さんの水羊羹。
 口に入れれば儚く溶けて、上品な甘味が口一杯に広がります。まさに水羊羹の最高峰。

甘泉堂

 京都画壇の大家、富岡鉄斎も賞玩したことで知られ、包装紙には鉄斎直筆の「天下一品 風味骨頂 水羊羹」の字がしたためられております。

甘泉堂

 創業百二十余年を重ねる老舗で、路地裏に静かに佇むお店はまるで古刹のような威厳があります。花街の需要に合わせて夜遅くまでやっていらっしゃいますが、少しわかりづらいところにあるので、明るい内に尋ねることをお勧めします。

 もう一つの看板商品である「とりどり最中」は、砂糖の貴重な戦時中にあって、特別に和菓子を作り続けることを許された「和生菓子特殊銘柄品」18品にも選定された由緒ある逸品。
 四つに分かれた焼き入れは四季を表現し、
右:春(粒餡)
下:夏(柚子のこし餡)
左:秋(こし餡)
上:冬(白のこし餡)
 とそれぞれ異なる餡が楽しめます。
 

水羊羹に代わって秋から登場ずるのが栗蒸し羊羹。もっちりと蒸しあがった優しい甘さの餡に、ごろりと入った栗がたまりません。

嘯月

嘯月

 昔ながらの予約注文を守っていらっしゃる、名店中の名店。「きんとん」の代名詞のようなお店ですね。お茶会のみならず、あの瓢亭さんにも茶菓子を卸していらっしゃるようです。
 こちらの「きんとは」職人揃いの京都にあって、女郎花の花弁のように、ひと際繊細な表面が見事です。当代のご主人が特に気を使っていらっしゃる餡も、絹のように滑らかで、上生菓子の神髄を味わった気分になります。
 

嘯月

 屋号の由来は「月に嘯く(虎)」という情景を指す言葉であり、とらや出身の初代が大正5年に創業したお店。作り置きは一切しない、というこだわりも、お客さんに最高の状態で食べて欲しいという想いから。もし予約された場合は、決して時間に遅れないようにしなければいけませんね。

茶会からの注文が中心なので、観光客的にはお求めづらいところもありますが、裏技として、川端通り沿いにある「Cafe DOnG by Sfera」さんで柳桜園さんのお抹茶とともに頂くこともできます。

緑寿庵清水

 弘化4年(1847年)創業以来、百万遍で伝統を守り続ける日本で唯一の金平糖専門店。果物から牛乳、引いてはワインまで、様々な素材を金平糖にしていらっしゃいます。一粒食べれば果物など素材の味が口いっぱいに広がり、金平糖のイメージを覆してくれます。
 最近ではTVでも多く取り上げられ、伊勢丹などの百貨店で果物の金平糖を目にすることも増えて来ましたね。本店でしか買えない、ジャージー牛乳、蕎麦の実を核にした黒糖、一番人気のサイダーなど更に驚きの金平糖が待っているので、ぜひ訪れてみてください。
<現在は銀座に支店もあるそうです>

 創業170年の歴史のなかで、素材を加えた風味のある金平糖を作り始めたのは先代である4代目からとのこと。
 「時間をかけて育てていく」、という製法の由来から、結婚式の引き出物など縁起物としても重宝されています。

緑寿庵清水

本店でしか買えない、ジャージー牛乳の金平糖。その辺の牧場スイーツよりも遥かに濃い牛乳の風味に驚かされます。

緑寿庵清水 - 究極の金平糖!

完全予約生産となる、究極の金平糖。日本酒やチョコレート、果てはブランデーまで金平糖の限界に挑戦し続けています。なかなかお値段もしますが、例年キャンセル待ちになるほどの大人気です。

塩芳軒

御菓子司 塩芳軒 - 山茶花☆

明治15年創業の、「おまん」といえば塩芳軒さんといわれるくらい京都人に愛されている名店。最高級の丹羽大納言を丁寧に裏ごしした餡、四国の生産者から直接仕入れる和三盆など、原料にものすごくこだわっていらっしゃいます。

「天正」と焼き印のされた焼き饅頭「聚楽」は、その名の通り太閤秀吉の聚楽第があった西陣に店を構えていることに由来する看板商品。

歴史あるお店は、竹内結子さん主演の朝ドラ「あすか」のモデルにもなりました。

御菓子司 塩芳軒 - 雪まろげ

華やかで美しいお干菓子にも定評のあるお店ですが、純和三盆の御干菓子「雪まろげ」。
一粒一粒が感じられるくらい繊細に仕上げた和三盆は、口の中でほどけるとまるで粉雪のようにひんやりとした食感を与えてくれます。

先斗町駿河屋

祇園と並ぶ花街である先斗町に店を構える、明治31年創業の名店。本蕨粉100パーセントの「一口わらび」は、このお店の代名詞。京都でもなかなか食べられない、本物のわらび餅を提供してくれます。

 総本家駿河屋直系の「するがや祇園下里」から暖簾分けされたお店です。季節感のある風流なお菓子が好評ですが、羊羹の元祖である駿河屋の系譜なので羊羹も絶品です。
 余談ですが先斗町の路地には行き止まりも多く、尋ねるときには毎回スリルがあります笑。

先斗町駿河屋

 夏限定の竹流しの水ようかん「竹露」。竹流しのようかん自体、京都以外ではほとんど見られませんね。
 くちどけが非常に滑らかで柔らかく、すっきりとした甘さが特徴で夏にピッタリです。

御倉屋

御倉屋 - 夕ばえ

戦後の創業と、京都の和菓子界では若い部類に入るものの、手作業の和菓子にこだわり、多くの文豪や各界の著名人に愛されている名店。
看板である「夕ばえ」は白餡と卵黄を合わせた生菓子で、口の中でホロホロと繊細に崩れていきます。


御倉屋 - 旅奴

波照間産の黒糖を贅沢にまぶしたボーロ「旅奴」。命名は同店を愛した歴史学者の中村直勝先生によるもの。

初代が京都の老舗で修業し、独自の手練・手法を生み出して作り上げた和菓子は、手作業のため大量生産できず、可能であれば予約が望ましいです。

店内でお抹茶と一緒にいただける心遣いも嬉しいですね。

中村軒

御菓子司 中村軒

明治16年、初代が桂離宮の南側はじめた饅頭屋さんから連綿と続く老舗。お餅と餡子といえば中村軒さんというほどです。
看板の麦代餅は伊勢丹で手に入ることもありますが、焼き立てのお餅が入ったお汁粉や、バリエーション豊かな生菓子は本店でないと味わえません。

御菓子司 中村軒

近隣農家に軽食として重宝された「麦代餅」に象徴されるように、地域に密着した饅頭屋(茶屋)としてのスタイルを創業から守り続けていらっしゃいます。

御菓子司 中村軒 - ぜんざい(830円税込)

北海道産の小豆を、昔ながらのおくどさん(竈)で炊き上げるあんは、優しい食感と甘さで心まで温まります。

御菓子司 中村軒

夏には茶店限定の水羊羹もあるので見逃せません。こちらも洛中の名店に優るとも劣らない逸品です。

御菓子司 中村軒

 季節のフルーツをふんだんに使った蜜が魅力のかき氷は、茶店の名物の一つ。さわやかなすだち、濃厚なマンゴー、王道のいちごはもちろん、京都の抹茶と中村軒さんの餡をつかった宇治金時もあるので目移りしてしまいます。

御菓子司 中村軒 - 蓋を開けると、あっつあつ、とろとろの葛湯!実がまだ付いているので、ギュッと絞ると柚子の香りが立ち上がります( ^ω^ )

 寒い時期には柚子窯に本葛の葛湯を流し入れた「かぜしらず」など、季節を通して楽しませてくれます。

亀末廣

亀末廣 - ★★★ 京のよすが ¥3,600 2段になっています。求肥のお菓子は美味しかったけど、お干菓子系はザラッとしてて私の好みじゃなかったー(^_^;)、

文化元年(1804年)より洛中に店を構える老舗。食べる芸術品、京都のお干菓子の最高峰「京のよすが」は、ここぞという時の手土産には持ってこいの逸品。

二百年間変わらない町屋づくりの風情が威厳を感じさせます。

砂糖が貴重な戦時中にあって、特別に製造を許された18の和菓子の一つである「竹裡」。御所を指す「禁裡」にちなんで、贅沢に栗をあしらった蒸し羊羹です。

亀末廣 - 大納言  【'13.12月】

冬の間の季節限定で、その年に獲れた丹波大納言を贅沢にしきつめた「大納言」もぜひ食べたい一品。

霜月

霜月 - 琥珀糖<木の芽>

 平成3年創業と京都のお店としてはまだ新しい、西加茂にある名店。琥珀糖に木の芽(山椒)の葉とすりつぶした実をあしらった、木の芽琥珀は看板商品。
 

霜月

確かな技量から紡ぎだされる生菓子は地元の方の信頼が厚く、もう一つの看板商品であるわらび餅などを求めるお客さんでいつも賑わっています。

霜月 - 里の春01

わらび餅「里山」。本わらび粉100%の生地でこし餡を包んだ、わらび餅大福ともいうべき贅沢な一品です。

出町ふたば

 明治32年創業の、行列が絶えない名店。「名代 豆餅」(1個170円)は、大振りの富良野産の赤えんどう、十勝産小豆と素材にもこだわっています。

出町ふたば - 朝もまだ10時半ごろなのにすごい盛況ぶり!

 道路の対岸から一目でわかるほど行列が絶えませんが、白い三角巾の店員さん達がキビキビとさばいてくれるのでそこまで待たずに買うことができます。

 

出町ふたば - わらび餅(宇治抹茶 ¥340)

京都の大丸や伊勢丹にも委託販売されていますが、本わらび粉を使ったわらび餅や、丹波の黒豆を贅沢に使った黒豆大福などは、本店でしか味わえません。

出町ふたば - 丸餅

 お正月などの時期には近江産羽二重餅米100%のお餅が店頭に並びます。お店の餡を使った汁粉セットや、丹波産黒豆のきな粉も販売されるので、おうちで至高のお汁粉や焼き餅を味わうことができますね。素材にとことんまでこだわったこちらお店ならではの楽しみだと思います。

紫野源水

紫野源水

 北大路にある名店。和菓子の飴細工の極致である「有平糖」をはじめ、繊細な技術を生かした生菓子は絶品。
 昭和59創業と、京都では若いお店ですが、ご店主は文政8年(1825年)創業の「源水」さんの御三男であり、本店で15年修業して磨き抜かれた腕前は一級品です。

2018年に惜しまれつつも閉店した「源水」さんを受け継ぐ名店として、近隣の寺院からの御用も多いそうです。

夏のお楽しみ、小豆の風味豊かな水ようかん「涼一滴」。
上品な甘みの和三盆風味と、岡山県産の白小豆を使ったごま風味があります。

小豆を松の実に見立てた「松の翠」。小豆にすり蜜をかけた一口羊羹といったお菓子で、日持ちもするので手土産にも最適。

松寿軒

京菓子司 松寿軒

建仁寺や高台寺御用達の和菓子屋さん。
親しみやすい店構えながら、提供される上生菓子
は絶品の一言。

京菓子司 松寿軒 - 店内

ご店主さんも気さくに話しかけてくれるので、観光客でもお求めやすい雰囲気です。もなか一個からでも気軽に買うことができます。

 もなかやみかさ(どらやき)など、朝生菓子も提供してくれるので、食べ歩きできるのも嬉しいところ。
 東京の和菓子屋さんでは、「空也」流に餡子を詰めてから一晩置く店が多いですが、京都の最中は注文を受けてから詰めるのが鉄則。焼きたてのパリパリの生地と、餡のしっとり感とのコントラストがたまりません。
 それに、ちゃんとしたもなかは、思った以上に上あごにもくっつきませんよ笑。

※本記事は、2021/07/02に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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