グルメさむらいさんのマイ★ベストレストラン 2016

グルメさむらいのレストランガイド

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

 食べログの精度は高く、旅行、出張などで活用すれば、行く先々でより有意義な時間を過ごすことができるものと思われます。
 2016年においても、食べログがなければ足を運ばなかっただろう素晴らしいお店にたくさん出会えました。
 私の評価基準では味とお値打ち感を重視していますが、その基準だけでは低価格なお店ばかりになってしまうことから、「マイ★ベストレストラン2016」の選定にあたっては、そのとき受けた感動や衝撃を加味して総合的に評価したものです。感動や衝撃はマインドに影響されやすいものであり、旅行、出張などで訪問したお店が多数選定された感は否めませんが、いずれのお店も2016年の私の人生を彩ってくれたことに間違いなく、自信を持っておすすめできるお店ばかりです。
 愛知県内のお店は、来年以降に候補とする余地があるため、今回の選定においては、候補からなるべく外すようにしました。

マイ★ベストレストラン

1位

ル・モノポール (池下、砂田橋、茶屋ケ坂 / フレンチ)

1回

  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2016/03訪問 2017/06/11

すっかりファンになってしまったフレンチのお店

 2016年3月6日(日)のランチで訪問

 休日ランチで「ル・モノポール」を訪問した。Menu A.O.C2,160円(税込)を注文した。
 Menu A.O.C
 オードブル
 イカ・雲丹・アボカドのタルタル
 イカ、雲丹、白身魚、アボカド、きゅうりなどを使ったタルタルをくり抜いたアボカドに盛りつけ、細く刻んだビーツなどをあしらったもの。アボカドの器の下にはピンクや白の石が敷き詰められて、ビーツの赤、アボカドや葉の緑、石のピンクが鮮やかに映える料理だった。イカ、雲丹、白身魚は鮮度が高くアボカドと渾然一体となったとろけるような食感と美味しさが素晴らしかった。

 ル モノポール スペシャリテ 季節野菜の菜園 越前紅ズワイガニのクリームソースを添えて
 ビーツ、紅芯大根、大根、きゅうり、かぶ、にんじん、トマト、ロメインレタスなどの野菜を使ったサラダ。イカ墨を練り込んだパンを砕いたものなどをガラス容器に敷き詰めて、その上に野菜を配置して植物が生えているように見立てて菜園を表現したもので、シェフの創造性、発想力を感じさせる料理で楽しい気分にさせてくれる料理だった。バーニャカウダーソースの紅ズワイガニを使ったソースが絶品で、このソースだけでパンを食べ続けたいと思わせる濃厚なソースだった。

 本日のメイン
 若鶏もも肉のプレゼ
 まさに絶品の若鶏もも肉のプレゼ。表面はカリッと中はトローっととろけるような食感で、表現できない美味しさが詰まった料理だった。もも肉がこれほどまでにゆっくりととろけるように調理されているものを食べたのは初めてのことだった。プレゼとは蒸し煮のことのようだが、あまりの美味しさにお店を出るときにシェフに調理法を教えてもらった。ダシを加えて80℃ほどで真空調理し、その後、表面を焼き上げたものだということだった。
 これまでフレンチの鶏の料理というと、ただ単に焼いただけでそれほど手を加えているようには感じられない深みのない料理に出会うことが多かったが、このお店の料理はこれまでの概念を覆す味の料理で、シェフの料理に対する真摯な姿勢を感じさせるものだった。

 本日のお魚料理
 とうもろこしの粉をサーモンの表面に塗って香ばしくカリッとさせたもの。トマトと赤ピーマンを使ったソースとエシャロットを使ったタプナードソース。サーモンは上質なもの。付け合わせは、トマト、菜の花、長芋など。

 パン
 柔らかさのあるパンでカチカチのフランスパンではなかった。パンにつけるバターとオイルを3種類も提供するところが素晴らしい。自家製の燻製バターを提供するところがシェフの細やかで職人を感じさせるところだ。ピーナッツオイルはクミン、コリアンダーを組み合わせたもので、じんわりとした辛味を感じさせるものだった。

 シェフ特製 本日のデセール
 白色のプリン。ベリーのソースにジャージー牛乳を使った練乳を添えたもの。

 紅茶


 吟味した食材にしっかりとシェフが手を加えたことがわかる料理で、盛りつけにはシェフの創造性や発想力が活かされていて、味も抜群であるうえに見た目も華やかで、食べていると心が豊かになる料理だ。一つひとつの料理からシェフのこだわり、心配り、料理に対する真摯な姿勢が感じられた。
 今年に入ってから、「クッチーナ イタリアーナ セルヴァッジョ」、「レストラン ペルージュ」、「ル ピニョン」など印象に残るお店を訪問してきたが、このお店の料理は全ての面で印象に残るもので満足感が高く良心的なお店だと思った。

  • イカ・雲丹・アボカドのタルタルのアップ
  • ル モノポール スペシャリテ 季節野菜の菜園 越前紅ズワイガニのクリームソースを添えてのアップ
  • 若鶏もも肉のプレゼ

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2位

ラ ヴィオレッタ (尼ケ坂、清水、東大手 / イタリアン)

3回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥5,000~¥5,999

2018/08訪問 2018/09/01

実直なシェフが創り出す満足感いっぱいのイタリアン

 2018年8月21日(火)のランチで訪問

 妻の誕生日祝いで「ラ ヴィオレッタ」を訪問した。
 「Pranzo B」4,500円、グラス スパークリングワイン1,000円、長野県産 こだわりの白ぶどうジュース600円(いずれも税込)を注文した。
 値段が安くても美味しい料理を提供するお店はたくさんある。しかし、料理が美味しいうえに、芸術性、創造性があって、雰囲気のあるお店は限られるだろう。そうした要素を求めるには、それなりの対価を支払わなければならないが、「ラ ヴィオレッタ」は良心的な値段で期待に応えてくれるお店だ。
 料理は素晴らしい食材を使っていることが分かるものだ。料理の色彩は豊かで、料理を引き立てる色と質感の器を使ったもので芸術性の高い料理だ。
 前菜の「さわらのグリル 焦がしバターソース」は、さわらが美味しいのは言うまでもないが、なめらかなマッシュポテトが、ややフレンチを感じるもので、品のよいバターの風味を感じるもので印象に残った。
 「スパゲットーニ 浜松産フルーツトマト、フレッシュモッツァレラ」は、びっくりするほど甘いフルーツトマトだった。家庭料理では、フルーツトマトをサラダで使うという発想はあっても、パスタのソースに使おうとの発想には結びつかない。熱を加えることで甘味をさらに感じられるようで、これほどまで甘みを感じるトマトソースは初めてのことだ。
 「鹿児島県鹿屋ふくどめ小牧場さんの豚「純血チンタセネーゼ」のグリル」は、かなり脂肪の少ない筋肉質な豚肉のグリルだった。
 「青トマトの自家製コンフィチュールとフロマージュブラン、無花果」は、トマトをドルチェに使う発想と、コンフィチュール、香り高いフロマージュブラン、無花果の一体感に驚きを感じた。
 「シチリア島産ピスタチオのパルフェ南信州の梨」は、ピスタチオを感じるアイスクリームを使ったもの。妻はきな粉のような味と形容していたが、どちらも種実類であり似通った味といえるだろう。
 このお店の料理は、メイン以外は魚が主体であり、料理の力強さというよりは料理の繊細さを感じられるもので、シェフの料理に対する考えや主張が伝わってくるものだ。料理を食べ終えると、お腹はいっぱいになっても重苦しくなることはなく、満足感や幸福感が余韻として残った。
 2017年5月16日(火)のランチで訪問

 この日はずいぶん前から有給休暇を取得していた。しかし、体調が悪くなってしまったので、結果としては療養のための1日となった。ずいぶん前から有給休暇を取得したのは、「ラ ヴィオレッタ」の予約が取れたからだった。
 今年度は、毎月一日以上は有給休暇を取得することに決めた。与えられた仕事が免除されるわけではないので、始業前か終業後に調整することになるのだが、それでも毎月一日以上は休妻日を設けようと決めたわけだ。妻からすると、私は必ずしも望まれる存在ではなく、むしろ食事など気を使わなければならない存在であり、そのようなことがないように「ラ ヴィオレッタ」を予約したのだった。
 このお店は無料で個室を利用できるのがありがたい。他の来店客に気兼ねすることなく食事を楽しむことができる。
 Pranzo A2,800円を注文した。

 Antipasto
 師崎産真鯛のカルパッチョ 新玉ねぎのソース
 真鯛は鮮度が高くて上質なものだったが、主役以上に脇役のほおずきトマトがびっくりするほど甘くて驚いた。
 真鯛のドレッシングは清涼感のあるもので、新玉ねぎのソース、からすみ、バルサミコ酢などでプレートを彩り、見た目が鮮やかで食欲をそそる前菜だった。

 師崎産天然すずきのグリル 焦がしバターとフレッシュトマトソース
 皮目がパリッとして身はふっくら、すずき本来の美味しさだけを感じるもの。
 シェフの技量を感じられる一品。たいていの西洋料理店の魚料理は、和食の煮魚や焼魚に及ばないと感じるが、このお店の魚料理は、魚の美味しさを引き出しているように感じられた。
 
 Primo Piatto
 リングイネ(駿河湾産生桜えびと師崎産ダルマイカ)
 しっとりと滑らかな食感のリングイネ。桜えびの香ばしい風味、春菊の苦味がたまらない一品。不漁と言われているのにダルマイカ(剣先イカ)を使うところが流石だ。ダルマイカがふっくらとして、他の食材との食感のバランスが取れていて美味しかった。

 スパゲッティ(「佐野農園」さんのフルーツトマトと水牛モッツァレラ)
 フルーツトマトとモッツァレラという定番中の定番のシンプルなパスタ
 シンプルなパスタだけに、フルーツトマトの自然な甘み、モッツァレラの柔らかい食感を味わうことができるもの

 DOLCE
 アカシア蜂蜜パンナコッタ ロイヤルミルクティーのジェラート添え
 プレートの中央にパンナコッタ、ロイヤルミルクティーのジェラートを配し、プレートの周りを蜂蜜、ベリー、ナッツ、ミントなどで鮮やかに彩ったドルチェ
 蜂蜜、ベリー、ナッツなどをパンナコッタに落とし込んで一緒に食べると、これが美味しくてドンドン食べ進めてしまった。
 見た目のインパクトに意表を突かれたが、味も満足できるものだった。

 祖父江産 平飼い自然卵のカタラーニャ きび砂糖のキャラメルジェラート添え


 エスプレッソ
 びっくりするほど苦いエスプレッソ

 コーヒー


 前回の前菜の「北海道産 白子のソテー 焦がしバターとトマトフレッシュソース」、「北海道産帆立貝 エストラゴン風味のクリームソース」ほどのインパクトはなかったが、単に食材の好みによるもので、シェフの技量、創造性は素晴らしく、この日の料理も充実したものばかりだった。
 2016年12月28日(水)のランチで訪問

 ラ ヴィオレッタ(La Violetta)を訪問した。このお店は金城学院高校西側の一方通行の道路に面しており、気づかれにくい立地にある。この日は個室を予約していた。個室料を取らないところが良心的だ。
 Pranzo A2,800円、こだわりの白ぶどうジュース500円(いずれも税込)を注文した。

 Antipasto
 北海道産 白子のソテー 焦がしバターとトマトフレッシュソース
 上質な食材を使って、技量の高い料理人が腕を振るったことがわかる一品。白子は一切のクセがなく、とろーっとした食感。火入れ具合が見事で、白子に香ばしさをまとわせ、ソースが白子の美味しさをさらに引き立てていた。
 絶妙なかたさを保った大根は、旨味を吸い込んで、次元の違う味に生まれ変わっていた。

 北海道産帆立貝 エストラゴン風味のクリームソース
 上質なホタテに、シェフが手を加えた後、火を通してソースと合わせた一品。食材、シェフの技術、ソースのすべてが素晴らしい料理だ。
 クリームソースは乳臭さを感じることがあり、魚介類とは相性があまりよくないと思っていたが、このお店のクリームソースは別次元のものだ。乳臭さはなく、ホタテの味を引き立たせるものだった。エストラゴン自体の風味を知らないが、エストラゴンによるものだったのかもしれない。

 Primo Piatto
 スパゲッティ 三河湾産 白魚とサルディーニャのからすみ
 一般的なお店よりもボリュームがあるパスタ。白魚、ルッコラ、からすみを使ったものだが、一体どこから旨味を引き出しているのか感心してしまう。次元の違うパスタを食べたときに感じることだが、家庭のパスタと違ってスープがほとんどないのにしっかりと美味しさを感じるのだ。
 
 リングイネ ズワイガニと桜海老のトマトソース
 ずわい蟹と桜海老の美味しさ、旨味がギッシリと詰まったパスタ。
 この手のパスタは失敗すると魚介のクセを感じることがあるが、「ラ ヴィオレッタ(La Violetta)」については、そうした心配は不要だろう。
 とにかく美味しいが、妻に選ばれてしまったので、少量しか食べられなかったのが残念だった。

 Dolce
 ラムレーズンのパルフェ あんぽ柿添え
 ラムの風味を強く感じるパルフェ。パルフェは、アイスクリームのことらしい。
 ちょうど良い柔らかさの柿が添えられ、柿とパルフェの甘さのバランスが取れていた。

 ボネ(ピエモンテ風チョコレートプリン)きび砂糖のキャラメルジェラート
 アマレッティを加えたボネの上にキャラメルジェラートを据えたもの。甘さ控えめのボネとキャラメルジェラートと上品な甘さとの調和が取れた一品。シェフの味のバランス感覚が素晴らしいと思わせるもの。

 エスプレッソ
  

 厳選した食材を使って、その食材にシェフがしっかりと手を加えたことが伝わってくるもので、前菜、メイン料理ともにシェフの技量を感じる料理だった。
 前菜は、主菜と錯覚を覚えるようなドッシリとした料理で、パスタはボリューム満点だった。前菜に使われていた白子、ホタテはそれ自体が上質だったが、合わせたソースが食材の味を引き立たせるもので、意味のあるソースだった。
 新鮮な魚介類を使った料理の素晴らしさは、「クッチーナ イタリアーナ ガッルーラ」を思い出させるもので、それぞれの料理の器にもこだわりを感じた。
 シェフ自らが料理説明をしてくれたが、丁寧で実直な人柄を感じた。一つひとつの料理に手を抜くことなく向き合わなければ、これだけの素晴らしい料理にはならないだろう。現在のところ、お値打ちな値段での提供であり、ぜひ再訪したいと思った。
 2016年は県外出張もほとんどなく、これだと思うお店は少なかったが、今年も残り数日となって、「マイ☆ベストレストラン2016」入りが有力なお店に出会うことができた。

  • 前菜(師崎産 天然真鯛のカルパッチョ)
  • 前菜(さわらのグリル 焦がしバターソース)
  • リングイネ 師崎産ひらめ、ジェノベーゼ

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3位

ル ピニョン (森下、大曽根 / フレンチ、イノベーティブ)

1回

  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2016/01訪問 2017/06/11

優雅な空間で味わう見た目だけではなく味も芸術的なフレンチ

 2016年1月11日(成人の日、月曜日)のランチで訪問

 この三連休になんのイベントもないのはよくないということで、「ル ピニョン」を訪問した。「ル ピニョン」は、スタイリッシュな黒壁の外観のお店でアプローチには花が飾られていた。店内に入ると、右側にはオープンキッチンがあり、正面には和風庭園が広がっていた。この日はカウンター席に座ったが、オープンキッチンのため料理人の動きがわかり、ライブ感があってワクワクした。
 ムニュマルシェ(おもてなしの一皿、前菜、肉料理または魚料理、デザート、食後のお飲み物、小菓子)3,100円(税込)を注文した。

 おもてなしの一皿
 ポワロ(西洋ねぎ)、わけぎ、あさりのスープで、一粒の赤ケッパーでアクセントを加えたもの。
 あさりは小粒ながらクセがなくて美味しく、スープも美味しかった。

 パン
 玄米パンとミルクとハチミツのパンの2種類が提供された。

 前菜
 堀川ごぼうの中心をくり抜いて、地鶏のリエットを詰め込み、ポーチドエッグを乗せて、さらにその上に生ハム、マスタードリーフを据えたもの。ソースは赤ワインソース。
 「堀川ごぼう」なる極太(直径約5㎝)のごぼうがあることを知った。堀川ごぼうが、リエットその他の旨み、赤ワインソースを吸収しておそろしいほど美味しかった。リエット、赤ワインソースなど手がかかっているだろうが、ごぼうを引き立てるための脇役なんじゃないのかと感じられた。
 もちろん、全体として考えても、リエットの旨みとコク、生ハムの塩味、ごぼうの野趣あふれる味と苦味、それらをポーチドエッグがまろやかなものにし、赤ワインソースで味を調えるといったバランスがとれた完成された前菜であるように感じられた。

 肉料理
 三河産粉雪豚肩ロースのソテー、付け合わせは大黒しめじ、白菜、菜の花、ケッパーソース
 粉雪豚はボリュームがあり、位置によって火の通り具合が微妙に異なっていたが、全体的にやや火の通りが甘いような気がした。
 火を通し過ぎると肉がかたくなるが、火の通りが甘いと肉のクセが気になってくることがある。炭火で焼いたり藁焼きにすると、薫りをまとってさらに美味しくなるだろうと想像したが、さすがに期待過剰だろう。実際に、このメイン料理も十分に美味しかった。

 魚料理
 マトウダイのソテー
 ゆっくりとソテーされたマトウダイは、そのことが関係しているのか、食材そのものの鮮度が高かったからかどうかは不明だが、クセは感じられなかった。
 これがフランス料理の魚料理だと感じるのが、山えのきなどの付け合わせの野菜と一緒に食べたり、玉ねぎを煮詰めてペースト状にしたものをつけて食べたほうが美味しいと感じたところで、一つの皿全体で料理が完成すると思われるところだ。
 和食は焼魚、煮魚ともに、すでに魚の味を引き立てるだけの味がついており、魚それだけで食べたほうが美味しいだろう。例えば、煮魚とともに供される豆腐やごぼうを魚と同時に食べることは考えにくい。そんなことをしたらどちらの味もわからなくなってしまうからだ。
 これはフランス料理と和食の考え方の違いなのだと思う。フランス料理など西洋料理は足し算、和食は引き算の考え方なのだろうと私は勝手に思っている。和食は余分な手を加えるのをなるべく避けて食材本来の味を際立たせようとする引き算の考え方、西洋料理はいろんな食材を加えたり、ソースをつけて味が完成するという足し算の考え方なのだろう。西洋医学の引き算の考え方、東洋医学の足し算の考え方とは真逆なのが面白い。

 デザート
 柿のパリブレストと干し柿のアイスクリーム
 柿のようなありふれた食材から想像もしないデザートができるものだなぁと感心させられた。
 柿のクリームは、やや生地に負けているような気がしないでもなかったが、柿の自然な甘さを感じさせる繊細で柔らかな味だった。小さく刻んだ柿の食感、味とが重なりあって、重層的な味わいを生み出していた。
 柿のアイスクリームは、アイスクリームとその下に敷かれたチョコレート味の粒片とが調和し、粒片が食感と味に変化を与えて楽しませてくれた。

 食後のお飲み物
 レモンティー

 コーヒー

 小菓子
 りんごのフリュイ、スノーボール
 おそろしく酸味のあるフリュイでビックリするほど唾液が分泌された。
 スノーボールはとってもナッツの味を感じるものだった。
 

 「ル ピニョン」の料理は、見た目以上に美味しい料理だった。前菜のごぼう、デザートの柿は、特別な高級食材というわけではないが、料理人が手を加えると、こんなに素晴らしい料理になるのかと感心させられるものだった。特に前菜は、それぞれの食材を単体で食べるより、一緒に食べるほうが計算された相乗効果によってはるかに美味しく感じられた。
 料理の味もさることながら、このお店のスタッフの連携が素晴らしかった。この日はほぼ満席で、20名以上の客に対してお店のスタッフは4名、これではとてもじゃないが手が回らないだろうと思ったが、それぞれが各々の役割を整然とこなし、ときには料理人が電話応対し、ときにはホールスタッフが調理補助をしたりと連携して業務を進め、料理の説明、パンや水のサーブなどをきっちりとこなし、料理の提供も滞りなく行われていた。

 「ル ピニョン」でのランチ後、旅行と仕事に使えそうなお洒落なリュックサックを探しにパルコに出かけた。あるにはあったが2万円越えで、さすがに2万円は出せなくて断念した。今シーズンは暖冬のためか、ダウンジャケットなど値引き率が大きく、投げ売りに近い状態のように思われた。
 その後、ヤマダ電機に行き、ブルーレイレコーダーを購入した。
 この日、DAIGOと北川景子が入籍した。福山雅治と吹石一恵以来の大物カップルの結婚だった。

  • 前菜のアップ
  • 肉料理のアップ
  • 魚料理のアップ

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4位

ポンテ デル ピアット (広尾、恵比寿 / イタリアン、イノベーティブ、パスタ)

1回

  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2016/12訪問 2017/06/10

評価が高いことに納得の広尾のイタリアン

 2016年12月10日(土)のランチで訪問

 東京メトロを乗り継いで、同期と「ポンテ デル ピアット」を訪問した。スーツを着てかしこまったスタッフが迎え入れてくれた。ワンランク上のお店であることを窺わせた。かしこまった応対、丁寧な語り口調など、スタッフは役割だと思って演じているんだろうなぁとついつい思ってしまうところが私の悪いところだ。そして、料理説明のときに質問をはさみ、スタッフの力量、お店のレベルを推し量ろうとするのも悪いところだ。このお店のスタッフは、自分のお店がどのような食材を使ってどのような料理を提供しているのかを把握し、シェフの代わりとなってキッチリと説明していた。
 この日は「PRANZO B」3,980円(税込)を注文した。

 始まりの一口料理
 豚肉をオリーブに詰めたフリット
 豚肉の旨味、オリーブの酸味を感じるもの

 本日のスープ
 ズワイガニのビスク、かぼちゃのスープ
 かぼちゃのスープにズワイガニのビスク、ズワイガニのほぐし身を浮かべたもの。かぼちゃの美味しさ、ズワイガニの旨味を取り込んだ色鮮やかなスープで、この段階で「ポンテ デル ピアット」はワンランク上のお店だと感じた。

 前菜
 牛モツとカルドンチェッリのストゥファート 牛蒡のフリット
 カルドンチェッリはエリンギのような茸で、ストゥファートは煮込み料理のことのようだ。
 宮崎産黒毛和牛のモツとカルドンチェッリをアニス、白ワインなどを加えて煮込んだものだが、うまく表現できないが、とにかく美味しかった。牛モツはクセなく旨味だけを感じるもので、食材に心を配り、丁寧に下処理したことがわかるものだった。カルドンチェッリは牛モツなどの旨味を吸い込んで、相乗効果で美味しさを増していた。

 パスタ
 魚介類と百合根のリボルネーゼ カサレッチェ ゆず風味
 魚介類、エンダイブ(キク科の一年草)、百合根を使ったピリ辛トマトソースのリボルネーゼ。カサレッチェは断面がS字状のショートパスタのことだ。
 説明によると、魚介類というより貝を使ったもののようだ。貝の形状は残っていなかったので、ビスクとしてソースに溶け込んだのだろう。家庭料理のようにジャブジャブなソースではなく、カサレッチェに絡む程度なのに旨味はしっかりと感じられるところがシェフの腕なのだなぁと感心した。噛んだときにゆっくりと崩れていく百合根の食感が心地よかった。

 メイン
 エゾ鹿のロースト 山ぶどうとバルサミコの赤ワインソース
 火入れ具合が絶妙なエゾ鹿のロースト。付け合わせは、花にら、ねぎ。
 ソースは酸味があるもの。エゾ鹿をそれだけで食べても美味しいが、粒こしょうの風味、ソースの酸味が加わると重層的になって味の膨らみが増した。

 デザート
 ティラミス チョコレートパウダー添え
 ティラミスといっても、誰もが想像するティラミスではないところが、このお店らしいところだ。
 竹炭を練り込んだチュイルを乗せて、チョコレートパウダーを振りかけたもの。チュイルは、薄いクッキーのようなものらしい。


 いずれの料理も素晴らしく、シェフの創意工夫、創造性を感じられる料理ばかりで、十分すぎるほど満足できるお店だ。
 レフォール、ニョケッティ サルディなど珍しい食材を使い、フリカッセ、アンコネッタなど味わったことのない調理方法による料理も提供しており、ぜひとも再訪したいと思った。
 子どもの頃、数学の問題など越えなければならない壁があったが、飲食店、料理、シェフの技量にも壁があると思う。「ポンテ デル ピアット」は、そうした壁を超えたワンランク上にあるお店であるが、その料理を4,000円ほどで味わうことができるのは、良心的であるとしか表現できないだろう。

  • 本日のスープ(ズワイガニのビスク、かぼちゃ)
  • 前菜(牛モツとカルドンチェッリのストゥファート 牛蒡のフリット)
  • パスタ(魚介類と百合根のリボルネーゼ カサレッチェ ゆず風味)

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5位

鶴の湯別館 山の宿 (仙北市その他 / 旅館・民宿)

1回

  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2016/09訪問 2017/06/10

非日常的な空間で味わう「山の芋鍋」

 2016年9月22日(秋分の日、木曜日)のランチで訪問
 
 9月19日から4泊5日の日程で「東北地方グルメツアー」に出かけた。台風16号の北上に追われながらの行程だったが、いつの間にか台風は消えていた。この日の前日、大館市に宿泊した。
 この日は、仙北市の「鶴の湯別館 山の宿」にて山の芋鍋の昼食、鶴の湯温泉入湯、田沢湖、角館観光、秋田市の「秋田比内地鶏生産責任者の店 本家あべや 秋田店」の親子丼の夕食の予定だった。
 宿を出発し、鶴の湯温泉を目指した。松茸を販売する露店を何軒か見かけた。果物ならともかく松茸のような高価な食材を露店で買う人がいるのだろうかと思いながら通り過ぎた。「鶴の屋別館 山の宿」には、開店前に到着した。案内された場所には囲炉裏が設けられていた。雰囲気がよく、日常から離れた心が鎮まる空間での食事は悪くないと思った。
 鶴の湯名物 山の芋鍋 A定食2,060円(税込)を注文した。

 山の芋鍋
 山芋かなにかをすりおろしたものを何らかの方法で固めた団子、豚肉、数種類のきのこなどの味噌仕立ての鍋
 団子は芋の風味を感じられるもので、その他の食材も質が高くて、滋味あふれる汁がとっても美味しく、このツアーで最も印象に残った逸品。
 芋の団子はともかく、その他の食材は特に珍しいわけではないが、全体としての料理として捉えたときに、その美味しさが際立つものだった。この鍋に、ご飯、岩魚の塩焼き、山菜の小鉢などが付き、満足感を得られる内容だった。

 岩魚の塩焼き
 塩加減、焼き加減が見事な岩魚の塩焼き。間違いのない味だった。

 小鉢3品
 ふきと思われる山菜、にんじんなどのきんぴら
 ふきと思われる山菜の煮物。
 数種類のきのこの煮浸し
 いずれの料理も派手さはないが、どれもこれも山の恵みを感じられるもの。ふきの旬は春なので、ふきに似た山菜だったかもしれない。
 
 漬物
 大根、にんじん、なすの漬物。大根、にんじんは、燻煙香を感じた。

 
 穏やかな空間で素晴らしい料理を堪能することができた。
 大満足の昼食の後、鶴の湯温泉に入湯した。鶴の湯温泉には、白湯、黒湯、中の湯、滝の湯があった。いずれも乳白色の温泉でヌルヌル感があり、酸性とアルカリ性の二つの温泉があった。全ての温泉にひと通り入ったので、最終的には中和されたことになる。露天風呂の底は砂利になっていて、温泉の影響なのか、石は全て黒色だった。
 鶴の湯温泉にのんびりと浸かった後、田沢湖のたつこ像に立ち寄り、角館を目指した。

  • 鶴の湯名物 山の芋鍋 A定食2,060円(税込)
  • 山の芋鍋のアップ
  • 岩魚の塩焼き

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6位

Le vrai (原、平針、植田(名古屋市営) / フレンチ、洋食)

4回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2019/01訪問 2019/01/14

原駅にはもったいないかもしれない素晴らしすぎるフレンチのお店

 2019年1月14日(成人の日、月曜日)のランチで訪問

 「Le vrai」を訪問した。この三連休はほぼ療養で終わった。土曜日の段階で療養だけとなることが見込まれたため、このお店を予約しておいた。
 MENUA2,160円、クレームダンジュ378円(いずれも税込)を注文した。MENUAは、前菜、スープ、メイン料理という内容だった。以前は含まれていたデザートが別料金となり、実質的な値上げとなった。材料費が上がっていること、固定客が付いてきたことに関係しているのだろう。また、以前の値段設定が低すぎたともいえる。客数を増やすのが困難である以上、客単価を増やすのが最良の方法だといえる。それには、妥当な値段の料理だと客を納得させることが重要だろう。

 MENUA
 前菜
 鰤の炙り バジルと大根のソース
 軽く炙ったブリと野菜を取り合わせたもので、ソースはバジルと大根によるもの。ブリ大根を意識したものらしい。 
 このお店の魚は、常に鮮度が高くて安心して食べられる。ミニトマト、ブロッコリー、スプラウトなどの野菜を取り合わせていた。

 スープ
 鳴門金時のスープ
 鳴門金時の甘さが際立ったスープで、ブラックペッパーが味を引き締めていた。
 
 メイン料理
 渥美豚肩ロースのロティ
 分厚い肩ロースのロティを柚子胡椒とフォンドボーのソースで食べるもの
 付け合わせは、ズッキーニ、じゃがいも、かぶ、キャベツ、菜の花、からし菜など
 前菜とともに、このお店の料理の特徴として挙げられるのが、ふんだんに野菜を使っていることだ。日常生活の料理では野菜に注意を払うことは少ないが、このお店の料理を食べると、野菜の美味しさに改めて気づかされる。

 デザート
 クレームダンジュ
 フロマージュブランのムース、自家製ヨーグルトのソルベ、イチゴのグラニテ。フロマージュブランは、フランスのフレッシュチーズのことらしい。
 大きなガラスの器に盛りつけたイチゴの赤色が鮮烈で見た目が華やかなデザート

 紅茶とカヌレ
 お茶菓子としてカヌレが提供されるのが嬉しい
 

 約1年ぶりに「Le vrai」を訪問したが、厳選した食材を使ったことが分かる料理で相変わらず満足できるサービスだった。我が家の御用達のお店であり、また訪問したい。
 2017年11月27日(月)のランチで訪問

 どの家庭にもめでたい日があるだろう。いちおうこの日はめでたい日ということで、有給休暇を取った。有給休暇を取ったのは、心穏やかに家族と1日を過ごしたいという想いからだ。どの仕事も大変だろうが、我が社の仕事は精神的緊張が高く、ストレスを家庭に持ち込まざるを得ないこともある。出勤しなければ、その可能性は限りなくゼロに近づくだろう。
 妻が予約した時間のとおりに、家族で「Le vrai」を訪問した。
 MenuA2,160円、MenuB3,240円、グラスワイン(赤)864円(いずれも税込)などを注文した。グラスワインはモノによって値段が違うようだ。

 前菜
 カブのブランマンジェ サラダ仕立て
 カブのブランマンジェに、赤カブ、ブロッコリー、トマト、スプラウトなどを使って彩りよくサラダ仕立てにしたもの。ソースはトマトベルジュ
 カブのブランマンジェは、カブのような純朴な野菜がシェフの手にかかると高貴な味に変身するものかと感心させられるもの。

 スープ
 マッシュルームの温製スープ
 かつて、ドイツで味わったマッシュルームスープの味、おそろしく寒かったドイツ旅行を思い起こさせた。

 MenuBのメイン
 知多牛”響”のメイン
 二種類のソースを使ったもの。二種類のソースを取り合わせるというのが新鮮だ。白色のソースは菊芋を使ったもので、茶色のソースはエシャロットを使ったもの。これらのソースは、肉や野菜をより美味しく食べるための意味のあるソースだった。香草の風味が肉の風味よりも強く、主役の味を引き立てるという意味においての機能を果たし切れていない印象を受けた。
 久しぶりにステーキを食べたが、肉の美味しさを味わうには最適な調理法だと改めて感じた。火の通し具合も素晴らしかった。
 
 MenuAのメイン
 三河もち豚のカイエット
 カイエットとは、南仏の郷土料理で、豚肉をミンチにして野菜とともに球状にして網脂で包んで焼いたもののことらしい。
 網脂に包まれたかたまりにナイフを入れると肉汁が溢れ出てきた。ギッシリと肉が詰まっていて、三河もち豚の旨味を感じるものだった。

 デザート
 柿のコンポートとほうじ茶ソルベ
 柿のコンポートとほうじ茶ソルベ、クランチを取り合わせたもの
 柿の甘さと、ほうじ茶の香りと苦味のバランスが完璧なデザート
 
 コーヒー
 
 
 前菜、メインなど、彩りが豊かで見た目が華やかで芸術的な料理で、見た目だけでなく味も素晴らしい料理だった。
 これまで前菜は、魚を使うものが多かったが、今回は野菜を使ったもので新しい展開を感じた。
 デザートはソルベを使うものが多いが、次回はソルベ以外のものを味わってみたい。
 2017年5月7日(日)のランチで訪問

 GWの最終日の締めくくりのランチで、「Le vrai」を訪問した。
 MenuA2,160円(税込)を注文した。

 前菜
 初ガツオ ビーツ、バジルソース
 ビーツ、トマトの赤、にんじんのオレンジ、そら豆などの緑、食花の黄など色鮮やかで食欲をそそった。
 初ガツオはクセがなくバジルソースとともに美味しく食べることができた。このお店で使う魚は鮮度が高く、いつも安心して食べることができるものだ。
 
 スープ
 新じゃがの冷製スープ
 スッキリとした新じゃがの味を感じる冷製スープ。彩りにパプリカなどの香辛料を浮かべているようだ。
 
 メイン
 瑞浪ボーノポークのロースト
 豚肉の銘柄は時季によって使い分けているようだが、コリアンダー、蜂蜜などによるソースを定番にしているようだ。
 瑞浪ボーノポークはややかたく、特に脂身がかたく感じられたが、旨味があって美味しかった。豚肉の上に乗せたごぼうチップも定番のようだ。
 付け合わせは、ズッキーニ、かぶ、菜花など季節によって変えている。
 茄子のピューレが、コリアンダーと蜂蜜のソースにさらに味を加えるものであり、重奏的な味を楽しめるもの

 パン
 フランスパンなど2種類のパン

 デセール
 ヨーグルトのソルベ、ブラッドオレンジのコンポート、リキュールのジュレとグラニテ
 シャンパンのジュレ、シャンパンのグラニテにブラットオレンジのコンポートを乗せて、その上にヨーグルトのソルベを据えて、その上にリキュール(シャルトル―ズ)のグラニテを配したもの
 清涼感のある上品な甘さのデザートで満足感を得られるもの。アルコールを飛ばしているので、お酒が苦手な方でも食べられるもの
 追加料金324円で通常のデザート(パイナップルのソルベ)を変更したものだが、通常のデザートが十分に美味しいので、あえて変更しなくてもよいかもしれない。

 パイナップルのソルベ
 ココナッツ風味のムースの上に、ローズマリーの風味のジュレをかけ、パイナップルを配し、その上にパイナップルのソルベを据えたもの
 大きめのカクテルグラスで供され、洗練された雰囲気のデザート

 コーヒー

 カヌレ
 カヌレが提供されるのはありがたい。このお店のカヌレは自家製のようだ。
 

 厳選した食材にシェフがしっかりと手を加えて、見た目、味、食感を楽しめるように工夫した料理で、程よくシェフの独創性、創意工夫を感じさせる料理だ。
 ご夫婦で切り盛りしているお店と思われるが、ホスピタリティの心に溢れたお店で値段も良心的であり、再訪したいと思った。
 2016年7月31日(日)のランチで訪問

 休日のランチで、「Le vrai」を訪問した。
 ¥1,800円コース(税込1,944円)を注文した。

 前菜
 三河産鯵の炙り クスクスのタブレ
 紅芯大根のレッドパープル、人参のオレンジ、ブロッコリーのグリーンなど見た目が華やかで美しい。この日は、鰆が鯵に変更になったようだ。
 クセのない鯵を軽く炙ってあり、にんじんのラペの酸味、タプナードソース(アンチョビ、オリーブオイルなどによるソース)、香草とも調和し、重層複合的な味だった。野菜、トマト風味のクスクスも美味しく、非常に満足感の高い前菜だった。

 スープ
 愛知県産ゴールドラッシュの冷製
 ゴールドラッシュの甘さが際立つ冷製スープ。見た目を華やかにするため、オリーブオイルなどを表面に浮かべて工夫しているようだ。

 メイン
 三河もち豚のロースト
 もち豚、ズッキーニ、じゃがいも、ししとうなどの野菜の付け合わせ、その上にごぼうチップを乗せたもの。
 コリアンダー、蜂蜜などによるソース、ごぼうピューレが、野菜、もち豚の味に膨らみを持たせていた。ごぼうのピューレは、ごぼうの苦味を感じさせず、甘く滑らかに仕上げていた。
 もち豚は、旨味があふれる質の高いもので、脂身まで美味しく、火の通し具合も完璧だった。
 ごぼうチップのサクサクとした食感、もち豚の弾力のある食感、野菜のしっとりとした食感と、それぞれの食材の食感を楽しめるものだった。

 デセール
 レモンとタイムのジュレ パイナップルのソルベ
 パイナップルにレモンとタイムのジュレをかけ、その上にパイナップルのソルベを据えて、さらにその上にメレンゲを乗せたもので、華やかなデザートに仕上げていた。
 提供されたときがまさに食べ頃のソルベは上品な甘さで、ジュレは柔らかな酸味を含んで清涼感があり、ジュレには空気を含ませているようで口当たりが滑らかだった。
 
 パン

 コーヒー、紅茶

 カヌレ
 お茶菓子にカヌレが提供されるとはありがたい。
 カヌレの外側の香ばしさと内側のしっとりした食感と美味しさがたまらなかった。


 一つひとつの食材にシェフがしっかりと手を加えて、見た目、味、食感を楽しめるように工夫された料理のように感じた。料理には厳選された旬の食材を使って、季節を感じさせる料理ばかりだった。「フチテイ ア ヴ」、「イノーヴェ」のようにゴリゴリのフレンチではなく、通り一遍のフレンチでもなく、程よくシェフの独創性、創意工夫を感じさせる料理であって、日本人に受け入れやすいフレンチのように感じた。
 税込1,944円という値段を考えると、「ル・モノポール」などと同じくらいの最高水準の満足感があった。味と値段のバランスを考えたとき、立地を考慮しても、破格の値段のように感じられた。
 このお店は夫婦で切り盛りしているようだが、シェフの手際がよく、待ち時間は気にならなかった。今後、さらに客数が増えると、人を雇うか、料理の値段を上げるということになるかもしれない。人を雇うと、料理の質が下がる可能性があり、味を維持しようとして人を雇わなければ、需要増に対応するために値上げをする可能性がある。客としては好ましくはないが、これだけの料理なら、近い将来値上げがあっても受け入れざるを得ないと思った。


 2016年9月17日(土)のランチで訪問

 友人、妻とともに「Le vrai」を訪問した。
 ¥1,800円コース(税込1,944円)を注文した。予約の段階で、6食限定のフルコースは完売だった。

 前菜
 北海道産秋刀魚のコンフィ 茄子とトマトのパイ
 見た目が華やかな前菜。
 秋刀魚は鮮度が高く、生でも食べられるだろうもの。軽く炙ることで香ばしい風味をまとっていた。
 ソースはタプナードソース

 スープ
 北海道産栗南瓜の冷製
 前菜の秋刀魚に続き、この時季が旬の栗南瓜を使い、季節を感じさせる料理だ。

 メイン
 三河もち豚のペルシャード
 前回の三河もち豚に比べると、かたさや筋がやや気になった。
 にんじんのピューレのオレンジ色が、皿に鮮やかさを加えていた。
 ペルシャードとは、パセリ、にんにくなどをすり潰したもの、パン粉をつけて調理した料理のことのようだ。

 デセール
 林檎のスープとシナモン風味のバニラアイス
 林檎のアイスではなく、林檎のスープにシナモン風味のアイスを組み合わせるところが流石だと思った。
 フランス料理では林檎とシナモンの組み合わせが定番なのだろうか。
 以前、フチテイで焼リンゴにシナモンスティックが添えられて提供されたことがある。

 

  • 前菜(鰤の炙り バジルと大根のソース)
  • 鳴門金時のスープ
  • メイン料理(渥美豚肩ロースのロティ)

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7位

セルヴァッジョ (高岳、新栄町、久屋大通 / イタリアン、パスタ、ダイニングバー)

1回

  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2016/01訪問 2017/06/11

PRANZO A 2,160円(税込)の価格帯で考えると最高峰と思われるイタリアンのお店

 2016年1月31日(日)のランチで訪問

 休日のランチで「クッチーナ イタリアーナ セルヴァッジョ」を訪問した。
 PRANZO A 2,160円、PRANZO B 3,450円(いずれも税込)を注文した。PRANZO AとPRANZO Bとの違いは、前菜の内容が多少違うこと、PRANZO Bにはメインがつくこと、PRANZO BのパスタがPRANZO Aのパスタよりも量が少ないことだ。

 PRANZO Aの前菜四種盛り合わせ
 篠島産真ダコとインカの目覚めのジェノヴァ風
 新鮮なタコにジャガイモ、トマトを組み合わせたもので、バジルソースがそれらの食材をうまく結びつけていた。表現が難しいがとにかく美味しい。どのようにシェフが手を加えているのかはわからないが、重層的な味だった。

 アイナメと新玉ねぎのカルパッチョ
 アイナメは、とびっきり新鮮でクセはなく、酸味のあるドレッシングと調和していた。

 ナポリの水牛のモッツァレラチーズとフルーツトマトのカプレーゼ
 フルーツトマトが甘みたっぷりで、食材を吟味していることがわかる。どの食材も申し分がないものばかりだ。

 地鶏とそら豆のブルスケッタ
 地鶏は品のある鶏の美味しさだけを発するもので、これもまた素晴らしい味

 PRANZO Bの前菜四種盛り合わせ
 篠島産真ダコとインカの目覚めのジェノヴァ風

 北海道産甘えびとルビーグレープフルーツのカルパッチョ
 甘えびは甘さが際立っていて、口の中でとろけていく感じと甘えびの美味しさが心地よかった。わざわざルビーグレープフルーツをシェフが組み合わせていたのだから、一緒に食べるべきだったのかもしれない。甘えびの甘みとグレープフルーツの苦味との相性はどのようなものだったのだろうか。

 三河産天然ダイとフルーツホーヅキのカルパッチョ
 鯛は鮮度の高いもので酸味のあるドレッシングとも調和して美味。カルパッチョを食べて感じることは、醤油以外にも刺身を美味しく食べる方法があるということだ。醤油は、ごく少量だけつけてもその存在が際立ち過ぎて刺身の味より主張し過ぎることがある。特に白身魚でそのように感じることがあり、最近では白身魚には酸味のあるドレッシングのほうが合っているのではないかと感じることがある。醤油やわさびは、鮪、ぶりなどの赤身の魚により合うと感じるのは私だけだろうか。
 フルーツホーヅキを初めて食べたが、フルーツトマトよりも甘くて独特の気品のある味は、衝撃的で虜になりそうなもので、知らない食材は世の中にたくさんあるものだと思った。

 自家製で瞬間燻製したフレッシュフォアグラとマンゴー
 フォアグラだけ食べてもクセを感じない良質なもの。ゆっくりと溶けていく食感、コクのある味わい、消えてなくなる間際に放つ香りはまさしくフォアグラであることを感じさせるもの。この最期に感じさせるフォアグラの風味が苦手なひと、そうでないひとがいるだろうが、マンゴーと一緒に食べることで、マンゴーの風味と甘さがフォアグラを包み込んで一段上の次元の味に昇華させてくれるように感じられた。
 「クッチーナ イタリアーナ ガッルーラ」でも同じ料理を食べたことがあるが、生ハムとメロンの組み合わせのように定番のものなのだろうか。

 北海道産ズワイガニと白菜のトマトクリームソース スパゲティ
 思った以上にカニの身がたくさん入ったパスタ。PRANZO Aで注文したパスタだが、かなりボリュームがあり、前菜とこのパスタを食べるとかなり満腹に近い状態となるだろう。からすみ、黒毛和牛トリッパ、広島産牡蠣など追加料金で高級食材を使ったパスタに変更することができるが、そうした料理を選択するときは、PRANZO Aにしたほうがよいだろう。PRANZO Bのパスタは、PRANZO Aのパスタよりも量が少ないからだ。

 カリカリに焼いた豚バラ肉とグリーンアスパラガス、フレッシュトマトのスパゲティ 温泉卵添え 黒胡椒風味
 すべての食材が良質なパスタ。豚バラ肉にはクセはなくて美味しさだけが詰まっていて、カリカリに焼かれたことで香ばしさが出ていた。
 パスタに温泉卵が合うのだろうかと思ったが、スタッフに言われたとおりに崩してまぜて食べるとこれがまた美味しかった。黒胡椒のスパイシーな味付けに温泉卵が加わったことでまろやかになって、シェフによって実によく計算されているものだと感心させられた。アスパラガスも火を通し過ぎることなくシャッキリ感を残していて、なるほどプロの作るパスタだと感じた。

 松阪豚肩ロースのスカロッピーネ
 スカロッピーネとは、薄くスライスした肉に小麦粉をまぶしてソテーした料理のことのようだ。
 脂身がやや多く筋もあったが、クセはなく美味しい肉で火の通し具合も素晴らしかった。
 ソースはどのように作られたものかは不明だが、かなり甘みがあるもので、豆が加えられていることでさらに甘く感じられ、この肉料理に合わせるソースとしては必ずしも最良のものには感じられなかった。

 天然酵母の手作りパン
 くるみのパン、フォカッチャだったが、パンの良し悪しがわからない私にも上質なものに感じられた。

 ティラミス
 ジェラートは生姜糖を使ったもののようで珍しい味で、塩の粒が入っていて印象に残るものだった。
 
 苺のパンナコッタ
 この時期のフルーツとしては、イチゴを使ったデザートはちょうどよい。イチゴは大きな粒で甘さもしっかりとしていて質の高いものだった。 
 見事なイチゴから作られたジェラートとパンナコッタのはずだが、これまで感じてきたシェフの技量からすると、ややもの足りないものに感じられた。

 カプチーノ
 アートが施されたカプチーノを見たのは初めてのことだった。

 カフェラテ
 独特な形状をしたカップを使っていて、味だけではなくて目も楽しませてくれた。
 ホッと一息つけるティータイムに癒された。


 食材の一つひとつに心が配られ、見た目よりも味が上回る料理ばかりでシェフの技量の高さを感じた。特に前菜は秀逸としか言いようがないもので、前菜とパスタ料理が主体のPRANZO Aで十分に満足できるもので、量も十分だろうと思われた。
 同一価格帯のお店と比べると、パンの美味しさが際立ち、カプチーノにはアートが施されていて皿やカップなどの食器では目を楽しませてくれ、ドルチェでは新しい味への試みも感じられ、細部までシェフの心配りと目が行き届いているように感じられ、満足感が非常に高かった。

  • 前菜四種盛り合わせ(PRANZO B)
  • 前菜盛り合わせ(PRANZO A)篠島産真ダコとインカの目覚めのジェノヴァ風、アイナメと新玉ねぎのカルパッチョ、ナポリの水牛のモッツァレラチーズとフルーツトマトのカプレーゼ、地鶏とそら豆のブルスケッタ
  • カリカリに焼いた豚バラ肉とグリーンアスパラガス、フレッシュトマトのスパゲティ 温泉卵添え 黒胡椒風味のアップ

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8位

炭火焼肉 たけのうち 本店 (庄内通、浄心 / 焼肉、ホルモン)

2回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2017/05訪問 2017/06/02

想定を超える味でお値打ち感のある良心的な焼肉店

 2017年5月31日(水)のランチで訪問

 5月の疲れを癒し、6月に向けての鋭気を養うため、「炭火焼肉 たけのうち」を同期と訪問した。
 このお店には、「和牛特上セット」という良心的なセットの提供がある。2名での訪問なら、まずお腹がいっぱいになるだろうという内容だ。前回訪問時に比べると約1,000円の値上げであったが、電車賃を使っても、お値打ちだろうと思われる内容だった。
 和牛特上セット8,532円、玉子スープ572円、ライス(中)313円、生ビール、黒ウーロン茶を注文した。

 和牛特上セットは、
  キムチ盛り合わせ
  大根と生野菜サラダ
  上タン・和牛ツラミ・特選ハラミの盛り合わせ
  本日のおすすめの内臓盛り合わせ
  特上かるび、特上ロース、うすぎり上かるびの盛り合わせ
  デザート
という内容だった。

 キムチ盛り合わせに、にんにくの一片、梅干しが入ってるのが珍しかった。
 この日の肉類のファーストコンタクトは上タンだったが、噛みしめながらこのお店の実力を思い出した。やっぱり美味しい。純粋なるタンの旨味だけが口の中に広がった。
 和牛ツラミ・特選ハラミも間違いのない味だった。このお店の肉類は、タレなどなくても美味しく味わえるレベルのものばかりだ。
 その他、本日のおすすめの内臓盛り合わせに至るまで素晴らしいものばかりだ。
 特上かるび、特上ロース、うすぎり上かるびの盛り合わせが、本日のおすすめの内臓盛り合わせの後に提供される設定になっているが、内臓をクチャクチャと噛みしめているとお腹がいっぱいになってしまう。せっかくの上質なカルビ、ロースなので、内臓の盛り合わせよりも前に提供してもよいかもしれない。
 前回に比べると、やや価格が上がっていたが、それでも名古屋市内の焼肉店の中ではお値打ちな価格で提供している焼肉店だろう。地下鉄の駅からはやや距離があるが、それでも訪問する価値のあるお店だと思う。成人男性2名が、お腹いっぱいになってしばらく動くのをためらわれた。
 2016年9月29日(木)の夜に訪問

 しばらく焼肉店に行けなさそうだということで、以前から気になっていた「炭火焼肉 たけのうち」を訪問した。終業時刻間際に架かってきたくだらない電話応対で時間を取られて、予約時間を15分ほど遅れて到着した。やむを得ない電話は仕方ないが、くだらない電話は相手の時間を奪う行為だろう。
  和牛 特上セット7,560円、生ビール(アサヒスーパードライ)540円、ウーロン茶 346円(いずれも税込)を注文した。

 和牛 特上セットは、キムチ盛り合わせ、上タン・和牛ツラミ、特選ハラミの盛り合わせ、サンチュ、本日のおすすめ内臓の盛り合わせ、特上かるび・特上ロース、うす切り上かるびの盛り合わせ、デザートのセットだ。
 キムチ盛り合わせに、にんにくのかたまりのキムチが入っていたのには驚いた。
 特選ハラミは、特選というだけあって、とろけるような柔らかさで素晴らしい味だった。
 内臓の盛り合わせは、ガツミノ、焼レバー、とんちゃんの3種類。それぞれに合うタレに漬けられており、それぞれの味を引き出すために考え抜かれているように感じた。いずれも量が多く、とんちゃんとガツミノをくちゃくちゃと噛んでいるうちにすっかりお腹いっぱいになってしまった。
 特上カルビ、特上ロース、うす切りかるびは、どれも上質な肉だったと思うが、満腹になってしまって十分に味わうことはできなかった。内臓の盛り合わせは、特上カルビなどの後に提供してもらいたいと思った。
 デザートは数種類の中から、ゆずシャーベット、抹茶アイスを選んだ。ゆずシャーベットには蜜柑、抹茶アイスには小豆がかけられて、ひと工夫されており、食べ頃の状態で提供されるところが素晴らしい。
 特上セットは質、量ともに素晴らしい内容であるのに、税込7,560円という値段はお値打ちというほかはない。自信を持っておすすめできる焼肉店だ。

 すっかりお腹いっぱいになって苦しいと思っていると、隣のテーブル客が妻の知り合いだということがわかった。すだれで仕切られていたので、食事をしているときはわからなかったのだ。意外な再会もあるものだと驚いた。

  • 上タン・和牛ツラミ・特選ハラミの盛り合わせ
  • 本日のおすすめの内臓盛り合わせ
  • 特上かるび、特上ロース、うすぎり上かるびの盛り合わせ

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9位

たけだ (伊那北 / 肉料理、かつ丼、馬肉料理)

1回

  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2016/09訪問 2017/06/10

自信を持っておすすめできる超絶の美味しさのソースかつ丼

 2016年9月19日(敬老の日、月曜日)のランチで訪問

 4泊5日の日程で「東北地方グルメツアー」に出かけた。台風16号の北上に追われながらの行程となりそうだった。この日は、伊那市の「たけだ」でソースかつ丼のランチ、新潟市の「せかい鮨」で「のどぐろ炙り丼」の夕食の予定だった。
 渋滞に巻き込まれることもなく、11時前には「たけだ」に到着した。通常の開店時間は11時30分だったが、11時に開店した。
 11時で、それほどお腹が空いていなかったので、ミニソースかつ丼990円(税込)を注文した。

 ミニソースかつ丼
 ただただ美味しいとしか表現できないソースかつ丼。肉屋が併設するお店だけのことはあると思った。脂身まで甘みを感じられるもので美味しかった。
 見た目からすると、厚みがありすぎではないかと思ったが、肉の質が高くて柔らかいため、この厚さでも成り立っている。肉、魚、ハムは厚く切ればよいというものではなく、美味しさを感じられる厚さというものがあるだろう。このお店のものは、そのあたりのことを考えたうえでの厚さのように感じた。
 ソースは甘め。肉の質が高いので、このソースがなくても十分に美味しく食べることができるだろう。
 食べ進めるうちに、お得ソースかつ丼(200g)1,590円(税込)を注文するべきだったと思った。この美味しさなら、それほどお腹が空いていなくてもペロッと食べることができるだろう。
  
 当初は、行程の関係で、11時開店の別のお店を訪問する予定だった。しかし、画像からは「たけだ」のソースかつ丼のほうが美味しそうに感じられ、スケジュールが厳しくなるおそれがあったが、「たけだ」を訪問することに決めた。結果的に11時開店となり、万事がうまく運ぶこととなった。
 お店を出たら、雨が降り始めており、新潟市まで、ほぼ雨が降り続いた。この日の走行距離は、約500㎞だった。

  • ミニソースかつ丼(100g)990円(税込)
  • ミニソースかつ丼のアップ
  • ミニソースかつ丼のアップ

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10位

銀平 和歌山本店 (和歌山、田中口 / 海鮮、日本料理、居酒屋)

1回

  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2016/09訪問 2017/06/10

絶対的におススメできる海鮮料理店

 2016年9月3日(土)のランチで訪問

 1泊2日の日程で、「青春18きっぷで行く和歌山、奈良グルメツアー」に出かけた。1日目の行程は、「銀平 駅前店」で「お好み定食」のランチ、和歌山城、紀三井寺観光、「魚料理ぎん」での夕食。2日目の行程は、「奈良のうまいものプラザ」で「新鮮たまごかけごはん」の朝食、唐招提寺拝観、「麺闘庵」での「巾着きつね」のランチ、宇治平等院鳳凰堂拝観、「中村藤吉本店」で「生茶ゼリイ(抹茶)」のスイーツ、夕飯は未定というものだった。
 初日のこの日は、5時33分の地下鉄に乗り、和歌山駅には、11時前に着いた。今回のツアーは、妻が密かに購入したタブレットのおかげで、旅行中に候補店を見つけることも可能となった。
 開店時間である11時30分に、「銀平 駅前店」を訪問した。予約で満席との表示があった。
 お好み定食1,620円(税込)を注文。造り定食、天婦羅定食、煮魚定食、焼魚定食、ちらし定食、海鮮丼から二種類を選ぶもの。煮魚と焼魚をチョイス。

 付出し
 豆の味をしっかりと感じる豆腐。最初にこれだけの豆腐を出されると期待は高まるというものだ。

 焼魚
 焼魚は、聞いたこともない「シオ」という魚。どうやら「シオ」は、カンパチの幼魚らしい。カンパチを塩焼きで食べたことはなかったが、鮮度が高いこと、塩加減、焼き加減が絶妙なことで非常に美味しかった。

 煮魚
 シオと鰆の煮魚
 シオは口の周りなどゼラチン質でトロトロ。身はふっくらと柔らかく、上品な味だが旨味はたっぷり詰まっていた。ブリの味を上品にしたような味だった。
 鰆は、鮮度が高いからか、火の通し具合によるのか、身がとっても柔らかくてふっくらとしていた。

 漬物
 特筆すべきは漬物だ。松前漬け、昆布の佃煮、白菜の漬物と、これだけ豪華で美味しい漬物を提供するお店は珍しい。

 味噌汁
 出汁を感じるが、味噌が淡いというかアッサリとしたもので、とにかく濃い愛知県の赤味噌とは趣が異なっていた。
 漬物も味噌汁もおかわりできるのがありがたい。
 
 
 煮魚は、名古屋の「竹亭」を思わせるものだったが、「竹亭」が和歌山風の流れを汲んでいるのかもしれない。お好み定食は、税込1,620円で、見事な焼魚、煮魚などを味わうことができる大満足のランチで、自信を持っておススメできるお店だ。鮮度が高い魚を職人が仕事をすると、これほどまでに素晴らしい料理になるのかと思いながら食べ進めた。すっかりお腹いっぱいになった。夜のコース料理もお値打ちなものと思われ、そこらの居酒屋に行くことを考えれば満足度は段違いに高いだろう。

 食後、和歌山城を観光した。この日は猛烈に暑く、汗だくになった。顔ハメパネルを見つけて撮影した。細心の注意を払って周りを確認し、セルフタイマーで撮影した。他人に見られると、これほどカッコ悪いものはない。顔ハメパネルで撮影したのは、「東映太秦映画村」に行ったとき以来だった。
 天守から和歌山の景色を眺めた。新日鐵住金の広大なプラント群が目に入った。愛知県東海市にある同社製鐵所も広大な敷地を有するが、和歌山製鐵所も負けず劣らずのものだった。
 わかやま歴史館に立ち寄り、和歌山市駅から和歌山駅で乗り換えて、紀三井寺に向かったが、間に合わなかった。

  • 焼魚料理(シオ(カンパチの幼魚))
  • 焼魚料理(シオ(カンパチの幼魚))のアップ
  • 煮魚料理(上 シオ(カンパチの幼魚)、下 さわら)

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