大分厳選食材、怒涛の連撃！ : 日本料理 別府 廣門

大分県別府市にある、The Tabelog Award 2024 Bronze 受賞店、日本料理WEST百名店2023選出店です。別府駅からはタクシーで15～20分、2,000円程かかる場所にあります。
銀座しのはらさんで2番手だった方が大将を務められているお店、そして食べ歩きの大先輩方も絶賛されているお店ということで、オープン以降気になっていたので、今回、OMAKASEから予約して伺いました。
到着すると、大将が玄関前でお出迎えをしてくださり、清潔感と開放感のある店内へ案内していただきました。

カウンターの下には、スマホを充電するためのコンセントがあります。(残80%あったので使用はせず)
早く到着したので、食材探訪アルバムを読みながら待たせて頂きました。

頂いたお料理は次のとおりです。
おまかせコース＋ノンアルセット（税込27,850円）

[マークの意味]
☆☆超感動＞☆感動＞◎大好き＞〇好き＞□普通＞△＞×

【ドリンク①】蕎麦茶(豊後高田市)
目の前で煎ったばかりの薫り高い蕎麦茶から開幕です。

【ドリンク②】デュク・ドゥ・モンターニュ

【写真①】天然芹(日出町:水の口湧水)、人生をかけたネギ(国東半島)、里芋(別府市)、雉(臼杵市)の出汁のお椀　◎
えらく綺麗な味と香りの芹でテンション上がりました！
葱はエグみや嫌な辛さが皆無で、絶品！
雉の出汁は優しくも活力が湧きそうな味わいで、食欲に拍車がかかるようなお椀でした！

【ドリンク②】水出し凍頂烏龍茶

【写真②】赤貝(豊後高田市)、緋扇貝(佐伯市)、紫雲丹(佐伯市)、花山葵(日田市)、生姜の効いた土佐酢　◎
この日のお昼は暑いくらいの暖かさだったので、こういった清涼感溢れるお料理がとても嬉しかったです！
紫雲丹はエグみなく甘み抜群、クセなく食べやすい赤貝と、帆立の様な弾力が楽しめる緋扇貝！
花山葵と生姜、それぞれ異なるヒリッと感で、全体が引き締まっているような印象でした！

【写真③】天然蛤(佐伯市)真薯、真昆布と本枯節の出汁のお椀　☆
蛤真薯も美味しかったですが、驚いたのはお出汁のシャープでクリアな旨味！
広島の馳走啐啄一十さんに通っているため、お出汁に注目する癖がついてしまっている私ですが、これはかなりハイレベルなお出汁だと思いました！

【ドリンク③】緑茶(福岡県うきは市)

【写真④⑤】天然真鯛(佐伯市)のお造りと肝、蕾菜(大分市)　☆
超フレッシュな身ですが、ゴリゴリではなく、たおやかな身でした！
脂ノリノリなので、山葵をしっかり効かせて醤油で頂きました！
皮剥か？ってくらいの肝も楽しめました！

【写真⑥】天然真鯛(佐伯市)の炭火炙り　☆
炙られてさらに脂が活性化！ただただ抜群です！

【写真⑦】美人鰤(佐伯市)寿司、肝と腸のたれ、赤大根の漬物　〇
養殖技術の進化を感じさせる一品！
繊細で引き締まった身の下には、肝と腸を絡めたシャリが！
養殖だからか嫌な臭みがない肝と腸の濃厚なコクを楽しみました！
こってり感が行き過ぎになる手前で、赤大根の漬物がスッキリとさせてくれます！

【写真⑧⑨】八寸　◎
【八寸①】干椎茸(湯布院町)、赤蕪(佐賀県唐津市)の酢漬け、セロリ(大分市)のもろみ味噌(日田市)和え、薩摩芋(別府市)団子、鹿(九重町長者原)のロースト、切干大根(日出町)
【八寸②】小蛸(豊後高田市)、春菊(日出町)、ロマネスコ(大分市)、軍鶏の有精卵(国東半島)の玉子焼き
【八寸③】赤海鼠(佐伯市)、海鼠腸
【八寸④】藪萱草(日出町:水の口湧水)のお浸し
【八寸⑤】白甘鯛(佐伯市)の昆布〆、水前寺海苔(福岡県筑後川)
【八寸⑥】ひじき(国東半島姫島)
【八寸⑦】マテ貝(豊後高田市)と分葱(国東半島)のぬた和え
超絶怒涛の大分食材パレード！
これだけ品数があったら、どれか自分に合わないものがありそうなものですが、全てがシンプルに美味しかったです！
特に印象に残っているのは、小蛸の柔らかさ、藪萱草の甘み、分葱のぬた和えでした！

【ドリンク④】かぼす(大分県)のジントニック

【写真⑩】アスパラガス(佐伯市)の天ぷら　☆
筋張ってなくて、ホクホクでひたすら甘い！
アスパラ好きには堪らない天ぷらでした！

【写真⑪】つくし(日出町)の天ぷら　◎
見た目は最高に地味ですが、春を感じられました！
というか衣が非常に美味しい！

【写真⑫】スナップエンドウ(国東半島)の天ぷら　◎
肉厚な鞘から溢れる、素晴らしい甘み！

【写真⑬】蕗の薹(日出町:水の口湧水)の天ぷら　☆
口の中でパリパリっと割れて崩れ、苦みはほんのり！
この絶品な蕗の薹の天ぷらで白米が食べたいと思いました！

【写真⑭】野兎(臼杵市)の腿肉　〇
プニプニと可愛らしい見た目ですが、味はかなりワイルド！
どことなくレバーっぽい感じもしました。

【写真⑮】天然真鯛(佐伯市)の腹骨周辺の炭火焼き　☆
ただでさえ脂ノリノリなこの日の鯛ですが、その中でも特に脂が多い腹骨周辺！
炭の香りを纏った、鯛のスペアリブを無心で楽しみました！

【写真⑯】骨抜き鱧(豊後高田市)、唐墨載せ　◎
最旬ではないと思いますが、出して頂けて感謝です！
ポヨヨンとした弾力のある身！唐墨の塩気と相性がGood！

【写真⑰】鴨(豊後大野市)の炭火焼き、肝と心臓と砂ずりのペースト　◎
野性味溢れる鴨肉！
内臓のペーストと合わせるとよりワイルドなテイストに！
器にも鴨が描かれています。

【ドリンク⑤】ファルツァー トラウベンザフト 赤
鴨肉と内臓のペーストにドンピシャでした！
【ドリンク⑥】紅茶(宮崎県)

【写真⑱】合馬たけのこ(福岡県北九州市)　☆
御料理まつ山さんで頂いて以来、2年ぶりの合馬のたけのこ！新物です！
甘みの強さ、柔らかさと歯ごたえのバランスが最高！

【写真⑲⑳】天然真鯛(佐伯市)のしゃぶしゃぶ仕立て、虎河豚(豊後水道)の白子、若布(佐伯市)、生海苔(豊後高田市)の擂り流し　〇
この日は真鯛を食べ尽くす日！
白子に海苔に若布に木の芽に、中々の足し算っぷりですが、不思議と一体感がありました！

【写真㉑】虎河豚(豊後水道)の炭火炙りと蒸し、白米(竹田市)、深島みそ(佐伯市)の味噌汁　☆
まずはお米だけを楽しみ、途中で虎河豚をオンザライス！
終盤で胃袋の空き容量が減ってきているにも関わらず、箸が止まらない美味しさでした！
深島みその味噌汁は、優しい甘みがとても印象に残りました！

【写真㉒】二八蕎麦　〇
翁達磨の高橋名人のもとで学ばれた廣門大将による手打ちの蕎麦！
千葉と茨城とあともう一か所忘れましたが、3つの産地の蕎麦粉が用いられています。
仄かに豆のような香ばしい香りがする、美味しい二八蕎麦でした！
もちろん蕎麦湯も楽しませて頂きました！

【ドリンク⑦】

【写真㉓】柿(秋王、福岡県久留米市:いのうえ農園)　◎
この時期に柿！？って一瞬思いましたが、糖度が高くシャキシャキと瑞々しい柿でした！

【写真㉔】苺(よつぼし、湯布院町:ゆふいんフローラハウス)のゼリー寄せ、ドライ苺(同)と白餡の羊羹　◎
温泉熱を利用して栽培された、大分ならではの苺を用いたハイクオリティなスイーツ！

【写真㉕】抹茶(福岡県八女市:星野製茶園)

こうして大分を中心とする九州厳選食材の怒涛のオンパレードが終了！
ボリュームは特盛、内容も濃密な、あっという間の3時間でした！
朝食をサラダだけにしておいて良かった、と思うくらい超満腹になれました！

大分の食材への愛と、生産者さんへのリスペクト、お客さんに大分の良い物をたくさん食べてもらいたいという廣門大将の信念がビビビっと伝わってくるお料理の数々でした！これぞ地方遠征の醍醐味だと思いました！
「やまちゃん」と呼ばれている2番手の好青年なお弟子さんが取ってきてくださった山菜の天ぷら、絶品でした！
今回は女将さんは育休？のためご不在でしたが、留学生の方々が親切にサービスをしてくださりました！

また他の季節にもお伺いしたいです！できれば鱧の最旬の時期に！
楽しい時間をありがとうございました！