SG325さんのマイ★ベストレストラン 2017

中国深圳 ミッション・ヒルズGC オラサバルコース 15番

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

 マイベスト10のうち半数の5件が蕎麦、振り返ってみると2017年は秋の新蕎麦出てくる前から蕎麦を中心に食べ歩いていました。
 本当に美味しいと感じたことを自分なりの言葉でレビューに表現しようとしますが、語彙力足らず造詣も浅い為、思ったような文章に表せないことよくありました。
 それでもフォロアーの方々から暖かいコメントを頂いたり、お店の方からのメッセージを頂いたりしたことは大変嬉しく感じ、食べログ続けてきて良かったとも思います。

マイ★ベストレストラン

1位

手打ち十割そば 振甫町 縁 (池下、覚王山 / そば、日本料理)

5回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 ¥6,000~¥7,999

2019/06訪問 2019/06/24

微粉十割極細なら「縁」 甘汁のかけも秀逸

 5回目にして初めて相方を連れて訪問しました。

 まずは、山形正宗夏の純米と洌:雄町夏生で蕎麦前から・・・
・鯨刺し身
・焼きもの三種(厚揚げ、牛タンつくね、薩摩揚)
・三河赤鶏笹身と自家製わさび漬
 鯨の刺し身(赤身)は筋が無くモチモチ、全く臭いません。この日は大好物の牛タン単品は無く焼きもの三種注文、低温熟成された三河赤鶏笹身はモッチリ・ねっとり、笹身なのに胸肉以上に鶏のうま味を感じました。

 続いて相方は天ぷらせいろ、私は蕎麦焼酎「伊那の勘太郎」蕎麦湯割りで追い酒の後、かけ蕎麦を頂きました。
 天ぷらはもう書かなくても良いでしょう、相変わらず天婦羅専門店に勝るとも劣らない極上天ぷらでした。

 せいろ・かけ共に同じ極細の十割蕎麦切りを使用。この日は八ヶ岳山麓産「信濃1号」を微粉挽き、一寸30本程度の極細正角切りは、ぎゅっと締まった蕎麦本来の歯ごたえあり同時に極細故に喉越しも抜群です。

 二八のように小麦繋ぎを使用していませんから小麦が造るグルテンの「コシ」は勿論ありません。
 また、微粉挽きですから蕎麦本来の香りは当然粗挽きには敵いませんが、二八のような喉越しとキュッとしまった十割だからこそ出来る蕎麦本来の歯ごたえ食感を愉しむことができます。
 さらに昆布を使わない、本鰹としっかり寝かせた返しで作った辛汁で啜る蕎麦も当店微粉打ちの魅力の一つであります。

 もし、この微粉極細に香り・旨味を求めるならむしろ「かけ」の方かもしれません。本枯節と本鰹荒節の一番出汁を使用した至高の甘汁に悠然と泳ぐ蕎麦切りは、30秒程経過した頃が一番の食べ頃になります。せいろに近い締まった歯ごたえからやや緩んだ丁度その時、蕎麦本来の香りと舌に張り付く蕎麦粉の旨みを感じることができます。

 粗挽きはさて置いて、微粉十割なら今のところ東海地区では「縁」さんの右に出る店を私は知りません。相方も大満足、ご馳走様でした。

  
 今年1月以来久々、昼時一人で訪問しました。

○ 天婦羅せいろ        2300円
○ 牛タンつくね        800円
○ 日本酒ひやおろし(出雲市) 1550円
  「無窮天穏 山陰吟醸 生酛造り」 
○ 蕎麦焼酎蕎麦湯割り
  「伊那の勘太郎」(長野県) 770円

 この日の蕎麦前スタートは島根県出雲市秋の冷やおろし「無窮天穏 山陰吟醸 生酛造り」、ぐい呑みを鼻に近づけただけで花の香りにも似た麹の香り強く漂います。一口含めば日本酒度+6とは思えない甘栗のような厚みのある旨み感じられますが、切れ鋭く後味はやはり辛口に感じるという何とも贅沢な日本酒、旨いです。

 蕎麦焼酎は今回も長野県「伊那の勘太郎」の蕎麦湯割り、蕎麦湯はその都度小鍋で蕎麦粉と釜湯を合わせて作る丁寧さ、そんな蕎麦焼酎が美味しくない訳がありません。いつもながらこれも別嬪です。

 あてはまたしても「牛タンつくね」を注文、牛タンつくねはあちこちの店にもありますが、此処「縁」でしか味わうことができない別格牛タンつくねですから、ついつい毎回注文してしまいます。 
 そのままで、酢橘を絞って、卵の黄身、胡麻油とそれぞれの味を楽しみました。ここでも酢橘の種を一つずつ丁寧に箸で取り出す仕事、全ての仕事に共通しますが、妥協を許さない仕事ぶりは見ていていつも感動します。

 さて、今回初めて天ぷらせいろを注文しました。天ぷらの油切りは今まで何度も見てきましたが菜箸で摘まんで15回から25回、天ぷらタネを一つずつ種類によって回数を変えながら縦に振り続けます。しっかり油が切れた天ぷらはどれもサクサク、カラッと揚がり天ぷら専門店にも引けを取ることありません。いや、むしろ縁さんを超える天ぷら専門店の方が少ないかも?

 この日の玄蕎麦は千葉県成田市産、キタワセの夏新蕎麦でした。昨年の秋に頂いた信濃一号秋新蕎麦には香り甘みともに負けますが、ここは喉越しと歯ごたえ勝負の微粉十割打ち、気になりません。

 それよりも夏新のキタワセらしく緑色っぽいところが爽やかに感じます。いつもながら水切り具合もベスト、思わず「旨い!」と叫んでしまう微粉打ち十割蕎麦でした。

PS
 初回訪問時から大将の体調都合によりお客さんの人数調整のため予約原則でありましたが、少し前からさらに完全予約制となりました。
 
 また、蕎麦だけの注文は不可、蕎麦以外に1品注文必用になった旨、予約時に伺いました。昼・夜の部ともそれぞれ3組6名程度のお客さんの数からして、商売人では無い素人の小生でもその辺の事情は理解できます。もとから蕎麦前付きで訪問する小生には変わらないことでありますが、予約される方はその点ご注意ください。
 
 1月中旬、名古屋出張後に多治見の知人と池下駅にて待ち合わせ、自身3回目の訪問となりました。

 当店使用する玄蕎麦は信濃一号、長野県で最も多く栽培される品種でありますが八ヶ岳山麓産は特に品質が良いとの評判で、全国の有名蕎麦店で重宝されています。

 その信濃一号の玄蕎麦を店舗の石臼にて玄挽きし、小麦粉等の割無しで打った十割蕎麦は微粉ながら香り立ちます。硬すぎず適度に締まり歯ごたえしっかり感じると同時に、喉越しも滑らかな絶品蕎麦切りです。

 冷たいせいろで頂けばその滑らかな喉越しときりっと締まった歯ごたえが愉しめること言うまでもありませんが、温かい甘汁のかけ蕎麦もまた絶品であります。

 蕎麦切りに関しては当店のような微粉細打ちから超粗びき太打ち等様々な蕎麦切りがあり、それぞれ好み分かれるところではありますが、甘汁に関してはどんな蕎麦切りでも土俵は同じです。

 当店の甘汁は、出汁の旨みと返しの塩梅そして香り全てが超抜群、小生が食べてきたかけ蕎麦の中では今のところ不動のNO.1です。

 また甘汁用の出汁は、本枯節と荒節2種類の本鰹節の一番出汁を使用しているのが大きな特徴かと思われます。関東では二番出汁に宗田鰹やその他の混合節を合わせる店がよく見られます。超粗びき十割で有名な滋賀県の名店では一番出汁ながら本枯節と宗田鰹節を合わせていますが、本鰹だけの甘汁は全国広しと言えどどれだけあるのでしょうか?

 当店は、「せいろ」と「かけ」は同額設定になっていますが、出汁の使用量からして「かけ」の方がよりにコストがかかっています。これだけ贅沢な甘汁使用であれば、普通は「かけ」のほうが割高になるところですが、同額とは嬉しい限りです。

 日本酒の品揃え銘柄入れ替えも素晴らしく、季節と料理に合わせた日本酒が揃い、今回3回目になりますが毎回飽きることがありません。

 美味しいお酒と肴で蕎麦前、〆に絶品の蕎麦切り、幸せだなあ~ ご馳走様でした。
 この日も相方仕事で都合つかず残念?ながら3週前に続いての一人訪問です。
前回頂いた微粉十割蕎麦切りの歯ごたえと辛汁が恋しくなり再訪問しました。

<蕎麦前 酒編>
〇 日本酒   日輪田 山廃純米(宮崎)
〇 蕎麦焼酎  伊那の勘太郎(長野)
        吉兆雲海(宮崎)   
<蕎麦前 あて編>
〇 牛たんつくね
〇 胡瓜の酒粕漬
<蕎麦切り>
〇 せいろ

 写真取り損なった水切り、目の粗い深竹笊で丁寧にかつ素早く蕎麦切りを数本ずつ摘まみながら水を切り、蒸篭に盛り付ける仕事は、見ていて惚れ惚れします。
 
 本日の蕎麦切りは先日よりもさらに麺線整って見えます。先回と同じ長野県八ヶ岳山麓産信濃一号玄蕎麦使用です。
 その十割微粉の特徴を最大限に生かした抜群の歯ごたえは変わらず、香りは今日の方が立っているように感じました。

 蕎麦前まずは「牛たんつくね」あてにして宮崎の「日輪田」をぬる燗で、辛口ながら米の旨みと香りが強く鼻から香りが抜けていきます。飲み進めていくうちにどんどん旨みが増していく酒ですが、冷めると香り弱くなり酸味が主張してくるタイプ、大将お勧めの通り、これはぬる燗がベストです。

 牛たんつくねは弾力があります。牛タンの風味はもちろんありますが動物系よりも魚介寄りの旨みを強く感じます。練り物のタネが気になりました。

 日本酒がなくなったところで蕎麦焼酎を蕎麦湯割りにて頂きました。長野県の「伊那の勘太郎」は旨みと香りが良いです。宮崎の雲海と飲み比べましたが、初めて頂いた伊那の勘太郎に軍配上げます。

 前回、せいろに続きかけ蕎麦まで頂き、お預けだった「極上辛汁あてにして一杯」、蕎麦焼酎2種蕎麦湯割りを飲み比べしながら堪能できました。
 途中注文した胡瓜の酒粕漬と沖縄の塩、削りたての本枯節、安曇野のわさびに刻み葱、辛汁合わせて全6品の豪華なあてで勘太郎をお代わり、贅沢な蕎麦後?を楽しみました(笑)

 今回も素晴らしい蕎麦切り、蕎麦前、蕎麦後? ご馳走様でした。

 
 11月も中旬、そろそろこちらも本州秋の「新蕎麦」が入っているかな?
そば百名店選抜名古屋三英傑、端境期に力量発揮の粗挽き信長に例えて「一心」、夏新の常陸秋蕎麦は秀吉に例えて「江月」、そば百名店愛知県選抜の2店訪問から繋ぎ、新蕎麦で試したかった微粉十割、待ちに待った家康の心境で「縁」を訪問しました。

 結論先に・・・蕎麦切りは勿論、蕎麦前の日本酒とそのあて、料理の技術は蕎麦専門店では突き抜けてます。
 というより、蕎麦除いたら和食・割烹部門でも百味店入りは当然と思える技と味に一目惚れ!

 前日夜、閉店間近に電話で問い合わせたところ・・・

SG: 「本州の新蕎麦入ってますか?」
女将: 『はい、11月初めから入ってます』
SG : 「何処の新蕎麦ですか?」
女将: 『長野県は八ヶ岳山麓です』
SG : 「ならば、信濃一号ですね?」
女将: 『はっ・・・はい、そうだと思います』

 八ヶ岳山麓で栽培している蕎麦なら福島在来がルーツの選抜固定「信濃一号」で正解です。
 この地域にそれ以外の蕎麦種があればそれは大変危険なことで、他種と交雑すれば「信濃一号」が台無しになってしまいます。過去貴重な在来種がどれだけそういう目に遭ってきたことか・・・

 それはさておき、前日に予約電話を入れたところ昼の12:00なら1名OKとのこと有難かったです。
相方休日出勤、ならばと公共交通機関利用で蕎麦前から愉しんできました(^^♪ 

〇 三河赤鶏笹身と自家製わさび漬           1000円
〇 「天穏」(島根)特別純米酒 佐香錦        1200円
〇 「鷹勇」(鳥取)辛口純米酒              980円  
〇 せいろ蕎麦(長野八ヶ岳山麓:信濃一号 秋新蕎麦) 1000円
〇 かけ蕎麦(同上)                 1000円

 サービスの口取りから仰天です(@_@) ここは高級割烹料理店?と間違えてしまう程の丁寧な仕事と酒のあてにドンピシャの味付け塩梅です。(写真参照してください)

 蕎麦前あてに注文した「三河赤鶏の笹身」そのまま一切れ頂くとほんのり塩味感じます。また、鯛や平目の昆布締めに似たねっとりした食感あり、昆布締めでは無いので昆布香りませんが鶏の味が濃厚ですこぶるウンマイんです!これは低温で1~2日寝かせないと出ない味、そう思いすかさず質問♬

 「下味ついてますよね?軽く塩ふって低温で寝かせてますか?」・・・
「2~3日寝かせないとこの味は出せないでしょう?」と逆質問されました(*_*;

 蕎麦前に辛口系でご店主お勧めの島根県の「天穏」頂きました。一口目、辛いというより水の様にさらっと感じ、後に麹の香りが残ります。不思議なことに二口、三口と進めるうちに切れ味はあるもののフルーティーな香りと麹の旨みが増してくる初体験(@_@)は旨いです!
 脂身無い鶏笹身とは相性抜群です。

 天穏もう1回と思いましたが、少々重くても良いのでこれと似た辛口系を所望したところ、ご店主奥から未開封の一升瓶を持ってこられたのが鳥取県の「鷹勇」です。
 冷蔵していないこともありましたが、天穏よりもやや重く感じます。しかしこちらは麹の旨み濃いのですが後味曳かないすっきりさは天穏を上回ります。ぬる燗がべストの日本酒に思えました。
 鶏ならモモ肉、刺身ならトロやブリ脂の乗った魚にベターマッチかな?

 さてさて、真打の蕎麦切りです。まずは冷たい「せいろ蕎麦」注文しました。
「蕎麦修業経験なく、和食出身です」と明言されるご店主ながら、八ヶ岳山麓産の秋新蕎麦:信濃一号を使用した十割蕎麦切りはなかなかの出来でしたよ~

 ほぼ正角の蕎麦切りは一寸25本~30本の極細切り、所々太めも見られるのは修業無いと仰る所以かもしれませんが、ほぼ麺線整った蕎麦切りは十割ながら表面ツルツル喉越し良いです。
 秋新の信濃一号、微粉のため粗挽きほど香り強烈ではありませんが、高音域の香り新蕎麦らしく漂い蕎麦本来の旨みも濃く感じます。そのままの次は沖縄の塩を所望し頂くと甘味が倍増しました。

 辛汁は圧巻\(◎o◎)/! これは旨い!これだけで酒のあてになります。
酸味僅かに感じるは「本枯節」、ほんのり薫る燻製香は「本鰹荒節」で、きりっと辛口ではありますがマイルドな口当たりは返しの寝かせが十分な証拠でしょう。
 別仕立てのトロトロ蕎麦湯も旨いですね~目の前でおろして頂いた信州安曇野産の山葵芋、ここで本領発揮です。焼酎で割りたいところですが次の「かけ蕎麦」あったのでやめときました(笑)

 〆はかけ蕎麦、せいろよりも麺の切り幅にばらつきが見られますがたまたまかな?細い麺は確実に一寸30本レベルです。それでもなかなか切れません。甘汁は辛汁と同じ返し使用に思えましたが、これも本鰹2種の一番出汁でしっかり割った贅沢な甘汁です。返しの割合少な目で関西の方でもきっとお口に合うでしょう(^^♪の塩梅・・・で、気が付けば甘汁も完飲でした。

 幸せだなあ~ 次回は相方と一緒に来ますと明言してきました。ご馳走様でした。


  

  • せいろ
  • かけ
  • 蕎麦湯

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2位

滋味 康月 (草津 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2017/03訪問 2017/03/18

湖南草津に京を凌ぐ名店あり

滋賀県修学旅行シリーズ③
 湖南・湖西の修学旅行シリーズ初日3店目、
本日〆の晩餐は滋賀県草津の「康月」さんです。

 滋賀県在住のフォロアーさんご推奨の康月さん
ランチは特に予約難しい程の名店と聞きながらも
数ヶ月前からその地元フォロアーさんに予約して
頂き、夜に初めての訪問となりました。

〇雪コース    6500円

〇感想
・雪コースはお料理6種とお食事のメニューには
記されてますが、出された料理は6品以上あり、
会席お決まりの6種と食事のことかな?

・いきなり八寸から度肝を抜かれます。春菊白和
えに土筆、ハマグリ酢飯おこわ、子持ちイサザの
から揚げ、ほたる烏賊の桜チップ燻製、天然鰤は
はっさく皮マーマレードで和えた赤蕪巻き・干し
鱈割きを添え、菜花の全6種で前菜オープニング
 
・琵琶湖の春の風物詩と言えば子持ちイサザ、
竹生島南の淵が漁場と聞きますが、3月中旬が
子持ちのピーク、から揚げとは言えモチモチ感
有りいくらでも食べられます。

・椀物は、白魚のから揚げと湯葉団子西京味噌
白魚の衣が味噌汁を吸ってもちっとした食感が
楽しめます。

・向付は2種で、生鯖は大根おろしとポン酢
に大根シャーベットを添え混ぜて頂きます。
 もう一品はノドグロの皮を軽く炙った刺身!
ノドグロを刺身で食べたのは人生初のことです。
もちっとして固くもなくタラリとしても無い、
不思議な歯ごたえですが、旨み・甘味が強く、
脂くどさは一切感じられない珍味?で旨い!

・この後、ご飯の煮え端が豆味噌と共に提供され
ましたが米の中心は芯が残り固く周りはおかゆの
ような食感、米の香りを強く感じます。出てくる
料理すべて驚きの連続です\(◎o◎)/!

・鉢肴は鰆の塩焼き、ご店主注文作りの信楽焼
も素晴らしい。今が旬の鰆は脂がしっかり乗り
春を満喫することできました。

・強肴一つ目は、レンコンの真丈餡かけでした。
蓮根のサクサク感と出汁の利いた餡とがマッチ
して、そろそろ満腹近い胃袋に活力UPの信号!

・強肴二つ目は、鹿肉のカツレツでブロッコリー
の素揚げにマッシュポテト添え、鹿肉は火を通す
と固くなるイメージありましたが、豚肉のヒレに
近い柔らかさでした。

・止め肴は鯉の南蛮酢、乾燥みかんの千切りは、
見た目に鮮やか、みかんの香りが爽やかでした。

・食事は土鍋炊きご飯と切干大根・蟹とキャベツ
の和え物・へしこのおばんざい3種のおかず付き
切干大根はかなり手の込んだ料理で感心しました。
 漬物は、大根と長芋の浅漬けに昆布の佃煮添え
で、土鍋炊きご飯を生かす逸品が揃い当然ご飯が
進みま~す。牛のように胃袋沢山あったら良いの
になあ~(笑)

・ご飯は白ご飯の後におこげをお代わり、余りの
旨さに赤出汁追加注文〆に白飯再度お代わりして
しまいました。同行のお二人はTKG、九州熊本は
八代の青海苔トッピング、この時ほど牛が羨まし
く思えたことありません。次回訪問の楽しみです。

・追加した赤出汁、京都近くだけあって八丁味噌
は控えめで出汁優先です。具は瀬田シジミBIG
サイズ!シジミを生かすために鰹は使用しないで
鯖節と室鯵の混合節のようでしたが、微量の山椒
がシジミの臭み消しになり、これまた極上赤出汁

・水菓子は苺と味醂粕のシャーベット(@_@)
醤油味・味醂酒粕のシャーベットも人生初体験!
最後の最後まで驚きの連続でした。レビューUP
時点での食べログ評価「4.14」が伊達では無い、
本物の和食店でした。

・ご店主様は一見シャイにお見受けしましたが・・
我ら3人の質問に快く返答くださりかつ、逆質問
まで頂き宴が盛り上がり感謝いたします(^^♪

・小生自身の評価基準からお料理は4点越え勿論
各料理のクオリティーと料理の独創性に加えて、
この内容と品数、さらに生ビール~日本酒4種を
注文しても一人福沢諭吉さん以下はCP面からも
相当な評価あって当然と感じました。
 それ以上に感じたことは、大切な人を自信持ち
お連れできる店、同時に小生も再訪したい思いが
一番です。ご馳走様でした。

・知多の幹事様、当店紹介していただいた滋賀の
王女様そして何より康月様、来年春に定年を迎え
る小生の修学旅行1日目を〆るに相応しい最高の
お料理を提供頂き感謝申し上げます。

PS:大切なこと記すの忘れてました(^^♪
 「へしこ」は、最上級品!塩分控えめで乳酸菌
がしっかり感じられた逸品、三杯めのご飯の半分
は、番茶をご飯にかけ、へしこ茶漬けにしました
が、間違いでした(笑) 市販普及品はそれで良し
も、質の高いへしこは暖ったかご飯に合います。

  • 外観 地下入口看板
  • 八寸(前菜)六種
  • 八寸の1種は蛤 この時期、小ぶりな身とその旨みから桑名産かな?

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3位

ひらまつ (上社、一社、本郷 / 寿司)

6回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2022/08訪問 2022/08/27

食材の会話を宛てに摘む江戸前鮨

 今時の派手なパフォーマンスは全くありません。
 酢飯は東京銀座や日本橋の有名店も使用する三ツ判山吹のようなパンチは無く、東京下町の多くの鮨店で使われている東京横井醸造の酒粕赤酢と米白酢ミックス使用の優しい赤しゃりです。
 カウンター7席のこぢんまりした店ですが、それ故に大将との鮨ネタ会話が楽しくて仕方ありません。
 大将の目利きは鋭く、ネタは名古屋中心部の高級鮨店と双璧ながら価格はそれ以下のハイコスパも魅力です。
○江戸前お決まりコース×2
・握り11貫+細巻1
・一品料理6品
・味噌汁
・水菓子
○生ビール(小)×2
○日本酒冷
・磯自慢・純米吟醸酒・新米山田錦(静岡県)
・義侠・純米吟醸原酒・山田錦(兵庫県)
○日本酒燗
・吉乃川・厳選辛口本醸造(新潟県)
⭐︎今回の握りSGセレクトベスト3
⭐️幻の高級魚と言われる三重県紀伊長島産イチミ鯛、夏の1ヶ月程度の期間にごく僅かしか水揚げされないイチミ鯛は、寝かせ十分で鯛の仲間ながらうま味濃く、ノドグロに迫る脂乗りでした。
⭐️宮城県気仙沼産生本鮪の大トロ、この時季にして脂乗り上々でしかも1週間程度の寝かせがジャストタイミング、舌が痺れるうま味にシビレました。
⭐️夏の今が旬、愛知県三河湾産の天然車海老と問うまでもなく極上の甘さ、養殖物との違いは一味瞭然。
 お決まりコース1万円超えは年に何度も頂けない贅沢外食ですが、誕生日祝いに相応しい大満足の江戸前鮨でした。感謝。

当日お決まり江戸前コース内容は以下。
○握り11貫
 ①剣先イカ②赤貝③平目④本鮪大トロ⑤真鯵⑥キタムラサキ箱雲丹⑦イチミ鯛⑧天然車海老⑨本鮪赤身漬け⑩ノドグロ⑪煮アナゴ炙り&玉
○細巻き
・ネギトロ山葵干瓢巻き
○ノドグロ幽庵焼き
○八寸
 蒸し鮑、白海老、燻製(いぶりがっこ、ウインナー、茹で卵、蛸)
○土瓶蒸し
○キンキと夏野菜の揚げ浸し
○フルーツトマト
○冷製茶碗蒸し
○あおさの味噌汁
○フルーツ
私の誕生日前倒し、江戸前握り鮨をプレゼントしてもらいました。
○おまかせコース10,800円×2
・握り9貫+細巻1
・一品料理6品
・味噌汁
・水菓子
○コハダ2貫
 カウンター7席のみのこじんまりした赤しゃり使用の江戸前寿司店です。
 派手さはありませんが江戸前の仕事が丁寧で何より大将と女将の心が伝わってくる握りや料理の数々を楽しみに、頻度は少ないけれどもオープン以来長らく通わせて頂いています。
 名古屋市はまん延防止措置の最中、早い時間の予約で2人貸切状態、大将目利きの魚介握りを堪能しました。
 当店の握りは赤酢優しくしゃり少なめ、女性や子どもでも軽々一口で頂けるサイズで、日本酒との相性も良いのですが今回は初めての酒抜き、次回訪問は家人の誕生祝かな?年明けには晴れて日本酒と一緒に頂きたいものです。
 平成31年3月25日の前日24日、36th.SG325Anniv.前夜祭で訪問しました。

 前回訪問は、私たち夫婦の還暦を息子たちが祝ってくれた一昨年夏ですから、約1年半ぶりの訪問となります。メニューはおまかせ9000円(税別)1本、前回訪問時より1000円UPしていました。

 握り鮨は〆の「ネギトロ干瓢いろいろ巻き」を含めて12貫は変わってません。八寸、前菜、刺し身、蒸し物、揚げ物、水菓子と握りを挟んだ会席コース、これが税込みで1万円切りですから、決して高くは無いでしょう。私たちにとっては、記念日等とっておきの鮨屋さんです。

 大将目利きの厳選素材はそれぞれ素材の持ち味を生かす仕事が施され、しゃりも粕酢をブレンドした赤しゃり、勿論カウンターにむらさきも溜りも置いていない生粋の江戸前鮨と言いたいところなんですがちょいと違います。

 これまでの訪問で光物、コハダのような青魚はコースには登場しません。コハダ・〆鯖等の光物を追加注文したことはありますが・・・
 また、墨烏賊の握りに見られるようにネタの上に施されたトッピングが独特です。白い烏賊に梅肉の赤が映えるところまではよく見かけますが、カラスミの黄色に紫蘇の青葉と紫の花を添えた彩り鮮やかなビジュアル、和食の基本、赤・青(緑)・黄の3色と烏賊の白、これに海苔かキャビアの黒が加われば和の5色完結なんでしょうが、そこまでは拘らないか(笑)

 しゃりは小さめで女性でも一口サイズの握り鮨ですが、鮨12貫とフルーツ含めた6品含めて男性でも十分なボリュームに今回も妻は満足顔、美味しい江戸前鮨で36回目の結婚記念日を飾ることができました。ひらまつさん、ありがとうございました。


 
 前回訪問が3月、およそ5か月ぶりの訪問となりますが
つい先日のように思えるアットホームな雰囲気漂います。

 さて、本日は私たち夫婦の還暦祝を息子たちが企画し、
一家揃って「ひらまつ」さんにて宴を催してくれました。

〇おまかせコース        8,000円(外税)
〇飲み物   各種


 つい先日、さいたま出張帰りに東京駅近くにて正統派の
江戸前を頂きましたが、ひらまつさんは、江戸前が基本も
創作派?と言えましょうか・・・
 江戸前の仕事とさらに一工夫施した鮨、今回初見の家族
と共に改めて大将のセンスの良さに感心させられました。

 粕酢ミックスの赤しゃりは、さらに上品でソフトな酢飯
へシフトか?赤しゃり初めてという80歳超えの母が大層お
気に入りでした。 正直、小生は物足りませんが・・・

 長男嫁は女性目線から、味もさることながら一貫一貫の
出来栄えに「奇麗♪」の連発で大満足のようでした。

 海外が主流も東北福島・宮城出張回数多い長男は、魚介
の舌は肥えた方でありますが、江戸前の仕事施された鮨は
経験少ないらしく、特に青物の仕込みに感心していました。

 一昨年、横浜から新潟長岡へ転勤となった二男、たぶん
我が家の中では一番旨い飯(米)を食べているはずですが
粕酢使用の赤しゃりとネタとの相性の良さをしきりに口に
していました。

 本日は家族で貸し切り、事前に夫婦の還暦祝の旨伝えて
あったため、平目に代えて目で「鯛」から愛知県産の天然
車「海老」等々これまでとはネタを一部変更しての提供は、
ご店主のお心遣いと受け止め感謝申し上げます。

 大将は話し上手というよりはむしろ「き」上手、
分に私たちの話を聴いて頂けたこと、美味しい
鮨と同じくらい満足しました。

 今回もご馳走様でした。
 
 平成29年3月25日、結婚記念日のメインは此処
「ひらまつ」は、妻指名で再訪となりました。

 握りはじめ料理内容は写真のとおり~が精一杯
記念日の本日中にレビューせよ!と妻からの指令
あれども、かなりきつうございまます(笑)

 詳細は、前回レビューを参考にして頂くことに
して、今回は更なるレベルアップの点に限り・・・・

〇感想
・締めもの、前回はコハダで少々の注文申し上げ
ましたが、今回のしめ鯖は塩加減が絶妙(@_@)
でした。

・また、他のお客さんもおられること、しゃりの
大幅味変更できないところも、気のせいか?小生
には、しゃり酢の配合が前回と違って感じられた
のは気のせいでしょうか?米酢が抑えられ、赤酢
(粕酢)の旨みが増していたような気がしました。

・予約が取り辛くなるといけないと思う反面・・・・
長続きしてほしい店、勝手な思いありの名店です。



 今回やっと訪問できた「ひらまつ」さん
約2年前のオープン時、あるフォロアーさん
のレビューを拝見しBMいていました。

 最近、40年近くお世話になった馴染みの
鮨店が廃業となり意気消沈していたところ、
心落ち着け振り返ったところこちらを再確認
して訪問するに至りました。

 当店訪問、もう一つの理由は赤酢のしゃり
赤酢=粕酢と言えば、初代中埜又左衛門さん
地元愛知県は半田市の酒蔵が、酒粕を再利用
して作った「三ッ判山吹」が有名であります
が・・・

 ご店主に確認したところ、地元ミツカンの
粕酢=赤酢は使用せず、東京の赤酢と米酢を
合わせた寿司酢を使用した「しゃり」とのこと

 過去、京都村上の千鳥や東京横井の白色系や
赤酢と白色系半々使いの鮨は頂いたことありま
すが、すべて赤しゃり使用は当店が初体験とな
ります。

〇おまかせコース 8,000円×2
〇生ビール×2
〇ワイン 
 ・ソアーベ・クラシッコ:ハーフボトル
○日本酒(各1合)
 ・AKABU(岩手)
 ・九平次(愛知)
 ・作(三重)

〇感想
・前菜は、九州宮崎本マグロ赤身と中トロの
韓国カルパッチョ風、鶉玉子の黄身と胡麻油

・八寸三種は、真鱈の白子と知多の赤なまこ
の酢の物、日間賀島の蛸炊き上げ、烏賊燻製

・握り11種の間に天ぷら椀、茶碗蒸しに玉含
めた止め肴と、数的には十二分でありました。

・握りは、①墨烏賊の塩明太子②天然ヒラメ
③甘エビ昆布締め④鯵(知多)⑤赤貝⑥本鮪
⑦蝦夷馬糞雲丹(羅臼)⑧コハダ⑨車エビ
⑩煮穴子⑪かんぴょう巻き、以上江戸前11品

・しゃりは一種、赤酢と米酢の混合なれど、
赤色の割りには粕酢の香りと旨みに欠けます。
 ご店主に使用する酢を訪ねると、東京との
返答、橋本さんかな?色合いに反して米酢が
勝るしゃりには少々残念な気持ち~

・握り3番手は、甘エビの昆布締め、甘エビ
の昆布締めは初体験でしたが、本日のしゃり
とのペアリングとしては、ベストマッチ(°0°)

・握りのネタに合わせてのしゃりの堅さ加減
調整はかなりの腕あり感心いたしました。

・個人的には、しゃりが少ない分、もう少し
しゃりの味を濃くした方が良いのでは?との
感想持ちましたが、妻は此れが良いの!との
感想もあり、ご店主は悩みますね・・・

・東京橋本使用なら仕方無しもわざわざ東京
鮨酢使わなくとも、愛知県半田の三ッ判山吹
何故使用しない?銀座独占も愛知鬼崎の海苔
を何故使用しない?そういう拘りも欲しい。

・愛知県出身、愛知で修行、江戸前鮨志すも
生鮮魚類のネタのみならず、触媒に関しても
愛知産に拘って欲しいと・・・腕が良いだけ
にそれを強く感じました。

総じて、
 現在の握り鮨が誕生したのは江戸時代も末期
19世紀頃の江戸と聞き及びます。当時の江戸で
は米酢よりも旨味が強い粕酢(赤酢)がしゃり
に使用されたこと半田のミツカンミュージアム
で学びました。
 
 フナ寿司等のなれずしは奈良時代前後に中国
から伝来し今も現存しますが上物は4年の歳月
必要とのこと・・・

 江戸時代前期17世紀には、清酢が登場し酢を
酢飯に使用した早ずしが誕生、当初の早ずしは
箱に酢飯を詰め、その上に魚介漬け物等のタネ
をちりばめ、蓋をして重しを載せて1~2日間
寝かせた現代の押し寿司と同じでしょうか?

 早ずしが誕生し、現在のにぎり鮨が登場する
までに約200年、江戸前の早ずしは握った酢飯
の上にタネを乗せた形へと発展したそうです。

 江戸の握り鮨を支えた愛知の赤酢(粕酢)、
赤酢のしゃりに拘った握り鮨を提供する若き
ご店主、今後もさらに腕を磨いてください。
 また、来ます。ご馳走様でした。


  • 剣先烏賊
  • 赤貝
  • 平目

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4位

蕎茶亭まるやま (中菰野、大羽根園、菰野 / そば)

4回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2018/05訪問 2018/05/30

たかが蕎麦 されど蕎麦 Ⅳ 酢橘蕎麦と超粗挽きの合わせ

 昨晩までは滋賀県長浜市の須賀谷温泉行きのはずでしたが、朝になりマイレビ様が直前にUPされたメニュー写真から「酢橘蕎麦」を相方が発見して大騒ぎ・・・
 言い出したら後に引かない性格は長浜小谷と豊川音羽の長女共通?急遽三重県湯の山:片岡温泉「アクアイグニス」に変更となりました。
 湯上りも早々にせかされゆっくりできず、温泉から車で5分程度、菰野の「蕎茶亭まるやま」さん訪問しましたが開店時刻まで30分間、車で待機しました(*_*)

○合わせ(せいろと粗挽きの別盛)     1500円(外税)
 ・せいろ・・・福井県産福井在来種の丸抜き微粉 繋ぎ外1
 ・粗びき・・・長野県八ヶ岳産信濃1号の丸抜き超粗挽粉 繋ぎ外1

〇すだちそば(冷や汁かけ)        1300円(外税)
  福井在来種の挽きぐるみ 繋ぎ外1

 合わせは、いつも通りせいろから届きました。甘皮含めた丸抜き微粉使用、一寸20本余りの切りべらできゅっとしまった蕎麦切りの表面はつるりとして喉越し良く、ご店主の蕎麦打ち技術もさることながら、さすがは福井在来種です。5月末の微粉にしては香りも立ちます。
 辛汁もいつもと変わらず関東風の辛口仕立てながら、醤油・塩味は控えめ本枯節の香りを重視した仕上がりでした。
 
 花番兼務の女将さんの目・気配りはいつもと変わらず、せいろ完食直後に超粗びきが提供されました。
 一寸10数本の切りべらは、せいろと比べて明らかに太くところどころ白い星が見えるのは超粗挽きの証し、蕎麦の香り立ち爽やかな甘みが口いっぱいに広がりすっと消えていく蕎麦切りは、八ヶ岳山麓産信濃1号の特徴を十二分に生かしています。
 
 数量限定の「すだちそば」も昨年と変わらず、京風白醤油仕立ての冷やし甘汁にて提供です。本枯れ節の香りと旨みに辛汁以上の広がりを感じ、蕎麦切り・酢橘スライスと伴に白出汁の甘汁もどんどん進みます。

 徳島の酢橘は未だ露地ものには1か月以上時季早く、この日も温室もの使用でしたがそこそこの酸味と旨みは感じられました。温室ものの出荷量多くなってきたとはいえ、まだまだ高価な酢橘、そのスライスが贅沢に約30枚は酢橘2~3個使用でしょうか?注文入ってからのスライスの手間を合わせて考えれば数量限定は致し方ありませんが、「30分待った甲斐があった」は相方の弁・・・

 限定メニューの入れ替わりはありますが、蕎麦切りと辛汁・甘汁は毎回安定しているところ「まるやま」さんの技術がしっかりしている証拠です。
 皐月下旬、今回も美味しかったです。ご馳走さまでした。

 年末マイレビ様のご訪問に煽られ?3連休最後、成人の日の昼時に訪問しました。
 本日生憎の雨ながら御在所SA下りでいつもの味噌雑炊で朝食を済まし、片岡温泉アクアイグニスにて湯治、その後開店20分前にまるやまさん店舗前駐車場に一番乗りで到着しました。

 本日は1月8日、松の内明け、関西は15日までが松の内とのことですが三重県は関西?
相方、本日は温蕎麦狙いでホワイトボードの「数量限定本日のそば」から期間限定、年に一度正月明けこの時季だけの七草ならぬ「七菜そば」をめざとく発見し即決!
 小生は、丸抜きの超粗びきと玄挽き微粉の2種味わえる「あわせ」を今回も注文しました。

〇七菜そば      1300円(税別)
 ・七種の野菜: 蕪、人参、白菜、葱、里芋、銀杏、しめじ+三つ葉+柚子皮
 ・蕎麦切り : 福井県越前市「福井在来種」繋ぎ1割、一九の微粉玄挽き
 ・甘汁   : 本枯節、利尻昆布、京風吸い物仕立て

〇合わせ       1500円(税別)
 ・せいろ  : 福井県越前市「福井在来種」繋ぎ1割、一九の微粉玄挽き
 ・超粗挽き : 長野県八ヶ岳山麓「信濃一号」繋ぎ外一の丸抜き超粗挽き

 七菜そばは、正月七草とは多少違いますが七種の秋・冬野菜が入った吸い物のように透き通った京風甘汁で頂きます。
 野菜の甘味が本枯節と利尻昆布でとったすまし汁にとけ出し上品な味わいです。正月明けのこの時季しか食べられないレアな温蕎麦でした。

 合わせのせいろ細切りは麺線整い見事な蕎麦切りです。冬場の今日は、前回と違い外一よりもほんの少し多めの繋ぎに一九打ち、前回訪問時より細く感じます。
 
 微妙な繋ぎ増しのせいか、前回よりも蕎麦切りが締まっているように感じ喉越しも滑らかでした。さすが今年秋の新蕎麦で微粉ながら穀物の香り立ち甘味もそこそこ感じられます。

 続いて「超粗びき」、一寸15本前後の丸抜き使用の超粗挽き太切りは切りべらというより正角に近く、太切り外一繋ぎとは言え蕎麦切りの長さは30㎝を超えるところいつも感心させられます。

 昨年秋新蕎麦出る前の端境期でもかなり強い香りが立ったまるやまさんの超粗挽き、本日は秋新蕎麦使用さてどんなものかと一筋そのまま啜り噛んでみると・・・超が付く程の強烈な香りが鼻から抜けて行き、暫く余韻残しながら遅れて新米のようなこれまた強い甘味を感じます。

 絶品に絶句・・・これは凄い!
超粗挽きと微粉十割を単純に同じ土俵で比較するような野暮なことは申しませんが、粗挽きでありながら表面つるつる喉越しも良く、同時に超粗びきの長所である香りと甘みをも感じさせる「まるやま」さんの超粗挽きは卓越しています。

 またまたやられました。まるやまさん、ご馳走様でした。
 
 旨い!やっぱりこの手挽き・粗挽き旨いわ~♫
辛味大根せいろ、やはりこれも旨かった~♬

 アクアイグニスの帰り、狙って「蕎茶亭まるやま」
開店20分前に到着、一番乗りです!店舗前駐車場に
車を停め待つこと暫く、開店時刻少々前でしたが、
女将さんに気を遣って頂き店内へ案内されました。

 本日も前回と同じく、粗挽きとせいろ1枚ずつ提供
される「合わせ」を注文したところ、辛味大根は追加
200円になりますがよろしいですか?と女将さん・・・・

 何~にも言ってないのに心読まれたか?顔に書いて
あったか?と狐につままれたような気分で少々動揺し
ましたが、タブレットで前回自分で書いた口コミ読み
直し納得・・・も、エッ\(◎o◎)/!

○合わせ(せいろと粗挽きの別盛) 1500円(外税)
 ※本日の蕎麦産地(割はともに外1)
 ・せいろ・・・福井県越前在来種の挽きぐるみ
 ・粗挽き・・・長野県八ヶ岳信濃1号の超粗挽き

〇揚げ茄子おろしそば(ぶっかけ) 1200円(外税)

 前回訪問時、せいろの薬味に少し付いた辛味大根の
おろしが気に入り、今回は辛味大根を+200円で追加、
せいろは越前風に頂きました。
 福井在来種と辛味大根の組み合わせは福井県で頂く
越前蕎麦と変わりません。大根の辛味が端境期の蕎麦
から最後の甘味を振り絞るように引き立てます。

 粗挽きも前回とほとんど変わらない見事な蕎麦切り
端境期を思わせない粗びき特有の甘皮の香りが立ち、
歯ごたえもちもち、それでいて喉越しもそこそこです。
 
 そんな絶品粗びき蕎麦ですが、石臼手挽きから蕎麦
打ちまでの手間を想像するに1日に何人前打てるのか?
と貴重な粗挽きを腹一杯頂くのは恐れ多いことです。

 「数量限定本日のそば」メニューの下部には新たに
『粗挽きそばの単品販売は休止いたします』との添書
 合わせで粗挽き1枚頂き、辛味大根との組み合わせ
抜群のせいろも1枚頂けば十分幸せです。

 今日の蕎麦も最高に美味しかったです。
ご馳走様でした。


 
 前回、開店時刻丁度訪問も行列で断念した「まるやま」さん
一番乗りでリベンジしました。<並ぶの疲れたけど(*_*;>

 粗びき最高に旨い\(◎o◎)/!

○合わせ(せいろと粗挽きの別盛)     1500円(外税)
 ※本日の蕎麦産地と打ち方
 ・せいろ・・・福井県越前在来種の挽きぐるみ、繋ぎ外1
 ・粗びき・・・長野県信濃1号主の超粗びき  繋ぎ外1

〇すだちそば(冷や汁かけ)        1250円(外税)

〇感想
・せいろは、甘皮含めた丸抜き使用の為、ところどころに甘皮
の黒星あり全体的に色濃く見えます。
 本日は外一繋ぎを使用しているとのことでしたが、ほとんど
十割と変わらない舌ざわりで二八に近い喉越しの良さも兼ね備
えた蕎麦切りでした。
 越前在来種と言えどもさすがにこの時期、香り甘みは新蕎麦
の時期のようにはいきませんがなかなかの作品でした。

・先にせいろが提供され、ホール担当の女将さんの目・気配り
でせいろ完食直後に粗びきが提供されました。これも割は外一
 かなり太い蕎麦切りです。長さは尺超えも35㎝~40㎝とさほ
ど長くはありませんが、ところどころ白い星が見えます。
 一筋そのまま頂くと\(◎o◎)/!強烈な蕎麦の香りが口一杯
に広がり鼻に抜けていきます。梅雨明けしたばかりのこの時期
にこんな香り高い蕎麦を食べたことあったかな???
 これは旨い!恐るべし信濃1号種とご店主の技術です!!!

・合わせの辛汁は、一口舐めて関東風と分かる辛口仕立ても、
本枯節の香り強い反面、意外と塩分は控えめに感じました。

・すだちそば、こちらは関東風とは全く違う白醤油仕立てです。
出汁は香りよりも旨みが先行していたため本枯節の2番出汁と
鯖節使用に感じましたが、女将さん曰く「本枯節」とのこと。
 本枯節のみならば、SG素人予想で、辛汁と同じ本枯1番出汁
をベースに2番出汁でのばしたため香りよりも旨み強く感じた
のかな?あくまでSGの憶測範疇ですのでご店主様悪しからず。

・すだちそばにも蕎麦湯用の辛汁が別に付いていました。

・合わせの辛汁用の薬味には山葵と白髪ねぎの他に辛み大根の
おろしが付いていましたが、この辛み大根はかなりの上物です。
次回は、辛み大根せいろで越前風に食べてみたいと思いました。

〇総じて・・・
・粗びきのレベルは相当高いと感じました。小生既訪の店から
この粗びきと同等に比べられるのは、岐阜県岐阜市の超有名店
かな?粗びきに限れば、「まるやま」さんは粗びき単品950円で
注文できます。合わせや2品頼まなくてもいきなり粗びき蕎麦
が頂けるという点から、此処「まるやま」さんに軍配上げます!


  • すだちそば1300円(税別)
  • 透き通った冷やし甘汁
  • 合わせ せいろは「福井在来種」微粉

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5位

煮込みうどん かに屋 (尾張一宮、名鉄一宮 / うどん、そば、天丼)

9回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999

2024/05訪問 2024/05/26

味噌煮込うどんの王道

前回訪問から100円値上がりしていましたが味噌煮込みうどんの王道、無塩打ちうどん使用では当店が一番の好みです。
○玉子入り味噌煮込みうどん1250円
⭐️高加水熟成無塩打ちうどん
 太くて硬いうどんでも、熟成させ(寝かせ)ることで細部に水が行き渡り、生煮えのような粉っぽさが無く、またそれ故に麺の小麦粉が味噌つゆに溶け出すこと無くつゆは最後までサラサラ。
⭐️甘過ぎない塩っぱ過ぎないあじ味噌とコク深い鶏ガラ出汁・混合節(宗田鰹•室鯵)との相乗効果で強いうま味の味噌つゆ。
⭐️当店の葱は薬味にあらず玉子やかしわ肉同様に立派な具材。
 美味しい味噌煮込みうどん店に共通するのがシャキシャキした青葱使い。
⭐️味噌煮込みうどんの無塩麺はそのままに、あじ味噌ではなく溜まり醤油の返しを使用した鍋焼きうどん風、黄金色の澄んだつゆ煮込み「おすまし」が食べられるのも王道の証。

・補足
 約半年ぶりの訪問、今回は1人のためカウンター席を利用。
 コの字型4人掛けカウンター席は真ん中がアクリルパネルで仕切られ基本両L字型に1名ずつ、2名連れ同士であれば最大4名まで利用出来る造りになっています。
高加水熟成麺故に無塩の手打ちでも切れ難く長く繋がる味噌煮込み麺(うどん)。
 またスープに溶け出し難いうどんであるため、味噌スープは最後までサラサラ。
 味噌スープは、甘過ぎず塩っぱ過ぎない。
 八丁味噌ベースのブレンド味噌と鶏ガラ出汁、そして室鯵•宗田鰹の混合節による相乗効果で酸味に近い強いうま味の味噌つゆが好み。
 味噌煮込みうどんとセットのサービス「ミニ天丼」の天麩羅は勿論揚げたて、ミニとはいうもののブラックタイガーの海老天はかなりの大きさでプリプリ。
 ご飯はコシヒカリでしょう、艶々した米粒はモッチリ甘く、天丼に合わせてほんの少しだけ硬めに炊かれたご飯は勿論炊き立てです。
○玉子入り味噌煮込みうどん・ミニ天丼セット1650円
○玉子入り味噌煮込みうどん1150円
土曜日、営業開始11時直前に訪問も先客5組12名。
 直ぐに2人掛けテーブル席へ着くことが出来ましたが、注文後煮込みうどんがテーブルに運ばれる迄に25分程時間を要しました。
○玉子入り味噌煮込みうどん・ミニ天丼セット1650円
○玉子入り味噌煮込みうどん1150円
 加水率高めの熟成麺は、無塩打ち本来の硬さを残すものの有塩打ちに似たモッチリしたうどんです。
 また無塩打ちによくある表面ゴワゴワとした煮込み用うどんとは違い、麺肌がツルツルであるが故に味噌スープにうどんがほとんど溶け出しません。
 最後まで上質な味噌スープがサラサラであるところに「かに屋」一番の特徴を見ます。
 その味噌スープ、色は濃くても八丁味噌特有の酸味や香りの特徴が出過ぎない味噌ブレンドで、塩味甘味ともに比較的濃い目仕立てです。
 また、室鯵節と宗田鰹節の魚介系のうま味と鶏ガラ出汁のコクを感じる味噌スープは、天かすなどのコク増しは全く不要の上質な出汁、味噌スープです。
 当店の味噌煮込みうどんに限っては、トッピングは生玉子迄、そのままが一番美味しいと私は思います。
「鴨が葱を背負って来る」好都合な時によく使われるそんな謂れがあります。
 鴨鍋には葉葱青葱の九条葱が好相性であるように、味噌煮込みうどんも青葱が触媒以上の働きをしているようです。
○玉子入り味噌煮込みうどん1100円
○玉子入り味噌煮込みうどん・ミニ天丼セット1600円
 宗田鰹節を柱にした魚介系と鶏ガラの出汁に八丁味噌、隠し味程度の米味噌加えた調合味噌を合わせたスープは、ザラメの甘味控えめで出汁と味噌の風味優先も塩味マイルド。
 塩を使わない加水高めで長時間熟成させた無塩手打ちうどんは、有塩打ちのように長く繋がりなかなか切れず、熟成麺らしく粉っぽさないモッチリしたうどんです。
 蒲鉾や油揚げに生玉子のトッピングも欠かせませんが、一見地味に見える葱、葉葱の青葱が良い仕事しています。
 ラーメンや有塩うどんで薬味として使用されることの多い葱ですが、味噌煮込みうどんの葱は、飾りでも薬味でも無い立派な具材です。
 根深ではなくシャキシャキしてほんのり苦味のある青い葉葱が八丁味噌と無塩うどんを引き立てます。

蛇足《葉葱青葱の小話》
 名店と呼ばれるに相応しい美味しい味噌煮込みうどん店に共通するのは葱遣い、葱は葱でも根深ではなく葉葱、青葱を使用しています。
 ラーメンなどで時々トッピングとして使われる生の白髪葱は別として、白葱は熱を加えると甘味が増し粘りも出て、それはそれで美味しいとは思いますが、鴨鍋や八丁味噌使用の味噌煮込みうどんには合わないと私は思います。
 天然真鴨の鍋を食べられる店は稀ですが、合鴨使用の鴨鍋でも有名店では合鴨肉と同等に青葱を重視し、九条葱使用する店が多く見られます。
 味噌煮込みうどんも鴨鍋と同じで、九条葱では無いにしても青葱の目利きに力を注ぐところ、美味しい店が多いように窺えます。
前回臨時休業でふられ、今回は店舗HPで確認してから午後出勤前に訪店しました。

○玉子入り味噌煮込みうどん・ミニ天丼セット 
1600円

 二代目へ引継ぎも先代とほぼ変わらない「かに家」の味噌煮込みうどん。ザラメの甘さがほんの少し増したように感じましたが、やはり本家は麺もスープも具材も一味違います。
 
 無塩うどんでは珍しく加水率40%超え?の加水率高めの熟成麺、無塩故に塩打ちのようなグルテンのコシはありませんが、太打ち十割蕎麦のような歯応えあります。
 それでいて堅過ぎず粉っぽくも無いモチモチした食感が特徴です。
 
 先代が長年試行錯誤を繰り返し完成させたと聞くあじ味噌は、八丁味噌と数種の豆味噌に米味噌のブレンド。
 そのあじ味噌と鶏ガラ出汁のグルタミン酸に合わせる宗田鰹等節のイノシン酸とが織りなす相乗効果。
 節に合わせる「たまり」や八丁味噌(豆味噌)は昆布や濃い口醤油では出せない酸味に近い独特のうま味を引き出します。

 更に、味噌煮込みうどんに欠かすことが出来ないのが具材の存在です。
 玉子はいつものように黄身だけ避難させてカルボナーラ、当店使用の鶏卵黄身は粘度高く味も濃厚です。
 屋号違いますが当店修業後に独立された分家格の3店(一宮市大毛・扶桑町・岐阜県可児市)との決定的な違いは葱使い。私的ではありますが、味噌煮込みうどんの葱は味を決める重要な要素の一つと重く受け止めています。
 薬味としての刻み葱では無く、うどんと一緒に煮込む斜め切りの青葱はシャキシャキ。
 甘みの少ない青葱の食感食味が、甘めの味噌ともっちりしたうどんの良きアクセントとなり美味しさ倍増します。
 たかが葱されど葱、「九条葱のような特別な葱では無い」と以前先代女将より伺いましたが、目利きが違います。

 尾張国一宮は「真清田神社」、名古屋熱田神宮の三宮より、さらに犬山市大縣神社の二宮より格付けが高いように、味噌煮込み界でも他をリードする一宮市の「かに屋」さん、1年ぶりの訪問となります。

○味噌煮込みうどん玉子入り+ミニ天丼
  1500円(税込)
○味噌煮込みうどん玉子入り
  1050円
○御飯 200円

 いつもながら味噌の香りと節の旨みが前面で主張する味噌露・スープは絶品です。八丁味噌ベースに米味噌(白)ともう1~2種の赤味噌のブレンドでしょうか?八丁味噌・たまりに相性の良い室鯵との相乗効果、さらに宗田鰹のパンチが効き酸味に近い強い「うま味」を感じます。

 当店の煮込み専用うどんは、尾張王道の無塩打ち麺ながら使用する小麦なのか水加減なのか?表面は塩打ちのようなもっちりしたグルテンぽさを感じるところが特徴です。ただ単に硬いだけ、粉っぽいだけで無いところが優れています。

 ミニ天丼は醤油の醸造臭が心地よく香ります。たれは甘過ぎす塩辛過ぎず塩梅よく、大海老天がミニを思わせない風貌、これが450円で頂けるのは有り難いです。うどんは名古屋で有名な老舗両雄店と比べて多めですが、お腹にゆとりのある方にはこのミニ天丼セットがお勧めです。

 あちこち食べ歩いて戻ってきたらやはり、此処「かに屋」が一番!味噌煮込みうどんマイベストコレクションに間違い無し。ご馳走様でした。

  
 台風一過、少々風は吹きますが夏の陽ざしが蘇る日曜日の昼時、久々に一宮市のかに屋さん訪問しました。

〇 おすまし        950円(税込)

〇 味噌煮込みうどん玉子入り+ミニ天丼セット
              1400円(税込)

 昨晩の深酒で少々食欲下降気味の小生は「おすまし」単品注文、純粋に返しと出汁を味わいたく玉子等のトッピング無し、最小限の葱蒲鉾等だけが乗った所謂「かけうどん」、味噌煮込みと違うのはつゆが醤油か味噌かの違いだけ、無塩打ちの麺から油揚げ・葱・蒲鉾・かしわ肉のトッピングは全て同じです。

 まずはスープを一口、酸味を思わせる宗田鰹の旨みがガツンと味蕾を刺激しますが、後味すっきり室鯵と昆布の甘みを感じます。出汁に鶏ガラ使用とは聞いていますが、この「おすまし」ではさほど感じませんでした。味噌煮込みとは出汁の配分が違うのでしょうか?分かりません(笑)

 返しは濃い口醤油に溜りもかな?コク深さと味醂の甘みもあわさり少々濃い口の仕上がりで深酒の翌日には好適です。

 途中で味噌煮込みのつゆを一口頂くと、おすましの出汁がより鮮明になる一方、味噌煮込みは出汁以上に八丁味噌の丸大豆の香りと米味噌の麹の旨みが勝ります。

 おすまし・味噌煮込みどちらもトッピングは同じですがそのトッピングは脇役ではありません。出汁つゆ・うどん・トッピングそれぞれすべてが主役、それが「かに屋」の特徴です。

 此処で修業され独立された店舗と比較されれば一目瞭然?一舌瞭然??葱だけでも全く違います。

 ミニとは言え、海老天の大きさ・太さはかなりのものです。これがうどんとセットならプラス400円で頂けることも有り難いです。

 やはり、本家は一味も二味も違うわあ~ご馳走様でした。



 夏以来、約半年ぶりの訪問です。
前回までの課題は煮込みうどんではなく・・・
ミニ天丼のタレでした。以前は味醂が煮きれて
なく、酒飲み小生でも二日酔いではアルコール
臭が気になってました(笑)が今回は完全解消!

 ミニ天丼、お子様も三日酔いの方にも優しい
お味となっておりました。評価UP!

〇味噌煮込みうどん玉子入り+ミニ天丼セット
              1400円(税込)
〇おすまし          950円(税込)
 ※ うどんは味噌煮込みと同じ固麺でつゆが
  醤油仕立て

〇感想
・ミニ天丼は、冒頭で申した通り味醂が煮きれ
アルコール臭無し!改善されてました。

・味噌煮込みうどんの麺は、変わらぬハード系
これは地方の方や初めての方にはかなりの衝撃
と抵抗あるかも?しかし、小生はこれが一番!

・味噌はいつもながらの八丁味噌ガツンと効き
合わせる西京味噌も強めで味噌味効いてます。

・今回は出汁の宗田鰹が弱く感じられたので、
鯖節追加になったのかな?と思い店員さんに
伺うと変わらず宗田と室鯵使用とのこと、この
日に限り、宗田鰹が少々弱かったのかな?

・相方注文、今回も「おすまし」ながら今回は
玉子注文し忘れ小生に文句申しておりましたが
後の祭り~(笑)
 
・うどんは味噌煮込みと同じ無塩打ち固麺です。
鍋焼きっぽいですが全く違い、赤醤油仕立てで
出汁がストレートに伝わります。

・やはり、この日の出汁は室鯵が勝り、優しく
さっぱりした甘味が前面に出ていました。
 この「おすまし」もなかなかいけますよ~


 愛知県内味噌煮込みうどん店数々あれど、私(妻も同じ)は、かに屋が一番
の好みで一番旨いと思う。近場で済ますならどこでも良いが、10㎞以上移動
するならここ数年、かに屋以外行く気がしない。

 かに屋の味噌煮込みうどんの特徴

★ つゆ(味噌スープ)
・ 八丁味噌ベースに米味噌等数種のブレンドに返し、そして味醂と出汁
 の調合が絶妙でどれかが主張し過ぎることのないバランスが最も好きである。
・ 甘すぎず、からすぎず、気がつくといつもつゆが全部なくなっている。

★ 煮込み用うどん
・ 比較的太目で固め
・ 愛知県の味噌煮込みうどんは、すいとん、ほうとう、吉田うどんの仲間で 
 塩を加え小麦細胞を破壊して打った普通のつるつるうどんとは製法が違うので
 初めての方はご注意を!
 
・ 固くて芯があり、つるつるではない、啜るのでは無く噛みしめるうどん!

※ 今回注文品

○ 味噌煮込みうどん玉子入り+ミニ天丼  1400円
○ とろろ蕎麦(山菜そば)        950円 

<味噌煮込みうどん玉子入り>
 ・ 愛知県流、土鍋蓋は取り皿兼用
 ・ 生卵の黄身だけ素早く皿へ、白身に熱々のうどんを乗せておけば
  後でプリプリの白身が食べられる。
 ・ 取り出した黄身に早速うどんを数本投入、まぜまぜしてカルボナーラ
 ・ 親子ではないが、かしわ肉は2切れほど入っている。
 ・ ねぎはシャキシャキで九条ねぎ似もそれより太く食感は似ている。この
  地方の畑直送とのこと

<ミニ天丼>
 ・ しゃり(白飯)は炊きたてで米が立ち絶品旨い!量もミニではない!
 ・ 名前はミニだが海老(1匹)はでかい、というか太い
 ・ タレはやや味醂の煮きり甘く、年寄りには濃いかも

<とろろ蕎麦>
 ・ とろろ、つゆは別付けでぶっかけても良し、ざる蕎麦様に食べて良し
 ・ 新メニュー?と思うが、山菜・茸まで乗っかりざるよりお得♪
 ・ つゆは甘め

★ 近くには、横柄な殿様商売がたたり、売り上げが落ち、慌てて方針変更した
 山○屋○店あるが、時既に遅し! 当然、かに屋に客は流れてしまった?
  ランチのみ値段同額になっても客は味がよくCP良い方を選ぶに決まっている。
  逃げた客は二度と戻らない。チェーン・全国展開の欠点をさらけ出した典型か?
  
★ 外国人が地道な仕事で日本人の心を捉えて成功する一方、日本人が日本人を
 舐めてかかれば行く末危うくなるは自明の理か・・・

            

  • 玉子入り味噌煮込みうどん
  • 長く繋がる尾張伝統の無塩打ちうどん
  • 黄身に絡ませカルボナーラ

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6位

志蕎庵 江月 (大森・金城学院前、喜多山 / そば、天ぷら)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/09訪問 2021/08/19

見事な極細十割蕎麦 常陸秋蕎麦なのに夏新?

 蕎麦百名店愛知県3代表、超粗挽きの次に今回は細切り
せいろ十割が味わえる「志蕎庵 江月」さんへ伺いました。

 引き戸を開けて店内に入ると直ぐに帳場、その下に本日
の蕎麦が札で立てかけられ「茨城県古河市の常陸秋蕎麦」
とあり、さらにその上の壁には「夏の新蕎麦 春まき蕎麦」
入荷とありました。

 秋蕎麦なのに夏の新蕎麦?はおかしい?でも常陸秋蕎麦
はブランド・固有名詞ということで常陸秋蕎麦の夏新蕎麦
をせいろ(冷もり)とかけ(温)で注文しました。

○せいろ(十割)   900円(税込)
・切りべら30本程度の極細で切り幅のぶれ無く、しっかり
繋がった見事な十割蕎麦切りです。

・丸抜き使用ですが新蕎麦(夏)らしく緑色の甘皮らしき
星がところどころに、全体的に薄い緑色に見られます。

・秋の新蕎麦のように襲いかかる香りではありませんが、
常陸秋蕎麦特有の上品で高音域の香りが断続的に感じられ
ます。フレッシュな味覚は、ワインに例えてボジョレー・
ヌーヴォーと言ったところでしょうか・・・

・半分ほどそのままと注文時お願いした岩塩で蕎麦切りを
楽しんだ後、辛汁を少々舐めてみました。辛汁は関東風で
返しがしっかり効いた辛口ながら宗田鰹特有の酸味に近い
旨みを強く感じたので本枯節との混合と見ました。
 ただ辛いだけでは無く旨みの強い辛汁は好みです。

・蕎麦湯は蕎麦粉追加のとろとろタイプ、辛汁の追加を
お銚子にたっぷり提供して頂いたこと有り難かったです。

○かけ(十割)   900円(税込)
・せいろが残り1/3となった頃、目配り利かせたホール
担当の女性が厨房に「かけお願いします。」・・・・と
絶妙なタイミングで「かけそば」が運ばれてきました。

・丼には甘汁に浸った極細十割蕎蕎麦と三つ葉が乗るだけ
別添えに天かすと白葱、酢橘の皮が付いてきました。

・甘汁は、見た目はきつね色で関東風の辛汁とは一転して
関西風に見えます。返しも控え目で昆布と爽やかな節香が
勝っているように感じました。辛汁の二番出汁と鯖・室鯵
混合節との合わせでしょうか?これなら京都始め関西の方
でも抵抗なく頂けるものとお勧めできます。

・蕎麦好きながら、十割手打ちの温蕎麦はこれが初めての
経験となります。期待と不安が半々でしたが百聞不如一食
十割の極細でありながら切れません!溶けません・・・・
「お見事」の一言に尽きるかけ蕎麦でした。


  • せいろ(十割)900円
  • 極細ながらしっかり繋がってます
  • 爽やかな常陸秋蕎麦の香り

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7位

梅花亭 (田村、長浜 / ラーメン、つけ麺、油そば・まぜそば)

3回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2019/11訪問 2019/11/21

自家製麺・スープ・トッピング三位一体のバランスが素晴らしい

 ご店主の探究心から日々進化するスープと自家製麺
麺・スープ・トッピングが三位一体となったラーメン!
地産地消のコンセプトも素晴らしい
 1年ぶり久々の訪問、レビューは2年ぶりとなります。

 あれっつ?魚出汁がない、チャーハンが無い・・・メニューが大幅削減、一部季節限定に変更された商品もありましたが、サイドメニューはかなり減っていました。

 過去に魚のアラ出汁系では、「天然鯛出汁」から魚アラ出汁「潮」と引き続いていた塩!と思っていたところ魚系がメニューから消え季節限定に変更、この日限定はありませんでした。

○和風鶏出汁塩ラーメン 920円(税込)
○酒粕ラーメン     940円
○杏仁豆腐       290円

 和風鶏出汁がブラッシュアップされていました。以前は丸鶏強めの和風出汁スープでしたが、今回は節の甘みが以前より主張することにより、スープの奥行きが深まったように感じました。また後味にはっきりと昆布の旨みを感じるようになりました。
 
 麺は自家製麺#24程度の細麺で加水低めのストレート、表面ツルツル喉越し滑らか細くても、モッチリ感ある麺は、塩仕立ての上品な和風鶏出汁スープをしっかり持ち上げます。
 此れだよね!ジャンクか濃い味系なら太目が合うでしょうが、上品な清湯系のスープにはやっぱり細麺が合います。その辺は経験の力でしょう、流石は梅花亭さんです。

 レアチャーシューは筋繊維の食感残すも柔らかく獣臭もありません。味付けも控えめ豚肉本来の旨みが生かされています。
 穂先メンマの味付けは香り程では無く控えめ、スープ・麺・トッピングが渾然一体、調和のとれた絶妙なバランス、三位一体となったラーメンは流石梅花亭さんです。

 地元長浜市木之本、冨田酒造(七本槍)の酒粕を使用した「酒粕ラーメン」は変わらぬ味。酒粕使用もアルコール臭は皆無、思ったほど酒粕は香らずそれよりもコクが増しスープに奥行きが感じられます。鶏出汁塩ラーメンと同じ細麺使用もこちらはもう少し太くても良いかな?私は丁度の塩梅に感じましたが、妻は少々スープが濃いめに感じると申しておりました。

 久々の梅花亭さん、メニューの一部変わり価格も徐々に値上がりしていますが一皮剥けたラーメン店であることは間違いありません。ご馳走様でした。
 約1年ぶりの再訪問です。
滋賀県のにゃに王さんから聞いた通り店はそのままも
ラーメンは大幅にモデルチェンジされていましした。

〇 潮ラーメン    840円
〇 醤油ラーメン   880円
〇 杏仁豆腐     290円

 節中心で鰹が強く香った以前の醤油ラーメンは、鮮魚
のあらと昆布でとった「あら出汁」に変身していました。

 昨年あった「天然鯛出汁」と瀬田シジミ使用の「淡海」
が無くなり、「潮ラーメン」として醤油と同じあら出汁
使用の「しお」仕立てが新メニューとなっていました。

 トッピングも大幅にモデルチェンジされてました。
 淡色穂先風メンマだったのが、醤油色濃くザクザク
食感の極太メンマへ・・・

 低温調理のレア叉焼は変わりませんが、煮豚の方は厚め
に変わり、さらに角煮のような柔らかさが特徴ですが味付
けは薄味で醤油との相性が抜群です。

 麺もマイナーチェンジされたように感じました。
1年ぶりなので確かではないかもしれませんが、以前は
「星」は見られなかったような気がします。
 加水率も低めにしたのか以前のような表面つるつる感
は無く色が黄色から白色へ変化したように感じます。
 少々ざらついた麺となりあら出汁をしっかり持ち上げる
ように改良されたに感じました。

 「あら出汁」使用の2品、その日仕入れた複数の魚種
から出汁とりしているとのことですが、一番は鯛ですね
以前の天然鯛出汁がヒントになったのでしょうか???

 塩味の「潮ラーメン」の方があら出汁を強く感じます。
先味はかなり塩を強く感じましたが、後味ではマイルドに
変化していくところかなり研究された塩梅となっています。

 「醤油ラーメン」は以前とは全く別物になった感強し!
鰹節がかなり強く香った節ラーメンから、もともと醤油系
であった天然鯛出汁系へのシフトチェンジってところかな?
 しかし、醤油そのものがこれまた大きく変わってました。

 メニュー口上書きには、和歌山県有田の湯浅醤油使用と
ありましたが、小麦を使用せず大豆100%使用の醤油は、
溜りに近いコクと旨みが感じられます。
 「潮ラーメン」以上に先味から後味への味変が研究し
尽くされているように感じました。最後の一滴まで惜しい
スープに仕上がっています。


平成28年2月22日(日)訪問

 慶雲館にて盆梅を楽しんだ後向かったのは勿論「梅花亭」
つるつる喉越し抜群の自家製麺、とことんこだわり抜いたスープと
厳選した醤油・塩から仕込んだ返し\(◎o◎)/!忘れられず~

 開店30分前の11時には店舗前の駐車場に一番乗り~
 この日は風冷たく時に突風吹き付ける寒い淡海故、車の中で
待つこと暫く、やっとのこと11時半にカーテン開き開店を迎える。

 開店10分前には店舗前に行列でき始めるも、店のスタッフの方は
慣れたもので、「最初にご到着のかたはどちら様ですか?」の
問いかけに「ハ~イ」と最後に車を降りた小生(^^♪
 これは、ここ梅花亭暗黙の了解ルールであります。

 店内一番乗りはここ指定席カウンタ―、一番奥、厨房丸見えで
ご店主の仕事ぶりも当然丸見え(笑) たまら~ん席!

 時期悪かった前回、販売休止で食べられなかった「天然鯛出汁そば」
今回は狙い打ちの注文、結果、堪能できて良かった(^^♪

〇 天然鯛出汁そば(天然鯛出汁茶漬け付き)  1000円
〇 醤油らーめん                760円

〇 天然鯛出汁そばの感想
 ・ またもや進化していた\(◎o◎)/!
 
 ・ 今回は、鯛出汁の旨みがより濃厚になっていた。しかし、アラの処理
  適切で臭み生臭さは一切なしの優れ出汁 若狭天然鯛の旨み濃し~

 ・ それにしても若狭湾の天然鯛、アラとは言え大きいことに驚き!
  軽く50センチオーバーサイズを使用する。
 
 ・ 麺はいつもながらの中細ストレート自家製麺で、舌触りと喉越し
  の滑らかさは抜群、それでいてモチモチ感有り最高に旨い麺!

 ・ 頃合い見計らって〆の鯛茶漬けをお願いすると、鯛の刺身は見るからに
  天然ではあ~りませんか(@_@) これも時期が良かったかな?

 ・ 鯛のアラ出汁寸胴からスープが掛けられた鯛茶漬けが届けられ、
  まずは鯛出汁のみで頂くも、しっかり脂が乗った天然鯛の出汁は濃厚で
  そのままでもかなり味濃く旨い。

 ・ 鯛出汁そばのスープも濃厚なため、これをレンゲで一杯~2杯~と
  注ぐと醤油返しのコクがさらに鯛出汁の甘味を引き立て完食!
   旨かった~ 醤油ラーメンの感想は次回に~ 御免^^

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平成27年3月中旬、昼時訪問(1人)

 昨日から妻は職場の仲間と旅行、一人なら、ラーメンしかない!
 前回訪問から心に決めていた「瀬田しじみ」を素材に使った『淡海ラーメン』を注文する。
 
 『淡海』を「タンカイ」とこの店では呼んでいるが、辞書で調べたら「アオウミ」「オウミ
と読み、『』を意味するそうな・・・ウ~ん、また勉強した。この辺りの湖と言えば『琵琶湖
また、「オウミ」は『近江』、近江とは『琵琶湖』を意味する地方名だったんだ・・・ナルホド。

1 今回注文品
  ★ 「淡海(たんかい)ラーメン」900円

2 ラーメン感想
  ★ スープ
   ・ 900円で瀬田しじみ使用?と疑心暗鬼で不安な注文も、値段に見合った小ぶりの
    瀬田しじみが30個程度トッピングされていた。
   ・ 小さくても所々緑・茶色の貝殻はまさしく瀬田しじみ、しっかり蜆出汁が出ていた。 
   ・ 写真も載せてみたが、スープの見た目は「天然鯛出汁そば」によく似た醤油上湯?系 
   ・ 蜆特有の「苦さ」は感じられず、「旨さ」の方が優っていた。
   ・ 天然鯛出汁から「魚の香り」を抜き、「旨み」をさらに増した感じで、天然鯛出汁も
    旨いが、小生は「淡海」に軍配を上げる。
   ・ 昨晩、寂しさ?紛らし?飲み過ぎたが、蜆の力で肝臓が復活したような気がする!?

  ★ 
   ・ いつもながらの上品な小麦の香りとツルツル感あり、これ以上言うことが無い。

  ★ チャーシュー
   ・ ノーマル1枚とレア1枚入り
   ・ 前回と同じで、淡泊系の「淡海ラーメン」にもレアが合う。

3 追記
  ★ メニューの中に、未だ食していない『豆乳ラーメン』がある。(冬季限定)
    豆腐は大好きだが、ラーメンに「豆乳」?と、少々引くところがあるのは正直な気持ち。
    しかし、「近江(淡海)」の若い方々は商品にして客に提供する以上、研究研鑽を積んで
   のこと、次回は「豆乳ラーメン」に挑戦したい。・・・今季は終わっても来季があるし・・・


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平成27年2月晦日、昼時訪問
 
 滋賀県長浜市からは、若い世代が地元を発展させようとするエネルーギーを感じる。
 『地産地消』のすすめから、今回は「梅花亭」の地酒・酒粕使用のラーメンをいただいた。

1 今回注文品
  ★「酒粕醤油ラーメン」  ¥870(税込み)

2 一言感想
  ・ 寒い季節にはぴったり、心も体も温まる。
  ・ 昔、祖母が作ってくれた酒粕を溶かし作った甘酒の香りがし、懐かしさを憶える。
    (もちろんラーメンなので甘くはない。あくまで香りのことで、誤解の無いように・・・)
  ・ 半分も食べきる前には、体の芯からぽかぽかしてきた。
  ・ 梅酢漬の細切りメンマの酸味が酒粕の芳醇な香りとマッチし、旨みが倍増する。
  ・ いつもの2種類のチャーシュー、酒粕醤油ラーメンには、ノーマルが合う。
  ・「和風鶏塩」の様な淡泊系にはレア、酒粕のような濃厚系にはノーマルが合うことを知る。

3 総合コメント
  ・ 湖北木之本(長浜市)富田酒造さんの地酒「七本槍」吟醸酒の酒粕使用とのこと。
   ラーメンに「酒粕」とは、かなり思い切った挑戦と思う。
  ・ 他に例は少ないと思われるが、そこに挑戦し、成し遂げるところが凄いと思う。
  ・ 地産地消のコンセプト、ここ梅花亭さんをはじめ、長浜の青年層の動向は見逃せない。
  ・ 次は、「淡海ラーメン」(琵琶湖産 瀬田しじみ 使用)¥900を頂くぞ!

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第2回目訪問 12月25日 昼 1人 (前回は11月2日 昼 妻と2人で訪問) 
 
 1 注文品    天然鯛だしそば/1,000円 + 麺大盛/100円
 2 一言感想    ★抜群に旨い★  ★天然鯛茶漬けはさらに旨い★
 3 感想詳細      
   ★ 
     前回と同じでツルツルした食感で喉ごし滑らか、いくらでも胃袋に収まってしまう。
    そのため、思い切って大盛りを注文する。
     自家製麺でかん水を使っていない黄色いストレート麺。
    見た目卵麺に似ているがこれまでに食べた卵麺とは風味も歯ごたえも一線を画する。
   
   ★スープ
     名前の通り、天然鯛の旨味がしっかりと出た醤油ベースの上品で澄んだスープ
     しかし、他メニューにある「醤油らーめん」とは全く違い、醤油の色・味ともに濃くない。
    旨味はあるが生魚特有の生臭さは全く無い。    
   
   ★具
     前回いただいた「和風鶏塩らーめん」「醤油らーめん」と同様の内容。
     2種類のチャーシューは、ピンク色のレアチャーシューがスープに合う。
   
   ★天然鯛茶漬け
    ・ 小さめの茶碗半分に軽く盛った白飯の上に天然鯛の切り身3切れ、そこにラーメンスープ
     とは異なる無色透明な天然鯛だし汁をかけた出汁茶漬け。
    ・「味が薄かったらラーメンスープを足してください」との
     店員さんからのお心遣いがあるも鯛の出汁がしっかり出ているためその必要なし。
    ・ 贅沢なお茶漬けで、量を増やせばこれだけで立派な一品になる。
   
   ★CP
     メニューをしっかり確認すること無く大盛りを注文した直後、
    「鯛茶漬けをお出ししますので頃合いを見て声をかけてください」と店員さんからのお言葉
    を頂き、どちらかと言えば小食の小生は一瞬凍りついたが、驚くことにお茶漬けもラーメン
    スープもすっかり飲み干してしまった。
     一見、1,000円という値段は高いように思えるが、鯛茶漬け付き「天然鯛だしそば」の
    コストパフォーマンスはかなり高いと思う。
   
   ★アクセス
     国道8号線「市立長浜病院」交差点を西(びわ湖岸方面)へ400m左側(南)、手前
    「ほっかほっか亭」の道路を挟み西向かい。ちなみに名古屋方面からは下道で2~3時間も、
    高速使えば長浜IC利用で1時間程度。尚、長浜ICからは車で約4㎞、10分。
     店舗前に3~4台の駐車スペースあるも止めづらい・・と思ったら店舗東となりの空き地
    (砂利駐車場)へ、
    空き地南側から数台分有り<注意・・正確な駐車場所はお店の方に聞いて確認のこと>
   

  • 和風鶏塩ラーメン
  • #20~25程度の細ストレート自家製麺とスープの相性抜群
  • 酒粕ラーメン 地元木之本冨田酒造「七本槍」の酒粕使用

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8位

手挽きそば 一心 (港北 / そば、天ぷら)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/09訪問 2017/09/20

かけ蕎麦江戸前甘汁に感動 手挽き「がんこ」超粗挽きの香りは高し

 蕎麦百名店、愛知県3代表、中でも手挽きの超粗びき
が味わえる「一心」さんへ

 午前中の仕事を終え、小牧を出発したのは午後1時、
名古屋高速利用し午後1時40分頃に到着も外待ち先客
様3名、待つこと5分弱、4番手ながら1人の小生が先
に店内へ案内されました。

〇がんこざる(島根県産 石臼手挽 超粗びき)900円

〇かけそば(北海道産 繋ぎ2割強)      900円

 まずは「がんこざる」を注文、本日島根県太田市産の
三瓶在来種の玄蕎麦を使用、石臼で玄蕎麦を手挽きした
超粗挽仕様の粗挽き蕎麦です。

 全体的に黒っぽく見える蕎麦切りは、端境期でありな
がら中音域の香りが強く立ち、超粗びきは低温貯蔵なら
新蕎麦時期も端境期も大差無いこと再確認しました。

 蕎麦の旨みは、先週三重菰野で頂いた八ヶ岳山麓産の
信濃1号にやや負けますが、玄蕎麦挽きにつき香り高い
ことと繋がりにくさを克服するところに感心しました。

 がんこざるを食べ終える頃合いを計ったように追加の
「かけそば」が運ばれてきました。
 かけ用の蕎麦切りは、ざる三種とはまた違い、本日は
北海道産の繋ぎ2割強とのこと、小麦感はほとんど感じ
ませんが、最後まで切れることもありませんでした。

 喉越し良く、でんぷん質が良質なのかグルテンのそれ
では無く明らかに蕎麦の歯ごたえ感じました。蘭越かな?

 特筆は甘汁(かけ汁)!ざるの辛汁でも感じましたが、
江戸前風に本枯節に宗田節効かせた?かなり濃厚な節感
とそれに負けない真昆布?出汁の旨みを強く感じます。
 また、写真のように濃い醤油色も江戸前感じさせます。

 天かすと刻み葱薬味で付きましたが不要、蕎麦と同速度
で甘汁が減っていき、気が付いたら甘汁完飲、この甘汁は
必食?いや必飲ですね・・・最近では一番旨い甘汁でした。


 

  • がんこざる(手挽き超粗びき)本日島根県産三瓶在来種
  • 長短交じりの長さも繋がりそこそこ
  • かけ汁(甘汁)の旨さに感動

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9位

そば くら富 (名鉄岐阜 / そば、天ぷら)

28回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 4.7

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 ¥3,000~¥3,999

2024/04訪問 2024/04/23

引き出し多い在来種蕎麦専門店 蕎麦粉使用のバスクチーズケーキ

facebookで蕎麦粉を使用した新作デザート完成と知り、早速仕事休みの昼時に岐阜市「そば くら富」を訪問。
 営業開始30分前の10時30分に到着しポールポジション、当然1巡目で席に着くことが出来ました。
 「蕎麦粉とかぼちゃのバスクチーズケーキ」は、蕎麦粉•南瓜•チーズをベースにした小麦粉不使用のグルテンフリーデザート、デコポンをスクイーズした果汁100%使用のソルベ添え。
 とても蕎麦屋のデザートとは思えないハイクオリティ、蕎麦職人でありながら元イタリアンシェフだからこそ出来るオリジナルな力作。
 蕎麦専門店では日本全国唯一無二、高級イタリアンレストランに肩を並べる蕎麦専門店「くら富」のデザートでした。

当日注文品は以下
○粗挽きざる蕎麦
・奈川在来種(長野県松本市)
・玄(外殻)ごと挽きぐるみ、24メッシュ篩いの粗挽き
・一寸23本正角細切り(断面正方形)
○細挽きざる蕎麦•天麩羅セット
・牡丹蕎麦(北海道)
・玄(外殻)ごと挽きぐるみ+丸抜きの粗挽き
・一寸33本正角極細切り
・天麩羅6種
 茄子、ブロッコリー、南瓜、蓮根、黒鯛、海老
○蕎麦粉と南瓜のバスクチーズケーキ•デコポンのソルベ添え
○純米吟醸酒(冷)
・緑川(新潟県魚沼市)
・小左衛門(岐阜県瑞浪市)
・圓(山形県酒田市)
41th. Anniversary 3.25、41周年記念日前倒しの食べ歩き その2
 岐阜市繁華街柳ヶ瀬商店街近くのホテルに連泊(セミダブルベッド+シングルベッドのツインルーム、バストイレ付き2名2泊税込計8000円)、激安ホテルにチェックインした翌日昼時に「くら富」さんへ伺いました。
⭐️完全自家製粉石臼挽き十割粗挽き蕎麦は香り強烈
⭐️超粗挽き十割でありながら極細切りにて、太打ちや並切りではあり得ない喉越しの滑らかさを同時に実現
⭐️秀逸な天ぷら専門店に負けない天麩羅技術、衣カリッと揚がりジュシーさ溢れる真牡蠣天麩羅は圧巻
○ 天ぷらセット(挽きぐるみの粗挽き100%)1800円+粗挽き変更250円
・乗鞍在来種、玄ごと粗挽き(24メッシュ)十割細切りのざる蕎麦
○ かけ蕎麦1200円
・芦原在来種、玄ごと粗挽き&丸抜きやや細かめ粗挽き粉混合、十割細切りのかけ蕎麦
○蕎麦掻きぜんざい950円
○蕎麦味噌450円
○小左衛門純米吟醸酒900円
○まどか(圓)純米吟醸酒900円
計6450円
 朝10:30、営業開始30分前に到着も先客様12名の行列で一旦諦め、ホテルに戻り午後1時に出直し。
 仕切り直しは店内で5分ほど待ち席に着くことが出来ました。
 当店の「粗挽き」は、玄(蕎麦殻)ごとを24メッシュの粗挽きにした挽きぐるみ蕎麦粉だけで打った十割蕎麦。
 一般的には玄ごと超粗挽き粉だけで十割蕎麦を繋ぐことは難しく、細切り、ましてや極細切りにすることは至難と言われています。
 また喉越し滑らかにする為には、当店の並蕎麦(細挽き)のように玄挽きぐるみき粗挽き粉にやや細かめ、粗挽きの丸抜き粉を合わせることが一般的です。
 石臼挽きぐるみの玄粗挽きのみであれば、黒星の間隔狭く全体的に黒か濃い灰色に見えます。
 一方、丸抜き粉を足して打った十割蕎麦は黒星の感覚が広がり、全体的に茶色っぽく見えます。
 丸抜き粉を合わせず玄(外殻)ごと挽きぐるみ粉だけで蕎麦が打てる職人さんは全国に多々見えるでしょうが、極細に打てる職人さんは少ないように思います。
 私は、何処何処が蕎麦No.1なんて評価出来る力量(舌)を持ち合わせませんが、オンリーワンなら自身を持ってはっきり言えます。
 くら富の挽きぐるみ十割粗挽き蕎麦は香りとうま味そのままに、何処よりも細く、玄ごと挽きぐるみの粗挽きでは唯一喉越し滑らかなオンリーワンの蕎麦と言えます。
師走上旬月曜日、昼時訪問。
 当日の十割蕎麦は以下4種
⭐️粗挽き(玄挽きぐるみ)十割
・2023奈川在来種(長野県松本)
・2023入野谷在来種(長野県伊那)
⭐️細挽き(玄挽きぐるみ+丸抜き)
・2022伊吹在来種(滋賀県米原)
⭐️かけ
・2022伊吹在来種(滋賀県米原)
 前回「入野谷在来種」を頂いたので今回は久々玄挽きぐるみ「奈川在来種」の24メッシュ粗挽きを注文しました。
○粗挽き十割蕎麦 1350円
○甘鯛(グジ)と野菜の天麩羅1100円
○山牛蒡味噌漬け(自家製) 300円
○緑川純米 900円
○小左衛門 900円

 先ずは新潟県魚沼市の純米酒緑川で蕎麦前、あてはご店主お手製山牛蒡ので味噌漬け。
 塩味甘味ともに市販品よりも控えめ、ご飯のお供としては物足りない程度が日本酒のあてには丁度の塩梅。
 この日は通常の天麩羅以外にグジの天麩羅があるとのこと、千載一遇の機を逃すはずも無く注文。
 岐阜県瑞浪市の小左衛門で頂きました。
 通常の天麩羅と同じく藻塩で野菜を頂きますが、途中でオレンジ色のソースが登場。
 少々舐めてみるとトマトと甘鯛の風味にピリリと唐辛子のアクセント、これはもうイタリアンかフレンチの域。
 万願寺、蓮根、蕪、ブロッコリー、椎茸、安納芋、アイコトマトと野菜天麩羅が7種続いた後に天麩羅メインのグジ、甘鯛の松笠揚げが登場。
 開いた松笠様にも見えますが、白い鱗は剣山連なるアルプス山脈を彷彿させるビジュアル。
 先ずは塩もソースも付けずに一口頂くと、鱗がパリパリに対して身はふわっふわシットリの食感コントラスト、上品な甘鯛の旨味が口いっぱいに広がります。
 次にトマトソースに付けて頂くとトマトの酸味と唐辛子の辣味が衣の油を退け口内さっぱりリセット、改めて甘鯛のアラのうま味がぐいぐい攻めてきます。

 さて、蕎麦前十分に味わったところで真打ちの粗挽き蕎麦の登場。
 普段から手繰る前に蕎麦香る当店の粗挽き十割蕎麦ではありますが、今日の奈川在来線は何時も以上、強烈に香ります。
 玄蕎麦保存技術の進歩から当店も年中蕎麦の風味がほとんど変わりませんが、ひねとの決定的な違いは色にあります。
 当店の蕎麦は全て外殻を一緒に挽き込んだ玄挽き故に通常色黒く見えるのが特徴のところ、入荷したばかりの新蕎麦は甘皮が明るく見えます。
 また当店の粗挽き蕎麦は、完全自家製粉の挽き立てですが、打ち立てではありません。
 蕎麦全体に均等に水を回して甘味とうま味を増す為、蕎麦を打った(切った)後、4日間低温熟成させたこの日の蕎麦は、普通打ち立てよりも香りが落ちるはず。
 しかし、熟成の時間にもめげず強烈な香りを放つところは、奈川在来種秋新蕎麦の懐深い特長と言えるでしょう。
在来種蕎麦完全自家製粉、2023夏新蕎麦vs2022奇跡の復活在来種、十割手打ち蕎麦2種の食べ比べ
 どちらも香り抜群、ナガワカオリの極細切りは想像以上に甘味が秀でていました。
①ざる蕎麦(細挽き)天麩羅セット1750円
②粗挽き蕎麦1350円
 
 本日の細挽きは、2023年ナガワカオリ(長野県松本市奈川)、8月下旬に入荷した春蒔き夏の新蕎麦でしたが、在庫底を突きこの日が最後の提供。
 ナガワカオリは、長野県松本市の奈川在来種と北海道の早生種レラノカオリを掛け合わせ、数年かけて選抜固定した開発種の夏蕎麦です。
 当店の並蕎麦でもある細挽きは通常、多くの十割蕎麦店と同じように、挽きぐるみ粉に丸抜き粉を合わせて蕎麦打ちします。
 しかし、この日は先月入荷した玄蕎麦が底を突き最後のナガワカオリにて、ご店主が夏蕎麦のポテンシャル・リミットを確認したいとのこと。
 珍しく粗挽きと同じ挽きぐるみ粉100%使用で打たれたと聞きました。
 この千載一遇のチャンスを逃す訳も無く、本日の細挽きを天麩羅セットで1枚注文し家人とシェアしました。
 玄挽きの粗挽き十割蕎麦を提供する蕎麦専門店は、愛知県でも数店ありますが、丸抜き粉をミックスせず挽きぐるみ粉だけで一寸30本以上の極細切りは、他に見たことが無く、この粉で30本切りは正に神技。
 丸抜き粉をミックスしない玄挽きぐるみ100%の粗挽きでありながら、一寸30本の極細であるが故に喉越しも多少滑らか。
 夏蕎麦とは言え新蕎麦、また奈川在来種の交配らしく香りは十二分、原種である奈川在来種よりも甘味が強いかも?当店でも滅多に頂けない蕎麦切りを頂くことが出来て幸運でした。
 一方通年、玄挽きぐるみ粉100%使用の粗挽き蕎麦、本日の玄蕎麦は奇跡の復活を遂げた入野谷在来種(長野県伊那市高遠)2022年秋蕎麦でした。
 蕎麦殻ごと玄蕎麦を石臼回して一回で挽いた玄挽きぐるみ粗挽き粉を使用、一寸20本程度の粗挽き十割蕎麦はいつも通りの強烈な香り、ザラっとした舌触りで蕎麦の風味が強いところ正に玄挽きぐるみ粗挽き蕎麦の特徴です。
 前回は、熟成信州味噌を辛味大根汁で溶いた古式「からつゆ」で手繰り、今回は塩と通常の辛汁で頂きましたが、香りでは夏の新蕎麦ナガワカオリに全然負けていませんでした。

蕎麦小話
《粗挽き十割蕎麦と喉越し》
 粗挽き十割蕎麦で挽きぐるみ粉に丸抜き粉を加える理由は・・・
 第一に玄挽きぐるみ粗挽き粉のザラザラ感を丸抜き粉でコーティングし、蕎麦の風味を多少落としてでも舌触りと喉越しを滑らかにしたい為。
 第二に、丸抜き粉を加えない粗挽きの玄挽き粉だけでは、硬過ぎて延しが至難であるとともに生地が硬すぎる理由から包丁切りも相当な力を要し、それを更に一寸30本の極細に切るのは熟練蕎麦職人でも困難である為です。
 十割粗挽き蕎麦が「喉越しが滑らか」のレビューを散見しますが、丸抜き粉を足さず玄挽きぐるみ粗挽き粉だけで打った蕎麦が多少でも喉越し滑らかに感じるのは、一寸30本以上の極細だけでしょう。
 一寸20本前後の蕎麦切りで喉越し滑らかであるとすれば、丸抜き粉ミックス、そうでなければ粗挽きでは無く中挽き粉打ち。
 これなら神技なくても多少喉越し滑らかな十割粗挽き蕎麦が打てる訳です。
古を偲ぶ辛味大根汁と2年熟成信州焼き味噌のからつゆで手繰る古式高遠そば
○高遠そば(長野県伊那市、入野谷在来種)玄蕎麦挽きぐるみ粗挽き十割 1350円
・辛味大根搾り汁
・自家製熟成味噌炙り2種(乗鞍在来種蕎麦+米麹、大豆+米麹)
○小左衛門純米吟醸(岐阜県瑞浪市)900円
 長野県伊那市高遠地区で古くから栽培されていた「入野谷在来種」は一時絶滅の危機を迎えましたが近年見事に復活。
 それでも未だ生産量は少なく、専ら長野県内で流通する希少在来種蕎麦ですが、長野県外で入野谷在来種を扱うのは今のところ岐阜県岐阜市の「くら富」含め全国で二軒だけと聞きます。
 冷たいつけ蕎麦なら、今では濃口醤油の返しと鰹節の出汁を合わせた江戸蕎麦由来の辛汁が主流となっていますが、それ以前の信州高遠地区では大根おろしの搾り汁に2年熟成させた信州味噌の焼き味噌を溶かした古式「からつゆ」で食べられていたとのこと。
 現在でも現地に残る郷土食とも聞きます。
 店内で磨き、石を抜いた入野谷在来種玄蕎麦の殻を剥かずにそのまま石臼で碾いた所謂、玄挽きぐるみ蕎麦粉は24メッシュで篩った超粗挽き粉使用、香り高くナッツや穀物系の甘味・うま味しっかり感じられる十割蕎麦切りです。
 入野谷在来種玄蕎麦の質が良いこともありますが、一寸3cm幅を約23本に切られた所謂江戸蕎麦流には切りべら23本の細く長く繋がった蕎麦切りはお見事。蕎麦打ちのプロでも玄(殻)ごとの超粗挽きはなかなか細く長くは繋がらないんです。
 大根おろし汁と焼き味噌は醤油と鰹節の辛汁以上に主張強く、中途半端に香る蕎麦には合いませんが、そのからつゆに負けない強烈な香りを放つ、幻の在来種「入野谷在来種蕎麦」でした。
 
PS
 写真6枚目はご店主から私の退院祝いにと頂いたニョッキ(非売品)です。
 元イタリアンシェフのご店主が作る蕎麦粉と南瓜のニョッキは蕎麦粉とチーズの煎餅添え、2年熟成パルミジャーノ•レッジャーノにバターと生クリームのソース。
 高遠蕎麦に勝るとも劣らない逸品、ご馳走さまでした。
○粗挽きざる蕎麦(椎原在来種)1350円
 木曜日、開店時刻10分前に到着すると既に先客2組5名様お並びでしたが、7名定員のカウンター席につき、なんとか一巡目で席に着くことが出来ました。
 この日の蕎麦切りは3種
 玄挽きぐるみ20メッシュの粗挽きが「椎原在来種」と「伊吹在来種」の2種、粗挽き挽きぐるみ粉と細挽きを合わせた細切りが「妙高在来種」の一種。
 暫く当店では食べていなかった椎原在来種の粗挽きを注文しました。
 注文後に先客様の細切りを見て、何時も以上に弾力が強そうな麺線、気になりご店主に尋ねると妙高在来種とのこと。
 そして「この妙高在来種は真空状態にして5年間熟成させた玄蕎麦で、試しに仕入れてみましたがかなりのハイレベルで今後も仕入れようと思っています。」
 次の予定もあったので2枚は無理、これは次回の楽しみとして諦めました。
 さて、当店で椎原在来種を頂くのは2年半ぶりくらいでしょうか?新蕎麦時季に頂いてからは久々です。
 本日の粗挽き、さすがは椎原在来種、強い穀物香は新蕎麦とほとんど変わらず甘味も強く、そのまま手繰っていたら残り僅か。
 最後に塩で頂き辛汁と薬味は蕎麦湯で割って美味しく頂きました。

 ところで、新蕎麦入荷から約半年経過した今でも新蕎麦と殆ど変わらない風味の蕎麦って???それがあるんです。
 この時季風味が落ちるのは
①玄蕎麦の保存状態が不完全
②製粉所から蕎麦粉を仕入れている(新蕎麦時季に新蕎麦の印刷された張り紙チラシのある蕎麦店)
③そもそも玄蕎麦の質が低い
 以上の理由でしょう。
 半年経っても風味が落ちないのは、店内で磨き石抜きした玄蕎麦を冬眠状態で保存する大型保冷庫を持ち、当日朝に石臼碾きをする完全自家製粉だからこそ成せる技。
 昔はこの時季になると香りが落ちるなんて言われていましたが、今は当店のように玄蕎麦管理がされ、完全自家製粉の碾きたて、かつ在来種など玄蕎麦の質が良質であれば、新蕎麦とほとんど変わらないのが現状だと思います。
在来種十割玄ごと粗挽蕎麦、冷では無く温釜揚げの香りは、私の蕎麦喰い人生最強でした。
○釜揚げ蕎麦熱汁(乗鞍在来種十割玄粗挽き低加水乱切り)
 釜湯ごと啜れば今まで経験したことのない強烈な香り。
 蕎麦好きの桃源郷、蕎麦喰い人生最高の蕎麦でした。
⭐️事前予約限定裏メニューにつき、また平日かつ閑散期限定のため要事前確認、但し蕎麦の予約が出来たとしても席の予約は不可なのでご注意ください。
 この日の蕎麦切り3種の玄蕎麦は珍しく全て同種の乗鞍在来種だけを使用、細切りは正角一寸(3cm)35本程度、先週以上の極細切りで茹で25秒。
 切りべら20本程度の中細玄挽きぐるみ100%の粗挽きは茹で45秒。
 そして温かけ(釜揚げ)用は、粗挽きよりは細めで歯応え食感重視の低加水乱切り、平均切りべら一寸23本程度の細切りは、かけ釜揚げ共に45秒の茹で時間でした。
○泡々とろろ蕎麦・冷ぶっかけ(乗鞍在来種十割玄粗挽き、温蕎麦用低加水乱切り)
・長野県山形村竹田の里産長芋とろろ(有機栽培)
・焼き海苔天麩羅
・ルッコラ
・鹿児島県指宿産本鰹枯れ節削り
 これが長芋?自然薯や大和芋レベルの粘りも風味は紛れもなく長芋。
 一寸35本程度の極細麺との選択も、長芋の粘り想像以上で温かけ用低加水の中細切り選択で正解でした。
⭐️こちらは期間限定、とろろ芋がなくなり次第終了、事前に有無の確認も、席の予約不可の為先着順、当日売り切れ御免もあるのでご注意ください。
○蕎麦がき善哉(乗鞍在来種十割蕎麦掻き+十勝産小豆)
○蕎麦味噌
○小左衛門
○麓井 圓(まどか)
1月中旬仕事公休日の月曜日、こちらも新年のご挨拶兼ねて1人訪問しました。
 当店暫く前から全時間帯予約不可となりました。
 昼間だけの営業ですが、香り高い自家製粉の在来種蕎麦を細く長く繋ぐ技術が全国に認められ、今では食べロガーには少ない本物の蕎麦通さんも多く足を運ばれ、連日営業終了時刻前に売り切れ御免の大盛況。
 予約は勿論、常連の貸し切りなど論外、常連縁故や金銭では決して左右されない蕎麦通に限らず万民に公平な優良店です。
 ならば、どうしても食べたいからと平日でも並びます。
 月曜日ですが営業開始午前11時前から並び3番目、一巡目で席に着くことが出来ました。
 この日の蕎麦切りは以下3種、3番目の温かけを頂きました。
・玄挽きぐるみ粗挽き十割蕎麦(長野県奈川在来種)
・玄挽きぐるみ+丸抜き中挽き細切り十割蕎麦(福井県芦原在来種)
・玄挽きぐるみ+丸抜き中挽き中細切り十割蕎麦(福井県芦原在来種)低加水温かけ用
○かけ蕎麦 1200円
○蕎麦味噌 450円
○緑川 純米吟醸 900円
○小左衛門 純米吟醸 備前雄町 生酒 900円
 冷ざる以上に加水率抑えた温かけ用蕎麦切りは冬季限定、今の時季しか食べられませんから今日は初めから温かけ一点絞りでした。
 オープンキッチンですから前客さま注文の蕎麦茹で見学、芦原在来種の細切りざる蕎麦は茹で時間約30秒。
 奈川在来種挽きぐるみ粗挽きはちょうど60秒。
 続いて私が注文したその中間的太さの温かけ用芦原在来種は45秒、粗挽き以上に低加水ですから冷なら本来同じ60秒の茹で時間でしょうが、冷水で締めた後にさっと釜湯に潜らせ温かけ甘汁に浸す為に15秒茹で短縮。
 低加水繋ぎの本領発揮、温かけでも伸びにくい十割蕎麦切りでした。
 甘汁は鹿児島県指宿産の本鰹枯れ節と本鰹荒節との5:5に昆布との相乗効果でうま味抜群。
 甘汁が美味すぎて止まらず完飲、また甘汁のうま味に負けない蕎麦切りの風味はさすが在来種十割蕎麦でした。
 今年も宜しくお願いします。

PS蕎麦テク
 当店一度でも訪問された方はざる蕎麦の麺、蕎麦切りが細く長くしかも幅と厚みが揃っていたことを覚えていらっしゃるでしょう。
 しかし、麺リフトの写真でおやっ?麺の幅が揃ってないのでは?と気付かれた方もおられるのでないでしょうか。
 これは乱切りと言って、わざと麺の幅を切り分けることで食感を楽しむという技法、主に温かけや冷かけでつゆをメインに一緒に蕎麦を味わう時の高度な技法です。
 どうですか?蕎麦って奥が深いでしょう。
先日久々に再会した同級生と暫し蕎麦談義。
 名古屋市内に事務所を構える弁護士の彼が、かなりの蕎麦通であることに驚きました。
 彼は食べログとは無縁ですが、全国の蕎麦専門店を食べ歩き、名古屋市内はじめ愛知県内の蕎麦専門店も有名処はほぼ全て食べ尽くしたと豪語します。
 そこで、当店「くら富」に行ったことがあるか?と尋ねると、未訪であり是非行きたいとのことで本日一緒に訪問しました。
○天ぷらざる蕎麦セット1650円+粗挽き変更250円
○粗挽きざる蕎麦1300円
○蕎麦味噌450円
○緑川 純米酒(新潟県)850円
○圓•まどか 純米本辛(山形県)850円
○ 洌 純米吟醸(山形県)850円
 この日の十割蕎麦切りは以下3種。
①2022長野県産奈川在来種(玄ごと挽きぐるみ粗挽き)切りべら20本前後の細切り
②2022北海道産牡丹そば(玄挽きぐるみ+丸抜きの細切り)切りべら30本程度の極細切り
③2021滋賀県米原市産伊吹在来種(玄挽きぐるみ+丸抜きの細切り)切りべら35本以上の超極細切り
 
 月曜日、開店40分前に到着すると外待ち客ゼロ、同級生が柳ヶ瀬商店街を見学したいというので20分程近くを散策し店の前に戻ると外待ち客3組5名、カウンター席7名定員にギリギリ一巡目で席確保。
 先ずは再会を祝して乾杯、蕎麦味噌をあてに冷酒で蕎麦前。
 6•7番手故に提供は最後のハンデキャップも、逆に先客様注文の蕎麦3種の出来上がりを見られるアドバンテージ。
 2021伊吹在来種は超極細、丸抜き微粉二八でもこれだけ細く切れる職人は少ないでしょう。
 温度湿度管理された専用冷蔵庫保管故に風味は昨年新蕎麦時とほぼ変わりませんが、色が茶色っぽく見えます。
 2022北海道産牡丹そば、入荷されたばかりの新蕎麦らしく、色は灰色で艶があり瑞々しさが感じられます。
 さて、私たちが注文した2022長野県産奈川在来種玄ごと挽きぐるみの粗挽き蕎麦は、玄挽きぐるみらしく丸抜きミックスの細切りよりも濃い灰色、奈川在来種特有の上品な穀物香とコシヒカリ新米のような甘味が感じられます。
 夏に頂いた2021奈川に比べて香りの強さは然程違いがありませんが、新蕎麦はより高音域な突き刺すような香り、質の違いは感じられました。
 ご店主曰く、「新蕎麦は水分量が多いので普段より水を少なめに打ちます。普段は切ってから暫く寝かせて水の回りと熟成を待ちますが、新蕎麦はうま味よりも香りの質重視故に打ち立てで提供しています。水の回りも新蕎麦自体が水分多いので時間を置かなくても十分水が回っています。」とのこと、説得力あり納得。

⭐️以下、蕎麦通自称する友人談
・麺線整いエッジの立った切りべら20本程度の細切り、これ本当に粗挽き十割蕎麦?凄い技術だね。
・玄ごと粗挽きは太くて短く、香りとうま味強いけれど喉越しは望め無いイメージだったけれど、この粗挽きは滑らかだね。
・店によって粗挽き蕎麦は甘皮が焼けたような茶色をよく見るけれど、当店は茶色では無く灰色が美しい。石臼の質が良いのかな?
・天麩羅が天麩羅専門店以上に美味しい。
 とのこと、大層満足した様子で一本取った気分で私も大満足。
○トマトとナスの冷やかけ蕎麦1700円
○天ぷらざる蕎麦セット1650円
※粗挽き挽きぐるみ変更+250円
⭐️トマトとナスの冷やかけ蕎麦
・この日は甘味が特徴の牡丹そば(北海道)、玄ごと粗挽きと細挽きをミックスした蕎麦粉使用、一寸30本以上の極細十割蕎麦
・無農薬有機栽培糖度9度のアイコトマトとナス、2種ルッコラのトッピング
・本鰹枯れ節に宗田鰹節を足した冷やかけ汁は出汁・返しともに温かけよりも控えめ仕上げ
・アイコトマト、愛知県半田市ミツカン「山吹」赤酢(酒粕酢)、柚子胡椒で仕上げた特製ソースをたっぷり回せばイタリアン?でもやっぱり日本蕎麦
⭐️玄ごと挽きぐるみの粗挽きざる蕎麦
・奈川在来種(長野県松本市)
・切りべら23本の細切り
・本州の在来種では香りがトップクラスの長野県産奈川在来種、玄(殻)ごとの挽きぐるみ十割でも細く長く繋がる技術にこの日も惚れ惚れ。
好天に恵まれた月曜定休日、家人と2人で名鉄パノラマカーに乗り岐阜市の「そば くら富」さんを訪問しました。
○高遠そば(長野県伊那市、入野谷在来種)玄蕎麦挽きぐるみ・粗挽き十割蕎麦切り
 天麩羅セット1850円
○火畑そば(岐阜県高山市、日和田在来種)細挽き十割蕎麦切り
 天麩羅セット1600円
○緑川 純米吟醸(新潟県)850円
○ 洌 純米吟醸(山形県)850円
 辛味大根卸し汁に焼き味噌(2年熟成信州味噌)を溶いた「からつゆ」で啜る南信州高遠そばを初めて頂きました。
 長野県伊那市周辺で古くから栽培されていた「入野谷在来種」も一時は絶滅の危機に瀕しながら奇跡の復活、現在でも生産量は少なく、専ら長野県内で流通する希少在来種蕎麦ですが、長野県外へ流出すること珍しいと聞きます。
 関西地区蕎麦打ち職人の間でレジェンドと賞される蕎麦職人さんが「蕎麦打ち以上に難しいのは良質な玄蕎麦を確保すること」と仰る意味がよく理解出来ます。
 また、醤油と鰹節の出汁を使用した冷蕎麦の辛汁と温蕎麦の甘汁が江戸で普及する以前から、高遠地区では大根おろしの搾り汁に信州味噌の焼き味噌を溶かした「からつゆ」で食べられていたとのこと、現在でも現地に残る歴史深い郷土食とも聞きます。
 店内で磨き、石を抜いた入野谷在来種玄蕎麦の殻を剥かずにそのまま石臼で碾いた所謂、玄挽きぐるみ蕎麦は24メッシュで篩った粗挽き粉使用、香り高く穀物系の甘味・うま味しっかり感じられる蕎麦切りです。
 大根おろし汁と焼き味噌は醤油と鰹節の辛汁以上に主張強く、頂く前は蕎麦の風味が負けてしまわないか?と不安を抱きましたが、いざ啜ってみれば杞憂と化しました。
 確かに蕎麦の香りは少しだけ弱くなりましたが甘味は逆に倍増、気が付けば何時もより早いペースで完食していました。
 一つだけ疑問に思ったことは、大根汁と焼き味噌のからつゆは、中途半端な蕎麦には合わないのではないか?ということ。
 当店の在来種粗挽き十割蕎麦のように力強い香りがある蕎麦か、いっそ抜き実の微粉二八のような香りよりも喉越し重視の蕎麦切りでも合うような気がしました。
 天麩羅は何時もながら天麩羅専門店に勝るとも劣らない出来、ブロッコリー・舞茸・茄子・南瓜・生しらす大葉巻き・フルーツトマト・海老の7種と味もボリュームも十分、この日はフルーツトマトと生しらす大葉巻きが特に美味しかったです。
3月下旬、令和3年度最終月曜は公休日、まん防休業明け久々の「そばくら富」へ定期訪問しました。
○玄ごと挽きぐるみ粗挽き十割ざるそば(熊本県産焼畑農法・椎葉在来種2021秋蕎麦)
○天麩羅セット
○緑川・純米吟醸(新潟県)
○ 洌・純米吟醸(山形県)
 椎葉在来種蕎麦は、九州宮崎県の椎葉地区と隣接する熊本県の焼畑栽培が有名ですが、現在焼畑は極めて希少です。
 現在日本全国に出回る椎葉在来種は、焼畑では無い普通の畑栽培が主流であり、椎葉在来種を置く店は希少とは言え全国に幾つかありますが、焼畑農法の椎葉在来種はレア、ものが少ないだけにこれを扱う店は更に限られます。
 今日の焼畑農法椎葉在来種は、最初野菜の茄子や柑橘系果実のような爽やかな香りを感じますが、噛むごとに甘味増し最後に大豆や落花生の胚芽のような香りが長く後を引きます。
 玄挽きぐるみの粗挽きと丸抜き微粉のミックス、切りべら30本程度の極細切りと2種頂く時は天麩羅控えますが、今日は粗挽き一本勝負、純米吟醸酒新潟県の「緑川」、山形県の「洌」と天麩羅で蕎麦前楽しみました。
 蕎麦好きが香り風味極上の蕎麦をより美味しく頂くには蕎麦前としてこの程度が限度でしょう♪
 先頭の茄子天麩羅は衣カリッとサクッと、茄子のジュースがジュワッと染み出しトロトロ食感後引きます。
 続く天麩羅全て天麩羅専門店顔負けのカリッカリでサクサク、菜花天麩羅では太白胡麻油の香りがMAXでした。
 平日、火水の定休日除く月木金の3日間は予約可能で今回も予約はしていましたが、開店と同時に7名分の席は全て埋まりました。
 蕎麦前楽しみながらお客さん注文の蕎麦茹でを改めてじっくり観察しました。
 今日の玄ごと挽きぐるみと丸抜きのミックス、一寸30本程度の極細切りは茹で時間約20秒、一方玄挽きぐるみ100%一寸20本程度の細切り玄粗挽きはなんとその3倍の60秒強の茹で時間でした。
 蕎麦殻含む挽きぐるみの粗挽きを細く長く繋ぐ為には加水率極力抑えないと繋がり悪く切れて長く繋がらないからでしょう、手打ちでは通常考えられない低加水、茹で時間の長さです。
 茹で時間長くなれば当然蕎麦の香りやうま味が茹で湯に溶け出し香り風味が落ちるはずですが、それ以上に蕎麦のポテンシャルが勝る焼畑椎葉在来種に感動しました。
 また外殻ごと石臼で碾く玄挽き粗挽き粉の場合は、加水低めで生地が硬いと延しづらく包丁で切り辛い為、繋がり多少悪くなっても加水多目にして太目で短目の蕎麦切りにしてしまうのが並の蕎麦職人です。  
 玄ごと粗挽きは細くても喉越しは決して望めるものではなく、噛んで味わう蕎麦切りですが、それでも唇に当たる感触と舌触りは細く長い方が蕎麦切りらしく感じられ、私は好みです。
 当店のご店主は、玄ごと粗挽き生地がどんなに硬くなろうが、細く長く繋がる蕎麦切りにする技を持ち、努力を怠らない蕎麦職人、日本全国に何十人とおられるであろう粗挽き蕎麦打ち達人の一人と言えるでしょう。
12月24日クリスマスイヴの昼、2ヶ月の間が空きましたが、香りと風味重視で岐阜市のくら富を定期訪問しました。
⭐️十割粗挽き蕎麦
○玄ごと挽きぐるみ、粗挽きざるそば(北海道石狩新十津川町、牡丹そば2021秋新蕎麦)1230円
○玄粗挽き粉+丸抜き粉、かけ蕎麦(福井県あわら市、芦原在来種2021秋新蕎麦)1030円
⭐️蕎麦前
○緑川 純米酒(新潟県)850円
○ 洌 純米酒(山形県)850円
 どちらの蕎麦切りも加水低めでしっかり締まり繋がった蕎麦切りです。
 玄ごと挽きぐるみの粗挽き牡丹は強い香りと甘味が特徴、当店細切りに比べると生地やや厚めですがエッジ鋭く立ち、切りベラ一寸20本程度に揃っています。
 加水低めで打たれた蕎麦切りはしっかり繋がりなかなか切れません。
 写真一枚目の通り、外殻の粒も含めてこれだけ粒が粗い粉を小麦粉無しの生粉だけで麺にするには、太い麺ならまだしもこの細さで繋がった麺にするのは至難の業です。
 加水増やせば延しも切りも楽でしょうが、それでは繋がり危うく短い麺になり、香りはあっても食感劣ります。
 また延しの力も相当必要ですが、一番の難関は包丁。
 硬くて粒粗い外殻含む加水低めの硬い生地は、蕎麦職人と言えども誰もが上手く切れる訳ではありません。
 香り、風味の強さは勿論、店主小澤さんの技術に惚れ込んでくら富へ足繁く通っています。
 
 かけの芦原在来種は、玄粗挽粉と丸抜き粉ミックス。
 こちらの麺は、牡丹粗挽きよりもやや細めで長い麺。
 丸抜き混合故に粗挽きよりも繋がり易い為、加水は少しだけ多めでモッチリした食感。
 しかし、さすがは福井県の芦原在来種、上品な穀物香とともに細切り故に喉越しの良さも特徴です。
 粗挽きざるの本返しも、かけの生返しも醤油の主張は控えめに、玄蕎麦の風味第一に優先した仕立てです。
緊急事態宣言明け2回目の月曜日、久々の訪問となります。   
 夏休みの行使、娘にしては歳若すぎる職場女子と我が家人との3人で予約の上訪問しました。
○粗挽き笊そば(牡丹そば2021秋新蕎麦)1230円
○天麩羅セット粗挽き1820円
・2021牡丹そば(新蕎麦)笊
○天麩羅セット細挽き1570円
・2020伊吹在来種蕎麦笊
○蕎麦味噌430円
○純米酒(緑川1合+洌1合×2)=2550円
○蕎麦がきぜんざい880円×2

 天麩羅は毎度言うことなしのカリサク、高級天麩羅専門店レベル、価格に見合った旬の野菜と魚介のネタ、岐阜県産の白茄子が珍しいです。

 一寸30本切り、丸抜きと玄粗挽きミックスの細挽きも、20本切りの玄蕎麦挽きぐるみも、蕎麦好き蕎麦通そして蕎麦打ちプロなら尚更、写真見ただけで技術の高さが分かる低加水で締まり、延しほぼ均等でしっかり繋がり、包丁切り麺線整った蕎麦切りです。
 九州・北海道の春蒔き夏蕎麦別にして、本州より一足早く収穫された北海道産夏蒔き秋の新蕎麦であるところの牡丹そば、その玄(外殻)ごと挽きぐるみにした粗挽き新蕎麦切りは、丸抜きのような緑色ではなく薄い灰色。
 玄(外殻)挽き故に灰色に近くなりますが、昨年ものに比べて新蕎麦は色薄いことがはっきり分かります。
 牡丹蕎麦の新蕎麦は、最初生姜のような鋭く爽やかな香味を感じ、口に含めば南魚沼産新米コシヒカリを彷彿とさせる風味、強い香りと甘味を覚えます。
 北海道牡丹に始まり、今後日本全国各地から10種以上の在来種新蕎麦が続々入荷される「くら富」さん、今後の新蕎麦入荷状況に目が離せません。
 とは言うものの、店内設置の保湿低温貯蔵庫で熟成された過年度蕎麦も新蕎麦以上の風味あるところでありますが・・・
64回目の8月23日、昨年に続き今年もくら富さんで在来種蕎麦を堪能しました。
○粗挽きざる十割蕎麦 1230円
○合わせ挽き平打ち釜揚げ十割蕎麦 880円(追加ざる) 

 1枚目は2020年長野県産の奈川在来種、玄(外殻)ごと挽きぐるみ20メッシュの粗挽き十割蕎麦切りを冷たいざるで頂きました。
 昨秋収穫の玄蕎麦を店内にて低温貯蔵、今秋新蕎麦まであともう少しの端境期にあっても無問題、相変わらず香り高く風味強い奈川在来種の粗挽き蕎麦です。
 日によって風味が違って感じるのが十割蕎麦の特長、今日は蜂蜜の風味を一番先に感じました。

 2枚目は2019年黒姫在来種(長野県信濃町)、一昨年秋に玄蕎麦ごと真空保存して最近開封した玄蕎麦を使用した平打ちを釜揚げで頂きました。
 予約時、粗挽きの他に「かけ」又は「釜揚げ」で頂きたい旨申し上げたところ、夏場につき「かけ」用の蕎麦は打っていないとのこと、温では切れるかもしれない細切りでも良いか?とのことでした。
 しかし当日訪問すると「平打ち」を用意して頂いたとのこと、平打ちも釜揚げも当店通常メニューに無い裏メニュー、嬉しい誕生日プレゼントになりました。
 その釜揚げ十割平打ち蕎麦は、玄蕎麦:丸抜き7:3の合わせ挽き24メッシュの中粗挽き粉、当店一寸30本の極細切りと同じ粉を使用した幅2㎝ほどの平打ち麺です。
 熱々釜揚げの平打ちは、香り・風味ともに強烈で20メッシュの玄蕎麦挽きぐるみの粗挽きに勝るとも劣らない碾きたて蕎麦粉の風味がダイレクトに伝わってきました。
 ご店主様、わざわざ平打ち用意して頂き感謝します。



 半夏生の7月2日(金)、日曜日出勤振替休日利用して焼き鯖でも蛸でもうどんでも無く、在来種十割蕎麦を頂きに岐阜市のくら富さんを訪問しました。

○粗挽き細切り(2020伊吹在来種)
○蕎麦味噌
○緑川(新潟県)純米酒
○洌(山形県)純米酒
 
 くら富さんの蕎麦を求めて足繁く通う理由は、以下3点です。
①香り風味共に芳醇な国産在来種玄蕎麦自家製粉十割蕎麦粉を使用していること。
②石臼手挽き挽きぐるみ粉(抜き実)+全自動石臼挽き玄蕎麦粉を合わせて使用し、香り・風味が抜群なこと。
③一寸(3㎝)30本以上の超極細麺は、低加水で堅く締まり細く長く繋がり喉越しも良いこと。

 玄蕎麦の風味を最大限に味わうなら在来種の玄蕎麦粗挽き、黒星が見られ全体的にやや黒っぽかったり茶色っぽく見える麺。
 更に上品な香りと穀物本来の甘味・うま味をより強く求めるなら在来種の丸抜き(抜き実)を石臼手挽き、白星・黄星が見られる白っぽい麺でありますが・・・

 蕎麦粉の挽き方種類で難易度多少異なるようですが、十割に共通して言えることは香りと風味強いけれど、グルテン含まない為に小麦粉を混ぜた二八等の割そばよりも繋がりにくいことがあります。
 また粉が粗い粗挽粉は細かい微粉よりも繋がりにくく、外殻含む玄挽きとなると更に繋がりにくくなり、蕎麦専門職人でも太く短くなるのが普通、細く長い喉越し滑らかな麺は更に卓越した技術と労力が必要となります。
 
 在来種・十割・玄挽き・粗挽きで玄蕎麦の香り・風味を最大限に引き出し、尚かつ極細で長く繋がる喉越しも兼ね備えた麺・蕎麦切りを提供出来るのが「くら富」さん、まさに神業です。



在来種・玄挽き・粗挽き・細切り
○《粗挽き》ざる。奈川在来種(長野県産)、外殻ごと挽きぐるみ・粗挽きの十割蕎麦切り(一寸20本程度)
○《細切り》かけ。長野県南相木村在来種外殻ごとと丸抜きの合わせ挽き、中粗挽きの極細十割蕎麦切り(一寸32本程度)

 一寸3㎝を約32本、蕎麦切り1本が1㎜弱の超極細は小麦繋ぎ二八でも熟練技が必要です。
 小麦繋ぎ無しの蕎麦粉十割なら尚のこと、まして粗挽き粉は難易度高くそれ以上に鬼殻(外殻)挽き込んだ玄挽きに至っては繋ぐことすら難しい職人芸。
 玄蕎麦挽きぐるみ粗挽きと合わせ挽き中粗挽きの十割蕎麦切りですが、当店呼称する《粗挽き》ざるの方は少々粗めで中細切りの為、強烈に香ります。
 また当店呼称《細切り》の極細切りも十分な風味ありますが敢えて温のかけで頂きました。
 短く太い蕎麦切りで風味を味わうのも蕎麦の醍醐味ですが、挽きぐるみ・粗挽きの特徴である風味の強さに加えて、加水極力抑えた打ち方で、細く長く繋いで締まった蕎麦切りもまた別の味わいあります。
 合わせ挽きの中粗挽きであっても細く長く、微粉十割や二八に迫る喉越しを同時に備えた蕎麦切りであるところがオンリーワン。



 先月11月末、一週間ほど前に長野県から届いたばかり、石抜き磨きたての長野県奈川在来種の新蕎麦、その玄蕎麦を玄挽き粗挽きで打った十割蕎麦切りを頂きました。

 外殻挽きぐるみの玄挽き・粗挽粉で打った蕎麦切りは、色がもっと黒っぽくなるのが常ながら、今日の蕎麦切りの色はいつもより薄めで香りもフレッシュなところは正に新蕎麦です。
 しかし、熟成に負けない甘味を覚えるところは熟成か?と一瞬戸惑う程に風味の強い奈川在来種、帰り際に新蕎麦確認させて頂いたこと、ご店主様、失礼ながらご容赦ください。

 本鰹の効いた辛汁は上出来でありますが、何時もながら当店の玄挽き粗挽き蕎麦はそのまま噛んで風味を味わうこと一番、天麩羅用の対馬藻塩やピンクソルトで甘味を味わうこと二番で完食。
 辛汁はネギと山葵芋おろしとともに、とろみある別仕立ての蕎麦湯で割って頂きました。


蕎麦職人とは・・・
☆在来種玄蕎麦を求めて日本全国自らの足で廻り調達する。
☆集めた何種類もの玄蕎麦を低温保存する。
☆その日打つ分だけの玄蕎麦を摩擦熱で蕎麦の香りが飛ばないように石臼で時間をかけ丁寧に碾く。
☆玄蕎麦ごとの性質や気温湿度に合わせて水の量を加減し水回しをしてからまとめ捏ねる。
☆薄く延して畳み包丁で切る。
★ここから先も決して他人に委ね無い、お客さんの手元に届ける迄自分一人で手がけるのが本物の蕎麦職人。
☆蕎麦の性質や細さにより時間調整した茹で、水洗いから冷水で締め水を切る。
☆笊や皿に盛り付けて客の手元に届ける。

11月3日は「酒文化の日」年に一度のグルメ親父会
 この日は近くの割烹で蕎麦前済ませ、岐阜の「蕎麦職人」が打つ蕎麦3種全て玄碾きを頂きました。
◯牡丹蕎麦(2020新蕎麦)北海道
・十割粗挽き一寸35本の超極細
◯伊吹在来種(2019)滋賀県
・十割粗挽き一寸35本の超極細
◯椎葉在来種焼畑農法(2019)宮崎県
・十割粗挽き一寸20本の中細
 新蕎麦の牡丹蕎麦は素麺のような極細ながら流石は新蕎麦で比較太目の椎葉在来中細に負けない香り。
 伊吹在来種は今年の新蕎麦ではありませんが、独特の鋭い香りと極細でありながら弾力強く後引く軽い甘味が特徴です。超極細2種は喉越し重視の案配。
 椎葉在来種、同じ畑では20年から25年に一度しか栽培されない焼畑農法で栽培された貴重・希少な蕎麦。
 蕎麦の香りを生かすなら外殻含んだ玄挽き、蕎麦粉十割、そして太さがポイント。
 太ければその分風味強くなるのは当たり前、椎葉在来種は新蕎麦で極細切りの牡丹新蕎麦に負けない香りとやはり焼畑特有の力強いうま味が特徴的でした。
端境期でも心配無用、玄蕎麦の低温貯蔵と熟成の技術が新蕎麦同等、もしかしてそれ以上かも?
 押しつけでも何でもありません。在来種粗挽きのギュッと締まった細切り十割蕎麦は近辺では唯一無二。

◇細打ち・極細打ちどちらも変わらずエッジが効きギュッと締まって長く繋がる麺(蕎麦切り)。
◇全国から取り寄せた多種の在来種玄蕎麦をストック。
◇玄挽き粉9割以上(抜き実粉1割以下)の粗挽きでもしっかり繋がる極細麺が打てる水回し達人。
◇太打ちになる程当然香りも甘味も増すのが当たり前。しかし、いくら細く長かろうがそれなりに香り高く甘味・旨味強い蕎麦切り。
◇細くてもエッジが立ち、啜った時に唇に触れる感触と粗挽きとは思えない喉越しの良さ。
◇決して押しつけでは無く、これらを全て満たした蕎麦だからこそ「くら富」の蕎麦が好きなんです。

○長野県南相木村在来種
粗挽十割、切りべら35本程度でそう麺のような極細
○北海道牡丹蕎麦
粗挽十割、切りべら23本程度
○天麩羅(蕎麦セット)

◇小麦グルテンの繋ぎの力を借りずグルテン含まない蕎麦粉100%の十割蕎麦粉を繋ぐ要素はたった一つ、それは「水」。
 水の力だけで蕎麦粉を麺にする。外殻外した抜き実だけならいざしらず、殻まで挽き込んだ玄挽き粉を硬く締まった細く長い麺にするには絶妙な水加減、特に水回しの技術が必要不可欠。
 それを可能にするのが「くら富」さん、その蕎麦切りが大好きだから通い続けています。
 3月16日(土)昼、年明けからこれで6回目でしょうか?2週に1回ペースの訪問です。

 蕎麦にも色々あるけれど、蕎麦本来の香りと甘みを第一に求めるならば日本古来の在来種、さらに蕎麦の香りが最大限に生かされる粗挽きの蕎麦切りでしょう。

 ご店主曰く「蕎麦職人なら十割繋げて細く切れて当然」、そこから何をすれば理想の蕎麦が打てるのか?と自問自答、日々蕎麦と向き合い研究実践される姿は正に蕎麦職人。

 そんなご店主が打つ蕎麦が美味しくない訳がありません。
 玄蕎麦の価格は外国産<国産開発種<国産在来種と、生産量が少なく蕎麦本来の力強さを持つ希少な在来種の玄蕎麦が高価になることは当たり前のことではありますが、同じ800円・900円のお金を使うのであれば本物を求めるのは当然のこと、足繁く通っています。
 
 たね物や前菜等、料理の種類によっては開発種の信濃1号や常陸秋そばを使用することがありますが、基本外殻混ぜた玄挽きの粗挽き蕎麦は在来種を使用しています。

 本日の「粗挽き」ざる蕎麦はご店主が滅多に打たないと仰る、最も高価な長野県奈川村で生産された「長野県産奈川在来種」を使用した粗挽きの十割蕎麦切りでした。
 今のところ小生が一番気に入っている奈川村産の奈川在来種は、そのまま啜ること気が付けば1枚平らげてしまい、辛汁どころか塩の存在さえ気づきませんでした。

 蕎麦の香りが甘みが・・・と拘るのであれば、東海地区ではくら富の粗挽きからでしょう。

 
11月3日は・・・
 明治天皇御生誕記念日(1852年)、日本国憲法公布記念日(1946年)、そして2018年この日は私たち仲間にとって「酒文化の日」でもあります。

 昨年は豊橋会場名鉄本線最東駅から今年は最西駅、県境を跨いで岐阜市の蕎麦処「くら富」さんにて酒文化の会を催しました。

 ※ 以下、予約メニューにて事前予約の上ご確認ください。

○ アミューズ  
・蕎麦豆腐・甘汁のムース、からすみ乗せ

○ 前菜5種盛
① 合鴨(バルバリー種)のコンフィ、ブラッドオレンジソース 
② パテ(手作り飛騨牛脛肉ハム、鹿児島産黒豚、蕎麦掻き、蕎麦の実)、スモーククリームチーズの蕎麦用辛汁漬け
③ 蕎麦チップス
④ 鮭のコンフィ
⑤ 車海老の蕎麦巻き寿司(蕎麦辛汁返しで)

○ 蕎麦味噌

○ カクテルサラダ
・ 長崎対馬在来種蕎麦の極細蕎麦切り、鮑とフルーツトマト、鮑肝ソース

○ 発芽(スプラウト)蕎麦切り・盛り
・乗鞍在来種丸抜き十割

○ 粗挽き蕎麦切り・盛り
・日和田在来種粗挽き十割

○ 超粗挽き蕎麦切り・盛り
・牡丹蕎麦(北海道在来種)十割

○ かけ蕎麦
・日和田在来種十割

○ 日本酒
・冽(山形県)、小左衛門(瑞浪市)、まどか(山形県)、緑川(新潟県)

○ 蕎麦焼酎
・那由多の刻(宮崎県雲海酒造)

 感無量\(◎o◎)/! 言うこと無し、全て絶品!ご馳走様でした。


 
 先日、マイレビ様のレビューで妙高高原の在来種を知り振替休日利用して2ヶ月半ぶりに岐阜市柳ケ瀬「くら富」さんを訪問しました。
 ※ と思ったら8月にも行き、北海道の在来種ではありませんが、伊達市の在来種を選抜した「牡丹そば」頂いてました。

 ちょっと前に店のフェイスブックに妙高高原の在来種を扱っていることだけ目にしてましたが、妙高市関山までは知りませんでした。蕎麦好きですが蕎麦通の皆様に追いつくにはまだ未だ修業が足らず猛省(*_*)

 帰宅して調べたところ、新潟県の妙高山麓の関山辺りで古くから栽培されてきた希少在来種とのこと、粒の大きさが信濃1号の約1/3と日本一小粒な蕎麦の実と言われ通称「こそば」と呼ばれているようです。

 その希少な在来種をいつもの十割粗挽きで頂きました。

 低温かつ空気に触れさせない貯蔵方法で保存された玄蕎麦とは言うものの、時は既に長月、巷では春蒔き夏の新蕎麦がちらほらと見られる端境期にあって、想像を遥かに超える芳醇な香りが楽しめました。

 甘みも前々回頂いた長野県の奈川在来に次ぐ新米のような穀物の甘さあり、これまた新発見でした。

 11月からは30年秋新蕎麦が続々と入荷されることでしょう、昨年の在来種売り切れてなければ、次回訪問時には29年希少在来VS30年秋新蕎麦の食べ比べできるかも?

 次回訪問が待ちきれません(^^♪ ご馳走様でした。

 
・・・長野県南安曇群奈川村の希少な奈川在来種 その粗挽き十割(外殻粉ミックス)

 これまで蕎麦通様には聞き流してほしいような気づいてほしいような微妙な情報発信でしたが、本日昼時も行列成すこと無かったのでそろそろ公開した方が良いのかな?ご店主の同意を得て幅を広げて情報公開します(^^♪

 宇宙一とかいうラーメン店をマイレビさんから伺いましたが、新蕎麦時季外した現在で、日本一と言っても過言でないくらい旨い十割粗挽きの蕎麦切りがあります。ズバリ!当店使用の長野県奈川村の「奈川在来種」使用の粗挽き十割です。

 丸抜き微粉にしてどうなのかは分かりませんが、玄挽きミックスの十割粗挽きの香りと甘みで勝る蕎麦は今のところ他に知り得ません。勿論、小生が他に知らないだけなので、新蕎麦時季外れた初夏の今、このそば切り食ってそれ以上の蕎麦があるなら是非教えて頂きたいと切に思います。

 前回訪問時、甘汁の出汁が激変したことお伝えしましたが辛汁も同様です。
 多少味醂の甘み感じるのは江戸蕎麦通には抵抗あるかもしれませんが、既に中部地区では3本の指に入る仕上がりで間違い無いと思います。ところが、そば切りがあまりに香り強くコシヒカリ新米の様に甘いためそのままで半分、残り2/3を炙り蕎麦塩で平らげ、最後慌てて改良辛汁で啜った次第・・・大量に残った辛汁は生山葵と刻み葱使用して蕎麦湯に溶きたっぷり楽しみました。

 北海道蘭越等でも数年前から「奈川在来種」栽培されているようですが、本家長野県産奈川在来種は入手困難な稀少品種、今月中には在庫無くなるとのことで今回の訪問はラッキーでした(^^♪

 在庫残すところ1週間ほどの量ですが、全国の蕎麦通自負される方々へのお知らせです。品切れの際はご容赦ください。
 今月3回目の平日休み、2か月ぶりに岐阜柳ケ瀬の「くら富」で蕎麦を頂きました。

○ 天ぷらかけ蕎麦セット   1440円(税込)
○ 緑川(純米)         650円

 天ぷらは8種、こごみ・コシアブラ・野びるの山菜、パプリカ・牛蒡・茄子の野菜に稚鮎と海老、野びるの香りと稚鮎の苦味が印象的でした。

 前回訪問時に大将に伝えてレビューにも残した辛汁の節使用の変更について、早速、甘汁も同時に「変えました」とのことで、敢えて奈川在来種使用の超粗びき(盛り)から芦原在来種使用のかけ蕎麦に変更して注文しました。

 盛りの極細一寸30本切り対して、かけ用はその倍の16~17本程度の切りべら、もちろん当店は全て十割です。初訪問では、刻み葱と鰹の厚削りが最初からトッピングされていたこと気になりましたが、別皿提供に変更されてました。客の注文がその都度改善されていくところは素晴らしいと思いました。

 まずは一筋すすると、蕎麦の香りがかなり強くたちます。35メッシュ程度の丸抜きに玄蕎麦混ぜた粗挽きということもありますが、早刈りに似た緑がかった丸抜き芦原在来種の持ち味が生きてます。

 かけにしてもこれだけ香るのは出汁が良い証拠、甘汁が劇的に変化向上していました。本枯れ節の切れる旨味・酸味が生きているのは利尻昆布との相性だけではなく、もう一方の節が宗田節から本鰹の荒節に変わったからでしょう。ほのかな燻香が相いまり出汁に深みを感じさせます。

 甘汁に限っては、東海地区で3本の指に入るといっても過言ではないくらい上等な甘汁です。「もり」(冷)よりも「かけ」(温)の方が高い価格設定の蕎麦店は数えるほどしか知りませんが、それくらい出汁(節と昆布)にお金をかけているという証でもあります。

 ところで、当店は全国から取り寄せた在来種(玄蕎麦)を何種類か取り扱う珍しい蕎麦店ですが、予約すれば4食以上の注文で、好みの玄蕎麦でフル・オーダーメイドの蕎麦を提供してくれるとのことです。興味のある方は、当店のフェイスブック参考にしてみてください。

 天ぷらも蕎麦切りも美味しかったですが、何より今日は甘汁の出来の良さに感激しました。
ご馳走様でした。
 昨年12月から約2ヶ月経て3度目の訪問です。
今回は、長崎県対馬の在来種「対州」の玄蕎麦使用、丸抜きの十割粗びきを頂きました。

 対馬在来種の玄蕎麦は、常陸秋蕎麦の1/3程度の小さな蕎麦の実です。
対馬と言えば1年を通して比較的温暖な気候、降雨量が多いとなれば普通、蕎麦栽培には適さない風土と捉えがちでありますが・・・不思議ですね~

 名古屋市のK蕎麦店でも「まぼろしの蕎麦」として使用している対馬の在来種「対州蕎麦」、十割粗挽きの蕎麦切りを頂きました。

 ご店主曰く、「丸抜き」の粗びきとのことですが、ところどころ黒点が見えます。店舗の殻外しにて外殻を外しはしていても多少殻が混じっているのでしょうか?それにしても黒っぽく見える蕎麦切りです。切りはいつもながらの繊細さ、十割ながら一寸30本程度の極細切りべらでも麺線と長さもそこそこで整った見事な蕎麦切り、いつもながらその腕に感心します。

 蕎麦切りは、穀物香というより韃靼そばに近い香ばしさ強く感じます。そのまま啜れば、韃靼のような苦みは無いものの新米のような甘味も感じません。藻塩を箸先に少々付けて頂いても直ぐには甘みは増しませんでしたが、暫くして舌の先から両脇奥にかけて強い甘味を感じます。不思議な味覚の蕎麦切りです。

 辛汁は前回と同様、本枯れ節と宗田節の混合で宗田の旨みインパクトはありますがその独特な香りも強く漂います。対馬在来「対州」のような香り高い玄蕎麦に宗田節は合わないような気がしましたが、ご店主様そこは既に気付かれているご様子でした。

 近々、くら富さんの辛汁は本枯1本か本枯&本鰹荒節のミックスになる可能性が高いかな?
今回頂いた「対州」は、初体験!その香りと韃靼に似たルチンを強く感じたこと蕎麦好き爺にとっては大変うれしい収穫でありました。

 今回も見事な蕎麦切り、美味しかったですよ~ご馳走様でした。
 自宅から約20㎞、近いようでアクセス困難な岐阜市は自家用車利用でも公共交通機関利用でも約1時間要するところ、同距離の名古屋市よりも遠い存在です。

 それでも岐阜市柳ケ瀬に行きたいと強く思うようになったのは、先日、蕎麦専門店「くら富」さんの超粗びき極細蕎麦切りに出会ってしまったからであります。

 2週連続休み無しでこの日の日曜日も早朝6時前から午後3時過ぎまで市民駅伝のお手伝いをして帰ってきた相方を労う為?(半分は自分が再訪問したかったんですが・・・)電話予約して夕方伺いました。

 蕎麦前の酒類が少ないと思ってましたが、隠し玉が幾つかありました(笑)
日本酒はメニュー以外に2種類、メニューに無かった焼酎も何種類かありました。

 まずは、蕎麦前から注文です。新潟の純米酒「緑川」を冷やで頂きながら八丁味噌ベースの蕎麦味噌と出汁巻き注文しました。蕎麦味噌は余計な味付けなしで三温糖か和三盆糖?で甘味付け、炒った丸抜きまぶしたオーソドックスなスタイルながら酒が進みます。

 出汁巻きは返し不使用の本枯れ節+昆布に塩のみの味付けかな?幾重にも薄く巻いた手間のかかった出汁巻きで、蕎麦用の辛汁返しと大根おろしが添えられます。ここで思わぬ新たな情報キャッチです。前回訪問で辛汁の返しが浅いかな?と思った記録は塗り替えられました。このコクは1ヶ月前後の寝かしです!ご店主様失礼しました。

 天ぷら盛合せは、前回昼時に頂いた野菜に加えアボガドとエリンギ、海老が2本に広島産の牡蠣が2個、そして鰆となりますが一人前注文、2個付けの海老と牡蠣除き全て2つに割って揚げて頂いたこと感謝感激です。

 相方に是非食べて欲しかった20メッシュの超粗びき、岐阜県日和田の在来種のざるは、相方も納得の香りと甘さで「美味しい~」の一言、この言葉が聞きたく連れてきた甲斐感じ嬉しかったです。

 〆は「かけ蕎麦」、前回遂げられなかった課題です。茹で上がった35メッシュの福井在来種粗挽きを冷水で締めた後、再び暖め甘汁たっぷり注いだ上に刻み葱、そして厨房の鰹節削り器で削りたての本枯節厚切りが乗せられます。

 返し少な目の塩味弱めですが本枯節の旨みと香り、昆布の甘味がじんわり伝わってきます。
仕上げの本枯節削りを強調したいがため、敢えて薄味仕立てにしているところ見事です!
 これはシェアした相方も称賛していました。
一点注文するとすれば、この極上の出汁は刻み葱等の薬味無しでまずは味わってみたいものです。次回は葱別盛でお願いしようと思っています。 今回もご馳走様でした。

 
 多治見のマイレビ様から「此処がお勧め」とのご教示頂き当店知りました。食べログHP拝見すると多数のマイレビ様方がレビューされてます。玄蕎麦一括購入して低温保存、自家製粉の十割打ちとならば・・・朝飯前ではなく、昼呑み前の一人ゼロ次回利用で訪問しました。
 事前に酒類のメニュー写真確認できなかった為、計画通り酒抜きでしたが少ないながらビール・日本酒共に2種類とグラスワインの5点ありました。写真UPしておきます。

〇 天ぷらざる蕎麦セット(福井在来種)      1280円(外税)
〇 セットの追加ざる(日和田在来種 粗挽き)    500円
  ※ 1品目ざる単品注文の場合は530円

 天ぷら6種、綿実油で揚げた衣は色白で衣薄くカラッと揚がってます。特に牡蠣の天ぷらは初めて食べたかな?小ぶりでしたが外カリ、中ジューシーで牡蠣の旨味が濃厚でした。蕎麦前に揚げたてを提供していただけるところが有難いです。

 天ざるセットの蕎麦切り、福井県芦原町の「福井在来種」使用の玄挽きで外殻の黒星が所々見られ、全体的にはやや黒っぽく見えます。粗挽きは他にあるようですがこちらもどちらかと言えば目の粗い蕎麦粉使用していて粗挽きに近い蕎麦切りに見えますが相当細いです。端切れところどころ見られますが断面ほぼ正角、一寸30本程度の極細十割蕎麦切りです。

 一筋そのまま頂くと、確かに新蕎麦らしいフレッシュな香りと甘み感じます。芦原から4㎞南の丸岡在来種の新蕎麦を暫く前に頂きましたが蕎麦種の違いは甘皮の違い、丸岡在来の高音域に対してこちらは中音域でやや重い香りがしました。

 辛汁は、返しが甘くはありませんが塩味薄めで寝かしも浅め無難な返し仕様で本枯節の節香が勝る辛汁に仕上がってます。本枯節特有の酸味は弱めに感じたので昆布もやや控えめ使用かな?

 粗碾きは、小粒の日和田(火畑)在来種の玄蕎麦使用でこれも玄挽きの極細切り、外殻の黒星と甘皮の黄星、胚乳の白星がまだらに見られる正しく超粗挽きです。
 なかなか繋がらない十割粗挽きながら一寸30本に近い極細切りは九割がた麺線整っていることが驚きです。恐るべし「極細切り技」!紗羅餐にて3年の修業が生きてます。
 
 数本箸で摘まんで鼻に近づけると新蕎麦らしいフレッシュな蕎麦の香り漂います。そのまま啜るとさらに強烈な香りが口いっぱいに広がり鼻から抜け、噛めばコシヒカリ新米似の重厚な甘さが舌に絡みつき後を引きます。

 あまりの香りと甘みの強さ感じた為、さらにそのまま啜り噛み続けると「パチッツ!プチッ!」した歯ざわり感じられ、弾けた瞬間に蕎麦の香り後追いするは甘皮部分かな?蕎麦搔きではなく蕎麦切りで甘皮の歯ざわり感じた粗挽きはこれが初めてでした。勿論、塩不要、辛汁不要、辛汁と薬味は〆に蕎麦湯でじっくり楽しみました。

 帰り際、「かけ蕎麦注文しようと思ってましたが、蕎麦の量が予想以上に多く2枚で満腹になりました。かけ蕎麦は次回の楽しみにとっておきます♪」とご店主にお伝えしたところ・・・
 「うちのかけ蕎麦は、本枯節をその場で削って甘汁を仕上げますので、是非またお越しください」とのこと・・・えっ\(◎o◎)/!最初に教えてよ~ん でもかけ蕎麦注文したら粗挽き食べられなかったし、同じことか・・・近々再訪を心に誓って柳ヶ瀬を後にしました。「ご馳走様でした」
 さあ名古屋へ移動して、一人呑みに出かけようかな(^^♪

  • 蕎麦粉と南瓜のバスクチーズケーキ デコポン果汁ソルベ添え
  • 乗鞍在来種粗挽き(24メッシュ玄挽きぐるみ)ざるそば
  • 奈川在来種(長野県)玄挽きぐるみ24メッシュ粗挽き

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10位

魚作 (すすきの(市営)、豊水すすきの、すすきの(市電) / 日本料理、海鮮)

3回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2020/11訪問 2020/11/10

北海道まるごと味わう 遠くても通い続ける魚作

魚作に通い続けてもう20数年、札幌に用が無くても魚作目当てに通い続けています。
 今回はGoTo北海道札幌、到着日の夜早速伺いました。

 コロナ陽性者の数をマスコミが過剰報道するからでしょう、金曜夜のすすき野はまるでゴーストタウン。人通りまばらでこんなすすき野を見るのは初めてですが、GoToトラベラーにとっては最適環境、店のカウンターにはアクリル板が設置されていますが、帰り際まで奥座敷のグループ除いてカウンターは私たちの貸し切り状態、こんな魚作さんを見るのも今回が初めてです。

 3年ぶりの訪問、今回も北海道海の幸で贅沢三昧。
○氷頭なます(鮭のこめかみ)
○ハタハタ飯ずし
○イクラ新物薄醤油
○蝦夷アワビ、北寄貝、帆立貝
○毛蟹ボイル
○焼きタラバ・ニンニクバター
○仙鳳趾の特大真牡蠣
○二世古 秋あがり
○奥尻

 毛ガニは不漁とのこと、今回はサイズが小さいにも関わらず仕入れて頂けたことに感謝、蟹みそたっぷり最後は甲羅酒も楽しみました。
 厚岸があまりにも有名になった北海道の真牡蠣ですが、厚岸の西厚岸湾の仙鳳趾牡蠣も道内では有名です。今回の仙鳳趾牡蠣は過去最高の大きさ、半分に切ってもらいましたがそれでも3Lサイズの超ビッグな真牡蠣は勿論ミルキー、味か濃いですね~(^^♪

 今回も北海道海の幸を満喫、遠くても通い続けたいNo.1の和食割烹「魚作」さんでした。
還暦・退職記念フルムーン旅行 後編⑥ 札幌 順不同

 小生7年ぶり、相方は10年ぶりの訪問です。
 穏やかな大将もべっぴん若女将も全く変わってません。大女将は引退されたそうですが元気でおらるとのこと安心しました。

 二人で最後に訪問したのは10年前、札幌に来たときは必ず訪問した魚作さん、店構えは割烹・居酒屋風ですが北の幸の目利きと調理技術、そしてサービスも一流です。

 素材が選りすぐりの上物扱い、原価高いために当然価格もそれなりになりますが、北海道のその時季でしか食べられない選り抜きだけでも十分満足出来ます。
 客層は観光客は少なく、地元のグルメさん方が多いようにお見受けします。

 さて、久しぶりの再会で挨拶を交わした後、予約した大将目の前のカウンター席に着きます。早速、当代の女将さんが相方にカイロと膝掛けを勧めていただける心遣いに相方の顔が緩みます。

 小生まずは生ビール、カロリー制限中?の相方はノンアルコールで乾杯、この時季定番の突き出しの氷頭なますをつまみながら刺身盛りを待ちます。

 刺身盛りは、写真左から函館産生本マグロの大トロ、網走のホタテ、留萌のボタン海老、根室の馬糞雲丹、函館の剣先烏賊のラインアップ
 ホタテの貝柱はさすがは網走産、サロマ湖産同様繊維が細かくプリプリです。
 根室の馬糞雲丹は爽やかな香り漂います。夏の日本海産のような濃厚さはありませんが優しい甘みあり雲丹が苦手な人でも食べられちゃうんじゃないかな?雲丹から出た海水に日本酒を入れて雲丹酒も愉しみました。

 電話予約の際に頼んでおいたキンキの煮付け、中くらいでとお願いしましたがDon't(°0°)特大が大皿で目の前に運ばれてきて思わず相方と目を合わせました。1本釣りなら市場価格でも1万円は超える特大サイズ、「これだけ大きいとフル火力で40分程度かかりました~」とは大将の弁

 二人で食べきれるか?と最初は思いましたが脂がびしばし乗って甘いの旨いの箸がどんどん進み骨の髄まで食べ尽くしました。

 今日の魚作でのミッションは「魚」でしたが、カウンターのガラスケースに特大の牡蠣を発見!昨晩サロマ湖産の蒸し牡蠣を鱈腹食べたばかりでしたが、釧路東岸の仙鳳趾(せんぽうし)の特大牡蠣と聞きミッション外して生をそれぞれ1個ずつレモン酢で頂きました。
 厚岸に近い仙鳳趾ですが此処の牡蠣は殻も大きいのですが身も厚く大きく味が濃厚であることが特徴です。濃厚さはサロマ湖産に似てますが仙鳳趾はそれより二回り以上大きい身です。

 生ビールの後は北海道の地酒、まずは今年秋に収穫された新米を使用したヌーボー、道産吟風を使用した札幌の地酒「千歳鶴」純米搾りたての新酒です。芳醇でありながら後味すっきり爽やかな純米酒です。
 メニューを見ていて気になったのが上川大雪酒造の彗星使用した特別純米酒、試験醸造だそうで市販されず一部の料理店でしか飲めない特別純米酒です。
 まずは一口頂くと爽やかな口当たりでやや辛口に感じます。キンキの煮付けを頂きながら暫くしてもう一口、おやっ?口当たりにやや重みが感じられ甘みが増したような気がしましたが、もう酔っ払ったかな?なんて思い暫くしてさらにもう一口で???
 なんと力強くボリューム感のある酒に大変身しているではありませんか(°0°)
赤ワインのような変化に驚きを隠せず唸ってしまいましたが、この酒は凄いわ~で相方トイレの隙にお代わりしました♪

 久々でしたが大将の目利きと素材の持ち味生かした調理、美濃焼等の器使いに女将初めスタッフ皆さんの接客サービス等々、何もかもが大満足でした。
 次回はいつになるか?来られるのか?分かりませんが良き思い出がまた一つ増えました。
ご馳走様でした。
 食材については一言で「北海道が全て味わえる店」。しかし、うまい料理をさらに引き立てる「うつわ」や「酒」は日本全国から抽出。そのコラボがGOOD。ほとんどは妻と2人でうかがいます。

① 食材と調理は文句なし

② 器は主(大将)が日本全国から取り寄せ、時に現地へ赴き調達というこだわり

③ 酒(日本酒・焼酎・ワイン等々)も日本全国、全世界から選りすぐり。ワインはソムリエ資格者有り

④ スタッフのコラボも面白い。大将・大女将・若女将、それぞれ全く違うミスマッチが料理がとわさるとベストマッチ

 道内の方々はどうかは分かりませんが、地方からうかがう者にとって、北海道の「食」を満喫するにはここで十分。但し、食材その他かなりの本物ぞろいなのでお値段ははります。しかし、対価価値が理解できる方であれば十分に満足できるお店だと思います。

 名古屋(愛知県)からでした。

  • 毛ガニボイル
  • 焼きタラバ蟹 ガーリックバター
  • 超特大 仙鳳趾牡蠣 

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